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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • 魔戒戦記 ─Thread of fate(前編)─

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

魔戒戦記 ─Thread of fate(前編)─

最終更新:2025年11月08日 18:40

zombi2baisoku

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――『深月フェリシア』

分かっていた。
その名前が呼ばれる事は、覚悟していた。

運良く生き延びただとか、あの男が偽りを口にしたとか。
都合の良い、フェリシアがまだ生きているという希望を心の何処かで。
微塵も考えなかったと言えば、嘘になる。

それでも、自分の冷静な部分が理解してしまったのだ。
フェリシアを手に掛けたと告げた男は、デタラメを言うような者じゃない。
淡々と、真実だけを告げたのだろう。

だから放送で名前が呼ばれ、彼女の死が確定となっても。
ああやっぱりと、分かり切った答えを受け止めた。
また一人、自分の元を永遠に去って行った現実へ向き合わされる。
最初から答えを知らされた喪失感故、心が痛くとも驚きはない。

だけど

――『梓みふゆ』

彼女まで喪う事になるのは、考えていなかった。
或いは、考える事を恐れていたのだろうか。


◆


一難去ってまた一難、という諺こそ彼らに当て嵌まるだろう。
冴島邸での戦闘を、只の一人も死者を出さずに終えたと思いきや。
続く襲撃で、風祭小鳩を余りにも呆気なく失い。
直後に流れた放送により、各々へ直視し難い現実が叩き付けられた。

「渡はやっぱり……」
「……」

目を伏せるレイの傍らで、この時ばかりは士も沈黙を貫く。
紅渡の最期を、直接見たのではない。
生き延びる可能性が限りなく低い状況であったものの、殺される場面を確認したのでない以上。
もしかしたらの可能性は、やはり捨て切れずにいたらしい。
現実はそこまで甘い顔を見せず、酷く喧しい放送で無情にも名が呼ばれた。

分かっていた、覚悟は出来ていた。
渡の奮戦に恥じないよう戦い、必ずや殺し合いを破壊すると誓ったのを嘘にする気はない。
足を止め、自らを悲しみで縛り付けるのは以ての外。
渡の死と託された想いを、今一度噛み締める。

「みふゆ、が……?」

予め受け入れる心構えでいられた士達と反対に、予期せぬ衝撃へ襲われる者もいる。
今の今まで神が映し出された空を見上げ、やちよは呆然と友の名を零す。
聞き間違いであれば、どれ程良かったか。
参加者を惑わせる悪辣な嘘であったら、今だけは救いになる。
なのに、自分の耳はハッキリと名を聞き取ってしまった。
偽りの情報を混ぜた所で、すぐにバレると冷静に判断を下してしまう。

親友とは終ぞ出会えないまま、死別を無慈悲にも突き付けられた。

「……ぁ」
「やちよさん……!」

脳が現実を拒もうとしても、心はみふゆの死を受け入れる。
どちらへ身を委ねるべきかが分からず、ふらりと崩れ落ちた。
華奢な体が地面へ横たわるより早く、咄嗟に手を伸ばすのはココア。
慌てながらも抱き止めるが、安堵のため息など到底吐けまい。
見るからに憔悴したやちよへ、何と声を掛けるべきか悩み。
結局、口に出す前によろよろと向こうから離れて行った。

「ありがとう、けど大丈夫だから……」
「全然平気に見えないよ……!だって……」

明らかに無理をしているやちよの言葉を、そのまま受け止められる訳がない。
放って置けなくて、必死に掛けるべき言葉を探す。
いじらしい姿に何を思ったか、弱々しい笑みをココアに向ける。

「気持ちだけで十分よ。それに、大事な人を失くすのは初めてじゃないもの」
「やちよさん……」

静かな口調で、逆に気遣うように言われてしまったけど。
優しさの裏に壁があるのを、ココアは察した。
飛び込み、立ちはだかる壁を乗り越えて傷を癒したいと思う。
けれど、一方でやちよの心へ安易に触れる事へ躊躇も抱く。
殺し合いで幾多の喪失を味わったが故に、大事な誰かを奪われる傷の痛みがどれ程か分かるから。
迂闊な事まで言ってしまい、余計に苦しめてしまわないだろうかと。
そう思うくらいには、ココアも殺し合いの非情な現実を目の当たりにしていた。

「お二人とも、話は一旦屋内にしませんか?桃の手当ても必要ですし」
「場所は……あそこで良いだろ」

払拭し難い空気を察し、レイから出たのは至極真っ当な提案。
定時放送が終わり間もないとはいえ、外で突っ立ってるのは賢いと言えない。
メグ達のような襲撃者が、いつまた現れないと限らないのだ。
何より、桃の負傷は深刻の一言に尽きる。
身体の大半が高密度のエーテル体で構成された、魔法少女だからまだ生きていられる。
常人であれば出血多量でとっくにあの世行きだろう。
尤も、急ぎ対処しなければ危険なのは変わらないが。

「ご、ごめん!桃ちゃんも大変なのに……!」
「落ち着いてください、とにかくまずはここを離れましょう」

焦るココアを制し、気絶中の桃を背負う。
士も小鳩の支給品の回収を手早く済ませ、桃の止血に使えるものがないかチェック。
説明書を読み終えると、使用に躊躇はない。
複数人の回復を可能とするトリートなる道具により、取り敢えずは応急処置になった。
ついでに、自分達の傷もある程度癒え幾分余裕を取り戻す。

やる事が済むと、小鳩の遺体を士が運ぶ。
短い間だが仲間だった男であり、加えて放置して危険な参加者に首輪を奪われるのも避けたい。
付近の家々と違う、何らかの施設らしき場所へ早速移動開始。
桃の手当てに必要な道具も、一式揃ってる可能性が高い。

傷を抱えたままで突っ走る覚悟が出来た者、血を流したままで歩く者。
言葉無く市街地を進む5人はやがて、目的地へ到着。
変身した士と、愛刀を構えたレイが警戒しつつざっと中を調べる。
先客がいるのか、いるとして友好的か否か。
後者の場合は仲間の負傷も考え、迅速な撤退も視野に入れねばなるまい。

放送前に取り戻した力、カブトに変身中の士なら一般人を凌駕する聴力機能を有する。
にも関わらず、施設内で聞こえる音と言ったら自分達の足音のみ。
参加者どころかNPCの気配すら無く、一先ず問題無しと見なすのに時間は掛からなかった。

安全が確保されたら次に行うのは、桃の早急な治療。
両足欠損の被害は非常に重い。
エーテル体の魔法少女と言えども、魔力が尽きれば肉体を保てずコアへ変化する。
尤も、殺し合いでその状態になるのが許されているのかは不明だが。

「足を戻せるかは分からないけど、傷を塞ぐのは可能な筈よ」

普通だったら医療機関に運ぶべき重症の、治療を申し出たのはやちよだ。
魔力探知を行った所、桃の体が魔力で構成されていると気付けた。
となれば、不足した分の魔力を与えれば自力で回復が叶う筈。
魔法体系が異なれど、魔力が死活問題なのはどこの世界も同じか。
内心で独り言ち、すぐに意識を切り替える。

コネクトの時は互いの魔力を一つに纏め上げたが、今回は自分の魔力を片方へ流し込む。
桃の状態が安定するに従い、反対にやちよの魔力は減少。
ソウルジェムの濁りが蓄積し、数分もしない内にドッペルが発動されてしまう。
すかさずグリーフシードを使い、穢れを除去。
手に入った経緯は、思い出しても不愉快極まるので頭から追い出す。

「……ここまでみたいね」

未使用のグリーフシードはあっという間に黒く汚れ、使用不可能。
代わりに桃の治療は成功だ。
やちよの魔力を補充されて、魔法少女の回復能力を徐々に発揮。
太ももから先が、徐々に元の形を取り戻していく。
とはいえ首輪による制限故か、回復速度は緩慢。
歩けるようになるまで、相応に時間が必要だろう。

「桃ちゃん、大丈夫なの……?」
「ええ、一先ず血は止まったわ。まだ無理はさせられないけど」

不安そうに覗き込むココアへ無事を伝え、やちよも肩の力を抜く。
貴重なグリーフシードを使ったが、だからといって見捨てる程人でなしになった覚えもない。
眠り続ける桃の額を軽く撫でると、小さく声が聞こえた。
言葉らしい言葉じゃない、苦し気な反応。
肉体的のみならず、精神的にもたった6時間で散々痛め付けられたと聞く。
起きた彼女に放送の内容を伝えれば、またしても負担を強いるのに繋がるかもしれない。

気が重くなり、ふと目をやったのは使い終わったソウルジェム。
死した魔法少女の命を使い、魔女に変貌するのを引き延ばす。
インキュベーターの生み出したシステムへ絶望し、ドッペルへ縋る魔法少女は少なくない。
みふゆもまた、救いを求めマギウスの翼に去った一人だった。

(結局私は、あなたに何もしてあげられなかったのね……)

記憶ミュージアムの一件があってから、マギウスの翼へ怒りを燃やし続けた。
当然みふゆにだって、負の感情を一切持ってなかった訳じゃない。
それでも、親友なのは変わらない。
マギウスの翼から連れ戻し、みふゆの事も助けたかった。

最早叶わない過去の願いだ。
魔法少女になり立ての頃から一緒にいて、時に反発し合い。
無二の親友となった彼女とは、もう二度と会えない。
かなえやメルと同じ場所に旅立ち、自分は最期の瞬間にすら立ち会えなかった。
何度味わっても慣れない、大事なものが欠ける苦痛。
顔に出さないよう努めるが、すぐ傍の少女にはお見通しらしい。

「やちよさん……また無理してる……」

意識せずにキツく握り締めた拳を、そっと包み込む温かさ。
凍てつく血が流れ出す傷口の、痛みをほんの僅かでも消し去ろうとする。
やちよの手を握るココアは、まるで我が事のように悲し気な顔を作った。
悲しい筈なのに、感情を押し殺す姿は。
余計な心配を掛けさせない為か、それとも弱みを安易に見せたくないからか。
どちらだろうと、一番に傷付くのはやちよ自身だろうに。

「ごめんなさい、また不安にさせたみたいね」
「やちよさんが謝ることじゃないのに……」

痛いのを見ない振りして、平気な顔を作る。
やちよにとっては、今に始まった事でないくらいに慣れてるのだろうか。
だとしたら、無理やりに被った仮面を外せるのは。

(いろはちゃん、なのかな)

やちよが最も求めてやまない魔法少女。
未だ行方知れずの彼女はどうしてるのだろうかと、考えても答えは出なかった。


○


「盗み聞きの趣味があったのか?無難に読書と散歩にしとけ」
「そんな訳ないでしょう。士こそ、デリカシーって言葉を知ってます?」

冗談めかした言葉へ、呆れをふんだんに籠めて返す。
ジト目で睨むも効果有りとは言えない。

飄々とした態度はこの数時間で、すっかりお馴染みのもの。
軽薄な態度の能天気な男と、外面だけ見ればそう。
実際には彼なりに譲れない信念を秘め、仲間の想いを尊重できる人間だ。
それが分かってるからこそ、会話のキャッチボールに多少の毒こそあっても敵意や侮蔑は無し。
レイと士、お互いが気を許し合う証拠だった。

桃をやちよとココアに任せてる間、共に手持無沙汰でぶらついたのでは断じて違う。
レイは手当て他、必要となるだろう物資を施設内で調達。
士は参加者がやって来た場合に備え、見張りを引き受けた。
粗方の道具を集め戻って来ると、聞こえたのはやちよ達の会話。
この状況で平然と中に入るのは、幾ら何でも無粋というもの。
レイなりに空気を読み、部屋の外で待機してた所へ士も戻ったのである。

「士こそ、見張りをサボって女の子の会話に参加しに来たんですか?もしそうなら、私の拳が唸りますよ?」
「おっとそいつは勘弁だ。まだ死にたくない」
「どんな威力を想定してるんですか!美少女の細腕に向かって!」

あからさまに怯えた仕草を取られ、頬を膨らませ抗議。
そりゃ確かに自分は閃刀姫だし、腕相撲でもそんじょそこらの男に負けはしない。
だからって、人をゴリラか何かのように思われては心外だ。
ロゼからも「レイの腕に包まれると安心する」、と言われたのに。

「ま、いつもの悪ふざけはこのくらいにしてだ」
「恒常化されても困るんですけど」
「お客さんが来たぞ」

文句はスルーし、背後を親指で差す。
自分達のやり取りを見守っていたのだろう、複数人の参加者がそこにいた。


○


目を覚まし、最初に視界へ映ったのは小綺麗な天井。
我が家の自室よりもずっと広く、民家じゃないとすぐに分かった。
同じ体勢でいたからか、体を起こすと関節が痛む。
次いで視線は自分の下半身へ。
不思議な事に、あれだけ味わった激痛が薄れている。
掛けられた毛布を恐る恐る捲ると、案の定歩く為の部位が欠損。
分かり切っていたがショックは隠せず、ふと最後に見た時と違ってるのに気付く。

「治ってる……あれ、そういえば魔力が……?」

大量出血と同時に魔力も失い、意識を保つのも難しかったのに。
徐々にではあるも、傷が回復し出すくらいには状態がマシになってるではないか。
自分の体ながら、何が起きたか分からず首を傾げる。
と、自身の息遣いとは異なる音が聞こえた。
視界の端でドアが開けられ、見知った人物が顔を見せる。

「桃?良かった、目を覚ましたんですね」
「あ、うん」

安堵の顔となるレイへ、短く無難な返事を辛うじて口に出す。
自分をここまで運び、治療を処置を施したのは彼女なのか。
他の者は何処へ行った、気を失ってから何があった。
聞きたい事が山ほどあり、さてどれを順に問い掛けるか考え。

「慌てないで良いですから、順番に一個ずつ説明します」
「ご、ごめん……」

内心の困惑を察したのか、柔らかい笑みで先手を取られた。
年齢は自分と余り変わらないだろうに、何だか年下を宥めるよう。
少々恥ずかしくなりつつ、説明に耳を傾ける。

レイの口から語られたのは、桃が気を失った直後に始まり今に至る経緯。
定時放送が流れ、桃の治療の為にも場所を移動。
見付けた施設に到着し、やちよが魔力を分け与えたとのこと。
コネクト、そう言っていた技の応用だろうか。
いずれにしろ、貴重な魔力を消費させてしまったのは申し訳ない。
会えたら礼と謝罪を言わなくては。

「そっか……小倉、もういないんだ……」

脱落者の中にシャミ子と良子、ミカンは含まれていない。
しかし、知っている名は呼ばれてしまった。
自分の目で死体を見た清子のみならず、小倉しおんもだ。
倫理的に中々問題があり、振り回される事もそれなりにあったが。
誰かに殺されて良い人間じゃなく、自分の好きなまちカドに欠けてはならない友人だった。
涙こそ流れないが、失った痛みが胸を容赦なく突き刺す。

「実は今、私達以外の参加者もここに来てるんです」
「それって、七海さんが会う筈だった人?」
「はい。と言っても、向こうも眠ったままの方々がいまして。ついさっき起きたんですけど、桃は……」
「大丈夫、七海さんのおかげで大分楽になった」

集まった全員で情報開示を行う場に、顔を出せるかどうか。
答えは後者だ、痛みも和らぎ起きていても平気。
今の自分は戦力として数えられないだろうけど、やれる事はゼロじゃない。
シャミ子を助ける為にも、ずっと呑気に寝てる場合ではない。

「分かりました。車椅子を見付けたので、今持って来ますね」

本人の承諾を得られ、無理をしてる様子もない。
とくれば断る理由もなく、桃が移動する為の用意を行う。
医療目的の施設ではないが、幸い備品は豊富に見付かった。
車椅子に桃を乗せると、脚部の上に毛布を掛ける。
可能な限り心身の苦痛を緩和する気遣いを噛み締め、レイに押され部屋を出た。

清掃が行き届いた施設をご丁寧に再現したらしく、廊下はいっそ気味が悪い程に綺麗。
5分と掛からず移動先へ到着、レイがノックすると内側からドアが開けられる。
ミーティング目的の部屋なのか、並べられた机を見回す位置へクリップボードが設置。
本来ならば施設の職員が座るだろう場所へ、知っている顔と知らない顔を複数確認。
内の一人は桃を見るや、立ち上がり駆け寄って来た。

「桃ちゃん!起きても大丈夫なの……?」
「うん、話すくらいなら平気だから。保登さんにも、心配かけちゃったね」

自分の死すら覚悟してシャミ子を任せたが、思えば酷な頼みだった。
ココアは勿論、一緒にいた面々は誰もが善性の強い者達。
加えて彼らは既に、紅渡や櫻井戒により命懸けで生かされた身。
いざという時は守らなくて良いと言われても、納得しかねる選択を強いただろうに。

「全員集まったなら、そろそろ良いか?」

桃が仲間達に一通りの礼を言い終えたタイミングを見計らい、話しかけた青年。
定時放送前の6時間で、一度も顔を合せなかった人物だ。
彼がやちよの言っていた、合流を約束した者か。
疑問が顔に出たらしく、言葉で問うのを待たずに向こうから名乗る。

「悪い、まだ言ってなかったよな。桐生戦兎だ、七海とここで落ち合う約束をしてた」
「千代田桃、です。すみません、話を遅らせたみたいで……」
「貴殿が謝る必要はない。かくいう私達も、今しがた目覚めたばかりだ」
「うん、僕も放送が流れたのすら知らなかったよ……」

頭を下げる桃を制したのは、戦兎の仲間だろう二人。
小柄な金髪の少女と、言葉を交わし同意し合う少年。
残る一人、青い服の長身の男もまた桃とは初対面。
どういった経緯で彼らは出会い、数時間の間に何を経験したのだろう。
彼らの持ち得る情報に、自分の知る者達は含まれてるのか。
至極当然の疑問は、焦らずともこれから始まる話で明らかになる。

「じゃあ始めるか。……大遅刻かましやがった奴もいるけど、それも含めて説明する」

後半はいやに苦々しい表情であり、余程その遅刻した者を良く思っていないのが分かる。
戦兎以外にもう一人、やちよも同じような顔なのが桃には気になった。

「おいおい、そこはギリセーフ判定で大目に見てくれよ」

音頭を取る戦兎を茶化すように、この場にいない者の声が全員に届く。
自然と出入り口扉へ意識が向けられ、寄り掛かる男が視界に映り込む。
男性モデルと言われても納得のスタイルを持ち、ニヒルな笑みは異性を虜にするだろう。
生憎、胸を高鳴らせる初心な反応は誰も見せない。
いきなり現れた不審人物への警戒が大半、残りは正体を知る二人からの白い目だった。

「よっ!ちょいとだけ遅くなったが、間に合ったな」
「全然間に合ってねぇよ」

オーエド町に戻って来ないばかりか、合流場所にも遅れる始末。
その癖一切悪びれる様子がないとくれば、戦兎の機嫌も当然の如く急降下。
こういう奴だと分かってはいるが、改めて他人を振り回す天才だと思う。
今の今までどこをほっつき歩いてたのかと、睨む視線がエボルトを問い質す。

「んなおっかない顔すんなって。俺なりにあちこち動き回って、色んな奴とコネを作ってたんだぜ?」
「紺色のライダーと、モニカの傷を治す道具を探すだけじゃなかったのかよ」

オーエド町で猛威を振るった紺色のライダーを、見失ったならそれはそれで仕方ない。
仲間の治療手段も、元々大きく期待してたつもりはない。
だが収穫無しで戻って来るだけならともかく、長々と道草を食っていたとあっては流石に文句の一つや二つじゃ足りなかった。

「待て戦兎。お前の話から察するにこいつは……あの赤い装甲服の少女か?」

やり取りへ口を挟まずにいたマコトだが、まさかと言う目で問い掛ける。
戦兎と前々からの知り合いのように接する、人を食った態度の参加者。
記憶している姿と全く異なり、性別すらも違うが。
オーエド町での戦いまで知るとなると、該当者は他に思い付かない。

「ご明察だ、確か……マコトだったか?正解しても景品はくれてやれねぇが、拍手くらいは送ってやっても良いぞ?」
「お前には聞いてないから黙ってろ。悪い、こいつの話す内容は基本無視してくれ」
「冷たいねぇ。折角とびっきりのサプライズがあるってのによ」

神経を逆撫でする軽薄な笑みは、今に始まったものでない為無視。
しかし含みを持たせた内容が、口から飛び出たのは聞き逃せない。
道草を食った分の収穫があるのかと眉を顰め、

「見て貰った方が早いだろ。スペシャルゲストの入場だ」
「あ、あの、普通に部屋に入るだけじゃ駄目だったんですか……?」

ドアノブに手を掛けると、オーバーな動作で開ける。
やけに勿体ぶった前振りへ、扉の外から困り気味の声が一つ。
大半の者には聞き覚えの無い、けれどたった一人。
目を見開き、勢い良く立ち上がる者がいた。

「いろは……?」

扉が開かれ、姿を見せた少女をやちよが知らないのは有り得ない。
白の制服に袖を通し、赤いチェックのスカートが動きに合わせて揺れる。
結んだ長髪は、記憶にある淡い桜色と同じ。
こちらと目が合い驚くのも一瞬、安堵の混じった柔和な笑みを浮かべられ。

「いろは……っ!」
「わわっ!?」

探し求めていた少女、いろはがすごそこに。
手の届く距離にいると、理解が追い付けばじっとしてなんかいられない。
周囲から集まる視線も何のその、堪らず抱きしめる。
間近で聞こえる驚いた声も、両腕越しに感じる温もりも。
悪辣な幻なんかじゃない、偽物である訳がない。

「いろは……良かった……本当に……っ」

自分の願いが仲間を殺すと苦しんでいた時、一番欲しかった言葉をくれた。
絶対に死なない、一人にさせないと約束してくれた。
だからこそ、奈落の底へ落ちて行くいろはの姿へどれ程の絶望を味わったか。
殺し合いに巻き込まれ、同じ地のどこかへいると分かっても会えないもどかしさを抱え。
フェリシアとみふゆの死によって、引き裂かれるような痛みを味わって尚。
いろはにもう一度会うまでは折れるまいと、ここまで耐えて来た。

「フェリシアも……みふゆまでいなくなって……!それで、あなたまで失ったらって思うと……っ!」
「うん……ごめんね、ずっと不安にさせて」

堪え切れずに嗚咽を漏らすやちよを、そっと抱きしめ返す。
自分よりも年上で、魔法少女としての実力だって足元にも及ばない強さなのに。
今のやちよは、壊れてしまいそうなくらいに脆く思えた。
万年桜の下で再会を果たした時と同じく、幼子のように泣き腫らしている。

「やちよさん……ずっと、我慢してたんだね」

心の脆い部分をひた隠して、人を寄せ付けない態度を取って。
親しい者すら傷付ける一方で、自分自身を一番に傷付けてしまう。
そんな人だと知ってるから、きっとここでも涙を見せまいと戦って来たのだろう。
親友と仲間の二人を、どんな最期かも分からずに失ったのに。

「大丈夫だよ。わたしは、ちゃんとここにいる。やちよさんを一人にさせないから、ね?」

弱い部分も全部曝け出してくれた、やちよへの信頼へ応えるように。
何より、いろは自身がやちよの傷を癒したいと強く願い。
彼女へ寄り添うと、泣きながら何度も頷かれた。

「感涙ものの光景じゃねぇか。我ながら良い仕事したと、褒めてやりたいねぇ」
「すみません、この人の頭に“空気を読む”って言葉はないんですか?」
「悪い、こういう奴なんだ」

詳細な背景はともかく、涙を流す程に焦がれた再会だとは理解出来る。
故に誰もが口を挟まず見守る中、平然と我が道を往くのがエボルト。
台無しも良い所な軽口へ、初対面ながらレイが引くのも当然だろう。
何を言っても無駄と分かるからこそ、戦兎も諦めを露わにため息を吐く他ない。

とはいえ、良い仕事との言は否定し辛い。
戦兎達では見つけられなかったやちよの探し人を、こうして連れて来た。
少なくともそこに関しては、戦兎も文句をぶつける気はない。

「エボルト、お前コネ作ったとか言ってたよな?ここに一緒に来たのはいろはだけなのか?」
「いや?もう一人来てるぜ。そろそろ顔出しても良いとは思うが、シャイな奴なんでなぁ」
「お前と違って、空気読んでるだけだろ」

今のいろは達を見て、入室を躊躇わないのはそれこそこの男くらいだろうに。
辛辣な正論も堪えた様子は無し、分かり切った反応である。
ただ自分達の会話が聞こえたらしく、いろはがあっと顔を上げた。

「やちよさん、ちょっとだけ待ってもらっても良いですか?」
「え……?」
「一緒に来てもらった人がいて、えっと…少しびっくりするかもしれないけど、やちよさん達にも会って欲しくて」

「言われてんぞ」と、揶揄いを扉越しにエボルトがぶつける。
やはりいろは達の再会に割り込まず、外で待っていたのかもしれない。
どんな者にしろ、エボルトと同行し無駄にストレスを溜める羽目になってはいないだろうか。
未だ顔も見せない相手へ、戦兎も内心同情を抱かずにはいられない。

寂しそうに眉を八の字へ下げるやちよを、すぐ戻るからと宥め。
パタパタと早足で、いろはも一旦部屋の外へ出て行く。
姿は見えないが、話し声は断片的に中の者にも聞こえた。
無言なれど渋るような様子の相手へ、言葉を重ね続け。
ややあって承諾したのか、はたまた観念したのか。
いろはに入室を促され、最後の来訪者が足を踏み入れる。

「――っ」

最初に息を吞んだのは誰だったか。
零れそうになる悲鳴を、必死に噛み殺したのは誰か。
気にする余裕もなく、いろはの隣へ立つ男は否応なしに注目を集める。

(これはまた、刺激の強い殿方が来ちゃいましたね……)

無意識の内に愛刀へ手が伸び掛けた己を制止し、レイはその男を見やる。
墨を落とした色の長髪を揺らす、古風な出で立ちの剣士。
人には有り得ぬ三対六つの眼が、おぞましい紅を放つ様を目の当たりにすれば。
黄泉の遣いか悪鬼の類と、大抵の人間は怯えを隠せないだろう。

だがレイが意識を奪われたのは容姿以上に、漂わせる血の臭いだ。
閃刀姫として戦場を駆け、死と隣り合わせの日々を過ごしたから分かる。
一人二人どころの話じゃない、十人二十人でもまだ足りない。
百を超える命を斬り血を浴び続けねば、これ程に濃密な死の気配は纏えない。

偏見を持つ気は無いが、相応に警戒を抱かざるを得ない男の登場へ。
さて何から言うべきかと各々言葉を探し、

「そう固くなるなよ、リラックスすりゃ良い。いろはと二人仲良くも反対しないが、ここらで新しいお友達作りに挑戦するのも悪くないだろ?」
「…………」

緊張感を木っ端微塵に変える第一声が放たれた。
まるで旧来の友へ接するように、馴れ馴れしく肩に手を置く。
気安い態度のエボルトへ、相手の機嫌が良くなる筈もない。
鬱陶しい羽虫を叩き落とす心持で、肩の手を払い除ける。
表情を変えず、しかし苛立ちが籠っているのは明らかと誰もが分かった。

「こうも露骨に嫌われちまうと、俺でも悲しくなるぞ?」
「分かったからお前は引っ込んでろ」

微塵も悲しいと思っていないエボルトを、一々マトモに相手などしてられない。
雑にあしらう戦兎は、改めて六眼の男を見やる。
取り敢えず今ので分かったことが一つ。

「……あんたも災難だったな」

エボルトのせいで苛立ちが募るという、ロクでもない目に遭ったのだろう。


○


「ふぅ……」

休憩室で汲んだ水を飲み干し、モニカはぼんやりと天井を見上げる。
殺し合いに巻き込まれてからは移動か戦闘が大半で、一息つく余裕も無かった気がする。
ようやっと腰を下ろし、肩の力を抜ける瞬間が訪れた。

「今更なんだが、不思議な建造物だなここは」
「そう?確かに、普通の会社とかとは違うと思うけど……」
「ランドソルでこういった作りの施設はまず見なかったからな」

珍しい物を見る反応のモニカとは反対に、學の驚きは薄い。
学生の身で立ち寄る機会がないだけで、滅多に見ないという程でもない。
現代ではありふれた内装の建造物も、モニカの言うランドソルでは希少なのか。
多種多様な種族が住まう、ファンタジーを実現させたのがアストライア大陸だ。
學の知る日本の建造物が建っていたら、世界観崩壊待ったなしである。

「……」
「マナブ?どうかしたか?」
「あ、ううん。僕も今更なんだけど……本当に殺し合いに巻き込まれたんだなって、さっきの話を聞いて思ったんだ」

正真正銘、命懸けのデスゲームへ巻き込まれたのを疑ってはいない。
映像越しとはいえ、人が殺される場面を見せ付けられた。
命を命とも思わない紺色の剣士から、幾度も殺気を浴びせられた。
極めつけに、忍者の少女が力尽きる瞬間をこの目で見た。
時間が経てば現実に戻れる悪夢でも、異様に手の込んだドッキリ企画でもない。
女装という少しだけ日常を離れ、冒険した時とは全く別。
常に首へ刃を添えられたに等しい、地獄の如き非日常へ引き摺り出されたのは紛れも無い現実だ。

「僕達が知らない所でも、沢山の戦いがあって。人も、死んでるんだよね……」
「そう、だな。アユミとニノン以外にも……」

揃って意識を失い放送を聞き逃し。
目が覚めたらマコトと戦兎以外にも、大勢の参加者が集まっていた。
おまけに重傷を負った筈のモニカの体は、今や傷一つ見当たらない。
起きた当初は当たり前だが困惑し、聞きたい事だらけだった。

「マコト達には感謝してもし切れんな。思えば、最初に会った時から助けられてばかりだ」
「あはは……あの時はビックリしたけどね」

唐突に現れるや鉄拳を叩き込み、かと思えば喝を入れたのが数時間前。
余りに予期せぬ展開で、殺し合いに乗った者が襲って来たのかと勘違いしてしまった。
尤も、最初こそ驚いたものの肩を並べ戦う中で信頼関係を構築。
今では心強い仲間だと、胸を張って言える。

戦兎にしたってそう。
強敵へ苦戦を余儀なくされた自分達の元に、颯爽と現れ助けてくれた男だ。
學にとっては、新しい世界を教えたゆきとは違う形で。
純粋に、頼もしさと格好良さを覚えるヒーローのような存在。

(そう、だよね。マコトさん達の方がずっと強いし……)

だからだろうか、内心で彼らと自分をつい比べてしまうのは。

別に、自分よりマコト達の方が強いのを不自然に思う気は無い。
当たり前の話だ、眼魔界や地球存亡を掛け戦い抜いた歴戦の戦士と。
自他共に認めるガリ勉野郎とでは、そもそも同じ土俵にだって立たせてもらえない。
ライトノベルやネット小説でありがちな、大活躍を出来るなんて最初から思っておらず。
故に思うのだ、自分はモニカの支えになれてるのだろうか。
彼女の背負った重いものを、少しでも持ててあげられてるのかと。

「勿論、マナブにも感謝しているぞ」
「えっ?ぼ、僕もなの?」

ネガティブな内心を見透かしたようなタイミングで言われ、心臓が音を立てる。
偶然とは分かるも、動揺で少々上ずった返事が口を突いて出た。
幸い、學を笑うでもなく真剣な眼差しでモニカは肯定。

「当たり前だろう。私が何度、貴公に支えられたと思ってるんだ」
「マコトさん達みたいに、強くないのに?」
「武器を振るうだけが強さの全てじゃない。貴公がいてくれたから、私は潰れずにいる」

自分と違い、學は元々戦いとは無縁の少年だ。
無理に剣を振るう必要もなく、守られる立場に徹したとて誰も責めない。
実際、モニカだって最初は彼を戦場へ駆り出すのに抵抗があった。

だけど學は恐怖を押し殺してでも、共に戦うと言ってくれた。
小難しい理屈じゃなく、助けたい一心で危険へ飛び込んだのも一度や二度じゃない。

「そんな學だからこそ、私は貴公と会えて本当に良かったと思っている。…アユミ達の死から、立ち直れたかも分からない」
「モニカちゃん……」

定時放送で流れた脱落者の中に、ヴァイスフリューゲルの仲間は二人呼ばれたと聞く。
アユミとニノンの死は、自分の目で見た事実。
驚きはなく、残る二人は未だ無事。
安堵と同時に、改めて仲間が欠けた現実が圧し掛かった。
全てを投げ出すつもりはない、都合の良い嘘へ逃避する気も皆無。
ただほんの少しだけ、立ち止まるのが許されるなら、

「すまない學、少しで良いからこうさせてくれ……」
「うん、僕で良かったら……」

自分の肩に頭を乗せたモニカを、拒まずに受け入れる。
微かに震えてるのが分かり、あえて気付かない振りをした。
大勢を助けられるヒーローにはなれないと、自分でも分かってる。
けれど、一人の少女の傷を癒せる男にはなりたかった。


○


繰り返し説明する程でも無いが、殺し合いにおいて首輪解除はルール違反ではない。
檀黎斗直々に主催側との直接対決を良しとした以上、解除可能の芽は複数存在。
であれば大天空寺同様に、設備の整った施設があっても不思議はなく。
今現在、戦兎達がいるのも該当する場所だった。

「しっかし、もう一度ここに来るとはな……」

片手でPCを操作し、もう片方でパーツの修復作業を並行し行う。
天才物理学者を自称するだけあって、戦兎の持つ技術力はハイレベルと言っても過言ではない。
無論、相応の道具や設備が無ければ折角の腕前も宝の持ち腐れ。
そういう意味では、この場所は正に当たりだろう。

東都先端物質学研究所。
旧世界の東都で、パンドラボックスの研究を行っていた政府の施設。
嘗ては戦兎も在籍しており、万丈と出会ったのもここで職を得て間もない頃だったか。
勝手知ったる我が家、というのは少しばかり当て嵌まらないが。
見知った施設だけあって、有効活用するのに躊躇は無し。

「大したもんだな。それなりに旅して来たが、装備を自作できるライダーってのはそこまで多くなかったぞ」
「俺からすりゃ、平行世界を渡り歩くライダーがいるって方が驚きだよ」

作業の様子を眺める士へ返答しつつも、手は止めない。
エニグマによって万丈が別の世界…エグゼイド達のいた地球へ飛ばされたのは覚えてる。
しかし士は、複数のパラレルワールドを通りすがって来たというのだから驚きだ。
多くは話さなかったが、どうやら自分とは違う者がビルドに変身する世界もあったとか何とか。
こんな状況で無ければもっと詳しく聞きたいものだ。

「で、そいつは直せそうか?」
「ああ。内部の解析はもう済んだし、破損個所に必要な部品もここなら手に入る」

ビルドの武器を開発して来た戦兎だが、今手を付けてるのは別のライダーに関わる物。
宝生永夢が桃に託した、エグゼイドに変身必須のツール。
ゲーマドライバーの修復作業は滞りなく行われる真っ最中。

元々永夢が修理を頼もうと方針に加えていただけあり、戦兎の技術力はビルド以外のライダーにも強い助けとなった。
肝心の永夢本人が、先の6時間すら生き延びられなかったのはさぞや無念だったろう。
どういった最期を迎えたかも、桃から既に聞いた。
最初の放送で少女を殺す場面が流れた、金髪の偉丈夫こそが下手人。
戦友が抱いただろう無念が如何程か、戦兎とて全ては察せられない。
絋汰に続き永夢も力尽き、一海もまた倒れた。
仲間の喪失へ思う所は多く、理不尽を強いる神への怒りは消えそうもない。

(だったら余計に、諦められるかよ)

彼らに後を任された者として、神へ屈するのは断じてお断り。
自分達は皆、誰かに託されてるとは放送前に士が言った言葉らしい。
全くその通りだ、背負うものの重みは増すばかり。
だとしても、諦める選択など最初から存在しない。

「元通りになるのは良いとしてだ。問題は――」
「誰が使うか、か……」

ゲーマドライバーは桃に託された。
ならこの先桃がエグゼイドに変身するべきと、簡単に事は進まない。
彼女が永夢の意思を継ぐ覚悟を強く固めたのなら、仮面ライダーとしての心構えを教えはした。
しかし幾ら何でも、今の桃へライダーへの変身を強要することは。
トラウマに苛まれる少女を、戦場へ有無を言わせず引きずり出すのは承諾しかねる。

甘いだの、そんな考えではやっていけないだのと。
知ったような顔で言う者も、いるのかもしれないが。
戦兎達には、正しいやり方とは思えなかった。

「世界中の人達の笑顔を守りたい。俺の知ってるライダーは、その為に戦った」
「……良いこと言うな、そいつ」

不意にそう呟いた士は戦兎ではない、ここにはいない誰かを見ているかのよう。
子供の夢のような漠然とした内容を、戦兎は馬鹿にせず耳を傾ける。
三都で起こった戦争に翻弄され、エボルトの掌で踊らされても。
ラブアンドピースという、自分が仮面ライダーとして戦う理由は見失わなかったからこそ。
士の言うライダーもまた、本気で人々の笑顔の為に戦ったんだろうと分かる。

「自分が守った奴らが笑顔になった時、あいつも心から笑えてた。仮に桃がエグゼイドになって、誰かの為に戦えたとしてもだ。その時あいつが笑顔を失うようなら、変身させるべきじゃないだろうよ」
「……だな」

単なる説教じゃない、多くのライダー世界を通りすがり。
ヒーロー達の勝利だけでなく、幾つもの悲劇を見て来たからこそ。
重みの宿る言葉へ、戦兎も短く応えた。


○


「えっと、やちよさん?ちょっぴり動き辛いかな、なんて」
「…散々不安にさせたんだから、これくらい良いでしょ」

不機嫌、というよりは子供のようにむくれてくっつかれる。
普段人前で見せる佇まいとは異なるやちよへ、いろはは困ったような笑みを浮かべた。
尤も、拒絶する気は最初からない。
連れて来られた時間が違うとはいえ、不安にさせてしまったのは事実なのだから。

「こう見ると、いろはの方が年上っぽいですね……」
「うん!いろはちゃんのお姉ちゃん力、すっごい高そうだよ!」
「どういう基準で高い低いを選んでるの……?」

自分達の見て来た振る舞いとは違うやちよへ、三者三葉の反応が飛ぶ。
ベテランの魔法少女として、常に冷静沈着。
しかし内心では傷付いた己を必死に押し殺し、弱みを見せまいと耐えて来た。
本心を隠す仮面を外せるのは、やちよの心を救ったいろはだけ。
再会を経て、ようやっと表情が和らいだと三人には思えた。

(案外、彼もいろはのこういう部分に少なからず影響されたのかもしれませんね?)

思い浮かべるはここにいない、情報交換が終わるや早々に一人を選んだ侍。
六眼を貼り付けた異形の貌、漂わせる濃密な死の気配。
警戒を集めるのも致し方なしの男を、誤解されまいといろはが一生懸命言葉を重ねたのがついさっきのこと。
健気に映る少女を当の相手はどう思ったか、形容し難い感情を瞳に秘めていた。
身構えざるを得ない男だが、敵意の類は約一名を除き向けられていない。
いろはの態度も功を為したのだろう、徐々に張り詰めた空気も霧散。
「ま、世界を壊す悪魔には見えないな」と、皮肉気な言を士が口にしていたか。

「まあやちよのいろは好きっぷりが分かった以上、彼と火花を散らさないかの不安もありますけどねー」
「そんな大人気ない真似しないわよ」

冗談めかして言うレイへ、眉を吊り上げる。
険悪と言うには和やかな空気が流れるも、不意にレイが憂いを秘めた表情を作った。

「それにしても、まさかロゼがココアの探してる相手と一緒にいるとは驚きです」

妹のように想い、妹以上の想いも向けるもう一人の閃刀姫。
ロゼの情報が得られたのは良いが、まさかココアが探すチノの同行者なのは予想外。
桜ノ館中学でイリヤ達から齎された話によれば、定時放送の少し後に別行動を取ったと言う。

「チノちゃんもリゼちゃんも、良い人に会えたんだね……」

ロゼと共にいるだろうチノは勿論。
生前に師弟関係を結び、死後も断ち切れぬ絆で鬼の始祖に打ち勝った男。
リゼの師匠、橘朔也の存在も無視できない。
そこまで強くリゼの事を想ってくれた橘へ会ってみたい。

そしてもう一人、ココアと深く関係する者の存在も知った。

(今ここにいる私とは別に、“ココア”がいるんだ……)

フェントホープでいろはが見た、感情を面に出さず覇瞳皇帝へ従う少女。
会話らしい会話も無かったが、顔を見間違えはしない。
名簿に二つ名前が載っていたのは、記載ミスなどのつまらない理由に非ず。
正真正銘、保登心愛は二人参加者に選ばれた。

更にいろはの話す所によると、カイザーインサイトなる者は危険人物の可能性が非常に高い。
殺し合いに乗っておらずとも、手段を選ばぬ非情さを持ち合わせる。
そのような者に何故、もう一人のココアは従ってるのか。
チノ達の参加を知って尚、カイザーインサイトに付いたとしたら。
ココアには心底不可解でならなかった。

「……」

思い思いに想いを馳せる者達を、桃は昏い目で見つめる。
やちよはいろはとの再会が叶った。
レイとココアは会いたいと願う者の手掛かりを得た。
何も悪い事なんかじゃない、むしろ喜ばしいだろう。

未だにシャミ子と会えず、助け出す為の戦意すら取り戻せない自分と違って。

(最低……)

託された想いに応えられないばかりか、卑屈な妬みまで抱きそうになる。
一体いつから自分はこんな、どうしようもない奴になったのか。
悪感情だけは無限に湧き上がり、その癖一向に恐怖を乗り越える兆しはない。
結局やれる事と言えば、己への罵倒を吐き捨てるくらいしかなかった。

思わず視線を逸らし、自分の足を見つめる。
スカートから覗く肌色に、傷一つ見当たらない。
足首から先、指の一本一本まで全てが確かに存在する。
欠損を知ったいろはが迷わず固有魔法を行使し、その結果が視界へ映る状態。
治った、というよりは戻ったと言うのが相応しい完治。

普通なら、涙を流して喜んでも良い筈が。
あろうことか桃はこう思った、思ってしまった。
『これでまた、戦うしかなくなった』、と。
気付いた時、我が事だというのに俄かには信じられず愕然とした。
シャミ子を助ける為に必要な、自分の体を取り戻したのにこの有様か。

どこまで落ちぶれれば、弱くなれば気が済むのだろう。
最早ため息すら出ない程に、己が恨めしくて仕方なかった。


○


「収穫は上々。こっちに来て正解だったな」

独り言ちてハンドルを操作し、信号の無い道路を護送車が走る。
ミラーを見れば市街地からは徐々に遠ざかり、もうじき背景の一部ですらなくなるだろう。
東都先端物質学研究所に集まった者は複数人あれど、誰もが長く留まりはしない。
現にエボルトは情報交換が終わるや直ぐに、出発すると言い出した。

当然、戦兎が黙って見送りはしない。
オーエド町の時はモニカ達の手当てが優先だったが、そう何度もエボルトを自由行動させては何が起きるか。
既に自分が知らない所で、カイザーインサイトなる者と勝手に手を組んだのだから猶更だ。
渋い顔をされるのは、エボルトにも予想通りの展開。
焦る様子もなく、スラスラとまるで台本通りのように言葉を紡いだ。

『エグゼイドだかってライダーのベルトの修理に、首輪の解析。折角お誂え向きの施設が見付かったってのに、先延ばしはNGだろ?』
『お前に勝手な真似させる方が、よっぽどアウトなんだよ』
『まあそう言うなって。陛下殿とイリヤ達の間でトラブルに起きそうなら、仲裁役も必要だろうしなぁ。それに、だ。檀黎斗への対抗策がどうなるか、お前の頑張り次第ってのは言うまでもないと思うんだがねぇ?』

誰が永夢の代わりに変身するかは一旦置いて、ゲーマドライバーが直らなければエグゼイドへの変身自体が不可能。
痛い所を突かれた戦兎が眉間へ皺を寄せた間に、背を向け施設を後にした。
追っ掛けたいなら、いつでもそうしろと言い残し。
解析に必要となるだろう首輪を、土産代わりに置いて行って。

12人もの参加者が集まり、持ち寄った情報の擦り合わせを行ったのだ。
今後の方針を纏めるのに相応の時間は要し、レイやココアと深い関係にある者の行方も関わるのは特にそう。
加えて、シャミ子を救出する為の動きも考えねばならない。
自分も付いて行くと気軽に言えず、結果エボルトは単独行動を取るに至った。

「戦兎には引き続き期待するとして、俺も俺で張り切って出勤しますかね」

いろは達の脱出へ便乗した後、フェントホープで何か変化はあったのだろうか。
カイザーインサイトは不遜で傲慢なれど、態度に納得がいくだけの力の持ち主。
仮に向こうでも収穫があった場合、自分にとって有益となるか。
或いは、蛇を殺す毒の刃でも手に入れたか。

何が来ようと不思議はなく、恐れなど知らぬとばかりに鼻歌交じりでスピードを上げる。
去ったばかりの街で起きた死闘を、知る由もなく。


【E-3 道路上/一日目/昼】

【エボルト@仮面ライダービルド】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、石動惣一に擬態中、運転中
[装備]:トランスチームガン+ブラックコブラロストフルボトル@仮面ライダービルド、ラストパンドラパネルブラック+ブラックロストフルボトル×6@仮面ライダービルド、パーフェクトゼクター@仮面ライダーカブト、大型護送車@DEATH NOTE
[道具]:基本支給品一式×3、じわじわキノコカン@スーパーペーパーマリオ、ブレイクスルー・スキル@遊戯王OCG、ドレイクグリップ@仮面ライダーカブト、呪い移し@遊戯王デュエルモンスターズ、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:生存優先。あわよくば未知の技術や檀黎斗の持つ力を手に入れる。
1:カイザーインサイトとの合流場所へ向かう。
2:戦兎と共闘しつつどこまで足掻くのか楽しむ。仲良くやろうぜ?
3:エボルドライバーを取り戻す。元は内海の?知らねぇなァ。
4:ロストボトルを回収しパンドラパネルを完成させる。手間を掛けさせないで欲しいんだがな。
5:正攻法じゃあ檀黎斗を倒すのは難しいか。
6:カイザーインサイトを利用。2回目の放送後に桜ノ館中学校で合流。
7:やちよの声はどうにも苦手。手土産でいろはを連れてやったんだから、感謝してくれよ?
8:猿渡死んじまったか。戦兎の奴どうなるかな。
9:美遊、ねぇ…………。
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』で地球を去った後。
※環いろはの姿を写真で確認した為、いろはに擬態可能となりました。
※トランスチームガンのワープ機能は一度の使用後、6時間経過しなければ再使用不可能になっています。

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