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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • Stronger ─負け犬たちの後夜祭─

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

Stronger ─負け犬たちの後夜祭─

最終更新:2025年05月22日 11:14

zombi2baisoku

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振り返らずに駆け出して、どれくらい経った頃だろうか。
担いだ少女から必死の訴えが聞こえなくなったのは。
二人の剣士に背を向けた当初は絶えずレイの耳に声が届いた。

止まって、降ろして、戒さんも一緒に連れて行こう。

繰り返し懇願された内容にただの一度も頷かず。
前だけを見て足を動かし続け、今に至る。
その間、何一つとして思わなかった訳ではない。
本当にこのまま逃げて良いのかと、自問自答しなかったと言えば嘘になる。
けれどそれをやって、少女の願いを承諾した所で待ち受ける結末は何だ。
勝機を見出せない敵へ無策のまま、後先考えない感情任せに来た道を戻って意味はあるのか。

ある筈がない。
地面に並べられる首が四つ増えるだけだ。
だから戻らなかった。
少女の願いを聞き入れるとは即ち、櫻井戒の頼みへ唾を吐き捨てるに等しい愚行。
何の為に彼がたった一人で戦場に残ったのか。
恐るべき剣術を我が物とする魔人、継国縁壱の相手を引き受けたのか。
彼の想いを汲み取ったなら、最早引き返す道は決して選べない。

きっと、少女も分かってはいるのだろう。
戒の望みは自分達だけでも生き延びる事に他ならないと。

到底納得など出来ず涙ながらに訴え続けたけど、でも。
戻ってしまったらその時こそ戒を本当に苦しめて、悲しませてしまう。
だって彼は本当に優しい人だったから。
出会ったばかりの少女を気遣い、大変な役目は全部一人で背負い込もうとするような。
自分が傷付くのは平気な癖に、少女が傷付き悲しめば同じように悲しむ。
そういう人だから、保登心愛は戒一人に押し付けず一緒に頑張りたいと思ったのだ。

「戒さん……」

先程までとは打って変わって、弱々しくすすり泣く声。
鼻を啜り、嗚咽を漏らす悲しみの音色をレイは耳障りだとは思わない。

(情けないですね…)

代わりに胸中を占めるのは不甲斐ない己への苛立ち。
自称神の悪趣味極まりないゲームを徹底的に破壊する。
抱いた決意に偽りはなく、今更になって撤回する気は微塵も無い。
だがどれだけご立派な方針を掲げようと、実際に為せなければ単なる口先だけの腑抜けに過ぎない。
ゲームに巻き込まれてから、自分に一体何が出来ただろうか。
強敵へ掠り傷一つ付けられず、仲間を犠牲に逃げてばかり。
助けられた筈の命を取り零した挙句、攫われるのを防げない始末。
仕方がない、ああするしかなかったと言い訳を重ねるのは簡単。
しかしレイ自身がそうやって逃げ道を作るのを認められない。
もっと割り切れる様なら楽だろうけど、それが出来ないのがレイという少女。
故にこそもう一人の閃刀姫に心を開かせたのだが、今の彼女にはさして慰めにもならなかった。

列強国と渡り合った閃刀姫も、この場では無力でしかないのか。
無意識の内に唇を噛み、痛みでふと我に返る。

(っと、いけないいけない。こんなネガティブ一直線思考なんて私らしくありませんよ)

落ち込みが度を過ぎ負のスパイラルへ発展。
そうなる前に頭を振って、己を責める言葉を強引に追い出す。
絶対に落ち込むなとまで自分に言い聞かせはしない。
渡と戒の死で心へ影を落とし、無力感に苛まれているのも本当。
しかし延々と悔やみ続けていれば、確実に取り返しのつかない失敗へと繋がる。
完全に切り替える、とまではいかずともある程度は自力で持ち直さねばなるまい。

「止まれ」

レイの内心を知ってか知らずか、低く短い制止の声は隣から。
仮面の下に隠した顔には、彼もまた無力感を貼り付けているのだろうか。
ストレートに自分の感情を出しはしない捻くれ者気質であっても、内には信頼の置けるものを秘めているのがレイから見た門矢士だ。

緑のレンズが睨み付ける先、接近する影が確認出来る。
愛刀を握る手に力が籠り、担いだ少女から震える気配があった。
同じく士もライドブッカーに手を掛ける。
もう片方の腕で運ばれている少年は未だ眠りから覚めないまま。
取るべき手を複数浮かべ、警戒は解かず相手の出方を待つ。

やがて向こうの姿がハッキリ視認出来ると、強張った顔が引き攣る。

「…最近の女ってのはああいうのに乗るのが流行りなのか?」
「そんな訳ないでしょう。女の子を何だと思ってるんですか士は」

呆れを口にしつつも、士の反応は理解出来る。
何せこちらへやって来たのは棺桶に乗った女だ。
死者の埋葬に用いる箱に手足が生え、自動車顔負けの速度で急接近されたのである。
一体全体どこのホラー映画だと言いたくなるような光景に、緊張感が無くなり掛けた所で棺桶は停止。
青い衣装の女が士達と睨み合う。

「質問に答えてもらうわよ。あなた達は――」
「カッコ付けても棺桶に乗ってたら笑える絵面だな」
「ちょっと士!駄目ですよそういうのを口にしたら」

横からの注意を聞き流し、改めて見てもシュールだなと士は思う。
自身のカメラが手元にあったら取り敢えず一枚取っていたかもしれない。
目の前にいるのがいるのだけに、どうも自分の思考まで少々おかしな方へ行きそうだ。

「んんっ!…真面目な話だから茶々は入れないでもらえる?」
「あっ、すみません…。ほら士もちゃんと聞かないと…ってそっちの子は…?」

心なしか不機嫌になった相手の背後に、もう一人いると気が付く。
横たわり時折苦し気な声を漏らす、桃色の髪の少女。
お世辞にも状態が良いとは言えない様子がこちらにも見て取れる。
向こうも視線がレイに担がれたココアと、士に担がれた少年へと移った。

「怪我人を連れ回すのが趣味、って訳じゃないよな?」
「その質問はそっくりあなたに返すわ」

返答次第ではと瞳に鋭さが増すも、マゼンタ色の彼は平然と受け流す。
自分がいなかったらややこしくなってただろうと、レイは思わず呆れ顔。
とはいえこの場での無意味な戦闘は自分達も、きっと相手も望んでいない。

「はいストップストップ!怪我してる人がいるんだからお互い冷静になりましょう。私達はこのふざけたゲームには乗っていません。あなたも同じなら、一旦場所を変えて腰を落ち着けませんか?」

話が脱線する前に自分達のスタンスを素直に明かす。
どちらも負傷者がいるのを考慮しての提案に、相手の女は暫し黙り込む。
チラと、僅かに振り返った瞳に少女への心配が宿るのをレイは見逃さない。
仮に桃色の少女を痛めつけたのが青い女本人で、士が言ったように下衆な目的で少女を連れ回しているなら当然斬るつもりだ。
が、今の反応だけでも女がそういった悪辣な類で無いとは察せられる。

「……分かったわ。こっちも彼女をどこかで休ませてあげたかったし」

ややあって承諾、一先ず自己紹介やらは別の場所で。
思った通り彼女もゲームには否定的。
余計な戦闘に発展せずに済み安堵の笑みを零し、本格的な話の為にこのまま突っ立ってはいられない。
中断していた移動を各々再開。
ドタドタと疾走する棺桶が視界の端に映り込み、何なんでしょうねこれと至極当然の疑問を浮かべるレイだった。


◆◆◆


冴島邸。
参加者の一人、冴島鋼牙の自宅を忠実に再現した施設。
市街地エリアへ到着し手頃な施設を探すこと数分、見付けた屋敷へと足を踏み入れた。

「先客がいたようだな」

二人分のカップがキッチンの流しに置かれているのを士が発見。
食器類は綺麗に戸棚へ収納されている中で、カップ二つが自然に外へ出はしない。
友好的か危険人物か、どちらにしても今すぐ確かめる術は無し。
士達の訪問に対しリアクションは起きず、何部屋か周ってみても人どころか虫一匹の気配すら皆無。
既に屋敷を出て行ったと判断し、気絶中の少年少女をベッドに寝かせる。
残る四名は一階の居間にて腰を下ろした。
十数人は座れるだろう長テーブルは、庶民階級の身分の家にはまず存在しない代物。
どこの金持ちの所有物だか知らないが、殺し合いなんぞで勝手に我が家を設置されたのは同情してやらんこともない。
顔も知らない家の持ち主に尊大な言葉を内心で向けつつ、士は居間に飾った絵を見る。

(悪くない、が……)

良い絵だとは思う。
だがこれも結局は自称神が忠実に再現したに過ぎず、作者本来の想いだとかは微塵も宿っていない。
この場に鋼牙がいたらより厳しい目を絵に向けただろう。
御月カオルという女を誰よりも知っている鋼牙だからこそ、彼女の作品を嘲笑するに等しい行為を許しはしない。

「そろそろ良いかしら?」

全員が座り落ち着いたのを見計らい、七海やちよが切り出す。
互いに敵意が無いのを確認出来たとはいえ、まだ名前すら名乗っていない状態だ。
それぞれ情報の開示を求めると、異論は無いとの返答。
簡単な自己紹介に始まり、これまでの経緯を話す。

「いろはには会っていないのね…」

やちよが最も求める情報は残念ながら得られなかった。
東方面の捜索を打ち切り、戦兎達との合流場所に向かうと決めたのが数十分前。
街なら桃色の少女を休ませられる場所も見付けられる。
そう思い移動の最中で士達と遭遇したのだった。
仮にやちよがもう少し捜索を粘り、聖都大学附属病院に辿り着いていたら。
願いは叶い、無事にいろはと再会できたのだがこればかりは本人も知る由が無い。

「そちらも厄介な手合いとぶつかったみたいですね」
「協力可能なライダーがいるのは朗報だがな」

やちよから齎された情報に神妙な顔でレイが考え込む。
アフロヘアーの男と幼児の二人組、殺し合いに乗った危険な男達。
どちらも果物を被る奇抜な方法で仮面ライダーに変身する。
変身方法や使った道具の見た目から、すぐに仮面ライダー鎧武の世界のベルトだと士は気付いた。
前者はともかく、後者は恐らく5歳にも満たない程に幼いのだという。
まさかそんな子供までもが他者の殺害に積極的な輩だとは予想外。
やちよ曰くアフロ男に無理やり従わされている様子も見られず、むしろ年齢とは不釣り合いに頭も回るとのこと。
ある意味、こうしてやちよから事前に詳細を教えられたのは幸運だ。
何も知らなければ幼児なのもあって、油断をし兼ねない。

件の二人組も勿論警戒するが、より深刻なのはその後に遭遇した方。
屈強な肉体を持つ、真紅の騎士に似た怪物。
やちよが見付けた時には桃色の少女が殺される寸前であり、相当嬲られたのか体のそこかしこに傷を負っていた。
真紅の騎士は間違いなく、先の二人組以上に危険。
負けるつもりが無くともあのまま戦っていれば、やちよ一人では骨が折れる敵だ。

一方で、殺し合いに否定的な者の存在を知れたのは朗報。
仮面ライダービルドこと桐生戦兎、浅からぬ因縁を持つ地球外生命体のエボルト。
後者はともかく前者は信用できる相手であり、合流の約束を取り付けている。

「そっちの話に出て来た連中も一筋縄じゃいかないみたいね」

ゲームに乗った者と戦闘になったのはレイと士も同じ。
しかも聞く限り、危険度は参加者の中でも間違いなく最上位に食い込む。
耳飾りの剣士…継国縁壱。
檀黎斗直々に敵キャラクターとして紹介されたあの男の実力は桁違い。
三人掛かりで手も足も出ず、一度目は紅渡が、二度目は櫻井戒が足止めを引き受けどうに生き延びられた。

「それで、あの三人組なんですが…」

奇怪な出で立ちの大男と、行動を共にする少女達。
片やレイとも渡り合う体術を有し、片や動きは素人なれど子供らしからぬ異様な身体能力を持つ。
とはいうものの、三人組との間に起きた事で士達が話せる内容はほとんどない。
少なくとも先程の戦場において、彼らはほとんど部外者。
到着した時には既に一人が殺された後、交戦して間もなく向こうから撤退を選んだ。
気を失った少女を連れ去るという全く嬉しくないおまけ付きで。

どういった経緯で一ヶ所に集い、縁壱と戦う事態になったのか。
殺された少女や攫われた少女の詳細なども含めて、具体的な説明が可能な人物は二人。
内の一人は未だ目を覚まさず、必然的にもう一人へとやちよの視線が向かう。

「……」

しかし見られているのに気付いた様子も無く、ココアは俯き口を閉ざしたまま。
三人から少し離れた席に座り、会話に加わらずずっとこの状態が続いている。
か細い声で自分の名を告げて以降、何も口に出してはいない。
普段のココアを知る者がいたら何事かと心配するのは確実、それ程までに今の彼女は気落ちしていた。

(流石に無理には聞けないわ…)

情報を強引に聞き出せば余計にココアの傷口は広がるばかり。
必要とあらば尋問も辞さないが、マギウスの翼の関係者でも無い相手にそんな真似をするつもりはない。
いろはだったらもっとココアの心に寄り添えたのだろうけれど、やちよにはそっとしておく選択肢しか取れなかった。
記憶ミュージアムの一件以降、自分自身の事にさえ余裕を持てない今のやちよでは。

取り敢えずお互いに話せる事は話し終えた。

「レイさん、ちょっといいかしら」
「はい?」

神妙な、というよりは気まずい顔で耳打ちをされ首を傾げる。
急に小声で話し出す理由が分からない、大きな声では言えない内容なのか。
チラチラと気にするように士を見るやちよへ、異性がいる前では話し辛いのだと察する。
士の方も分かったらしく、やれやれと言いたげな顔で一旦部屋を出た。

「ごめんなさい、門矢さんにも気を遣わせちゃって…」
「士なら大丈夫ですよ、皮肉屋ぶってるだけですから。それでどうしたんですか?」
「ええ、その……」

謝罪もそこそこに、やはり気まずい顔のまま口を開く。
何でもアフロ男との戦闘時、服を引き裂かれ代わりの着る物を探しているとのこと。
今は魔法少女に変身したままだが、流石にずっとこの状態ではいられない。
屋敷内には男物の服しか見当たらず、サイズも違う為着れなかった。
だからもし服を持っていたら譲って欲しい。

「成程…事情は分かりました」

頷くレイは先程までとは打って変わって怒り顔。
同じ女として、やちよを唾棄すべき欲の捌け口に使おうとしたアフロ男への嫌悪を隠せない。
士や渡のように、背中を預けられる仲間とは大違いだ。
ともかくそういうことなら、やちよの頼みを断る理由も無い。
丁度自分の支給品に渡せる物が一つある。
デイパックから中身を取り出そうとし、





「――――ッ!!!」




真紅の光が視界を覆い尽くした。


○


大金を掛けた調度品に彩られ、尚且つ成金趣味の下品さを感じさせない内装。
冴島邸の居間とは見る者へそんな感想を抱かせる空間だった。
それがどうだ、ほんの数秒前までの光景とは一変。
室内で竜巻でも発生したかのような惨状が広がっている。
テーブルや椅子は吹き飛び、壁は破壊され、一際目を引く絵画すら見るも無残な有様。

「……」

破壊を齎した張本人は一欠片の罪悪感も抱かず、無感情に居間を見下ろす。
散らばったガラスを踏み付け、室内を睨むは黄金と真紅の装甲を纏う怪人。
仮面ライダーエボル。
星狩りの兵器の力を行使するヒューマギア、滅である。

滅が仮面ライダーエボルについて知っている事は、決して多いとは言えない。
元々の変身ツール、フォースライザーとプログライズキーは手元に無く。
アズから与えられた力も存在しない。
故にそれらの代用品としてこれまで使ったに過ぎず、全機能を把握している訳ではない。
だからエボルドライバーの本来の持ち主と違い、戦闘面以外でも役に立つシステムが搭載されているのに気付くまで時間が掛かった。

エボルの頭部から伸びた角のようにも見える箇所。
これはスキャンセンサーの役割を持つ。
自身の破壊活動の妨げとなる生命体や戦闘マシンを速やかに見付ける、参加者の発見に強く貢献する機能があるのだ。
元は惑星規模で位置情報の探索が可能であれど、ゲームにおいては大幅なスペックダウンを余儀なくされている。
精々が一エリア程度、エボルト本人が知ったら呆れるのは間違いなしの低機能。
しかし滅にとってはこれだけでも十分役に立つ。
エリア内に複数の生命反応を感知、特に人が集まる冴島邸を狙いに定めた。
胸部のリアクターがエボルボトルの成分を破壊の力に変換、抵抗の隙すら与えずエネルギー波を放射。

有象無象が集まった程度なら片は付いただろう。
だが此度の相手はその類に含まれないと、スキャンセンサーが瞬時に情報を送り込む。

「ご挨拶だな、ノックの仕方も忘れちまったのか?」

皮肉をぶつけられ振り返ると、そこには五体満足の標的が四名。
ディケイドに変身した士を筆頭に、レイとやちよもそれぞれ武器を構える。
唯一、ココアだけは混乱から覚めないままレイに抱えられていた。

エボルの機能がハイスペックであるのは、最早細かく語るまでもない。
しかし士達とてこれまでの人生を遊んで過ごして来た者に非ず。
列強国との戦争で、常に死と隣り合わせの日常を過ごしたレイは勿論。
数多くのライダー世界を旅し、果てに待ち受けたライダー大戦においても多くの仮面ライダーを屠った士。
12歳でキュゥべえと契約し経験を積み、他の地区以上に凶暴な神浜の魔女すらも退ける実力のやちよ。
滅の敵意を感じ取り、行動に移るまでは迅速の一言に尽きる。
唯一反応に付いていけなかったココアを運び脱出。
常人を遥かに超える、正に超人的な身体能力を駆使して生を掴み取った。

「ココアは隠れていてください」
「え、でも…」

何か言おうとして口を噤む。
自分の方を見ないままでいるレイの顔に浮かぶのは、強敵を前にした緊張。
暫し視線を泳がすも、ややあって言われた通りにする。

「二人とも気を付けて。簡単に倒せる相手じゃなさそうです」
「…分かってるわ」

警告されずとも油断する気は微塵も無い。
睨み合っているだけでこのプレッシャーなのだから。
今に始まったことでないとはいえ、黎斗が始めたゲームの参加者は化け物揃い。
魔女やウワサがマシに感じる日が来るとは思いもしなかった。
士もまた、気を抜ける相手では無いと判断し気を引き締め直す。
ライダーの力の大半を失った今のディケイドで、果たしてどこまでやれるか。

戦士達の緊張を嗤うでもなく、エボルは黙して殺意を滾らせる。
人類滅亡。
アークの意思のままにではない、己自身で下した決断に従い滅ぼす。

相容れぬ両者の間で火花が散り、炸裂。
遊戯を盛り上げる闘争の幕開け。
神が望む光景がまた一つ繰り広げられる。

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