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第1話 世界の狭間
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dmps_fun
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ストーリー
空に浮かぶ星と 轟々と燃え盛る街 | |
その炎は次第に 動きを止め始める | |
禁断によって 全てが掻き消えるほどに 焼かれた景色は次第に色あせ | |
歯車が回る音と 時計の針が時を刻む音が 幾重にも響く | |
音は次第にテンポを上げ 重なり合い そしてひとつの音になった | |
――カチッ | |
静寂が一つの金属音で破られると そこには巨大な歯車が無限に 浮かぶ空間が広がっていた | |
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良かった…… うまくいった…… |
ヴィヴィ | |
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自分の意志でやるのは 初めてだったけど 成功して良かった |
ヴィヴィ | |
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昔の私みたいに ここで時間を組み替えて…… みんなを救うんだ |
ヴィヴィ | |
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たとえ、一人でも―― |
ヴィヴィ | |
そう思いを口に出した時 ヴィヴィは自分をじっと見つめる 視線に気づく | |
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……ふぇっ!? |
ヴィヴィ | |
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【プレイヤー】さんと ルピコお姉ちゃん!? どうしてここに!? |
ヴィヴィ | |
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いつから聞いてたの!? |
ヴィヴィ | |
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えーっと……最初から? |
ルピコ | |
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は、恥ずかしい…… 居るなら声かけてくれれば 良かったのに…… |
ヴィヴィ | |
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ここに来るときに 二人を巻き込んじゃった みたいだね |
ヴィヴィ | |
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ごめんなさい まだ力の細かいコントロールが できなくって |
ヴィヴィ | |
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でも…… |
ヴィヴィ | |
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正直、二人が 一緒にいてくれると心強いよ |
ヴィヴィ | |
張り詰めた雰囲気が和らぎ その様子から一人では 不安だったことが窺えた | |
それもそうだろう 遠くに歯車のようなものが 浮かんでいるだけで | |
この場所には何もない ただ広大な空間だけが 広がっている | |
ここで何をする気なのかは 分からないが、きっと強い孤独感に 襲われていたことだろう | |
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ヴィヴィさん、ここは一体? 禁断はどこに……? |
ルピコ | |
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そっか、いきなり こんな場所に来ちゃったら 不安だよね |
ヴィヴィ | |
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ここは安全だよ 【プレイヤー】さん ルピコお姉ちゃん |
ヴィヴィ | |
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この場所はね 私の力でしか来られない場所なの |
ヴィヴィ | |
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ここは…… 現実と時間の狭間の世界 |
ヴィヴィ | |
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ここでは時間も流れないから ここにいる限り 禁断の被害は広がらない |
ヴィヴィ | |
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空に浮かぶ歯車が見える? あれが世界の時間なんだ |
ヴィヴィ | |
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あの歯車一つ一つが 世界の時間の流れに 連動しているの |
ヴィヴィ | |
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過去も、現在も……未来も全て この世界はあの歯車で 時間が管理されているの |
ヴィヴィ | |
空に浮かぶ大小様々な歯車 それは雲の隙間からも 見えることから | |
人の目には見えない領域にも 無限に広がっていることが 窺い知れる | |
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じゃあ、ヴィヴィさんの 時間を組み替える力は…… |
ルピコ | |
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あの巨大な歯車を操作することで 時間を操っているんですね |
ルピコ | |
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じゃあ、ここで禁断が 訪れる前の時間に戻して ギュウジン丸さんを倒せば……! |
ルピコ | |
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そうすれば 街があんなことになる未来は 無かったことになる |
ヴィヴィ | |
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時間を組み替えて 私がお父さんを…… ギュウジン丸を倒すよ |
ヴィヴィ | |
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だから二人は 安全なここで待ってて |
ヴィヴィ | |
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私がなんとかしてくるから |
ヴィヴィ | |
ヴィヴィがそういって 手をかざすと、空に浮かぶ歯車が 組み変わり始める | |
巨大な金属がきしむ音が響く | |
その音のせいかは分からないが どこかヴィヴィの顔には 苦悶が浮かんでいるように見えた | |
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……ひゃっ!? |
ヴィヴィ | |
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どうしたの 【プレイヤー】さん 急に手を握って……? |
ヴィヴィ | |
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一緒に行く、って? ダメだよ、ここにいれば 安全なんだよ!? |
ヴィヴィ | |
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私もまだこの力には 慣れてないし、何が起こるか…… |
ヴィヴィ | |
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私も行かせてください |
ルピコ | |
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時間を操った先で 何が起こるか分かりません |
ルピコ | |
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何も出来ないかもしれませんが それでも……ヴィヴィさんの 支えになりたいんです |
ルピコ | |
【プレイヤー】も 自分も支えになりたいと申し出る | |
これまでヴィヴィが そうしてくれたように | |
何より、辛そうなヴィヴィを 一人にしてはおけなかった | |
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私、みたいに……? |
ヴィヴィ | |
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……そっか |
ヴィヴィ | |
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分かったよ 【プレイヤー】さん ルピコお姉ちゃん |
ヴィヴィ | |
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一緒に、お父さんを 止めに行こう |
ヴィヴィ |
勝利時
眩暈がするような感覚の後 目の前には樹海が広がっていた | |
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ここは……チュリンさんの 住む場所の近く? |
ルピコ | |
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禁断もまだ現れてない じゃあ……禁断が現れる直前 |
ルピコ | |
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お父さんであっても 私は闘う……! |
ヴィヴィ | |
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抵抗しても構わないとも |
ギュウジン丸 | |
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……まぁ、できるようには プログラムしていないがね |
ギュウジン丸 | |
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これ以上お前に 自由意思は必要ない 本来のお前に戻ってもらおう |
ギュウジン丸 | |
一度はギュウジン丸に立ち向かい 手も足も出なかった記憶が 嫌でも溢れてくる | |
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大丈夫だよ 【プレイヤー】さん |
ヴィヴィ | |
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今の私は時間を組み替えれる 前みたいにはいかないよ |
ヴィヴィ | |
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おや? これは……VV-8 |
ギュウジン丸 | |
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ギュウジン丸さん……! |
ルピコ | |
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【プレイヤー】君と ……ルピコとかいう クリーチャー、君達もか |
ギュウジン丸 | |
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……お父さん 時間通りだね |
ヴィヴィ | |
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……その口ぶり ふっ、そうか 探しに行く手間が省けたよ |
ギュウジン丸 | |
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覚悟して、お父さん もう悪だくみはここまでだよ |
ヴィヴィ | |
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私はもう貴方の 道具にはならない |
ヴィヴィ | |
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クク……威勢がいいなVV-8 それもそうか |
ギュウジン丸 | |
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時間を操る力を取り戻して 全てが意のままになる感覚は 心地いいだろう? |
ギュウジン丸 | |
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……! |
ヴィヴィ | |
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未来は、どうだったかね? |
ギュウジン丸 |
敗北時
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わっ……! 大丈夫? 【プレイヤー】さん |
ヴィヴィ | |
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時間を移動するときは 慣れないと酔っちゃうかもね |
ヴィヴィ | |
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もう少しだけ辛抱してね……! |
ヴィヴィ |