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1305●アベノミクスの変調

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1305●アベノミクスの変調
 アベノミクス効果でこれまで順調に値を上げてきた株価が、5月23日、急落した。この日、東証日経平均は前日より1143円下げ、1万4483円となった。きっかけは中国が発表した経済指標が低水準だったためだが、6月決算を控え利益確定のタイミングを見計らっていた外国人投資家が大量の売り注文を出し、国内個人投資家がこれに追随したせいでの急落と見られる。株価は翌週にも乱高下を繰り返しながら値を下げていった。それに伴って円安も進行した。
 一方、アベノミクスのもう一つのねらいであった、長期金利下げの方も日銀の見込み違いが起こった。日銀が緩和策で国債を大量に買うため、市場での国債の売買が不活発となり、逆に長期金利が上がり始めたのである。緩和策が始まった4月末時点で0.6%程度だった10年物国債の流通利回りは、5月末、0.9%程度まで上がり、これにつれて住宅ローン金利なども引き上げられ、日銀は対応を迫られた。
 政権は、6月に、「3本の矢」の第3の矢である「成長戦略」をようやく取りまとめた。金融緩和、積極財政ははっきりしていたのに対し、「成長戦略」の中身が見えないと批判されていたのであるが、発表されたのは、女性の活躍、世界で勝つ、民間活力の爆発、という3項目で具体性や力強さに欠けていた。東証では失望売りが起き、6月13日には、とうとう株価は緩和前の水準に戻ってしまった。
★2013年
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