艦級 | 赤城型強襲揚陸艦 |
同型艦 | 赤城・天城・阿蘇・高雄 |
準同型艦 | カネール級強襲揚陸艦 |
前級 | 白竜型 |
次級 | 加賀型強襲揚陸艦 |
運用者 | 蒼海国海軍 |
古錦国海軍 | |
蒼海連邦海兵隊 |
設計
本艦級はヘリコプターなどの発達を受けて、これを水陸両用作戦で活用するために計画建造された。これはヘリボーンの戦術的な利点を活かすと同時に核戦争への対応策としての面もあり、部隊の集結・散開を迅速に行えるために戦術核兵器の標的になりにくいこと、また放射性物質を含んだ津波の影響も避けやすいことなどが評価された。実験飛行隊として蒼海連邦海兵隊所属の第1海兵ヘリコプター飛行隊が編成され、上陸演習「オペレーション0」では出羽型ヘリ空母「和泉」を母艦としたヘリボーンを実施して、その有用性を立証した。
本艦級建造前に南東諸島上陸作戦で水陸両用作戦の価値が実証され、また大和革命を通じてヘリコプターの有用性が確認されたことから、海兵隊総司令官はヘリコプターによる空中強襲という構想を検討することにした。これに伴い、その母艦となるヘリ空母も検討されるようになったが、この時点では、攻撃輸送艦(APA)および攻撃貨物輸送艦(AKA)にヘリ空母を組み合わせたものとして、APA-Mと仮称されていた。その後、水陸両用部隊は、LSTにかえてAKA-Mを建造するように提言し、その結果空中強襲というコンセプトについて検討するため、モスボールされていた雲竜型航空母艦「白竜」が強襲ヘリコプター空母 (CVHA) に改装された(その後白竜は船体の老朽化の深刻化により売却され解体された)。この時の実績を踏まえ本艦級は世界で初めて空中強襲を主目的に一から設計・建造された強襲揚陸艦となった。
機関
本艦級は主機関にCODLOG方式(電気・ガスタービン複合推進とも)を搭載してている艦であり、これは加賀型でも同様の機関を採用している。これは、低速機としてはディーゼル発電機と補助電動機(APS)による電気推進、高速機としてはゼネラル・エレクトリック LM6000+ ガスタービンエンジンによる機械駆動推進を行うもので、高速機と低速機の切り替えは12ノットを基準とする。これは雲竜型まで搭載されていた蒸気タービン主機関と同等の出力を備える一方、燃料消費を半分以下に低減できるという低燃費性を備えている。
能力
航空運用機能
飛行甲板
全通飛行甲板は249.6×36.0メートルと、ワスプ級と同大になっている。レイアウトもほぼ同様で、ヘリコプター発着スポットは9ヶ所、エレベーターはデッキサイド式で2基(それぞれ力量34トン)が設けられている。
当初はスキージャンプ勾配の設置も検討されたが、STOVL運用の効率が向上するかわりにヘリコプターの発着に使えるスペースが減少することから、最終的には棄却された。なおV/STOL機の運用に対応するため、飛行甲板の強化や耐熱塗装の改善などの改修が予定されている。
全通飛行甲板は249.6×36.0メートルと、ワスプ級と同大になっている。レイアウトもほぼ同様で、ヘリコプター発着スポットは9ヶ所、エレベーターはデッキサイド式で2基(それぞれ力量34トン)が設けられている。
当初はスキージャンプ勾配の設置も検討されたが、STOVL運用の効率が向上するかわりにヘリコプターの発着に使えるスペースが減少することから、最終的には棄却された。なおV/STOL機の運用に対応するため、飛行甲板の強化や耐熱塗装の改善などの改修が予定されている。
一方、格納庫は、艦首側・艦尾側ともに広く設計されており、その床面積は、一説には約2,830平方メートルと言われている。
本級では「ライトニング空母」(CV-L)としての活動も重視されており、この場合は、V/STOL機×16~20機程度と、空中給油機を兼ねるV-22を4機、あるいはVTOL機と同数としてMH-60Sを4~6機搭載することもできる。また特にこのような任務への対応として航空燃料の搭載量も強化されており、艦前後部のバラストタンクを航空燃料タンクに改修するなど各種の増載措置を講じた結果、搭載量は3,813トンに達したともいわれている。
なお、これらの航空艤装はその後の加賀型強襲揚陸艦(未作成)でもほぼ維持され、阿蘇で後日追加されたVTOL機の運用能力も当初から盛り込まれるが、格納庫高さが一部で削減されたことから大型機の整備スペースが縮小を余儀なくされており、航空燃料の搭載量もアメリカのワスプ級と大差ない程度まで減少したという説もある。代わりに、阿蘇ではアイランド前方に配置されていたESSM・RAMの発射機やレドームをアイランド上に全て移動して省スペース化。アイランド前方に大型スポンソンを追加し、駐機場や整備場とすることでデッキ操作を効率化している(このようなデッキ操作効率化のための改装はその後天城・赤城にも実施された)。
輸送揚陸機能
航空運用機能が強化された一方、トレードオフとして、白竜型で必須と判明された装備であったウェルドックは廃止された。これに伴って、上陸部隊のための重装備の収容スペースも削減されており、車両甲板は11,760平方フィート (1,093 m2)、貨物搭載スペースは160,000立方フィート (4,500 m3)となった(加賀型では採用されている)。
航空運用機能が強化された一方、トレードオフとして、白竜型で必須と判明された装備であったウェルドックは廃止された。これに伴って、上陸部隊のための重装備の収容スペースも削減されており、車両甲板は11,760平方フィート (1,093 m2)、貨物搭載スペースは160,000立方フィート (4,500 m3)となった(加賀型では採用されている)。
しかし海兵隊はこのような揚陸能力の弱体化を嫌っており、最近実施された分解検査に合わせてウェルドックを復活してエア・クッション型揚陸艇を運用できるよう設計変更されている。LCAC揚陸艇を用いた揚陸能力を持たせるために排水量は50,000トンに拡大するが、搭載数は白竜の3隻から減って2隻となる。
上陸部隊の収容能力も白竜より減少しており、1,687名(および予備184名)とされている。医療機能も白竜級に比べて3分の2に削減されており、手術室は2室、歯科治療室が4室、病床24床とされる。
個艦戦闘機能
赤城では個艦防空を重視した構成となっており、シースパロー個艦防空ミサイルの8連装発射機とファランクス 20mmCIWSが搭載された。また阿蘇はRAM近接防空ミサイルの21連装発射機2基を搭載し、他の艦にも後日装備されたが、この際にファランクス1基が撤去された。そして近距離の対水上用として75口径25mm単装機関砲や12.7mm単装機銃も搭載されている。
戦術情報処理装置としてはACDSブロック0を基本として、天城ではブロック1とした。また全艦がSSDSを装備しており、SSDS Mk.2を備えている。上陸部隊のためにMTACCS(Marine Corps Tactical Command and Control System)およびAFATDS(Advanced Field Artillery TDS)を備えている。指揮統制区画には、シギント室(SSES)、旗艦用司令部作戦室(Flag Plot)、上陸部隊指揮所、統合情報センター、支援火力調整センター(supporting arms coordination center)、戦術兵站群、ヘリコプター兵站群、航空統制センター(TACC)、ヘリコプター指揮センター、そしてヘリコプター調整室が設けられている。
C4IシステムとしてはSSDS Mk.2 mod.4Bを備えており、また上陸部隊のためにAFATDS(Advanced Field Artillery TDS)もある。レーダーとしては、3次元レーダーとしてAN/SPS-48E(V)10、対空捜索用にAN/SPS-49A(V)1、低空警戒用にAN/SPQ-9B、対水上捜索用にAN/SPS-73を搭載する。また航空管制用として、AN/SPN-35C、AN/SPN-41A、AN/SPN-43CおよびAN/URN-25戦術航法装置も搭載されている。
電子戦装置としては、AN/SLQ-32B(V)2 SEWIP電波探知妨害装置およびMk.53デコイ装置(Mk.137 mod.4 6連装発射機6基およびMk.137 mod.10 Nulka発射機2基)を搭載した。
一方、阿蘇では、対空捜索レーダーをエンタープライズ航空監視レーダー(EASR)に変更するなど、電測兵装の変更がなされるといわれており、艦橋構造物の設計も変更されるといわれている。
なお、阿蘇はこれらの改装により赤城とはほぼ違うような設計となっているため阿蘇型強襲揚陸艦と呼ばれることもある
要目
船体・乗員
満載排水量 | 45,570 t |
全長 | 257.3 m |
全幅 | 32.3 m |
吃水 | 8.7 m |
機関方式 | CODLOG方式 |
推進器 | スクリュープロペラ×2軸 |
出力 | 低速機:10,000 hp (ディーゼル発電機×6基 + 補助電動機×2基) |
高速機:70,000 hp (GE LM6000+ ガスタービンエンジン×2基) | |
速力 | 最大22ノット (41 km/h) |
乗員 | 士官65名 + 下士官兵994名 |
上陸部隊1,687 - 1,871名 |
兵装・電子戦装備
20mmCIWS | 2基 |
12.7mm連装機銃 | 7基 |
8連装ミサイル発射機 | 2基 |
21連装ミサイル発射機 | 2基 |
AN/SLQ-32B(V)2 電子戦装置 | 電子戦 |
Mk.53 NULKA デコイ装置 | 対抗手段 |
搭載機・搭載艇
エアクッション型揚陸艇 | 2隻 |
ティルトローター式輸送ヘリ | 12機 |
大型輸送 | 4機 |
攻撃ヘリ | 4機 |
汎用ヘリ | 3機 |
V/STOL機 | 6機 |
添付ファイル
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