第一次:戦評:11日目

11日目の準備期間


ヘルス・タイターは『工房爆破セット』のことを相馬に話す。
そんな大事なことまで話しても大丈夫か? と思ったが、これがタイターの扱いを慎重にさせる効果があった。
スナイパーライフルだけでも重要なファクターだったのが、工房爆破セットの存在で敵対されるわけにはいかなくなった。
将軍式交渉術における弾道ミサイルが、2本になったのだ。
タイターはマスターているの教会を狙おうとしていたが、ているの同盟相手である相馬はそれを上手く言いくるめて矛先を変えた。

相馬・ているはギブアンドテイクで情報交換を行い、良好な同盟関係を維持しているようだ。

相馬・ている、そしてスパイのようになっているタイターから狙われるセイバー・ライダー同盟。
セイバーとライダーは対複数戦闘を苦にしない宝具を持っているので、正面からぶつかってもどちらが勝つかは分からない。

タイターは相馬からアサシンについての情報を教えてもらい、自分のサーヴァントならば対応できると自信を見せる。

現状では一番の伸びを見せているマスターはるのアサシン陣営だが、徐々に対策も練られてきた。
マスターじゃんごとの同盟関係はあるが、同盟の戦力として考えると心もとないだろう。
幸いにして、他の5陣営が2分になって敵対しあっており、マークはまだ薄い。
より警戒が強まる前に、一気に聖晶石勝利を狙いたい。

アーチャーより裏切りの打診があったマスターすてらのセイバー陣営。
ライダーを執拗に狙う様に要求してくるタイターとの、噛み合わない交渉を切ることにしたようだ。
元よりアーチャー対策で組んでいたが、タイターがアーチャー対策に動く気がない上に、アーチャーからは裏切りの打診を受けた。
そしてタイターも相馬という後ろ盾と絆スキルによる強化を得て、セイバーに遠慮をする必要がなくなり、協力関係は解消されたようだ。

ここでマスターじゃんごが本拠地を引っ越すことを宣言した。
アタランテは令呪を使い切らせるため、マスターにロイヤルホテルを本拠地候補として薦める。
さらに自身を単独行動させて欲しいと要求。これをマスターじゃんごは飲む。
アタランテは巡回と称して抜け出し、マスターすてらに対して、その情報を流した。

マスターすてらは11日目をアーチャーの引き込みに使うことを決心したようだ。
またアーチャーにマスターを殺して欲しくないので、令呪を早めに使い切らせたいという心情もあったようである。
セイバー陣営はアタランテの情報通りに、ロイヤルホテルに向かって地の一族にトドメを刺しに行く。

マスター相馬は、数日前より令呪を補填する作戦を考案していた。
御三家のマスターはサーヴァントを失ってもすぐに令呪を失わない特典があることを、神父に確認しておいた。
故に倒したマスターの腕を切り取って、その際に消費した令呪を補填しようと考えていた。
この段階では、更に策略を発展させ、サーヴァントの魔力供給のために、捕えた敵マスターを魔力タンクにしようと考えた。
相談を受けた言峰神父もノリノリでその方法についてレクチャーしていた。

聖晶石を狙うのはアサシン陣営、ランサー・バーサーカー陣営となりそうだ。

マスタータイターがアーチャー陣営に対して、匿名で「セイバーが公園へ向かう」というメッセージを流した。
マスターじゃんごがそれをマスターはるに相談すると、マスターはるから「頭に入れる必要はない」と諭される。
よってマスターじゃんごは予定通りに、ロイヤルホテルへ引っ越し作業に向かうことになった。


11日目の夜


この日は聖晶石の設置されたガソリンスタンド跡にて大乱戦が起きた。

マスタータイターと李書文、そしてマスター相馬と茨木童子のコンビ。
単独で刑部姫。
マスターているの送り込んだ竜牙兵もどきと、それを監視する偵察型ゴーレム。

そして、開幕前。
天からマスター二連とイスカンダルが襲い掛かった。

全体を対象とした開幕宝具により、ランサーがダメージを負う。
さらには宝具を展開する前の刑部姫は、致命の一撃判定を受けてセーフティ令呪で撤退する。
開幕前の宝具使用という同じ土俵ならば、イスカンダルの方が敏捷が高い。
刑部姫の敏捷に低さがここに来て響いた。

マスターているの竜牙兵もどきは、ここまで功労賞ものの活躍だったがここで粉砕。
巻き込まれた偵察型ゴーレムも失ってしまった。

そのまま戦闘に入ると、イスカンダルVS李書文・茨木童子の形になる。前日と同じマッチアップだ。
イスカンダルは李書文を狙う。致命の一撃の威力を持っていたが、回避率は90%を示しており敢え無く回避される。

すると強力な反撃だ。
スキルによって強いダメージプラスを持った李書文の攻撃がイスカンダルを捉える。
自慢の耐久もダメージプラスの前では無意味になる。

そして、茨木童子がトドメを刺そうと宝具を解放する。
マスター相馬は戦いに臨む前に、自身の低い魔力を補うために、魔力の霊薬を飲んでいた。
そして宝具の使用を茨木童子に一任していたのだ。

強力な宝具を喰らってしまったイスカンダルは、残り霊基20というギリギリのところで耐える。
しかし耐久減少のデバフも受けてしまい、まさに満身創痍。
ただちに撤退をした。

事前の打ち合わせ通り、敵を排除したのちは李書文が身を引き、茨木童子に聖晶石を譲った。
さらに、ここでようやく絆スキルを獲得したマスター相馬は、自身の魔力さえ補えれば一気に敵を殲滅できる力を手に入れた。
李書文は手負いになったが、その一撃必殺の攻撃力は示せただろう。

手駒を一気に失ったマスターているは、マスター二連の本拠地に忍び込んだ。
設置された補給物資を狙ったようだったが、そこは昨晩にマスターはるが既に強奪したあとだった。
アヴィケブロンは本拠地でゴーレムを強化。完成まであと一歩だが、そろそろ籠っていられる状況でもなくなってきた。

そして……。
マスターじゃんごはアタランテを自由に行動させ、自身はロイヤルホテルにやってきた。
本拠地を引っ越すためだ。
何のイベントも重要アイテムもない場所だ。

此処に来るのは――

自らのサーヴァントが招いたセイバー陣営だけだった。

最後の令呪でアーチャーを呼び戻す。
戦闘はアタランテが先制の撤退を行い終了した。

そして、アタランテは本拠地にマスターを連れ戻し、その矢じりを向けた。
自身との契約を切り、聖杯戦争から脱落するように要求する。
マスターじゃんごは自らのサーヴァントの裏切りを察し、その要求を受け入れた。

かくして、この聖杯戦争の最初の脱落者が決まった。

地の一族のマスターじゃんご。

バーサーカーのヘラクレスを召喚しようとし、失敗したところから躓きは始まった。
そして不運にも見舞われ集中攻撃を受け、早期に本拠地が使えなくなったのも苦しかった。
度重なる失策により信頼を失い、最後はサーヴァントに裏切られての敗退となってしまった。
だが、これで良かったのかもしれない。
もしも呪の一族のマスターに敗北し捕縛されていたら、死ぬよりも酷い目にあっていたことは間違いないからだ。
最終更新:2018年06月29日 13:43