概要
Ⅱ以降に登場する呪文。
味方全員の防具を強化し、守備力を上昇させる。
「味方にかける」というのがポイントで、
敵の耐性によってはちっとも効かなかったりする
【ラリホー】や
【マヌーサ】等の他の補助呪文と異なり、
この呪文は失敗することがない。
その効果の分かりやすさも相まって、DQ史の中で使われた補助呪文ベスト3には入るのではなかろうか。
ただし、この呪文でアップする守備力の量は作品によってコロコロ変わっている。
DQでは
【しゅび力】を4ポイント上げてようやくダメージが1ポイント減るため、守備力を大きく上昇させないと効果を実感しづらい。
上昇量が大きく、1回でも大きな効果を発揮する作品ではかなり有用で、
そういった作品ではまともに戦うと凶悪な敵も、これを1~2回唱えればまるで攻撃が通らなくなり敵ではなくなる。
逆に、上昇量が小さく何回も重ねがけしないと効果が出にくかったり、ターン経過で効果が切れる作品ではかなり使い勝手が劣る。
その場合、1回かけるだけで大きな効果が表れる
【ピオリム】や
【フバーハ】の方が優先されるだろう。
【いてつくはどう】を使う相手に対しては、その傾向がより顕著になる。
補助呪文の常で、基本的には単体を対象とする
【スカラ】より上がり幅は小さくなっている。
しかし、
【ルカニ】や
【ルカナン】などの関係とは異なり、基本的にスカラよりスクルトの方が有用である。
DQⅡ
初登場。スカラより先に登場している。
【サマルトリアの王子】がレベル20で習得する。消費MPは2。
FC版ではルカナン共々効果が異常に低く、元々の守備力の8~17%しかアップしない上、元々の守備力の150%まで上がるとそれ以上は上がらない。
同作では、同じく打撃攻撃対策であるマヌーサの効き目も欠陥品のようなものだが、スクルトはそれにも劣るため、まず使う機会がないだろう。
リメイク版
守備力を元の値の50%上昇させる。元の値の2倍、もしくは255が上限値となっている。
同様にルカナンの性能も上昇しており、それをラスボスの
【シドー】が使用するようになっているため、
相手のルカナンにはこちらもスクルトで対抗しないと大ダメージを受けてしまう。
そのため、FC版に比べると利用価値は大きく上昇したと言える。
DQⅢ
大幅に強化され、一気に補助呪文の花形となった。
守備力を元の値の50%上昇させる。上限は1023。
【カンダタ】や
【ボストロール】など、物理攻撃主体のボスにはこれほど心強い呪文はない。
2~3回使えば非常に大きな効果を望めるだろう。ザコ戦でも、長期戦になりそうなら使う価値がある。
ただし痛恨の一撃は守備力に関係なく素通しなので過信は禁物。
【魔法使い】と
【賢者】がLv9で習得する。消費MPは4。
なぜか敵が唱える場合味方より強く、敵全体の守備力を元の値と同じだけアップさせる。
【じごくのハサミ】の地獄っぷりは主にこのスクルトの超性能に由来する。
リメイク版では敵のスクルトに2つ種類が存在し、弱い方のスクルトは1グループの守備力を元の値の50%、
強い方のスクルトはFC版と同じく敵全体の守備力を元の値と同じだけ(GBC版では50%だけ)アップさせる。
じごくのハサミは相変わらず強い方を唱えて冒険者を苦しめるが、
【キャタピラー】や
【ガメゴンロード】といった強敵が唱えるので弱い方も十分強い。
DQⅣ
更に強化され、元の守備力と同じだけ上昇する仕様になった。
ちなみにスカラは元の守備力の1.5倍上昇する。おいおい。
上昇量が非常に大きいので、1回唱えるだけでもかなりの効果を実感できる。よって珍しくザコ戦でも活躍が望める。
これ以降スカラ系は僧侶の呪文として定着する。
当然さぞかし使えるのだろうと思いきや、クリフトがあまり優先して唱えてくれないのでさほどお世話になる機会がない。
リメイク版では作戦を「命令させろ」に設定し、打撃が強烈な相手との戦闘では優先して唱えたい。
おそらくスクルトが最も輝く作品だろう。
敵が使ってくる際も上昇値は味方のものと同じ仕様だが、
【バラクーダ】、
【とうぞくバコタ】、
【デスピサロ】(第三形態)の3体しか唱えてこないので、脅威を感じる機会自体は少ない。
DQⅤ
上昇値が元の守備力の50%に戻った。消費MPはこの作品以降3になった。
スカラを覚える主人公がこちらは覚えないため、青年期前半では
【スラリン】、後半は
【男の子】が主に唱えることになる。
男の子がLv8、スラリンがLv10、
【クックル】がLv17、
【ベホマン】がLv10、
【キングス】がLv5で習得する。
また、サンチョは最初から習得している。
Ⅲと同様、上昇量はなかなか大きいので、数回唱えておけば大きな効果を望める。
リメイク版
上昇値がなぜか元の守備力のわずか20%と超弱体化。相当な回数重ねがけしないと効果を実感することができなくなっている。
ルカナンは元の値の50%ダウンのまま変わっていないので、ルカナンを唱える
【ブオーン】戦の難易度が劇的に上がった。
DQⅥ
ミレーユがLv18で覚えるほか、
【僧侶】★6で習得可能。
元の守備力の25%まで弱体化。上昇量はかなり小さいので、かなりの回数を重ねないと効果を実感できない。
よってザコ戦ではわざわざこれを重ねがけするよりもさっさと殴り倒した方が安全。
ボス戦でも、凍てつく波動を使う相手だと、何度も重ねがけしないと効果を実感できないこの呪文は唱えるだけ無駄になりがち。
過去作に比べると利便性はかなり下がったと言える。
また、敵が唱えた場合も効果は味方のものと同様なので、敵側の脅威も大きく下がっている。
とはいえ、それでも一度守備力を上げてしまえば凍てつく波動やルカナンを使われない限り効果は永続するので、
凍てつく波動を使用しないボス戦では、何度も唱えておくと有効なのは変わっていない。
特にミレーユがこれを覚えているかどうかで、
【ムドー】戦の難易度は結構変わってくる。
DQⅦ
上昇した守備力が6~8ターン経つと元に戻るようになった。
これ以降の作品およびリメイク版のⅣ~Ⅵでも基本的に補助呪文はターン経過で消滅するようになっている。
Ⅵの時と同様、上昇量が小さいため、効果を実感するには何度も重ねがけする必要があり、守備力を上げた後も効果の消滅があり得るので、途切れさせないためには効果が無くとも定期的に唱える必要がある。
よって、利便性はさらに下がってしまい、地位が揺らいでいる。
3DS版
職歴廃止に伴い、
【魔法戦士】★3、
【賢者】★4、
【魔物ハンター】★2、
【ゴッドハンド】★5、
【勇者】★1と多くの人間上級職で覚えるようになったが、一番覚えそうな
【パラディン】は覚えないので注意。
しかし人間上級職で覚えた特技は転職すると忘れてしまう為、別の職業で使うにはエビルタートルか爆弾岩で覚える必要がある。
たたかいの歌にも消費MP2が付いたのでコスト面での上下関係はほぼなくなり、片やマホトーンで封じられないが
山彦しない歌、片や山彦するがマホトーンで封じられる呪文と、一長一短のライバルになった。覚える職業も綺麗に住み分けられている。
DQⅧ
相変わらず7~10ターンで解けてしまう。
【ククール】がLv14で、
【ヤンガス】が
【にんじょう】スキル42ptで習得。
人情をそこまで振るのが面倒な上に、素早さの遅いヤンガスにはあまり向かないので基本的にククールが唱える。
ただでさえ上昇量が小さいのに、今作では守備力が上がると打撃攻撃を選択せず
【守備力無視攻撃】を選択する頭のいい敵が多いので、
むしろ不用意に使ってしまうと苦戦を強いられることが多く、使い勝手は微妙と言える。
スクルトが最も役に立たない作品かもしれない。
DQⅨ
なんと僧侶から剥奪。
パラディンLv26または賢者Lv30と大幅に遅くなった。消費MPも6にアップ。
その代わり、7~10ターン守備力を1段階(50%)上昇させる効果となり久々に強化された。
ちなみにスカラも1段階しか上がらないので、純粋にスカラの全体掛け版と言える。
Ⅷと比較して性能自体は上がっており雑魚ボス問わず頼りにはなるのだが、
今作では「守備力?何それ?」と言わんばかりの圧倒的攻撃力を持つ
モンスターが多数いるので要注意。
またⅧと同じく、頭の良い敵もいて、守備力を上げると確実に他の行動を選択してくる。
中には、こちらの守備力を高めると「じゃあ他の攻撃使うわ」と言わんばかりに痛恨ばかりを連打してくるとんでもない敵もいる。
DQM1、2、CH
これらの作品では様々なモンスターが習得する。
スカラを習得しているモンスターのレベル・最大MP・賢さが一定の値を超るとスカラがこれに変化する。
DQM1、2では味方全員の守備力を1.5倍にする。
ちなみにスカラの上昇値も1.5倍なため、史上初めてスカラと上昇値が同じになっている。
CHでは再びスカラの方が上昇値は多くなっている。
DQMJシリーズ、テリワン3D
本編同様スカラとは別物扱いとなった。
味方全体の守備力を1.5倍にする。効果は数ラウンド持続する。
【ぼうぎょ】、
【ガード】などといったスキルで習得することができる。
少年ヤンガス
最終更新:2014年02月09日 13:28