「GOBUUッ!?」
蛙が轢き潰されたような呻き声と共に、小柄な緑色の異形、ゴブリンの身体が吹き飛ぶ
もう一体のゴブリンが、華奢で小柄な少女を捕らえようと棍棒を振るうもしゃがんで避けられ、その金髪が掠るだけ。返しとしてゴブリンの脳天に少女の蹴りが炸裂、そのまま倒れ気を失う
「―――――!!」
少女の背後に、先のゴブリンに一回りも二回りも大きい薄水色の巨躯の異形……ジャイアントオークが手に持った棍棒代わりの大骨を少女に叩きつけようとする
叩きつけられる音が鳴り響くが、そこに少女の姿は無く
少女はオークの股の下を潜り抜けて、背後に回った事を確認し跳躍し首元に突きを叩き込む
少女はオークの股の下を潜り抜けて、背後に回った事を確認し跳躍し首元に突きを叩き込む
「………!」
が、少女の突きはオークの意識を落とす事は敵わず、逆に首の圧力のみで少女の手が固定され、逆に少女の腕がオークの手に掴まってしまう
少女の身体を片手の力だけで上空へ放り投げたオーク。大骨を両手で握り直し、少女の身体がちょうど自身の目の前に来た所を狙って、大骨を大きく振るう
少女の身体を片手の力だけで上空へ放り投げたオーク。大骨を両手で握り直し、少女の身体がちょうど自身の目の前に来た所を狙って、大骨を大きく振るう
「――がっ゛……あ゛っ゛……」
少女の腹に振るわれた大骨が直撃し、地面にぶつかってはボールのように何回か跳ねて、背後の大木に叩きつけられることでようやく止まる
「……しくじっ……ました……の……ガハッ……!」
痛みを堪えながらも立ち上がるも、その前に腹に大きく殴られた影響から込み上げた吐瀉物や血痰が口から吐き出される
「……あ゛……う゛……」
逃げようにも激痛から身体がまともに動いてくれない、さっき叩きつけられた影響からか骨が何本か折れているのがわかる
だがそれでも這いずるようにその場から逃げ出そうとする少女には、こんなのに初めてを奪われるなんてまっぴら御免という恐怖にも似た執念からだ
だが、残酷にもその速さではオークの悠長な動きでも追いつく程の遅さでしかない。少女の運命は残酷なものと決定づけられた、かに思われたが――――
だがそれでも這いずるようにその場から逃げ出そうとする少女には、こんなのに初めてを奪われるなんてまっぴら御免という恐怖にも似た執念からだ
だが、残酷にもその速さではオークの悠長な動きでも追いつく程の遅さでしかない。少女の運命は残酷なものと決定づけられた、かに思われたが――――
ズドン!という発射音が鳴り響く。少女が顔を振り向いてみれば背後のオークの脳天が撃ち抜かれており、顔を失った巨体は倒れ伏した
「危なかったわね」
声のした方へ少女が顔を向ければ、先程オークを撃ち抜いたらしきシルバーメタリックの拳銃を携えた、また別の一人の少女
ゴスロリチックな服装と右目の眼帯と、人によっては中二病患者とも取られかねないその風貌に似合うかのように、この異常とも言うべき舞台に適応している雰囲気を醸し出していた
ゴスロリチックな服装と右目の眼帯と、人によっては中二病患者とも取られかねないその風貌に似合うかのように、この異常とも言うべき舞台に適応している雰囲気を醸し出していた
○ ○ ○
「……危ない所を助けていただき、ありがとうございますの……」
「礼ぐらい構わないわよ、こんな状況だもの」
「礼ぐらい構わないわよ、こんな状況だもの」
私、花園ゆりねは先ほど助けた少女、島麒麟と会話をしながらも、この異質な催しに対して不快感と疑念を抱いていた
デモンストレーションとしては刺激的ではあれど、実際に実物を見せられては不快の方が勝る。ああいうシュチエーションは二次元で抑えておくべきであって、三次元に持ち出してはダメなやつなのだから
私の日常には非日常が多い。邪神にメデューサにミノタウロス、はたまた天使まで。そういう事には慣れさえすれどここまでの非日常というのは有難迷惑そのものということだ
デモンストレーションとしては刺激的ではあれど、実際に実物を見せられては不快の方が勝る。ああいうシュチエーションは二次元で抑えておくべきであって、三次元に持ち出してはダメなやつなのだから
私の日常には非日常が多い。邪神にメデューサにミノタウロス、はたまた天使まで。そういう事には慣れさえすれどここまでの非日常というのは有難迷惑そのものということだ
「……申し訳ないですわ。武偵の端くれとはいえ、こうも守られてはライカお姉さまに顔向けできないですの……」
「そのライカお姉さまが誰かは突っ込まないでおくわね」
「そのライカお姉さまが誰かは突っ込まないでおくわね」
申し訳無さそうに独りごちる麒麟の表情は、そこはかとなく顔が明るんでるようにも見える。血の繋がりがあるのか無いのかは兎も角、「この子そっち系か」と考え、深入りはしないことにする
この会場には先程のオークやらゴブリンやらがいるとは言われていたが、ぶっちゃけ常日頃から邪神ちゃん達と絡んでしまってる為か特に何も感じない。襲いかかると言うなら容赦はしないし、運良く武器の類があったから使わせてもらっているだけ
それに、私は殺し合いに乗るつもりなんて毛頭ない。先ずエロで見世物にするようなクソみたいなものに付き合う気なんて無いのだ
それに、私は殺し合いに乗るつもりなんて毛頭ない。先ずエロで見世物にするようなクソみたいなものに付き合う気なんて無いのだ
「……あなたは」
「まあやると言っても知り合い探しね。一人で出来ることなんてたかが知れてるもの。と言っても、あいつらなら別に心配する必要もないかしら」
「……どういう方たちですの?」
「個性的の権化みたいな連中よ。クズとクズにヒモ扱いされてるいい子と牛娘」
「どストレートですのね………」
「まあやると言っても知り合い探しね。一人で出来ることなんてたかが知れてるもの。と言っても、あいつらなら別に心配する必要もないかしら」
「……どういう方たちですの?」
「個性的の権化みたいな連中よ。クズとクズにヒモ扱いされてるいい子と牛娘」
「どストレートですのね………」
だいぶ大雑把に説明してすませた。そりゃ邪神とメデューサとミノタウロスと同棲してるなんてまともな人だと説明しても信じてくれ無さそうだし
「……ところで麒麟、私に付いていくつもり、ある? ……いや別に嫌なら構わないわ。だって、私があなたを助けたのは」
「例えそうだとしても、人々を守る事が武偵の役目ですの」
「………」
「例えそうだとしても、人々を守る事が武偵の役目ですの」
「………」
思ったより芯の強い子、だと私は思った。先の戦い、全部を見たわけではないが彼女はその華奢な身体に似合わずあの様な化け物相手に格闘戦を仕掛けていた。あの突きもあの巨躯相手でなければ通用していただろう
だが、それ相応の動きの為か、麒麟が消費するスタミナも激しい。元よりスタミナが少なそうに見える彼女では長期の戦闘は難しい
だが、それ相応の動きの為か、麒麟が消費するスタミナも激しい。元よりスタミナが少なそうに見える彼女では長期の戦闘は難しい
「………怪我、応急措置はしたけどまだ万全じゃないでしょ。守ってくれるのは嬉しいけど、無茶はしないで頂戴」
まあ、人の善意を素直に受け取らないわけにはいかないのでその申込みは了承することにした。怪我人担いではリスクは高いけれど、守ってくれると言ってくれる人がいるのはやはり安心感が湧くものだ
(………あいつら、無事だと良いんだけど)
思うのは邪神ちゃんたちの事だ。邪神ちゃんはまあ生き汚いし無駄にしぶといから大丈夫。メデューサやミノスは並のやつ相手なら問題ないだろう。……あっ、ぺこらは大丈夫かな
(……はぁ)
我ながららしくもない陰鬱な事を考えてしまった。心配した所で状況が好転するわけでもない。さっさとここから離れて、安全な場所に移動しようと私たちは足を進めることにするのであった
【島麒麟@緋弾のアリアAA】
[状態]:肋骨骨折(数本)、腹部へのダメージ(中)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
1:今は彼女(ゆりね)を出来るだけ守る
2:ライカお姉さま……
[備考]
※参戦時期は最低でも5巻
[状態]:肋骨骨折(数本)、腹部へのダメージ(中)
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いには乗らない
1:今は彼女(ゆりね)を出来るだけ守る
2:ライカお姉さま……
[備考]
※参戦時期は最低でも5巻
【花園ゆりね@邪神ちゃんドロップキック】
[状態]:健康
[装備]:ワルサーP38・シルバーメタリックモデル@ルパン三世 ワルサーP38
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:こんな巫山戯た催しに乗るつもりはない
1:彼女(島麒麟)の同行は了承する。守ってくれる人がいる事実は安心感を持てる
2:あいつらは……まあ大丈夫だとは思うけど
[備考]
※参戦時期は後続の書き手にお任せします
[状態]:健康
[装備]:ワルサーP38・シルバーメタリックモデル@ルパン三世 ワルサーP38
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:こんな巫山戯た催しに乗るつもりはない
1:彼女(島麒麟)の同行は了承する。守ってくれる人がいる事実は安心感を持てる
2:あいつらは……まあ大丈夫だとは思うけど
[備考]
※参戦時期は後続の書き手にお任せします
『支給品紹介』
【ワルサーP38・シルバーメタリックモデル@ルパン三世 ワルサーP38】
駆け出し時代の頃のルパン三世が使っていたワルサーP38。他との違いはシルバーメタリックに彫刻が彫られている部分。かつてルパンの相棒であったドクターがルパンを裏切った際に奪取した
【ワルサーP38・シルバーメタリックモデル@ルパン三世 ワルサーP38】
駆け出し時代の頃のルパン三世が使っていたワルサーP38。他との違いはシルバーメタリックに彫刻が彫られている部分。かつてルパンの相棒であったドクターがルパンを裏切った際に奪取した