偽りの空の下で狂人は変人に魅入られ、そして始まるたった2人だけの演奏会。 ◆UcWYhusQhw
変わらず雨が降っていた、僕が見上げる空から。
雨は凄い土砂降りだというのに空には雲が見えないという不思議な矛盾。
でも僕は特にそれを気に留めることもなく歩く。
キョウと分かれた後からずっと歩き続いている。
何も変わらず変えずはいつも通りで。
クリス=ヴェルティンの存在意義は変わらない。
ただ気の向くまま歩いてた。
まるで殺し合いの場にいるのを忘れるが如く。
雨は凄い土砂降りだというのに空には雲が見えないという不思議な矛盾。
でも僕は特にそれを気に留めることもなく歩く。
キョウと分かれた後からずっと歩き続いている。
何も変わらず変えずはいつも通りで。
クリス=ヴェルティンの存在意義は変わらない。
ただ気の向くまま歩いてた。
まるで殺し合いの場にいるのを忘れるが如く。
キョウは大丈夫だろうか?
あんなにも必死になって走って行って。
あんなにも震えていたというのに。
不安でさらに怯えてはいないだろうか?
もっとも僕のせいであるのだが。
そう、考えるとため息が止まらない。
あんなにも必死になって走って行って。
あんなにも震えていたというのに。
不安でさらに怯えてはいないだろうか?
もっとも僕のせいであるのだが。
そう、考えるとため息が止まらない。
やはり余り人には会わない方がいい。
キョウも僕と会わなければあんな状態になることはなかっただろう。
人を不幸にする気なんて更々無いしそうも思いたくない。
余りに人と接する機会が少なかったのだろうか?
そういうつもりはなかったけど。
兎も角慣れてないのだ、人と接する事が。
キョウも僕と会わなければあんな状態になることはなかっただろう。
人を不幸にする気なんて更々無いしそうも思いたくない。
余りに人と接する機会が少なかったのだろうか?
そういうつもりはなかったけど。
兎も角慣れてないのだ、人と接する事が。
これからまだ見知らぬ人と会うかもしれない。
もしそうなったらまた同じような事が起こるのだろうか?
それを考えるとても憂鬱だ。
なにが原因か良くわからないから治しようが無いんだ。
余計悪い。
もしそうなったらまた同じような事が起こるのだろうか?
それを考えるとても憂鬱だ。
なにが原因か良くわからないから治しようが無いんだ。
余計悪い。
まあそのときはその時で。
どうにかしよう。
どうにかなるとはおもわないけど。
どうにかしよう。
どうにかなるとはおもわないけど。
どちらにしろ人に会わなければいいのだ。
人に会わなければ何もおきない。
簡単な事。
さあそんな無駄なことを考えず黙々と歩こう。
そのほうが何も考えず楽なのだから。
人に会わなければ何もおきない。
簡単な事。
さあそんな無駄なことを考えず黙々と歩こう。
そのほうが何も考えず楽なのだから。
どれくらい歩いたのだろうか?
よく憶えてない。
ただ黙々と淡々と足を動かしてただけ。
願っていたのは人に出会わない事。
その願いが叶ったか誰にも出会わなかった。
それでいい、僕に会ったって面白みなど無いのだから。
自分に価値が無いとまでは言わないが少なくとも対人関係は最悪だろう。
こういうときこの場にいない友人が多少羨ましく思える。
もっとも羨ましいだけで欲しいものではないが。
よく憶えてない。
ただ黙々と淡々と足を動かしてただけ。
願っていたのは人に出会わない事。
その願いが叶ったか誰にも出会わなかった。
それでいい、僕に会ったって面白みなど無いのだから。
自分に価値が無いとまでは言わないが少なくとも対人関係は最悪だろう。
こういうときこの場にいない友人が多少羨ましく思える。
もっとも羨ましいだけで欲しいものではないが。
「ふぅ……流石に歩き疲れたかな」
ずっと鬱蒼とした森を歩いてたせいかどうにも疲れが出てきた。
普段はピオーヴァの街しかあるかないからこういう道はきつい。
ここら辺で休憩しようか。
別に何もするわけでも無いし、ただ何となく歩いていただけなのだから。
普段はピオーヴァの街しかあるかないからこういう道はきつい。
ここら辺で休憩しようか。
別に何もするわけでも無いし、ただ何となく歩いていただけなのだから。
「……ん? 灯り?」
そう思った矢先僕の視線の先の木々の間にから光が漏れていた。
まさか人間?
ああ、厄介だなと思ったけどどうやら違うみたいだ。
継続的に光ってしかもランタンの光ではない。
じゃあなんだろうか?
多少は疲れているもほんの僅かの好奇心の方が勝った。
行ってみようか。
僕はその光の方を歩を進める。
まさか人間?
ああ、厄介だなと思ったけどどうやら違うみたいだ。
継続的に光ってしかもランタンの光ではない。
じゃあなんだろうか?
多少は疲れているもほんの僅かの好奇心の方が勝った。
行ってみようか。
僕はその光の方を歩を進める。
進むにつれ光が漏れて来る量も増えていく。
そして視界があけた。
そして視界があけた。
「うわあ……」
森が終わり目の前に広がる街。
とても懐かしいという思える景色。
漏れていた光は街灯だった。
もうこんな風景は見れないものだと思っていたのに。
とても懐かしいという思える景色。
漏れていた光は街灯だった。
もうこんな風景は見れないものだと思っていたのに。
「……ちょっと散策してみよう」
ホームシックではないが何処懐かしい街を歩き回りたいと思った。
僕はさらに踏み出した、心はどこか喜んでいるようで。
何処か不思議だった。
そして歩く、街灯だけがともる深夜の町へ。
変わらず雨は強く僕に降り注いでいた。
僕はさらに踏み出した、心はどこか喜んでいるようで。
何処か不思議だった。
そして歩く、街灯だけがともる深夜の町へ。
変わらず雨は強く僕に降り注いでいた。
「……おかしい。似すぎてる」
僕はその事をただ口にする。
それが今の僕の気持ち。
そしてこの街の感想だった。
それが今の僕の気持ち。
そしてこの街の感想だった。
すこし歩いてみたのはいいけど懐かしい以上に僕を襲うのはデジャブ。
どこかで見たようなというあやふやなもの。
歩くにつれ、歩くにつれそのデジャブは強くなっていく。
その証拠にもう何度か最近見た建物まであった気がする。
気持ち悪いほどに似ているのだ。
そう
どこかで見たようなというあやふやなもの。
歩くにつれ、歩くにつれそのデジャブは強くなっていく。
その証拠にもう何度か最近見た建物まであった気がする。
気持ち悪いほどに似ているのだ。
そう
「……ピオーヴァに」
あの僕が住んでいた街、ピオーヴァに。
あの街に、だ。
あの雨が降り続けるあの街に、正直怖いぐらいに似てるのだ。
ここが本当のピオーヴァかと思ったけど違う。
あんなに近くに森は無い。
しかも店の配置も違うのがある。
だからこれはピオーヴァじゃないのだ。
でも、似過ぎてるあの街に。
あの街に、だ。
あの雨が降り続けるあの街に、正直怖いぐらいに似てるのだ。
ここが本当のピオーヴァかと思ったけど違う。
あんなに近くに森は無い。
しかも店の配置も違うのがある。
だからこれはピオーヴァじゃないのだ。
でも、似過ぎてるあの街に。
「……あの人達はそんな事まで狙ったのかな?」
それだとしたら溜め息がつく。
あの人達はそんな所をこだわってどうするのだというのだ。
悪趣味とはいわないが……もっと選びようがあったはず。
いや狙ったのかもしれない。
自分の似ている街での殺し合いを。
あの人達はそんな所をこだわってどうするのだというのだ。
悪趣味とはいわないが……もっと選びようがあったはず。
いや狙ったのかもしれない。
自分の似ている街での殺し合いを。
……はあ、何を期待しているのだろうか? 彼らは。
「……まあいいか。とりあえず休憩を取ろう。歩き疲れたよ……ん?」
……音が聞こえる。
とても特徴的な音が本当にすぐ近くから。
いや音と評するのはもったい無い。
これは音楽といえるもの。
僕がここに来るまでずっと親しんでていたものだった。
とても特徴的な音が本当にすぐ近くから。
いや音と評するのはもったい無い。
これは音楽といえるもの。
僕がここに来るまでずっと親しんでていたものだった。
……いってみようか。
とても興味がある。発信源まで10mも無さそうだし。
その街角を曲がるだけ。
とても興味がある。発信源まで10mも無さそうだし。
その街角を曲がるだけ。
くすっとと僕は苦笑いをした。
こんな所でも僕は音楽を忘れていないのだ。
殺し合いが常に存在するこの場で。
結局僕は何も変わってはいないのだ。
呆れるを通り越して笑いまででくる。
こんな所でも僕は音楽を忘れていないのだ。
殺し合いが常に存在するこの場で。
結局僕は何も変わってはいないのだ。
呆れるを通り越して笑いまででくる。
そう自嘲しながら街角を曲がる。
そこに見えたのは
そこに見えたのは
「凄い……これはとても大きい……なんて綺麗」
かなり大きい教会が聳え立っていた。装飾も華美に行なわれそれはとても美しい。
感嘆の息を吐く……こんな芸術品とも言える建物を殺し合いの舞台に使うなんて。
全くあの人達は何を考えているのだろうか? 理解できない。
感嘆の息を吐く……こんな芸術品とも言える建物を殺し合いの舞台に使うなんて。
全くあの人達は何を考えているのだろうか? 理解できない。
音楽もこれだけ近くに来るととても大きく聞こえる。
これはパイプオルガン。
でもこれは……おかしい。
1フレーズだけ繰り返されているのだ。
しかもすこし不協和音。
しかし……これは聴いたこと無い曲だ。
オリジナルかもしれない。
いい曲だ。
高揚する、こういういい曲にであるえるなら。
僕は歩く足を速める。
これはパイプオルガン。
でもこれは……おかしい。
1フレーズだけ繰り返されているのだ。
しかもすこし不協和音。
しかし……これは聴いたこと無い曲だ。
オリジナルかもしれない。
いい曲だ。
高揚する、こういういい曲にであるえるなら。
僕は歩く足を速める。
そしてたどりつきやや大きめの扉を開けた。
そこにいたのはなんと表現すればいいのだろうか。
とても大きいパイプオルガンに座って。
とても長い黒髪をもって。
その髪はステンドグラスから漏れる光で照らされてとても綺麗に輝いてるよう。
後姿だけでも美人といえるようだった。
とても大きいパイプオルガンに座って。
とても長い黒髪をもって。
その髪はステンドグラスから漏れる光で照らされてとても綺麗に輝いてるよう。
後姿だけでも美人といえるようだった。
そうそれはまるで別世界にいるような何処かにある国のお姫さまのよう……
「だあーーーーーーー! ここから先がひけん! くそっ! あんなに準備したのに! ピアノの様にいかないのかっ!」
ではなかった! 決して!
その少女はバンッとつよく鍵盤を叩き髪をかきむしりまくった。
なんというか……イメージがぶち壊し。
まあ勝手にそんな幻想を抱いていた僕が悪いのだが。
なんというか……イメージがぶち壊し。
まあ勝手にそんな幻想を抱いていた僕が悪いのだが。
その少女は僕に気付いたのか振り向き、そして立ち上がりこちらに向かってくる。
なんか異様に怖い。
逃げろと頭が警戒してるのに逃げられない。
そして僕の肩に手を置き
なんか異様に怖い。
逃げろと頭が警戒してるのに逃げられない。
そして僕の肩に手を置き
「いいか……今、見たのは君とおねーさんだけの秘密だ……もし、だれかに洩らしたら君の体はバラバラになるだろう……いいな!?」
「……はっはい!」
「……はっはい!」
そう告げた、恐ろしく怖い。
まるでグールの如く。
反論したらどうなるかわからない。
僕は身体的危険を感じすぐ了承した。
触らぬ神に祟りなしだ、本当に。
まるでグールの如く。
反論したらどうなるかわからない。
僕は身体的危険を感じすぐ了承した。
触らぬ神に祟りなしだ、本当に。
そしたら少女は笑顔に話しかけて始めた。
あの表情が嘘のようだ。
あの表情が嘘のようだ。
「そうか、ならよい、さて君はどうして、ここに?」
「……そのパイプオルガンの音に惹かれて」
「そうか……外に漏れていたのか」
「……そのパイプオルガンの音に惹かれて」
「そうか……外に漏れていたのか」
少女はそういうとぶつくさ考えているようだ。
……なんか周りにいないタイプの女の子だ。
ペースが乱される。
そのせいだろうか?
普段の僕だったら余り踏み込まないはずのなのに聞いてしまった。
……なんか周りにいないタイプの女の子だ。
ペースが乱される。
そのせいだろうか?
普段の僕だったら余り踏み込まないはずのなのに聞いてしまった。
「どうしてパイプオルガンを引こうと?」
「面白そうだったからだ」
「面白そうだったからだ」
はい?
即答だった。
果たして面白そうで引こうとするのだろうか?
パイプオルガンは初心者が引けるものでも無いのに。
たったそれだけの理由で?
即答だった。
果たして面白そうで引こうとするのだろうか?
パイプオルガンは初心者が引けるものでも無いのに。
たったそれだけの理由で?
「いやな……私がこの殺し合いが始まったらこの大聖堂にいたんだ。無論殺し合いなど乗る気などしない。さてどうしようかとおもった時ちょうどこれを見つけてな」
そういって指をさしたのはパイプオルガン。
まあこれだけ大きい教会クラスなら必ずあるだろう。
でもなぜパイプオルガン?
直近くに普通のオルガンがあるというのに。
まあこれだけ大きい教会クラスなら必ずあるだろう。
でもなぜパイプオルガン?
直近くに普通のオルガンがあるというのに。
「興味が沸いた。普段引けるものでは無いからな。それでさっきから試行錯誤して準備をして先程やっと引けた。まあどこか準備にミスがあってあまりできなかったのだかな」
「じゃあ……始まってから、ずっとそれをいじっていた?」
「ああ、面白そうだしな」
「じゃあ……始まってから、ずっとそれをいじっていた?」
「ああ、面白そうだしな」
面白い。
ただそれだけでここまで準備してやるのだろうか?
この殺し合いの場所で。
分からない、
まあ……ようするに。
ただそれだけでここまで準備してやるのだろうか?
この殺し合いの場所で。
分からない、
まあ……ようするに。
変人なのだ、きっと。
その音楽に引かれてここに来た僕も僕だけど。
まあでも
まあでも
「さっきの曲はいいね、1フレーズだけどひきつけられる魅力がある」
「ほう……そういってくれるか、お世辞はいいんだぞ」
「言わないよ、これでも音楽関係の学院いってるし妥協はしない」
「ほう……そういってくれるか、お世辞はいいんだぞ」
「言わないよ、これでも音楽関係の学院いってるし妥協はしない」
さっきの曲はよかった。
この殺し合いの中でいいと思える曲に出会えるだけでも幸運だと思う。
できることなら全部聞いてみたいそう思えるものだった。
この殺し合いの中でいいと思える曲に出会えるだけでも幸運だと思う。
できることなら全部聞いてみたいそう思えるものだった。
……ん?
なんか目の前の少女が目をギラギラ輝かしてる。
……不味い。
凄く嫌な予感がヒシヒシと感じる。
何されるか分からない。
さっきからペース崩されまくりだ。
なんか目の前の少女が目をギラギラ輝かしてる。
……不味い。
凄く嫌な予感がヒシヒシと感じる。
何されるか分からない。
さっきからペース崩されまくりだ。
「ほう、なら演奏してみてくれ。ちょうど暇になりそうだったんだよ。あそこにオルガンもある。引けるだろう?」
「……一応は引けるけど」
「……一応は引けるけど」
基本ファルテールもあまり他の鍵盤楽器と変わらない。
だからオルガンもなんとか引ける事は引けるのだ。
ただ上手くいい音を出せるかは別として。
あ、でも今引けるといっちゃ不味いんじゃ……
だからオルガンもなんとか引ける事は引けるのだ。
ただ上手くいい音を出せるかは別として。
あ、でも今引けるといっちゃ不味いんじゃ……
「ならいい……何か暇つぶしになるものをさあ!」
「いや……なんでこんな状況で」
「こんな状況だから楽しむだろう? さあ!」
「いや……なんでこんな状況で」
「こんな状況だから楽しむだろう? さあ!」
ああ、もうきっと何言っても無駄だ。
きっとどんなに拒否しても押し切られるだろう。
しまいには脅してくるに違いない。
……さっきからじぶんのペースが保てない。
人に会わないと決めていたのに。
それがどうだ? 今ではこの有様だ。
きっとどんなに拒否しても押し切られるだろう。
しまいには脅してくるに違いない。
……さっきからじぶんのペースが保てない。
人に会わないと決めていたのに。
それがどうだ? 今ではこの有様だ。
でも何故か心地よい。
きっとそれは音楽に身を任せられることが出来るからなのだろう。
もう二度と手が届かないと思っていた音楽に。
それが今できるのだ。
嬉しいのは確かかもしれない。
まあ引いてみようか。
でもちょっと雨にぬれた体がすこし気持ち悪い。
一旦ふいて乾かそう。
きっとそれは音楽に身を任せられることが出来るからなのだろう。
もう二度と手が届かないと思っていた音楽に。
それが今できるのだ。
嬉しいのは確かかもしれない。
まあ引いてみようか。
でもちょっと雨にぬれた体がすこし気持ち悪い。
一旦ふいて乾かそう。
「解ったよ……期待はしないで欲しいけど」
「なに暇が潰せてよい」
「その前に体を拭かないと……雨にぬれちゃって」
「……何?」
「なに暇が潰せてよい」
「その前に体を拭かないと……雨にぬれちゃって」
「……何?」
ん?
どうしたんだろう。
なにか気に触ることでもいったかな?
どうしたんだろう。
なにか気に触ることでもいったかな?
「……雨だと?」
「降ってるじゃないか……土砂降りに」
「降ってるじゃないか……土砂降りに」
それを言った瞬間その少女は走り出し扉を開け外に出た。
ああ、また僕はやらかしたのかな?
キョウの時の様に。
やっぱり人付き合いは駄目なのだ、僕は。
余計な事はしない方がいい。
そういえば名前も聞いていないし。
ただ音楽に身を任せることを出来なかったのは残念だけど。
キョウの時の様に。
やっぱり人付き合いは駄目なのだ、僕は。
余計な事はしない方がいい。
そういえば名前も聞いていないし。
ただ音楽に身を任せることを出来なかったのは残念だけど。
だけど違った。
その少女は外で天を仰いだように見上げ手を空に突き出して僕に話しかける。
その少女は外で天を仰いだように見上げ手を空に突き出して僕に話しかける。
「これで! 雨が降っているというのかね!」
そう言った少女は全身を雨に濡らしてびしょびしょだった。
何やってるんだろう? 見れば解るというのに。
どうして確認のように尋ねるのだろう?
何やってるんだろう? 見れば解るというのに。
どうして確認のように尋ねるのだろう?
「降ってるじゃないか! もっとぬれちゃうよ……こっちきなよ!」
そう改めていうと少女は腕を組みまた深く考え始めた。
おかしいな、僕は当然のことを言っただけなのに。
僕みたいに雨慣れてないと風邪を引いてしまう。
もういちどこっちに来るように薦めようとした時
おかしいな、僕は当然のことを言っただけなのに。
僕みたいに雨慣れてないと風邪を引いてしまう。
もういちどこっちに来るように薦めようとした時
「ふふふ……はっはっはっはっは!!」
突然彼女は笑い出した。
大きな声で。
大きな声で。
「君は……本当に……本当に」
そして僕のほうみて。
僕は生まれてからずっと言われた事無いようなことを言われた。
僕は生まれてからずっと言われた事無いようなことを言われた。
「おもしろい子だなあ!」
はい?
僕がおもしろい?
何かの間違えではないだろうか?
こんな人付き合いが悪くて喋るのが苦手な僕を?
僕がおもしろい?
何かの間違えではないだろうか?
こんな人付き合いが悪くて喋るのが苦手な僕を?
「面白いって……どういうこと」
「そのままの意味だよ。君は本当に面白い。えっと……そういえばまだ名前をきいてなかったな、名前は」
「クリス。クリス=ヴェルティン」
「そう面白いだよ、クリス少年。実に興味深い」
「そのままの意味だよ。君は本当に面白い。えっと……そういえばまだ名前をきいてなかったな、名前は」
「クリス。クリス=ヴェルティン」
「そう面白いだよ、クリス少年。実に興味深い」
興味深いか……。
僕には何処が興味深いかまったくわからない。
こんな僕の何処が。
やっぱり彼女は僕の周りにいないタイプだ。
全く僕には想像できない事を言ってのける。
彼女は……えっと
僕には何処が興味深いかまったくわからない。
こんな僕の何処が。
やっぱり彼女は僕の周りにいないタイプだ。
全く僕には想像できない事を言ってのける。
彼女は……えっと
「君の名前は?」
「……ああ私も名乗ってなかったな来ヶ谷だ」
「クルガヤ? これまた面白い名前だね」
「名前じゃない。名前は唯湖だ」
「そう、ならユイコ」
「いや……できるのなら来ヶ谷でよんで欲しいのだが……名前でよぶのは」
「苗字で呼ぶ方が失礼だよユイコ」
「……だから」
「どうしたのユイコ?」
「……ああ私も名乗ってなかったな来ヶ谷だ」
「クルガヤ? これまた面白い名前だね」
「名前じゃない。名前は唯湖だ」
「そう、ならユイコ」
「いや……できるのなら来ヶ谷でよんで欲しいのだが……名前でよぶのは」
「苗字で呼ぶ方が失礼だよユイコ」
「……だから」
「どうしたのユイコ?」
僕がそうユイコと呼ぶたび彼女の顔が真っ赤になる。
どうしてだろう?
普通に呼んでるだけなんだけど。
名前を呼ぶことは普通なのに。
どうしてだろう?
普通に呼んでるだけなんだけど。
名前を呼ぶことは普通なのに。
「ユイコ?」
「……ああ! もういい! さっさと戻って演奏してくれ!」
「ちょっとまってユイコ!」
「ああ……もう!」
「……ああ! もういい! さっさと戻って演奏してくれ!」
「ちょっとまってユイコ!」
「ああ……もう!」
ただひたすらユイコは教会の中にはいっていく。
どうしてあんなに照れているのだろう。
実に不思議だ。
どうしてあんなに照れているのだろう。
実に不思議だ。
でも別に彼女は僕を避けなかった。
珍しく上手くいったのだ。
こんな経験はめったに無い。
どうしてなのだろうか?
それはきっと彼女が特殊なんだろう。
そうでなければ僕に会うわけが無い。
珍しく上手くいったのだ。
こんな経験はめったに無い。
どうしてなのだろうか?
それはきっと彼女が特殊なんだろう。
そうでなければ僕に会うわけが無い。
「クリス少年、さっさと来たまえ、待ちくたびれたよ」
「はいはい……わかったよユイコ」
「……さっさときやがれ! ファッキンボーイ!」
「……ええ!?」
「はいはい……わかったよユイコ」
「……さっさときやがれ! ファッキンボーイ!」
「……ええ!?」
まあ兎も角、今は楽しもう。
音楽を。
2人の演奏会を。
心行くまま。
気の向くまま。
さて何を引こうか?
あれでもいいし、これもいいな。
音楽を。
2人の演奏会を。
心行くまま。
気の向くまま。
さて何を引こうか?
あれでもいいし、これもいいな。
でもとりあえず楽しくいこう。
「……クリス少年、君の雨はいつやむのかな?」
そう呟いた声が聞こえたが僕は特にきにする事もなくオルガンの前に座った。
雨を未だに降り続いている。
ただその音はすこし弱まってる気がした。
でもいつまでも、いつまでも。
あの雨のふる街と似ているこの街で。
ずっと降り続いてた。
ただその音はすこし弱まってる気がした。
でもいつまでも、いつまでも。
あの雨のふる街と似ているこの街で。
ずっと降り続いてた。
【E-3 大聖堂 黎明】
【クリス=ヴェルティン@シンフォニック=レイン】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、『蒼い鳥@THE iDOLM@STER』の楽譜、スタンガン、ランダム支給品*1
【状態】:健康
【思考・行動】
基本:無気力。能動的に行動しない。
0:Piovaゲージ:60%
1:今は演奏を楽しもう。
2:ユイコは不思議な人だ。
3:あの部屋に帰れるのだろうか。
4:トルタ・ファル・リセと会えるだろうか。
5:それでも他人とはあまり関わらない方がいいのかもしれない。
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、『蒼い鳥@THE iDOLM@STER』の楽譜、スタンガン、ランダム支給品*1
【状態】:健康
【思考・行動】
基本:無気力。能動的に行動しない。
0:Piovaゲージ:60%
1:今は演奏を楽しもう。
2:ユイコは不思議な人だ。
3:あの部屋に帰れるのだろうか。
4:トルタ・ファル・リセと会えるだろうか。
5:それでも他人とはあまり関わらない方がいいのかもしれない。
【備考】
※雨など降っていません。
※Piovaゲージ=鬱ゲージと読み替えてください。
※増えるとクリスの体感する雨がひどくなります。
※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます。
※雨など降っていません。
※Piovaゲージ=鬱ゲージと読み替えてください。
※増えるとクリスの体感する雨がひどくなります。
※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます。
【来ヶ谷唯湖@リトルバスターズ!】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、ランダム支給品1~3
【状態】:健康
【思考・行動】
基本:殺し合いに乗る気は皆無。面白いもの、興味惹かれるのを優先
1:今はクリスの演奏が楽しみ。
2:クリスは面白い子だ、ついでに保護。
3:いつかパイプオルガンを完璧にひいてみたい 。
4:リトルバスターズのメンバーも一応探す
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、ランダム支給品1~3
【状態】:健康
【思考・行動】
基本:殺し合いに乗る気は皆無。面白いもの、興味惹かれるのを優先
1:今はクリスの演奏が楽しみ。
2:クリスは面白い子だ、ついでに保護。
3:いつかパイプオルガンを完璧にひいてみたい 。
4:リトルバスターズのメンバーも一応探す
【備考】
※クリスはなにか精神錯覚、幻覚をみてると判断。今の所危険性はないと見てます。
※クリスはなにか精神錯覚、幻覚をみてると判断。今の所危険性はないと見てます。
023:愛する人の元へ | 投下順 | 025:少女の求めるもの |
021:熱く、強く、私らしく、たとえ殺し合いの舞台でも | 時系列順 | 027:幸せになる為に |
006:Piova | クリス=ヴェルティン | 040:蒼い鳥に誘われて |
来ヶ谷唯湖 |