ああ…視える!
日野洋治とミツヒロ・バートランドがフェストゥムとの最終決戦に向けて共同開発した人類軍の最新型ファフナー、「ザルヴァートル・モデル」の一機。「Sein(ザイン)」とはドイツ語で「存在」の意味で、「ここにいる」「実数」を示しており、同型機のマークニヒトと対をなす。当初のカラーリングは緑白色。TV版後半以降における主役機。人類軍モルドヴァ基地にて日野洋治が主導となって建造した機体で「搭乗者と味方をより多く少しでも長く生かすこと」をコンセプトとしている。人類軍の手に渡ったマークエルフのコアを移植することで完成し、人類の勝利を約束するものとしてプロパガンダに使われる。その直後のフェストゥムの総攻撃による混乱の最中に、洋治の意を受けたミョルニアによって真壁一騎に託された。この段階では背中に翼状の同化ケーブルとホーミングレーザー発振機を備えており、マークニヒトと同じフォルムであったが、フェストゥムの大群に同化された際、言葉によるフェストゥムとの対話を選んだ一騎の意思よって瞬時に再構築されて、背中のユニットは失われファフナーとフェストゥムが入り混じったような姿に変貌を遂げた。また、カラーリングも銀白色となっている。ノートゥング・モデルが「違う自分になる」ことで操縦できるのに対し、マークザインは「違うモノになる」ことで操縦できる(ノートゥングが「変身」ならばマークザインは「変質」とでも言うべきか)。その性能はノートゥング・モデルを遥かに凌駕する上に、再構築によって取り付いたフェストゥムを逆に同化したり、武器を機体に同化させて破壊力を劇的に向上させる等、超常的な力を有する機体となった。それと引き換えに搭乗者の同化現象の進行を著しく加速させる欠点があり、常に100%の性能を出せば竜宮島全域をカバーできる力を発揮できるが(単独戦闘)、それをすると一騎ですら体が保たないために後にリミッターが課せられる事となる。一騎の同化現象の進行もあって、劇中で本領を発揮できたのは竜宮島帰還時の戦いと蒼穹作戦のみと極僅かであった。
スペック
分類 | ファフナー・ザルヴァートル・モデル |
型式番号 | Mk.Sein |
全長 | 45m |
開発者 | 日野洋治 |
所属 | 人類軍→竜宮島・アルヴィス |
パイロット | 真壁一騎 |
初登場作品 | 蒼穹のファフナー 第14話「覚醒〜せんりょう」(2004年10月10日放送) |
パイロットプロフィール
- 真壁一騎
アルヴィス司令補佐・真壁史彦の息子であり、アルヴィス所属のファフナー・マークエルフのパイロット。TV版では14歳、劇場版では16歳。同じパイロット候補生の中でも飛びぬけた適性を持ち、第1話「楽園~はじまり」にて急遽マークエルフに搭乗し、竜宮島を襲ったフェストゥムを撃破。その後もアルヴィスの主戦力として活躍する。
生年月日2131年9月21日、身長169cm(TV版)、体重56kg、血液型O型、
生年月日2131年9月21日、身長169cm(TV版)、体重56kg、血液型O型、
武装
- ルガーランス
騎兵槍にも似た刀剣型の武器。レールガンが内蔵されており、刀身を展開して発射。マークザインの主兵装。マークザインのルガーランスは専用に誂えられた長大なものとなっている。
- ルガーランス(改良型)
劇場版で持つ改良型ルガーランス。射撃用途にも使えるように改良されており、プラズマを発射するようになった。
- ガルム44
同化によって弾丸一発で大爆発する武器へと変貌した。劇中ではマークアハトのものを拾って使用し、その段違いの威力で周囲を驚愕させた。
- ピラム
第19話で同化せずに使用。マークジーベンに接近するコアギュラ型を撃破した。
技
- ダブルルガーランス
蒼穹作戦で用いたルガーランス二刀流。
- ルガーランス(最大出力)
劇場版より。同化による極太ビームの一撃。
ドラゴニュートの人形劇では…
放送開始20周年記念として、2024年後期の動画に2本出演。サイドストーリー「スーパーロボット作戦」では、ロボット軍団の一員として参加、ミニュアデスを撃破した。映画第3作にも登場し、竜宮島から降星町の戦闘に参加し、ウルトラマンギンガと共にアイアロンを撃破する等、かなり優遇されていた。
名台詞
TV版
- 「俺達はどこへ行くんだ?」
第1話「楽園~はじまり」において由紀恵により仲間達とシェルターに避難させられていた一騎。その最中、フェストゥムの攻撃により、アルヴィスはマークエルフの出撃を余儀なくされる。間も無くしてやってきた総士に、一騎はこの言葉で問いかけた。混乱する一騎に対して総士はこう答える。「楽園だよ」と。
- 「いるさっ! …ここになぁ!!」
第14話「覚醒~せんりょう」にて、グノーシス・モデルに搭乗してフェストゥムと交戦した際に、「あなたはそこにいますか?」と言われての問い。どことなく、漫画『コブラ』を彷彿とさせる言い回しである。
- 「そんなの嘘だ…なんで殺す…なんで殺すんだぁ!!」
同話、フェストゥムの戦いで次々と命を落とす人類軍兵士たちを見て、彼等が戦闘中に発した「俺たちは兵士だ。命など惜しくない!」という台詞もフラッシュバックし、フェストゥムへと怒りをぶつける。
- 総士「一騎…僕の見ているものが見えるか?」
- 一騎「ああ…視える!」
同じく第16話「朋友~おかえり」での台詞。言葉だけ見ると単にクロッシングによる感覚共有の確認をしているだけだが、クロッシングにより感情を共有していたものの互いの心を理解できていなかった二人が、機械を通さずとも互いの想いを共有できたことを示している。
HEAVEN AND EARTH
- 「なんでお前たちなんだ…なんで総士じゃない!」
マークザインに乗り込み、再び島に現れたフェストゥムに向かって放った台詞。この時は憤激していた。
- 「見える…お前が…見える…」
- 「おかえり…」
- 「おかえり…総士…」
ラスト、帰ってきた総士に対して祝福する。この場面ではボヤけた視点が徐々にハッキリするようになるなど、視力が回復した事が伺える。
迷台詞
- 「ダブリン…ええっと…ドイツだっけ ?」
第17話「生存~しかけ」より。カノンを止めようと説得を試みる一騎であったが、何をどう話せばよいかわからず、故郷について尋ねるもカノンが口にした「ダブリン」を「ベルリン」と間違えたのか、こんな答え。当然カノンからどやされた。