十二国記

中嶋陽子(日本名:なかじまようこ/十二国では下の名前の陽子(読み方は"ようこ"か"ようし")で通している、また正式には景王赤子(せきし))
胎果として日本で生まれた。王気に導かれて日本へ来た景麒によって十二国へと渡る。
しかし、慶の偽王や胎果の王を良しとしない巧国の王によって命を狙われる。
延王の助力を受けて慶の偽王を廃し、囚われていた景麒を救出。
蓬山にて天勅を受け景王赤子(せきし)となる。
この世界を知らず、政に疎く、官吏を掌握できずにいた為、景麒に勧められて遠甫の元で政治について学ぶ。
その遠甫が何者かに囚われ、捜索していた陽子はそこで虎嘯達と知り合う。
また、慶に来ていた祥瓊とも出会っている。
彼らが起こした和州の乱に力を貸す。
不正を働いていた官吏を一掃、謀反の罪に問われていた浩瀚を迎え入れ冢宰とし、登極して以来出していなかった初勅を出す。

景麒
麒麟。現在の陽子で二代目。生真面目で仏頂面。
前王も女性だったが、景麒に恋をし、政に向かず六年で景麒が失道の病にかかり、王は憂いて禅譲している。

遠甫(えんほ)
仙。義塾を開いていた時に(陽子より何代か前の)達王に見出されて仕える。
現在は陽子の教育係としての役職である太師。

桓魋(かんたい)
慶国麦州の将軍だったが、浩瀚の命により野に下って、和州の乱に参加。
後に王直下の禁軍左軍将軍(禁軍トップ)となる。熊の半獣。

浩瀚(こうかん)
陽子が王になる前は慶国麦州侯。偽王には唯一下らなかった州侯。
しかし、それが原因で謀反の疑いをかけられて国外追放となってしまう。
和州の乱後に潔白を証明されて冢宰となった。
半獣である桓魋を将軍にするために、彼の戸籍に書かれた「半獣」という部分を破り捨てたり、予王(陽子の前王)の女性追放令(景麒に恋慕させない為)には「船が足りずに人々を待たせている」と嘘を吐くなど、大胆なことを時としてやってしまう肝の持ち主。

虎嘯(こしょう)
慶国和州で宿を開いていた。
和州の官吏に不満を持ち同志を集め「殊恩党」を結成。和州の乱の首謀者の一人となる。
乱の後は陽子の大僕(ボディーガード)となっている。

祥瓊(しょうけい)
美少女。先の芳国の公主(王の娘)として三十年以上贅沢な暮らしをしていた。
しかし、謀反によって父親と母親(王と王妃)が死亡。
自身は命は助けられたものの仙籍を剥奪、素性を隠したまま里家での貧しい生活を強いられる。しかし、公主だったという身分が露見し、王に恨みを持つ芳国に居られなくなった為、恭国に送られる。
供王珠晶の仕打ちに屈辱を受けて、恭国の宝物庫から宝物を盗んで脱走。
同じ年代の女の王が慶国に誕生したことを知り、更に屈辱的な思いに駆られ慶国へと向かう。その慶国に向かう途中で雁国にいた楽俊と出会う。
その楽俊から一国の公主としての自覚と両親を失うことになった反省のなさを指摘されて改心。
刑を行う官吏に石を投げつけてしまい、窮地に立たされたところを桓魋に助けられる。
そのまま慶国の内乱に巻き込まれて行く中で、陽子と出会い現状の景王を理解し、陽子をサポートする。
乱後は慶国の女史として王宮に入る。

大木 鈴(おおきすず)
海客。すず・木鈴(もくりん)とも呼ばれる。
陽子より100年以上前(明治時代)に蝕で流されて、十二国の世界にやってきた。元は貧農家の出で、売り飛ばされ下働きに向かう途中で流された。
最初は言葉が通じず、旅芸人達と時を過ごす。
才国で仙の梨耀(りよう)に出会い、言葉が通じる彼女の元で仙籍に入り、下働きとして100年ほど過ごすが、梨耀からの執拗な虐待から逃げ出し、采王に助けられる。
王から旅券をもらい、同じ日本出身の景王(陽子)に会う為に慶国を目指す途中で連れとなった少年が、慶国和州の官吏の乗った馬車に轢殺される。その理不尽さに怒り、虎嘯達と出会い乱に身を投じた。
陽子とはその乱の中で出会い、乱後は慶国の女御として陽子の傍にいる。

夕暉(せっき)
虎嘯の弟。兄の経営する宿での実質的な経営者だった。
連れだった少年を殺されショックと怒りに満ちた鈴を仲間に引き入れる。
頭が良く、殊恩党では参謀役。また、弓矢も得意で、乱の時に活躍している。
乱後は瑛州の少学(有名進学高校のイメージでいいかと)に通っている。



動画では関係ないけど、十二国記では欠かせないキャラクターの一部を紹介


延王尚隆(しょうりゅう)
雁国の王。彼の代は約500年続いている。彼も胎果。
日本では小松三郎尚隆(こまつさぶろうなおたか)。戦国時代の瀬戸内小国の領主の息子。
しかし、村上水軍に攻められ国は滅び、麒麟の六太に助けられ一人生き残った。
六太と共に十二国へと渡り、荒廃しきった雁国を立て直した。
延麒六太
雁国の麒麟。胎果。室町時代末期生まれ。戦火から逃れる途中両親に捨てられた。そこを彼の女怪によって救われ、十二国へと渡った。
そんな過去があり、王を選ぶことに躊躇していたものの、尚隆を王とし、500年続いている。
今でも時折、行けない王の代わりとして情報収集の為に日本へ行くらしい。
楽俊(らくしゅん)
鼠の半獣。「獣の方が楽」などの理由から、常は鼠の姿をしている。
巧国出身だが、半獣に厳しいこの国では戸籍すら与えられない。それにも屈せず、独学で勉学に励むかなりの努力家。
しかも、かなりお人よしの性格で、巧国で行き倒れた陽子を救った。しかし、陽子は当時命を狙われ追い込まれており、疑心暗鬼に陥っていた。それを気にすることもなく接する楽俊に、陽子も心を開き親友となった。そして、共に雁国へ行く。
現在は延王らの援助を受け、雁国の大学にいる。
最終更新:2010年02月06日 15:35