――雲雀ヶ丘――
少女:世界がどう変わろうと、
私のまわりは、いつもと同じ色、同じ香り。
これほどの不幸が、この世の中に
あるなんて、不思議でしょうがないわ。
おじさま:こらこらスカイラーク、
そんなに吠えなくてもいいんだよ。
ご近所の皆様に迷惑じゃないか。
いやはや天堂組の前に来ると、
必ず吠えるんですよ、この子は。
犬にも善悪がわかるんでしょうね。
――天堂天山邸――
タカシ:よく、ここに来たな。
おれが、門を開けてやるぜ。
タカシ:さあ、さっさと中に入んな。
チンピラ:あーん、
どこに目えつけてんじゃ、アホんだら!
しばいたろかボケェ!!
組員:親分が欲したのは、
若さだった。不老不死ってやつだ。
その狂気が親分を変えちまった。
金と女にゃ不自由しない、
それだけじゃ不足だったのか………
俺には親分の本意が、まだわからん。
チンピラ:なんじゃい、われ!
どたま、かち割ったろか!
このガキャーーーー!!
組員:親分は変わっちまった。
昔はあんな、お人じゃなかった………
――天堂天山邸9F――
天山:われぇ、どこの三下じゃ?
わしが天堂組会長、天堂天山と知ってか。
ここまで来るたぁ、立派なもんだが、
わしのタマァ取らせんぞ。
とっとと、死にさらせ。
――幽鬼テンドウと戦闘――
話をしたいか?
ならば きさまの身体に 聞いてやろう!!
天山:ぐうっ、若返りの力が切れたか……
もっと血を、子分どもに集めさせた血を
ためた黄金像を…………。
……まだまだ戦える……
血を、黄金像を…………。
シド:そこまででス。天堂さン。
あなたの役目ハ、終わりましタ。あなたニ
これ以上エナジーを使わせるのはムダでス。
あなたハ、子分を使って地上げしたリ、
建設会社ニ、封印の祠や神社を壊させたリ、
吸血鬼となっテ、血を集めてくれましタ。
あなたの仕事ハ、これでおしまいでス。
もう一度、デビルサマナーと戦ってモ、
勝てないでしょウ。
利用価値が無くなリ、戦いにも負けタ、
あなたハ、元のあわれな老人に戻っテ、
死ぬのでス。
でハ、さようなラ。
天山:……これで死ぬんか……
くそっ、おれはやつらにおどらされたあげく
死ぬんか…………。
――天堂天山邸――
>主のいなくなった屋敷の門は
固く閉ざされている。
――雲雀ヶ丘――
おじさま:うるさい連中が、いなくなり
ようやく私の愛する雲雀ヶ丘が、
以前の美しい街に戻りました。
少女:常に光りがあり、
薄れることなく輝くのなら、
私は、どこに隠れればいいのでしょう?
ゆらぎを映す私のヒトミは、
ケガレを恐れ、影法師をつくるだけ……
………早く大人になりたいなぁ。
――葛葉探偵事務所――
久美子の父:……私立探偵の葛葉さんは、
いらっしゃいますか?
私、秦野ともうします。娘を、娘をさがして
助けてください!お願いします!
うちの娘、久美子がさらわれたのです。
いつぞやの騒ぎの時、私の家の前にいた、
あなたしか頼るあてがないのです。
久美子は、シド・デイビスと名乗る男に
さらわれてしまいました。
お願いします!娘を助けてください!
久美子の母:私からもお願いします。
警察に言っても、なぜかまったく取り合って
くれないのです。
お願いします。娘を助けてください。
お礼は、いくらでもしますから。
>久美子を助けることを引き受けますか?
久美子の母:ありがとうございます。
娘を助けてください、お願いします。
久美子の父:引き受けてくれて、
ありがとうございます、葛葉さん。
娘を中央区で見かけたという話を、
聞いたのですが……。
久美子の母:ああ、引き受けてくださらない
のですか……どうしたらいいんでしょう。
久美子の父:仕方がない、私が自分で探そう
それしかない……。
――葛葉探偵事務所(*依頼を断った場合)――
久美子の父:葛葉さん、お願いします。
娘を、久美子を助けてください。
もう、あなたしか頼る人がいないんです。
お願いします……。
>久美子を助けることを引き受けますか?
久美子の父:ありがとうございます。
シド・デイビスらしい男を、中央区で
見かけたという話は聞いたのですが……。
久美子の父:そうですか、これほど頼んでも
引き受けてくれませんか……。
――矢来銀座――
右の男:もしも、明日がいきなり
地球最期の日とかだったらどうする?
左の男:どうしようもないじゃん。
それよりもさ、昨日が最期の日だった、
とかのほうが怖いよ、俺は。
姉:セルフ・ディフェンスに、
あのAシリーズが入ったみたいよ。
妹:AシリーズのAって何のこと?
アニマル? 安全? 安藤くん?
金髪黒男:まだ生きてやがる。
チッ、心配して損したぜ………
女子高生:門限きびしくって
めいっぱい遊べないの~。
ストレスたまるきゃ。
セールスマン:いやぁ、天堂組が
解散するようで、売り込みに行く
必要がなくなりました。
もしもの事を考え、保険に入ろうか
などと悩んでいたのですが、
その必要もなくなりましたよ。
こんな私でも、やっぱり
神様って、見てくれているんですねぇ。
夫:街の外は人気がないけど、
ここは変わらぬ活気に満ちているね。
さすが銀座ですよ。
妻:私たちの生活も安定したいわ。
いつから値段を気にせず、買物できる
ようになるのかしらねぇ?
夫:………………
まだ上を見るのかい、君は………
――イノセンス――
マスター
ここしばらくの騒ぎで、
外出をひかえる人も、いるみたいですね。
おくの ふたり
ついに影の組織の中心部が動き始めたか。
最後の決戦は近い、そんな感じだな。
よし、次の特集は決まった。
議員にピッタリ張りついて、
今度こそ特ダネをものにするぞ。
すみの おんな
新市庁舎に不穏な動きがあるわ。
今までとは違う、恐ろしい何かがいるわね。
今回も、あなたの出番なんでしょ?
ねぇ、探偵さん。
――エゼキエル――
ボブカット男:天堂組の会長が死んだらしい(*「組長」ではない。またこの台詞に「。」はない)
これで天堂組は解散か、って言われてるぜ。
紫服の常連:おれ、天堂組のチンピラに
ヒドイ目に合わされたことがあるよ。
たしか、タカシってヤツだったな。
レッグウォーマー女:新市庁舎って立派よね
でも、あんな高いビル、ホントに必要なの?
青い服の女:秦野久美子?知ってるわ。
ヒバリが丘に住んでるお嬢様でしょ。(*「雲雀ヶ丘」ではない)
――中央区――
市役所職員:いやはや、
新市庁舎に入れないんですよ。
何が起きたんだか、さっぱりです。
――新市庁舎 市長室――
藤原市長:ひ、ひええっ!お助けを!
命ばかりは、助けてくれえっ!!
……わ、わしは、何も知らん。
再開発計画も、この新市庁舎の建設も、
みんな山城議員がやったこと。
わしは、ただただヤツの言いなりに
なっていただけだ。信じてくれ。
ヤツは今、市議会議事堂にいる。
最後の儀式だとか、なんとか言ってた。
議事堂へは、向かい側のドアから行ける。
ドアの鍵は、ここにある。
これをやるから、許してくれ、
見逃してくれ……。
>議事堂の鍵を手に入れた。
藤原市長:……命だけは、助けてくれ。
議事堂に山城がいる。全てヤツの仕業だ。
議事堂へは、向かい側のドアから行ける。
――市長室(*デミウルゴス撃破後)――
>市長は、どこかへ行ってしまったようだ。
――新市庁舎 議事堂――
山城:よくやったぞ、シド・デイビス。
捕まえた小娘、秦野久美子の魂は、
擬似アストラル界に閉じ込めた。
あとは、小娘の魂を責めて、
例の本のありかを聞き出すのだ。
シド:山城さマ、ネズミがまぎれこんで来た
ようですガ?
山城:それは、私がつぶしておこう。
おまえは気にせずに、擬似アストラル界へ
行き、小娘の魂をいたぶってくるがいい。
シド:わかりましタ。山城さマ。
山城:ようこそ、悪魔召喚師。
だが、ここに来るのは、いささか遅すぎた
ようだな。
我々の計画は、まもなく完了する。
最後の封印について記したメモを
手に入れれば、平崎の封印は消える。
山城:では、私が君たちの相手をしてやろう
君たちは、幸せだ。封印が消え、
大いなる怨霊の姿を見なくて済むのだから。
そして、死の前に私の真の姿、
デミウルゴスの姿が見られるのだから。
――魔王デミウルゴスと戦闘――
話をしたいか?
ならば きさまの身体に 聞いてやろう!!
レイ:キョウジ、あたしの魔力で、あんた
一人なら擬似アストラル界へ送りこめるわ。
早く、シドとかいうヤツを追って。
>擬似アストラル界へ行きますか?
レイ:あたしは、あんたを送り込むために
ここに残らなきゃいけないのよ。
さあ、擬似アストラル界への道を開けるわ。
――擬似アストラル界――
キョウジ:……久しぶりだな……
おれの身体の使い主よ……。
……まったく、ヒヤヒヤさせてくれたな。
○○○○。
おまえが、おれとして動いている間の
間抜けぶりは、歯がゆい限りだったぜ。
だが、シド・デイビスのわなにかかって、
魂を封じこまれた、おれはには何も
できなかった。
やっと、「タカシ」の死体をあやつって
少しは、外界に手出しできるようになったが
元々がカスみたいなチンピラだ。
たいしたことは、できなかった。
ここには、シド・デイビスも来ている。
おれは、ここに封じこまれた、借りを
返したい。
おまえは、○○だったときの彼女を
助けたいだろう?
そのためには、シドを倒したい。
おれとおまえの目的は、一致した。
シドを倒すために、一緒に行動してやろう。
キョウジ:おれは、ここから外に出られん。
現界に戻るなら、1人で戻れ。
>擬似アストラル界から、外に出ますか?
レイ:……キョウジ……無事に戻って
来たのね。よかった。
キョウジ:まて、おれの装備を取っていく。
こっちだ。
キョウジ:ここには、おれの武器や防具を
集めておいた。おれは、これを装備して戦う(*この台詞に「。」はない)
てんほうていはを手に入れた。
バスターショットを手に入れた。
スラッグショットを手に入れた。
ドルフィンヘルムを手に入れた。
テトラジャマーを手に入れた。
ジャミングアームを手に入れた。
レッガースラムを手に入れた。
物を持ち過ぎだ。おれの武器防具がまったく
取れなかった。
おれの武器防具は、全て取った。
装備させてくれ。それから、シドを追って
行こう。
キョウジ:ここには、おれの武器や防具は
もう残っていない。
シド:いいですカ、久美子さン。
あなたハ、吾妻教授の本を持っていましたネ
それハ、今どこにあるのですカ。
教えなさイ。ムリヤリあなたの心ヲ
のぞいてもよいのですガ、レディに手荒な
まねハ、したくありませン。
さア、教えなさイ。
さア、言わないとあなたの魂ハ、
ここに閉じこめられたままですヨ。
……ン?おまえハ?
葛葉キョウジが2人?……いや違ウ?
1人は葛葉キョウジだガ……
もう1人ハ……おウ、工事現場で死んだ
○○○○さんですネ。
わかりましタ、わかりましタ。
葛葉キョウジ、あなたハ、本当に生き返った
わけでハ、なかったのですネ。
自分の身体ニ、○○○○の魂を入れたの
ですカ。考えましたネ。
やられましタ、私の術も効かないわけでス。
私をだましたお返しハ、高く付きますヨ。
ところで、ここに来たということハ、
デミウルゴスを倒したのですカ?
それハ、とてもありがたいでス。
彼ハ、市長や天堂をあやつって
封印を壊してくれましタ。
もウ、彼の仕事は終わリ、我々の「組織」
にハ、用のない存在になっていたのでス。
用なし幹部を始末してくれテ、どうも
ありがとウ。
でハ、死に損ないの2人ヲ、まとめて始末
してあげましょウ。
――魔人シドと戦闘――
逃げるのカ・・・
やはり中身はニセ者か。
(*語尾は「カ」ではない)
シド:く、くそッ、覚えていなさイッ。
これ以上、あなたがたと遊んでいるヒマハ、
ありませン。
今度ばかりハ、見逃してあげましょウ。
でハ、さようなラ……。
久美子:……あなたは……○○くん……
○○くん!生きていたの?生きていて
くれたの……?
○○くん。探偵の葛葉さんの中に、
あなたは、生きていたのね。
あなたがもうダメかもしれないって聞いて、
とても悲しかった……初めて自分の本当の
気持ちがわかったのよ……。
あなたに、教授の本、「日本古代文明論」の
隠し場所を教えるわ。この本は、あなたと
図書館に行ったときに借りたわね。
……矢来銀座のコインロッカーにあるわ。
ロッカー・ナンバーは、……ああっ!!
私の身体が呼んでいる!!
……ナンバーは、……私の誕生日……。
キョウジ:……シドの仕業だ。ヤツが彼女の
魂を呼び戻したに違いない。
早く戻らねば……。
だが、○○○○。
おまえは、現世には戻れない。
おまえが入っていたのは、おれの身体だ。
そして、おれの魂はここにいる。
おれの魂が、現世に戻れば、
デビルサマナー、葛葉キョウジが
真の姿に戻る。
○○○○、おまえの役目は終わった。
これからの戦いは、おれの役目だ。
さらばだ、○○。
やすらかに、眠ってくれ……あばよ。
カロン:○○○○であった魂よ。
今度こそ、三途の川を渡るときがきたな。
死せる魂は、川を渡る定め。
汝、○○○○であった魂は、
これより、川を渡るものなり……。
――無間地獄――
ガキ:また、誰か落ちて来たか。
ここは、無間地獄。
ここに落とされたら、もう出られない。
ガキ:私は、罪深い人間だったので、
無間地獄に落とされたのです。
ガキ:おれは、元々人間だったんだよ~。
ずっとここに閉じこめられてたら、こんな姿
になっちまったんだよ。
ガキ:ヒ~ホ~、ヒ~ホ~、迷路でヒ~ホ~
迷ってヒ~ホ~、ワープでヒ~ホ~。
カロン:……そなた、無間地獄をくぐり抜け
来たりし者か?
そなたは、○○○○であった魂。
そなたに問う。
そなたは、自らの身体を取り戻すことのみに
こだわるか?
カロン:そなたに、三途の川を逆に渡らせる
わけにはいかん。無間地獄へと戻るがよい。
カロン:そなたを、確かに無間地獄を
くぐり抜け来たりし者と認めよう。
無間地獄をくぐり抜けたそなたに、
そなたの死について真実を話そう。
そなたの死は、故意にもたらされた。
実は手を下したのは、この私だ。
そして、そなたの死を願ったのは、
葛葉キョウジ。
彼は、シド・デイビスの手にかかって死に、
魂は、擬似アストラル界に閉じこめられた。
そのため、デビルサマナーとして働けなく
なった彼は、一つの手を打った。
そなたがシドに殺される直前、私にそなたの
魂をぬき出させ、自分の身体に入れさせた。
そなたの魂を自分の身代わりにしたのだ。
すべては、デビルサマナーの使命を果たす
ため……とはいえ、○○○○、
そなたが犠牲になったことに変わりはない。
だが、そなたは無間地獄を自らの力でくぐり
抜けて来た。
ならば、三途の川を逆に渡ることを許そう。
葛葉キョウジの魂よ、聞こえるか。
キョウジの声:カロンよ、おれは今忙しい。
なぜ、おれを呼ぶ?
……なぜ、○○がそこにいる!?
無間地獄を抜け出して来たのか?
カロン:ところで、おまえはまだ自分の身体
に戻れないのか?
キョウジの声:うるさい、もう少しだ。
もう少しなんだ。もう少しで、おれは、
おれの身体を取り戻せる。
カロン:いい加減にあきらめるのだ。
残念ながら、おまえの魂は身体と離れすぎて
しまった。もう、戻れまい。
おまえは、本当に死んでしまったのだ。
ところで、○○○○の魂は、自力で
無間地獄を抜け出して来たぞ。
おまえは、この若造に自分の代わりなど
つとまらないと言っていたが、
あながち、そうとも言えないのではないか?
おまえが、元に戻れない以上、○○○○
の魂に、後を任せるしかないのではないか?
キョウジの声:……………………
カロン:黙っているところを見ると、自分が
元に戻れぬことを、思い知らされたようだな
では、○○○○よ、葛葉キョウジの身体
に向かい、現世へと戻るがよい。
レイ:……キョウジ……キョウジ!
気がついたのね。よかった……。
あんたが、擬似アストラル界へ
向かってから、いろんなことが起こったわ。
秦野久美子は、どこかへ行ってしまったわ。
まるで、何かに取りつかれたようにね。
あんたが突然、うなされだしたんで
ビックリしたわ。最初は、コインロッカーが
どうとか、小声でつぶやいていたのよ。
それがだんだん大声になって、
ずっと「おれは元に戻る、おれは元に戻る」
って言い続けていたわ。
大丈夫?立てる?
とにかく、あんたのオフィスに連れていくわ。
レイ:まあ感謝してよね。
これで博物館の借りを返した、なんて
言うつもりはないけどね。
――エゼキエル――
ピンクのワンピース女:平崎全体が、
何かにおおわれているみたいなのよ。
もう、どうしようもないわ!!
ボブカット男:最近NETで「レッドマン」
を見かけないんだ。
紫服の常連:キョウジさん、元気ィ?
おれは元気元気、きょうもごキゲンさぁ。
青い服の女:秦野久美子って、
男の趣味よくないわね。
前に、臨海公園でダサい男と歩いてるの
見たけど、今度は中央区で、黒づくめの
怪しい男と歩いてたわ。
――占いの館――
マリー:ヤバいことになってきたわね。
あたしゃ、しばらく、どこかに逃げ出すこと
にするよ。
(*マリーが逃げたあと)
>誰もいない……。
――矢来銀座――
セールスレディ:占い屋のおばさん
どこに行っちゃったのかしら?
も、もしかしたら霊の呪い!?
他人ごとだから、すっごく知りたいわ。
めだま男:詩、それは詩。
そして詩は、もう歌えない詩。
僕のことは、ほっといてくれ。
グラサン:自分の信念をつらぬけ!
後ろを振り返る時間は、もうない………