私は祈ります。
それが行き先などない空虚なものだとしても。
私は祈ります。
それが救いなど齎さない無常なものだとしても。
きっとこの祈りは誰かのためにあるものだから。
――――どうか、救われぬ人々に神の■■がありますように。
それが行き先などない空虚なものだとしても。
私は祈ります。
それが救いなど齎さない無常なものだとしても。
きっとこの祈りは誰かのためにあるものだから。
――――どうか、救われぬ人々に神の■■がありますように。
◆
『可哀想な子』
―――僕が……可哀想……?。
『貴方は愛されるということを知らない、可哀想な子』
―――そんなことはない……。僕には、大切な人がいるんだ。僕だけを愛してくれる……。
『貴方は忘れているの。思い出させてあげるわ』
ぐらり。
視界が暗黒に包まれ、奈落の底へと意識が落ちていく。
どこまでもどこまでも落ちていき、綺麗な花や果物に囲まれた幸せに満ち溢れた場所に辿り着いた。
その中心には、やんちゃそうな黒髪の男の子に、お転婆そうな金髪の女の子がくすくすと笑いあっていた。
恋人のように笑いあう二人にソルスの光が降り注ぐ光景.それはまるで一枚の絵画のように美しくて。
その場所には僕の入り込める余地がないように思えて。それがとてもとても寂しくて、惨めで。
パキリと何かがひび割れる音が聞こえた瞬間、再び意識が落ちていき―――
視界が暗黒に包まれ、奈落の底へと意識が落ちていく。
どこまでもどこまでも落ちていき、綺麗な花や果物に囲まれた幸せに満ち溢れた場所に辿り着いた。
その中心には、やんちゃそうな黒髪の男の子に、お転婆そうな金髪の女の子がくすくすと笑いあっていた。
恋人のように笑いあう二人にソルスの光が降り注ぐ光景.それはまるで一枚の絵画のように美しくて。
その場所には僕の入り込める余地がないように思えて。それがとてもとても寂しくて、惨めで。
パキリと何かがひび割れる音が聞こえた瞬間、再び意識が落ちていき―――
『これより決闘(デュエル)のルールを説明する』
―――――殺し合いが始まった。
◆
身体が、重い。
ふらふらと幽鬼のように頼りない足取りで歩を進める亜麻色の髪の少年――ユージオは思う。
その腰に携えている緑がかった白の剣は、彼の支給品の一つである業物『ダークリパルサー』
付属していた説明書によると、この剣は親友であるキリトがかつて使用していた剣であるらしい。
ふらふらと幽鬼のように頼りない足取りで歩を進める亜麻色の髪の少年――ユージオは思う。
その腰に携えている緑がかった白の剣は、彼の支給品の一つである業物『ダークリパルサー』
付属していた説明書によると、この剣は親友であるキリトがかつて使用していた剣であるらしい。
(この剣でキリトはたくさんの人を救って……アドミニストレータみたいな悪い人と戦って……それで……)
胸の奥が軋み出す。痛みを感じるほどに喉が渇く。
そして不快な感覚と共に胸中に渦巻く暗く冷たい感情。
こんな感情、自分を何度も導き、助けてくれた彼には決して持ってはいけないのに。
そして不快な感覚と共に胸中に渦巻く暗く冷たい感情。
こんな感情、自分を何度も導き、助けてくれた彼には決して持ってはいけないのに。
「……ッと」
石に躓き、暗く深い所に沈んでいた意識が呼び戻される。
その拍子で顔を上げると、目の前には教会があった。
ユージオは「お邪魔します」と一声かけてから扉を開け、教会へと入っていく。
その拍子で顔を上げると、目の前には教会があった。
ユージオは「お邪魔します」と一声かけてから扉を開け、教会へと入っていく。
深夜の教会。静寂に包まれた中で響くのはユージオの足音のみ。
ふと、歩みを止めて目を凝らすと最奥に小さな人影が見えた。
近づくにつれて輪郭が露になっていき、人影は小柄な少女であることを確認できた。
敵意がないことを伝えるためにすぐそばまで近づき、彼女の小さな背中に声をかけた。
ふと、歩みを止めて目を凝らすと最奥に小さな人影が見えた。
近づくにつれて輪郭が露になっていき、人影は小柄な少女であることを確認できた。
敵意がないことを伝えるためにすぐそばまで近づき、彼女の小さな背中に声をかけた。
「あの、すみませ――」
伸ばしかけていた手が静止した。
視線の先には十字架を前に跪いて祈りを捧げる少女。
天窓から覗く宵月に照らされたその姿は神秘的でまるで一枚の宗教画。
眼前に広がる荘厳な光景を前にユージオは言葉を失い、立ち尽くていた。
視線の先には十字架を前に跪いて祈りを捧げる少女。
天窓から覗く宵月に照らされたその姿は神秘的でまるで一枚の宗教画。
眼前に広がる荘厳な光景を前にユージオは言葉を失い、立ち尽くていた。
「……あら、お客さん?」
交互に組んだ五指を解いて立ち上がり、呆けているユージオの方へと少女は向き直る。
「私の名前はアム・イスエル。貴方も祈りを捧げに来たのかしら?優しそうな剣士さん」
漆黒のドレスに包まれた小柄で華奢な身体。
黒い草冠を乗せた銀髪と病的なほど透き通るような白い肌に精巧な人形のように整った顔立ち。
薄闇の中で仄かな光を纏う少女は戸惑う剣士の少年にくすり、と妖艶に微笑んだ。
黒い草冠を乗せた銀髪と病的なほど透き通るような白い肌に精巧な人形のように整った顔立ち。
薄闇の中で仄かな光を纏う少女は戸惑う剣士の少年にくすり、と妖艶に微笑んだ。
◆
「まさか、こんなことが本当に……」
「あるなんて驚いたわね」
「あるなんて驚いたわね」
燭台に灯った朧火が教会を弱々しく照らす中、その一角にあるベンチに隣り合って座るアムとユージオ。
彼らは同時に驚嘆の声を漏らし、大きく息を吐いた。
彼らは同時に驚嘆の声を漏らし、大きく息を吐いた。
彼らは自己紹介の中で『ルーリッド村』や『神魔法Lv2』など聞いたことのない単語に違和感を覚えた。
認識の祖語を改めるために詳しい情報交換を行ったところ、二人とも別の世界の住人であることが分かった。
ふと、アムに袖を引かれ、ユージオはそちらに顔を向ける。
認識の祖語を改めるために詳しい情報交換を行ったところ、二人とも別の世界の住人であることが分かった。
ふと、アムに袖を引かれ、ユージオはそちらに顔を向ける。
「……ユージオ君、私の目を見てもらえるかしら?」
「いいですけど、どうしたんです?」
「…………なんでもないわ。ありがとう。…………………意識下への介入はできない。制限かしら……?」
「?」
「いいですけど、どうしたんです?」
「…………なんでもないわ。ありがとう。…………………意識下への介入はできない。制限かしら……?」
「?」
アムの行動の意図が読めず、ただ首を傾げるユージオ。ボソリと呟かれた一言は、彼の耳には届かなかった。
「それよりもユージオ君、出会った時からずっと顔色が悪いけれど大丈夫?」
「……大丈夫ですよ、アムさん。ただ、こんなことに巻き込まれたから不安になっていただけです……」
「あまり大丈夫じゃなさそうね。……そうだ、あれがあったわね」
「……大丈夫ですよ、アムさん。ただ、こんなことに巻き込まれたから不安になっていただけです……」
「あまり大丈夫じゃなさそうね。……そうだ、あれがあったわね」
アムは何かを思いついたようにポンと手をたたくと、傍らにある彼女のデイパックからゴツゴツとした黒い腕輪を取り出した。
「アムさん、それはなんですか?」
「これは≪魂の枷≫といって装着すると心を楽にしてくれる腕輪よ。もしユージオ君が良ければ着けてみない?」
「……それ、アムさんの貴重な支給品じゃないですか。僕なんかよりもアムさんが持っていた方が……」
「いいのよ、魂の枷はまだ4つもあるから遠慮しないで」
「これは≪魂の枷≫といって装着すると心を楽にしてくれる腕輪よ。もしユージオ君が良ければ着けてみない?」
「……それ、アムさんの貴重な支給品じゃないですか。僕なんかよりもアムさんが持っていた方が……」
「いいのよ、魂の枷はまだ4つもあるから遠慮しないで」
「でも……」と尚も口ごもるユージオにアムは魂の枷を押し付けるように渡した。
こちらの顔を見上げる彼女に圧を感じたのか、しぶしぶといった感じでユージオは魂の枷なる腕輪を装着した。
すると、先程まで感じていた心にのしかかっていた重圧が突如消え、解放されたかのように楽になった。
こちらの顔を見上げる彼女に圧を感じたのか、しぶしぶといった感じでユージオは魂の枷なる腕輪を装着した。
すると、先程まで感じていた心にのしかかっていた重圧が突如消え、解放されたかのように楽になった。
「どう?効果があったかしら?」
「……はい、さっきより楽になりました。ありが「でも、まだ辛そうな顔をしてるわね」……ぅ……」
「……はい、さっきより楽になりました。ありが「でも、まだ辛そうな顔をしてるわね」……ぅ……」
己を見透かしたような彼女の言動にユージオは言葉を詰まらせた。
アムの言葉は真実だ。確かに精神的には楽になった。だが心を未だ蝕み続けている嫌な感情は消えてはくれなかった。
そんな様子の彼に、アムは慈しむように目を細めて優しく語りかける。
アムの言葉は真実だ。確かに精神的には楽になった。だが心を未だ蝕み続けている嫌な感情は消えてはくれなかった。
そんな様子の彼に、アムは慈しむように目を細めて優しく語りかける。
「ここは迷える人々が救いを求めてやってくる教会。ユージオ君、せっかくだから辛い気持ちを懺悔として私に吐き出してみない?」
「アムさんに……ですか?」
「ええ。こう見えても私は聖職者としてたくさんの人達のお話を聞いてあげたことがあるのよ。貴方のプライバシーは守るから……ね?」
「アムさんに……ですか?」
「ええ。こう見えても私は聖職者としてたくさんの人達のお話を聞いてあげたことがあるのよ。貴方のプライバシーは守るから……ね?」
◆
燭台の火がゆらゆらと不安定に揺れる。それはまるで今のユージオの心中を表しているかのようだった。
彼は目の前の元聖職者の少女――アムに殺し合いに巻き込まれるまでの経緯を思い出すようにゆっくりと話していた。
禁忌目録を犯したことで幼馴染のアリスが整合騎士に連れ去らわれたユージオの原点。故郷でのルーリッド村でゴブリンと対峙したこと。
親友キリトと共に村を出て、彼に剣術を指南してもらった二年間の衛兵時代。ノーランガルス帝立修剣学院で二人で色々な学んだ日々。
生まれて初めて禁忌目録に背き、人を斬るという剣士としてあるまじき最大の罪を犯した自身の運命の転機。
そして……整合騎士となってしまったアリスとの再会。彼女にセントラル・カセドラルへキリトと連行され、投獄されたこと。
キリトの機転で脱出し、待ち受ける整合騎士達との熾烈極まる戦い。その中で敵として現れた整合騎士アリスとの対決。
彼女との戦闘後、全ての元凶である最高司祭≪アドミニストレータ≫との邂逅。
思い出を一つ一つ語るごとになぜか自分を<守るように/邪魔するように>立ち塞がるキリトの大きく頼もしい背中が脳裏を駆け巡る。
その背中を感じるとユージオの心がなぜか抉られ、話が進んでいく度に頭を掻き毟りたくなるような衝動が強くなっていく。
向かい合って座るアムは時折相槌を打ちつつも、神妙な面持ちで彼の話を真剣に聞いてくれているようだった。
話の途中でアリスという名前が出る度にえもいえぬ表情を浮かべたことは謎だが。
彼は目の前の元聖職者の少女――アムに殺し合いに巻き込まれるまでの経緯を思い出すようにゆっくりと話していた。
禁忌目録を犯したことで幼馴染のアリスが整合騎士に連れ去らわれたユージオの原点。故郷でのルーリッド村でゴブリンと対峙したこと。
親友キリトと共に村を出て、彼に剣術を指南してもらった二年間の衛兵時代。ノーランガルス帝立修剣学院で二人で色々な学んだ日々。
生まれて初めて禁忌目録に背き、人を斬るという剣士としてあるまじき最大の罪を犯した自身の運命の転機。
そして……整合騎士となってしまったアリスとの再会。彼女にセントラル・カセドラルへキリトと連行され、投獄されたこと。
キリトの機転で脱出し、待ち受ける整合騎士達との熾烈極まる戦い。その中で敵として現れた整合騎士アリスとの対決。
彼女との戦闘後、全ての元凶である最高司祭≪アドミニストレータ≫との邂逅。
思い出を一つ一つ語るごとになぜか自分を<守るように/邪魔するように>立ち塞がるキリトの大きく頼もしい背中が脳裏を駆け巡る。
その背中を感じるとユージオの心がなぜか抉られ、話が進んでいく度に頭を掻き毟りたくなるような衝動が強くなっていく。
向かい合って座るアムは時折相槌を打ちつつも、神妙な面持ちで彼の話を真剣に聞いてくれているようだった。
話の途中でアリスという名前が出る度にえもいえぬ表情を浮かべたことは謎だが。
「……話はこれで終わりです、アムさん」
「……そう。ご苦労様、ユージオ君」
「……そう。ご苦労様、ユージオ君」
疲れ切った様子でアムに告げるユージオ。
懺悔を始める前に感じていた解放感は嘘のように掻き消え、代わりに心中を満たすのはどうしようもない無力感。
それでも彼女の前で己の醜態を晒さずに済んだことに安堵した。
懺悔を始める前に感じていた解放感は嘘のように掻き消え、代わりに心中を満たすのはどうしようもない無力感。
それでも彼女の前で己の醜態を晒さずに済んだことに安堵した。
「……だいぶ楽になりました。話を聞いてくれてありがとうございます、アムさん」
「本当に大丈夫?」
「…………ええ、大丈夫です」
「……貴方は少し、自分を客観視した方が良さそうね」
「本当に大丈夫?」
「…………ええ、大丈夫です」
「……貴方は少し、自分を客観視した方が良さそうね」
そう言うと、アムは立ち上がってユージオの裾を引っ張り、彼女と同じく立ち上がるように促す。
腕を引く力は弱かったが、なぜか彼女に逆らう気力が全く沸かず、よろよろと立ち上がる。
そのままアムは夜の景色を映し出しているガラス窓へとユージオを引っ張っていく。
腕を引く力は弱かったが、なぜか彼女に逆らう気力が全く沸かず、よろよろと立ち上がる。
そのままアムは夜の景色を映し出しているガラス窓へとユージオを引っ張っていく。
「あの……なにを……」
「……よく見て頂戴。これが今の貴方の顔よ」
「――――――――ッ!!」
「……よく見て頂戴。これが今の貴方の顔よ」
「――――――――ッ!!」
絶句。
重篤患者のようにげっそりと痩せこけた頬。落ち窪んだ眼窩。双眸から頬にかけて伸びている雫の跡。
ガラス越しに映し出された亡霊じみた形相が今の自分だと信じられず、ユージオは後退りした。
その背後から落胆したようなアムの声が彼の耳に届いた。
重篤患者のようにげっそりと痩せこけた頬。落ち窪んだ眼窩。双眸から頬にかけて伸びている雫の跡。
ガラス越しに映し出された亡霊じみた形相が今の自分だと信じられず、ユージオは後退りした。
その背後から落胆したようなアムの声が彼の耳に届いた。
「……貴方が心に秘めていたことを余すところなく私に打ち明けてくれたことは素直に嬉しかった。
でもね、そこに『辛かった』とか『悲しかった』とかユージオ君個人の感情は伝わってこなかったわ。
それに自覚してなかったと思うけれど、話している最中ユージオ君はずっと怖い顔をしていたわ。
問題解決のためにはユージオ君自身が協力してくれなきゃいけないのよ。だから―――」
「……だから……だから何だっていうんですかッ!!」
でもね、そこに『辛かった』とか『悲しかった』とかユージオ君個人の感情は伝わってこなかったわ。
それに自覚してなかったと思うけれど、話している最中ユージオ君はずっと怖い顔をしていたわ。
問題解決のためにはユージオ君自身が協力してくれなきゃいけないのよ。だから―――」
「……だから……だから何だっていうんですかッ!!」
叫ぶような声と共に勢いよく振り返る。身体ごと振り向いたせいで腕が振り抜かれ、ユージオの手がアムを強かに打った。
パァンと鳴る彼女の白い頬。ユージオの思考が空白に染まる。だが、爆発してしまった感情は勢いそのままアムににぶつけられた。
パァンと鳴る彼女の白い頬。ユージオの思考が空白に染まる。だが、爆発してしまった感情は勢いそのままアムににぶつけられた。
「さっきから黙って聞いていればッ!ずけずけと僕を馬鹿にするような話し方をしてッ!何様のつもりなんですかッ!!」
違う。そんなことはない。アムさんは真剣に僕の話を聞いてくれていた。
理性ではわかっている筈なのに、口から吐き出されるものは矛先を失った怒りのみ。
理性ではわかっている筈なのに、口から吐き出されるものは矛先を失った怒りのみ。
「今さっき出会ったばかりの貴女にッ!僕の何が分かるっていうんですかッ!アリスのこともキリトのことも何にも知らない癖にッ!!」
自分の口が勝手に動く。つい数分前まではっきり見えていたアムの顔がぼやける。
叩いてしまったことを謝らなきゃと思っているのに、身体が誰かに操られているかのように言うことを聞かない。
叩いてしまったことを謝らなきゃと思っているのに、身体が誰かに操られているかのように言うことを聞かない。
「ああそうか、何にも関係ないからか!立場も世界も違う第三者だから面白半分で聞いてくるんだ!」
当てつけのような理不尽な言い分を唾と共にアムへと吐き出す。ユージオの意識はその様子をどこか他人事のように見ていた。
「貴女は―――」
続く言葉も罵声。切り離されていくユージオの自我。
荒れ狂う彼の感情とは裏腹に心中は他人事のようにどこか穏やか。その様子は質の悪い台風のようだった。
暫くして剥離していた意識と感情は合わさり、教会に静寂が戻る。残されたのは小さく蹲る少年としゃがんで彼を見つめる少女のみ。
荒れ狂う彼の感情とは裏腹に心中は他人事のようにどこか穏やか。その様子は質の悪い台風のようだった。
暫くして剥離していた意識と感情は合わさり、教会に静寂が戻る。残されたのは小さく蹲る少年としゃがんで彼を見つめる少女のみ。
「……ごめんなさいね、ユージオ君。貴方を責めるつもりはなかったのよ」
「…………」
「怒ってないから、顔を上げて……ね?」
「…………」
「怒ってないから、顔を上げて……ね?」
恐る恐るユージオは顔を上げる。目に映ったものは優しく微笑む彼女と、少し腫れた頬。
「……あ……ぁ……ごめんなさい……ごめんなさい……ッ」
「大丈夫よ、すぐ治るわ」
「大丈夫よ、すぐ治るわ」
アムは晴れた頬に手を当て「痛いの痛いのとんでけー」と子供をあやすような呪文を唱える。
すると手に淡い光が灯り、みるみるうちに頬の腫れが引いていく。
すると手に淡い光が灯り、みるみるうちに頬の腫れが引いていく。
「神……聖術……?」
「あら、貴方の世界ではそういうのね。これは私の世界では『ヒーリング』という怪我を治す魔法の一つなの。
ほら、もう大丈夫。だから安心して……ね?」
「でも……僕は……ぼくは……」
「それじゃあ、こうしましょう。さっきの頬の腫れは私が眠気を覚ますために自分で強く叩きすぎたからできてしまったの。
それもほら、この通り。何も起こっていなかったのだから貴方は何も悪くない」
「……でも……」
「……もし、それでもユージオ君が罪悪感を感じているのなら、ため込んでいた感情を私に吐き出して。
貴方がさっき本心を話してくれた時、実はちょっと嬉しかったのよ。ユージオ君の本心が少しだけ理解できてね」
「あら、貴方の世界ではそういうのね。これは私の世界では『ヒーリング』という怪我を治す魔法の一つなの。
ほら、もう大丈夫。だから安心して……ね?」
「でも……僕は……ぼくは……」
「それじゃあ、こうしましょう。さっきの頬の腫れは私が眠気を覚ますために自分で強く叩きすぎたからできてしまったの。
それもほら、この通り。何も起こっていなかったのだから貴方は何も悪くない」
「……でも……」
「……もし、それでもユージオ君が罪悪感を感じているのなら、ため込んでいた感情を私に吐き出して。
貴方がさっき本心を話してくれた時、実はちょっと嬉しかったのよ。ユージオ君の本心が少しだけ理解できてね」
冷え切ったユージオの手を白く小さな両手が優しく包み込む。
「ほら、もう大丈夫。辛かったこと、苦しかったこと、寂しかったことを全部話して」
柔らかな微笑みが淡い光となり、昏く沈んだ心を包み込んでいく。
自分だけに向けられるアムの笑顔がとてもとても眩しくて、尊くて。ユージオの瞳から大粒の涙がボロボロと流れ出す。
自分だけに向けられるアムの笑顔がとてもとても眩しくて、尊くて。ユージオの瞳から大粒の涙がボロボロと流れ出す。
「僕は……ずっとひとりぼっちだったんです……。兄さん達も、父さんも、母さんですらも、僕を疎んでいました。
僕が樵の天職を得た時、兄さんと父さんは冷たく突き放して……母さんは僕から目を逸らして……。
喜んでくれると思ったんです。自慢の息子だって……でも違った。僕はただの余りものだったんです……」
「……うんうん」
「そんな僕にも友達がいたんです。アリスっていうとても優しい幼馴染が……。それに衛士のジンクっていう男の子も……。
でも、アリスが連れ去らわれてから……周りには誰もいなくなった……友達は誰もいなくなっちゃったんだ……」
「……うん」
「でも……キリトがベクタの迷い子として、村に来てくれてから全てが変わった。キリトが僕に勇気をくれた……と思っていた。
キリトがいたから僕は憧れの剣士になれた……。アリスを助けられるように強くなれるって……そう思っていたんだ……」
「……二人とも、大切な友達だったのね……」
「でも違った……違ったんだよ……。僕はちっとも強くなっていなかった……弱いままだったんだよ……。
僕はただ……彼の背中に隠れて……いただけの……ぅ……臆病者だったんだ……ッ!」
「…………」
「もし……一欠片でも……君の強さが僕にあったら……変わっていたのかなぁ……
アリスが連れ去らわれるときに……一緒に……禁忌を犯していたら……ずっと一緒に入れたのかなぁ……」
「…………」
「ずるいよ……キリト……ずるいよぉ……どれだけ頑張っても……君に追いつけないよ……僕も……アリスと一緒に……落ちたかったよ……」
僕が樵の天職を得た時、兄さんと父さんは冷たく突き放して……母さんは僕から目を逸らして……。
喜んでくれると思ったんです。自慢の息子だって……でも違った。僕はただの余りものだったんです……」
「……うんうん」
「そんな僕にも友達がいたんです。アリスっていうとても優しい幼馴染が……。それに衛士のジンクっていう男の子も……。
でも、アリスが連れ去らわれてから……周りには誰もいなくなった……友達は誰もいなくなっちゃったんだ……」
「……うん」
「でも……キリトがベクタの迷い子として、村に来てくれてから全てが変わった。キリトが僕に勇気をくれた……と思っていた。
キリトがいたから僕は憧れの剣士になれた……。アリスを助けられるように強くなれるって……そう思っていたんだ……」
「……二人とも、大切な友達だったのね……」
「でも違った……違ったんだよ……。僕はちっとも強くなっていなかった……弱いままだったんだよ……。
僕はただ……彼の背中に隠れて……いただけの……ぅ……臆病者だったんだ……ッ!」
「…………」
「もし……一欠片でも……君の強さが僕にあったら……変わっていたのかなぁ……
アリスが連れ去らわれるときに……一緒に……禁忌を犯していたら……ずっと一緒に入れたのかなぁ……」
「…………」
「ずるいよ……キリト……ずるいよぉ……どれだけ頑張っても……君に追いつけないよ……僕も……アリスと一緒に……落ちたかったよ……」
止めどなく溢れる親友への羨望と劣等感。ずっと変わらなかった幼馴染への恋慕と独占欲。そして最後に口にするのは罪悪感と自己嫌悪。
「最低だ……僕は最低なんだ……ライオスやウンベールと何も変わらない……卑怯者……。
こんな僕は……人に愛される資格なんて……どこにもない……僕なんて……僕なんか……し―――」
「――――はいストップ。そこから先は駄目よ」
「……ぇ……?」
こんな僕は……人に愛される資格なんて……どこにもない……僕なんて……僕なんか……し―――」
「――――はいストップ。そこから先は駄目よ」
「……ぇ……?」
ひんやりとした小さな掌がユージオの両頬を優しく包み込む。涙に濡れた双眸に映し出されるのは慈愛を感じさせるアムの微笑み。
「今までたくさん苦しいことを抱えてきたのね。誰にも話せなかった貴方の心を打ち明けてくれてありがとう。
でも、その先の言葉だけは口にしちゃ駄目。貴方を愛する人を裏切ることになってしまうわ」
「……僕を愛してくれる人なんかいません。アドミニストレータの言っていた通り……僕に与えられる愛は……全部余りものだったんだ……。
強い人の影に隠れるだけしかしてこなかった……僕を愛してくれる人なんか―――」
「いいえ、私がユージオ君を愛します」
「―――ぇ……?」
でも、その先の言葉だけは口にしちゃ駄目。貴方を愛する人を裏切ることになってしまうわ」
「……僕を愛してくれる人なんかいません。アドミニストレータの言っていた通り……僕に与えられる愛は……全部余りものだったんだ……。
強い人の影に隠れるだけしかしてこなかった……僕を愛してくれる人なんか―――」
「いいえ、私がユージオ君を愛します」
「―――ぇ……?」
呆けた表情を浮かべるユージオの唇に押し付けられるアムの小さな唇。
すぐに唇を離し、目の前で固まっている少年に向けて愛おしげに目を細める。
未だ何が起こったのか理解できずに硬直している少年に、再び少女は彼の口先数ミリ前まで唇を近づけて―――。
すぐに唇を離し、目の前で固まっている少年に向けて愛おしげに目を細める。
未だ何が起こったのか理解できずに硬直している少年に、再び少女は彼の口先数ミリ前まで唇を近づけて―――。
「―――貴方を愛してる」
か細い囁きと共に再び少年に口づけする。我に返ったユージオは彼女から逃れようとする。
しかし、獲物を逃すまいとアムの小さな手が彼の頭の後ろに添えられ、捕食者として眼前の少年の唇を貪り続ける。
ぴちゃぴちゃと官能的な音楽を奏でながら少年を艶めかしく啄む少女の舌。交じり合った唾液が滴り落ち、少年の上着に染みを作る。
支える腕に力が入らず、後ろに倒れそうになる彼の身体をアムの細腕が抱きしめた。
そのまま冷たい床へと優しく押し倒し、何度も何度も唾液を吸い続ける。その有様は甘い蜜を啜る蝶のよう。
絡みつく下から感じる少女の味。ドレス越しに感じる体温。ミルクに似た甘い香り。「ん……」と時折聞こえる淫靡な息遣い。
薄明りに照らされる幼さを残すアムの美貌。五感全てから与えられる情報が全てアムに変わり、蝕み、塗り尽くしていく。
暫くして名残惜しそうに少女の唇が離され、少年の唇との間に唾液のアーチが描かれる。
しかし、獲物を逃すまいとアムの小さな手が彼の頭の後ろに添えられ、捕食者として眼前の少年の唇を貪り続ける。
ぴちゃぴちゃと官能的な音楽を奏でながら少年を艶めかしく啄む少女の舌。交じり合った唾液が滴り落ち、少年の上着に染みを作る。
支える腕に力が入らず、後ろに倒れそうになる彼の身体をアムの細腕が抱きしめた。
そのまま冷たい床へと優しく押し倒し、何度も何度も唾液を吸い続ける。その有様は甘い蜜を啜る蝶のよう。
絡みつく下から感じる少女の味。ドレス越しに感じる体温。ミルクに似た甘い香り。「ん……」と時折聞こえる淫靡な息遣い。
薄明りに照らされる幼さを残すアムの美貌。五感全てから与えられる情報が全てアムに変わり、蝕み、塗り尽くしていく。
暫くして名残惜しそうに少女の唇が離され、少年の唇との間に唾液のアーチが描かれる。
「……どう?これが私の気持ちよ」
ぺろりとアムは悪戯っぽく自らの唇を舐め、微笑する。
ユージオのいる人界での口づけ。それは≪創世神ステイシア≫に婚姻を誓うために愛する人と行う儀式であり、誰彼構わず行う行為では決してない。
「なんで」「どうして」という疑問が何度も頭の中で反芻されるユージオの顔に突如柔らかい感触が伝わり、視界が黒く染まる。
布越しに感じる心臓の鼓動。後頭部に伝わる小さな掌の感覚。ここで漸くアムの胸に抱かれていることに気が付いた。
ユージオのいる人界での口づけ。それは≪創世神ステイシア≫に婚姻を誓うために愛する人と行う儀式であり、誰彼構わず行う行為では決してない。
「なんで」「どうして」という疑問が何度も頭の中で反芻されるユージオの顔に突如柔らかい感触が伝わり、視界が黒く染まる。
布越しに感じる心臓の鼓動。後頭部に伝わる小さな掌の感覚。ここで漸くアムの胸に抱かれていることに気が付いた。
「―――もう、大丈夫よ」
出会った時から変わらない、無条件に愛されていると感じる優しい声。
「ユージオ君は誰よりも純粋だったから、誰よりも優しかったから、今までずっと我慢してきたのね」
――そうだ。ずっと我慢してきたんだ。誰かのために……ずっと……いつか報われると信じて……。
「でも、誰も報いてはくれなかった。それは誰のせいでもない。貴方の綺麗な心は眩しすぎて、他の人達は直視できなかったのよ。
近づいたら自分の醜さが浮き彫りにされるようで怖がっていたのよ。だがら、貴方にたくさんの愛を与えられなかった」
近づいたら自分の醜さが浮き彫りにされるようで怖がっていたのよ。だがら、貴方にたくさんの愛を与えられなかった」
―――そうだったんだ。じゃあどうすればどうすれば良かったんだろう。どうすれば愛されるのかな?
「私がユージオ君を愛します」
「見返りのない想いを抱き続けるのは疲れたでしょう。理想を追い求め続けるのに疲れたでしょう」
「満たされなかった分、たくさん抱きしめてあげる。ありのままの貴方を抱きしめてあげる」
「望むのならばお母さんのように子守唄を歌ってあげる。恋人のように慰めてあげる。友達のようにそばにいてあげる」
「ここには貴方と私だけしかいない。だから、今はたくさん私の胸で泣いて。どんなことがあっても貴方を想い続けるわ」
「見返りのない想いを抱き続けるのは疲れたでしょう。理想を追い求め続けるのに疲れたでしょう」
「満たされなかった分、たくさん抱きしめてあげる。ありのままの貴方を抱きしめてあげる」
「望むのならばお母さんのように子守唄を歌ってあげる。恋人のように慰めてあげる。友達のようにそばにいてあげる」
「ここには貴方と私だけしかいない。だから、今はたくさん私の胸で泣いて。どんなことがあっても貴方を想い続けるわ」
蕩けさせるような甘く優しい声。抱きしめられた顔に乳房の柔らかさと体温が伝わる。
いつの間にか鼻孔を擽っていたアムの香りが金木犀の香り―――大好きだったアリス・ツーベルクの香りに変わっていた。
その香りは一緒に遊んでいた過去を思い出させられて、純粋に幸せを感じていた時の記憶を思い出させて―――。
いつの間にか鼻孔を擽っていたアムの香りが金木犀の香り―――大好きだったアリス・ツーベルクの香りに変わっていた。
その香りは一緒に遊んでいた過去を思い出させられて、純粋に幸せを感じていた時の記憶を思い出させて―――。
「……ぅ……あぁ……ぁぁ……うあぁあ――――――――――ッ!!」
天窓から差し込む月明かり。幼子にように咽び泣く少年を愛おしげに抱きしめる少女。そこにあるのは閉ざされた二人だけの薄闇。
この情景を事情を知らぬ者が見たら―――否、事情を知る者が見ても、こう思うだろう。
まるで絵画のようだ、と。
この情景を事情を知らぬ者が見たら―――否、事情を知る者が見ても、こう思うだろう。
まるで絵画のようだ、と。
◆
「遊戯君を探そうと思っているの」
開口一番、アムの口から発せられた言葉にきょとんとした表情を浮かべるユージオ。
ここは応接間。ユージオの心が小康状態へと落ち着いたところでソファーに腰を下ろし、向かい合って話し合うことになった。
ここは応接間。ユージオの心が小康状態へと落ち着いたところでソファーに腰を下ろし、向かい合って話し合うことになった。
「ユージオ君、殺し合いが始まる前のこと、覚えているかしら?」
「……覚えています。忘れられるわけが、ありません」
「……覚えています。忘れられるわけが、ありません」
目を閉じると否が応でも思い出させられる凄惨な光景。
爆発音と共に転がる笑顔を張り付けた少年の首。彼の死に慟哭する奇抜な髪形の少年。彼の名前がユウギだった筈だ・
爆発音と共に転がる笑顔を張り付けた少年の首。彼の死に慟哭する奇抜な髪形の少年。彼の名前がユウギだった筈だ・
「……ユウギさんはイソノやハ・デスとの面識があるみたいでした。だから、彼に会ってみようってことですか?」
「ええ。悪縁だとしても彼らとの繋がりがある以上、彼の存在は無視できないわ。
それに、私の支給アイテムには遊戯君の所有物かあるの。それは―――」
「ええ。悪縁だとしても彼らとの繋がりがある以上、彼の存在は無視できないわ。
それに、私の支給アイテムには遊戯君の所有物かあるの。それは―――」
言葉が終わる前に言葉を区切り、アムは傍らにある彼女のデイパックから腕輪に板が付いた物体を取り出し、前腕に装着する。
「これがデュエルディスク。そして―――」
再びデイパックに手を入れ、取り出されるカードの束。
「―――これが遊戯君(表)のデッキよ。それを……セット!」
勇ましい声と共に流れるような動きでデュエルディスクに装着されるデッキ。
立ち上がり、その勢いのままデッキの一番上に彼女の手が置かれ―――。
立ち上がり、その勢いのままデッキの一番上に彼女の手が置かれ―――。
「ドロー!手札より光属性モンスター≪マシュマロン≫を召喚!」
カードがデュエルディスクなる物体の青い部分に置かれると同時に、奇妙な音が発せられる。
その直後に二人の間に光が収束し、二人の間に顕現する雪だるまのような謎生物≪マシュマロン≫
その直後に二人の間に光が収束し、二人の間に顕現する雪だるまのような謎生物≪マシュマロン≫
「ユージオ君と会う前にこれでちょっとだけ遊んでみたのよ。どうかしら?」
「どうって言われても……えぇ……」
「どうって言われても……えぇ……」
懺悔の時とは違った意味で言葉が出なかった。
躍動感のあるキレッキレの動きやら芝居がかったセリフ、デュエルディスクやデッキなどの謎用語。
色々とツッコミどころ満載であったが、始めにユージオの口から発せられた言葉は―――。
躍動感のあるキレッキレの動きやら芝居がかったセリフ、デュエルディスクやデッキなどの謎用語。
色々とツッコミどころ満載であったが、始めにユージオの口から発せられた言葉は―――。
「(表)ってなんです?」
「何かしらね」
「何かしらね」
アムは首を傾げた。
◆
「デュエルディスクにはこの柄のカード……デュエルモンスターズを用いて様々な事象を起こす機能があるみたいよ」
再びソファーに腰を沈め、先程のことが何もなかったかのような口調でアムは話し始めた。
彼女の膝には召喚されたマシュマロンが頭らしき場所を撫でられ、気持ち良さそうに目を細めている。
ユージオは何とも言えない面持ちで頷き、彼女の言葉を待った。
彼女の膝には召喚されたマシュマロンが頭らしき場所を撫でられ、気持ち良さそうに目を細めている。
ユージオは何とも言えない面持ちで頷き、彼女の言葉を待った。
「この技術は彼らの世界における私達の魔法や神聖術みたいなもの。それを悪用して異なる世界の住人を呼び寄せて殺し合いを開催したと思っているの」
「……そう考えると途方もない力を持ってますね」
「恐らくこの首輪にも彼らの技術が用いられていると考えているわ。参加者の能力を制限する首輪をね。本当は私、もっと凄いことができるのよ」
「……そう考えると途方もない力を持ってますね」
「恐らくこの首輪にも彼らの技術が用いられていると考えているわ。参加者の能力を制限する首輪をね。本当は私、もっと凄いことができるのよ」
とんとんとユージオに見せつけるようアムは自らの首輪を指で突く。
「首輪を解除するために、ユウギさんとその関係者を探すってことですよね」
「ええ。でもそれだけじゃないわ」
「ええ。でもそれだけじゃないわ」
その言葉と共にアムの目が細められる。
「遊戯君、あそこで大切なお友達を殺されてしまったわ。だから―――」
―――慰めてあげないとね。
不可侵な神聖ささえ感じられるアムの慈愛の微笑み。己に向けられたものと同じものが、自分以外にも向けられている。
背中に嫌な汗が流れ出す。喉がカラカラと渇きだす。そんなユージオを尻目にアムは言葉を続ける。
背中に嫌な汗が流れ出す。喉がカラカラと渇きだす。そんなユージオを尻目にアムは言葉を続ける。
「このデュエルディスクは元々彼のものだから勿論返すつもりよ。私よりきっと彼の方が上手に扱えると思うわ」
「……ユウギさんにデュエルディスクを返したらどうするんですか?」
「それは―――」
「……ユウギさんにデュエルディスクを返したらどうするんですか?」
「それは―――」
きっと彼女は協力して首輪を解除し、ハ・デスらに立ち向かおうと言うのだろう。
至極当然のことなのにささくれ立つ心。名前しか知らない彼に感じる昏く、淀んだ感情。
至極当然のことなのにささくれ立つ心。名前しか知らない彼に感じる昏く、淀んだ感情。
「―――彼に守ってもらいましょう」
「―――え?」
「―――え?」
余りの衝撃に言葉を失う。マモッテモラウ?どんな意味なんだろう?
「彼のカードにはマシュマロンの他にも、磁石で出来た高い能力の戦士や沈黙の名を冠する女魔術師、竜を殺せる強さを持つ剣士などがいた。
モンスター以外にも攻撃を封じる光の剣を出現させる魔法や相手の攻撃力弱体化させる罠みたいな強力な搦め手も存在したわ」
モンスター以外にも攻撃を封じる光の剣を出現させる魔法や相手の攻撃力弱体化させる罠みたいな強力な搦め手も存在したわ」
すらすらとユウギの手札に対して賛美の言葉を並べるアム。彼女は目の前にいる自分を見ていない気がした。
彼女の笑顔に耐え切れず視線を下げ、彼女から貰った魂の枷を見た。一瞬、意志を持ったように黒い光を放った錯覚を覚えた。
彼女の笑顔に耐え切れず視線を下げ、彼女から貰った魂の枷を見た。一瞬、意志を持ったように黒い光を放った錯覚を覚えた。
「……もし、ユウギさんが友人を取り戻すために殺し合いに乗っていたらどうします?」
「その時はそうね……このデュエルディスクは私がそのまま使わせてもらうとして、戦える人が必要になるわね」
「その時はそうね……このデュエルディスクは私がそのまま使わせてもらうとして、戦える人が必要になるわね」
顎を触って首を傾げ、悩んでいるアムを見つめる。戦える人間は目の前にいるのだと気付いて欲しくてただ見つめる。
「ユージオ君、お願いね」そんな一言が欲しい。僕に価値を見出して欲しいとアムに祈る。
悩む仕草をやめ、アムは口を開く。
「ユージオ君、お願いね」そんな一言が欲しい。僕に価値を見出して欲しいとアムに祈る。
悩む仕草をやめ、アムは口を開く。
「キリト君に守ってもらいましょう」
「――――――――――」
「――――――――――」
先程とは比べ物にならない衝撃。意識が飛ぶ、という感覚を肌で感じたのは生まれて初めてかもしれない。
なんで、彼の名前が出る。なんで、僕を見てくれない。数多くの「なんで」が頭を埋め尽くす。
なんで、彼の名前が出る。なんで、僕を見てくれない。数多くの「なんで」が頭を埋め尽くす。
「貴方の話が本当だとすると、キリト君はとっても強くて優しい、まるで御伽話の英雄みたいな男の子なのね。
ユージオ君が一緒にいてくれれば、きっと事情を察して協力してくれるわ。それに彼は頭もいいみたいだし、首輪も解除できてしまうかもね」
ユージオ君が一緒にいてくれれば、きっと事情を察して協力してくれるわ。それに彼は頭もいいみたいだし、首輪も解除できてしまうかもね」
嬉しそうにキリトのことを称賛するアム。彼女の思いは、全く赤の他人のユウギから自分の良く知る剣の師匠――己にとっての英雄に向けられていた。
足元が崩れ、奈落の底に落ちていく感覚を覚えた。今までとは比較にならぬほどの焦燥が襲う。
カラカラになった喉で、ユージオは言葉を紡ぐ。
足元が崩れ、奈落の底に落ちていく感覚を覚えた。今までとは比較にならぬほどの焦燥が襲う。
カラカラになった喉で、ユージオは言葉を紡ぐ。
「……ぼ……ぼくは……ッ僕は……どうすれば……ッ!?」
「私とキリト君が貴方を守ってあげる。何もしなくても、私はもちろんキリト君だって貴方を想って戦ってれるはずよ。アリスさんと同じようにね」
「私とキリト君が貴方を守ってあげる。何もしなくても、私はもちろんキリト君だって貴方を想って戦ってれるはずよ。アリスさんと同じようにね」
安心させるようなアムの微笑み。今までと同じものなのに、途轍もなく恐ろしい。
ふと、アムの横でキリトがこちらを見て笑いかけているような錯覚を覚えた。その笑顔は自分を励ますものか、それとも―――嘲りか。
彼のそばにはアリス、ロニエ、セルカ……彼と関わってきた多くの人間が佇み、彼と同じように笑っていた。
全身に悪寒が走る。そして脳裏に過るアドミニストレータの言葉。
ふと、アムの横でキリトがこちらを見て笑いかけているような錯覚を覚えた。その笑顔は自分を励ますものか、それとも―――嘲りか。
彼のそばにはアリス、ロニエ、セルカ……彼と関わってきた多くの人間が佇み、彼と同じように笑っていた。
全身に悪寒が走る。そして脳裏に過るアドミニストレータの言葉。
『貴方は愛されるということを知らない、可哀想な子』
「それじゃ、話がまとまったところで……ユージオ君、どうしたの?そんな怖い顔をして―――きゃっ」
衝動的に身体が動く。アムの細い両肩を掴み、ソファーに押し付ける。彼女の膝から落ちたマシュマロンが牙を剥いて威嚇する。
ユージオの視界に映るのは驚いて目を見開いたアムのみ。外野のことなど文字通り眼中にない。
ユージオの視界に映るのは驚いて目を見開いたアムのみ。外野のことなど文字通り眼中にない。
「僕だって……僕だって戦えます!」
「どうして?今まで辛い目にあってきたのだから、もう守られるだけでもいいんじゃないかしら?」
「どうして?今まで辛い目にあってきたのだから、もう守られるだけでもいいんじゃないかしら?」
誰も責めないわよ、と憐れむような声でアムは問いかける。どんなことがあっても彼女はユージオという人間を愛してくれるだろう。そう確信している。
だが、その愛は不変のものなのか?彼女の愛がユウギやキリトへと向かい、いつかのように自分への愛が余りものになってしまうのではないか?
だが、その愛は不変のものなのか?彼女の愛がユウギやキリトへと向かい、いつかのように自分への愛が余りものになってしまうのではないか?
「もう強い人の後ろにいるだけなのは嫌なんです……!今まで通りだったら、今度こそ僕は自分を許せなくなる……!
僕には最強の整合騎士を倒した剣術がある……貴女と同じように傷を癒す神聖術だって使える……貴方を守れる力があるんだ……!
だから……だから、アムさんを守らせてください!アムさんの敵がいたならそのときは――」
「―――誰のものかもわからないその剣で守ってくれるのね」
僕には最強の整合騎士を倒した剣術がある……貴女と同じように傷を癒す神聖術だって使える……貴方を守れる力があるんだ……!
だから……だから、アムさんを守らせてください!アムさんの敵がいたならそのときは――」
「―――誰のものかもわからないその剣で守ってくれるのね」
不意打ちのようなアムの言葉にユージオは硬直する。腰に差した得物はキリトの過去の剣≪ダークリパルサー≫。
彼の剣で―――彼の力に依存することになるのか?結局僕は彼の代わりでしかないのか?
そんな様子を知ってか知らずか、アムは微笑みを浮かべてデイパックから一振りの短剣を取り出す。
彼の剣で―――彼の力に依存することになるのか?結局僕は彼の代わりでしかないのか?
そんな様子を知ってか知らずか、アムは微笑みを浮かべてデイパックから一振りの短剣を取り出す。
「これは私の最後の支給アイテム≪宝剣グラム≫。かつて私と志を共にした剣士≪漆黒の王子-フォアリュッケン・クレッペ-≫が愛用していた魔剣よ」
「ふぉあ……りゅ……?」
「≪漆黒の王子-フォアリュッケン・クレッペ-≫。彼の持つこの剣は担い手の思いの強さで姿と剣自身の強さが変わるの。これを貴方に授けるわ」
「ふぉあ……りゅ……?」
「≪漆黒の王子-フォアリュッケン・クレッペ-≫。彼の持つこの剣は担い手の思いの強さで姿と剣自身の強さが変わるの。これを貴方に授けるわ」
ユージオの手に渡される捩じくれた炎のような短剣。手に取ると見た目以上に重く、強い力を感じる剣だった。
「ユージオ君、私はこの決闘(デュエル)で多くの人を導き、救済します。その果てで魔王ハ・デスを打倒する。
その中で手を血で穢すこともあるでしょう。多くの犠牲を出すこともあるでしょう。それでも―――着いてきてくれる?」
その中で手を血で穢すこともあるでしょう。多くの犠牲を出すこともあるでしょう。それでも―――着いてきてくれる?」
アムの強い意志が言葉となってユージオに突き刺さる。彼女が僕を必要としてくれている。それだけで答えは決まっていた。
「―――はい!アムさん、どこまでも!」
ガラス窓に映る己の顔。こちらを見つめる淀んだ昏い瞳。落ち窪んだ眼窩。げっそりとやつれた頬。
アムに本心を晒す前よりも酷い顔だったが、もう恐れることはない。
アムに本心を晒す前よりも酷い顔だったが、もう恐れることはない。
―――魂の枷が鈍い光沢を放つ。
【ユージオ@ソードアート・オンライン】
[状態]精神疲労(大)、アムへの依存(極大)、魂の汚染率72%、決意、武藤遊戯への敵意(小)、キリトとアリスへの複雑な感情
[装備]宝剣グラム@Ranceシリーズ、魂の枷@Ranceシリーズ
[道具]基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]基本方針:アムさんを守る
1:アムさんのために戦う。
2:アムさんのために首輪を解除する手段を探す。
3:アムさんのために巻き込まれた人達を助ける。
4:アムさんのためにユウギさんを探す。本心では探したくないけれど。
5:知り合いには会いたくない。特にキリトとは。
[状態]精神疲労(大)、アムへの依存(極大)、魂の汚染率72%、決意、武藤遊戯への敵意(小)、キリトとアリスへの複雑な感情
[装備]宝剣グラム@Ranceシリーズ、魂の枷@Ranceシリーズ
[道具]基本支給品、不明支給品1~2
[思考・状況]基本方針:アムさんを守る
1:アムさんのために戦う。
2:アムさんのために首輪を解除する手段を探す。
3:アムさんのために巻き込まれた人達を助ける。
4:アムさんのためにユウギさんを探す。本心では探したくないけれど。
5:知り合いには会いたくない。特にキリトとは。
[備考]
※参戦時期は原作13巻のアドミニストレータからキリトとアリスとの思い出を見せられた直後。
※アムによりルドラサウム大陸についての基礎的な知識を得ました。
※魂の枷による魂の汚染は現在72%です。80%を超えた時点でユージオは汚染人間になります。
※参戦時期は原作13巻のアドミニストレータからキリトとアリスとの思い出を見せられた直後。
※アムによりルドラサウム大陸についての基礎的な知識を得ました。
※魂の枷による魂の汚染は現在72%です。80%を超えた時点でユージオは汚染人間になります。
◆
私は祈ります。
それが行き先などない空虚なものだとしても、私自身がその行き先になるから。
私は祈ります。
それが救いなど齎さない無常なものだとしても、私自身が救いになるから。
神のいない世界でも、地獄でしかない世界でも、私がきっと天国になるから。
――――どうか、救われぬ人々に神の忘却がありますように。
それが行き先などない空虚なものだとしても、私自身がその行き先になるから。
私は祈ります。
それが救いなど齎さない無常なものだとしても、私自身が救いになるから。
神のいない世界でも、地獄でしかない世界でも、私がきっと天国になるから。
――――どうか、救われぬ人々に神の忘却がありますように。
◆
祈りを終え、組み合わせた五指を解く。
ここは教会の正面玄関の手前。閉ざされた扉の向こうには己の仲間となった剣士が待ってくれている。
ここは教会の正面玄関の手前。閉ざされた扉の向こうには己の仲間となった剣士が待ってくれている。
「……くすくす」
薄く細められる双眸。半月を形作る唇。それはユージオには見せたことのない、悪意に満ちた笑み。
(随分と制限をかけてくれたみたいね)
彼女の持ち得る力は、ヒーラーとして最上級の神魔法Lv2という才能だけではない。
自身の精神世界へ引きずり込み、己の走狗へと変貌させる―――神にすら届き得るバランスブレイカーの才能、話術Lv3.
己の魂を極限まで穢し尽くして神に見放され、老いることも死ぬことが許されなくなった―――完全汚染人間としての肉体。
神魔法Lv2以外の力に制限がかけられている。話術Lv3に関しては特に顕著だった。
であれば、完全汚染人間としての不死性も相当制限がかけられているに違いない。
自身の精神世界へ引きずり込み、己の走狗へと変貌させる―――神にすら届き得るバランスブレイカーの才能、話術Lv3.
己の魂を極限まで穢し尽くして神に見放され、老いることも死ぬことが許されなくなった―――完全汚染人間としての肉体。
神魔法Lv2以外の力に制限がかけられている。話術Lv3に関しては特に顕著だった。
であれば、完全汚染人間としての不死性も相当制限がかけられているに違いない。
(逆に言えば、貴方達は私の力を恐れているってことでいいわよね。ハ・デスさんにイソノさん。それに―――バックにいる方々も)
無数の世界と彼らは言っていた。ならばこれだけの大規模な力を行使できるのは武藤遊戯の世界の住人だけではない筈だ。
そして、自身の力は彼らに通じるからこそ相当制限されたに違いない。
そして、自身の力は彼らに通じるからこそ相当制限されたに違いない。
(首を洗って待ってなさい。私は私のやり方で人々を救済し、貴方達の元へ辿り着いて……その力を奪うわ)
アムの心は女神ALICEと決別した時から変わらない。神が人々に救いを齎さぬのならば、己が救いになる。神が人々を愛さぬのならば、己が愛する。
殺し合いに巻き込まれた人々も、ハ・デス達も、友を失った武藤遊戯も、先程語り合ったユージオも、等しく愛している。
だが、それ以上にアムにとって大切なものは万象を救うという大義。
殺し合いに巻き込まれた人々も、ハ・デス達も、友を失った武藤遊戯も、先程語り合ったユージオも、等しく愛している。
だが、それ以上にアムにとって大切なものは万象を救うという大義。
(バベルの塔では法王一派……いえ、ランス君一派と敵対したけれど、今度は否が応でも協力してもらうわよ)
思い出される法王クルックー・モフスや英雄ランスらとの対峙。
クルックーが巻き込まれていたならば彼女とは争わずに互いの妥協点を見出して利用しあう。自身の救済にはいい顔はしないだろうけれど。
ランスが巻き込まれていたとしても同じ。人類の最終兵器たる彼の敵対は絶対にしない。彼のお眼鏡に叶うような女性への救済はほどほどにしておこう。
協力を求める際に対価に身体を求められることは想定済み。その時はたっぷりサービスしてあげよう。
クルックーが巻き込まれていたならば彼女とは争わずに互いの妥協点を見出して利用しあう。自身の救済にはいい顔はしないだろうけれど。
ランスが巻き込まれていたとしても同じ。人類の最終兵器たる彼の敵対は絶対にしない。彼のお眼鏡に叶うような女性への救済はほどほどにしておこう。
協力を求める際に対価に身体を求められることは想定済み。その時はたっぷりサービスしてあげよう。
(キリト君とユージオ君。二人は強い絆で結ばれていたみたいだけれど、どうなるのかしらね?)
アムの仲間となった剣士を思い浮かべる。彼の実力は一目見た時から相当なものだと判断できた。
彼女の見立てではおそらく剣戦闘Lv2に相当する才能を持っているだろう。故に唆して自身の力になるように誘導した。
その影響か親友への絶対の信頼が揺らぎ、不信感が募りつつある。もちろんこれも織り込み済み。
彼女の見立てではおそらく剣戦闘Lv2に相当する才能を持っているだろう。故に唆して自身の力になるように誘導した。
その影響か親友への絶対の信頼が揺らぎ、不信感が募りつつある。もちろんこれも織り込み済み。
(ユージオ君が完全汚染人間になるのか。それともキリト君の友情を取り戻すのか。どちらに転ぶのかしらね)
おもむろにデュエルディスクにセットされているデッキに手を乗せ、ドローする。
「二人の行く末は―――ふふ、彼らの友情に幸あれ」
アムの手には漆黒の龍が描かれたカード。そのカードが意味するものは―――。
【アム・イスエル@Ranceシリーズ】
[状態]健康、完全汚染人間
[装備]デュエルディスクとデッキ(武藤遊戯(表))@遊☆戯☆王シリーズ
[道具]基本支給品、魂の枷×4@Ranceシリーズ
[思考・状況]基本方針:多くの人々を救済し、魔王へと辿り着く
1:首輪を解除する手段を探す。
2:武藤遊戯を探して協力を仰ぐ。その際デュエルディスクは彼に返却する。
3:クルックー・モフスとは利用し合う。
4:ランスとの敵対は絶対に避ける。
5:汚染人間へと導く者は男性かランス好みではない女性に限定する。
6:ユージオの行く末を見守る。
[状態]健康、完全汚染人間
[装備]デュエルディスクとデッキ(武藤遊戯(表))@遊☆戯☆王シリーズ
[道具]基本支給品、魂の枷×4@Ranceシリーズ
[思考・状況]基本方針:多くの人々を救済し、魔王へと辿り着く
1:首輪を解除する手段を探す。
2:武藤遊戯を探して協力を仰ぐ。その際デュエルディスクは彼に返却する。
3:クルックー・モフスとは利用し合う。
4:ランスとの敵対は絶対に避ける。
5:汚染人間へと導く者は男性かランス好みではない女性に限定する。
6:ユージオの行く末を見守る。
[備考]
※参戦時期は不明。少なくともランス・クエスト マグナム以降。
※ユージオによりアンダーワールド@ソードアート・オンラインの知識を得ました。それに伴い、彼を取り巻く人間関係についても把握しました。
※制限により話術Lv3による精神世界への没入及び会話による洗脳が難しくなっています。
※制限により完全汚染人間としての不死性は失われています。どのくらい制限されているかは後述の書き手様にお任せします。
※参戦時期は不明。少なくともランス・クエスト マグナム以降。
※ユージオによりアンダーワールド@ソードアート・オンラインの知識を得ました。それに伴い、彼を取り巻く人間関係についても把握しました。
※制限により話術Lv3による精神世界への没入及び会話による洗脳が難しくなっています。
※制限により完全汚染人間としての不死性は失われています。どのくらい制限されているかは後述の書き手様にお任せします。
◆
主を失い、静寂が戻った教会。
その薄闇の最奥の祭壇には一振りの長剣が捧げられていた。
銘はダークリパルサー。闇の払うものという名に相応しい清廉さが宿っている。
剣はただ孤独に、己の担い手を待ち続けている。
その薄闇の最奥の祭壇には一振りの長剣が捧げられていた。
銘はダークリパルサー。闇の払うものという名に相応しい清廉さが宿っている。
剣はただ孤独に、己の担い手を待ち続けている。
『支給品紹介』
【デュエルディスクとデッキ(武藤遊戯(表))@遊☆戯☆王シリーズ】
アム・イスエルに支給。武藤遊戯の表人格が闇バクラや藍神との決闘及び戦いの儀で使用したデッキを再現したもの。
下級モンスターが多く組み込まれている反面、上級モンスターは比較的少なめ。
【デュエルディスクとデッキ(武藤遊戯(表))@遊☆戯☆王シリーズ】
アム・イスエルに支給。武藤遊戯の表人格が闇バクラや藍神との決闘及び戦いの儀で使用したデッキを再現したもの。
下級モンスターが多く組み込まれている反面、上級モンスターは比較的少なめ。
【宝剣グラム@Ranceシリーズ】
アム・イスエルに支給。≪漆黒の王子-フォアリュッケン・クレッペ-≫もといランスの息子であるダークランスが三魔子レガシオから贈られた剣。
持ち手の怒りや悲しみといった負の感情によってサイズや攻撃力が変動する。初期状態は短剣サイズ。
アム・イスエルに支給。≪漆黒の王子-フォアリュッケン・クレッペ-≫もといランスの息子であるダークランスが三魔子レガシオから贈られた剣。
持ち手の怒りや悲しみといった負の感情によってサイズや攻撃力が変動する。初期状態は短剣サイズ。
【魂の枷×5@Ranceシリーズ】
アム・イスエルに支給。彼女がリーダーとなっていた組織≪導く者 -シュメルツ・カイゼリン-≫によって開発された黒い腕輪。
装着者の魂の汚染率を上げる効果がある。使用者曰く「つけると始めは楽になる。でも段々と暗い気持ちに支配される。麻薬のようなもの」らしい。
本ロワにおいては装備すると負の感情に支配されやすくなり、着け続けると元の人格が歪みやすくなる。
アム・イスエルに支給。彼女がリーダーとなっていた組織≪導く者 -シュメルツ・カイゼリン-≫によって開発された黒い腕輪。
装着者の魂の汚染率を上げる効果がある。使用者曰く「つけると始めは楽になる。でも段々と暗い気持ちに支配される。麻薬のようなもの」らしい。
本ロワにおいては装備すると負の感情に支配されやすくなり、着け続けると元の人格が歪みやすくなる。
[備考]
※魂の枷を装備すると魂の汚染率というステータスが追加されます。
※魂の汚染率が80%を超えると汚染人間になります。
※魂の汚染率が80~99%の状態で魂の枷を外すと、元装着者は強烈な自殺衝動に襲われ、あらゆる手段をもって自決を試みるようになります。
※魂の汚染率が100%を超えると完全汚染人間になります。元の人間に戻す手段は基本的にありません。
※完全汚染人間の不死性はアム・イスエルと同じ制限がかかっています。
※魂の枷を装備すると魂の汚染率というステータスが追加されます。
※魂の汚染率が80%を超えると汚染人間になります。
※魂の汚染率が80~99%の状態で魂の枷を外すと、元装着者は強烈な自殺衝動に襲われ、あらゆる手段をもって自決を試みるようになります。
※魂の汚染率が100%を超えると完全汚染人間になります。元の人間に戻す手段は基本的にありません。
※完全汚染人間の不死性はアム・イスエルと同じ制限がかかっています。
【ダークリパルサー@ソードアート・オンライン】
ユージオに支給。アインクラッドにてキリトがエリュシデータと共に愛用していた緑がかった白い刀身を持つ長剣。
製作者はキリトの仲間のリズベットという女性プレイヤー。彼女と協力して手に入れたクリスタライト・インゴットによって作成された。
ユージオに支給。アインクラッドにてキリトがエリュシデータと共に愛用していた緑がかった白い刀身を持つ長剣。
製作者はキリトの仲間のリズベットという女性プレイヤー。彼女と協力して手に入れたクリスタライト・インゴットによって作成された。
『施設紹介』
【教会@現実】
一般的な教会。聖堂の最奥には祭壇がある。
他にも応接室や客間があり、祈りや休憩にはもってこいの場所。
【教会@現実】
一般的な教会。聖堂の最奥には祭壇がある。
他にも応接室や客間があり、祈りや休憩にはもってこいの場所。
[備考]
最奥の祭壇にはダークリパルサー@ソードアート・オンラインが捧げられています。
最奥の祭壇にはダークリパルサー@ソードアート・オンラインが捧げられています。