アドラステア級 ADRASTEA CLASS |
登場作品 |
機動戦士Vガンダム |
艦種 |
アドラステア級汎用戦艦 |
全長 |
426m |
全幅 |
98m |
所属 |
ザンスカール帝国軍 |
艦長 |
クロノクル・アシャー アルベオ・ピピニーデン |
武装 |
機銃 ミサイル・ランチャー メガ粒子砲 |
【設定】
ザンスカール帝国軍の汎用戦艦。
地上と宇宙空間の両方で運用可能な万能艦である。
最大の特徴は巨大なタイヤを4つ装備した特異なフォルムで、同じくタイヤ付きの揚陸巡洋艦であるリシテア級と共にモトラッド艦隊を編成している。
宇宙空間での移動時はタイヤを開いて航行するが、地上での走行時は左右のタイヤが合わさったバイクのような姿になる。
このタイヤ部分は非常に強固で、オリファー・イノエが乗る
コア・ファイターの特攻でも軽微な損傷を受けた程度で、この損傷個所も排出・交換ができるようになっている。
船体側面には多数の対空砲台とMS発進口があるが、カタパルトがついておらず、MSが直接発艦する方式になっている。
一連のタイヤ付き兵器はバイク乗りのドゥカー・イクの考案によるもの。
いくつかの同型艦があり、うち一隻がアルベオ・ピピニーデンが指揮を執っていたラステオ、名称不明で武装が外された非武装型のタンカー、『
機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』にてこちらも名称不明だが特殊部隊ゴールデンエッグズ所属艦がいる。
外見と劇中での描写から、通称「バイク戦艦」と呼ばれる。
名前の由来は木星の衛星から。
【武装】
機銃
艦体側面に計35基を装備している。
ミサイル・ランチャー
艦首の先端に6門を装備している。
メガ粒子砲
タイヤ部の中央に2連装式の大型砲塔を4基8門、艦体正面と後方に2連装式の砲塔を2基ずつの4基8門を、艦体正面に3連装式の小型砲塔を備えている。
【原作の活躍】
アドラステアと同じ設計思想の巡洋艦リシテアとともにモトラッド艦隊を編成。
その巨大な質量を武器として走行先にある全てを踏み潰す「地球クリーン作戦」を開始、進路上の建物やMSを尽く踏みつぶしていった。
エンジェル・ハイロゥを巡る攻防戦で、ラステオが前哨戦でルペ・シノのブルッケングの自爆攻撃により爆沈、同型艦のタンカーが
V2ガンダムの「光の翼」によって撃沈され、アドラステアもリーンホースJrの特攻を受け轟沈、周囲のモトラッド艦隊を巻き込み全滅した。
「
機動戦士クロスボーンガンダム・ゴースト」ではキゾ中将配下のゴールデンエッグズ所属艦が月面にてサーカス部隊と接触・交渉を行っていたところを宇宙海賊が強襲、崖の斜面を爆破して崩され土砂でMSカタパルトを埋められてしまったため、出撃のために内部から破壊されてしまう。
【艦長】
クロノクル・アシャー
CV. 檀 臣幸
ザンスカール帝国軍モトラッド艦隊司令官。
女王マリアの実子であり姪でもあるシャクティを保護した事により、モトラッド艦隊のアドラステア艦長兼司令官に就任、「地球クリーン」作戦の指揮を執る。
【原作名台詞】
- 「見下げ果てた先輩だ!」
- 先輩であるアルべオ・ピピニーデンがゴズ・バールに命じてウッソの母ミューラ・ミゲルを人質にする作戦を実行した事を知り、激怒する。
もっとも、ピピニーデンもクロノクルの名誉と手柄の為に汚名を着るつもりで実行したらしいが、卑劣な作戦である事とクロノクルには詳細を伝えなかったために逆に彼の怒りを買ってしまう。
- これがきっかけで、ピピニーデンはファンからも「見下げ果てた先輩」の通称で呼ばれるようになる台詞でもある。
- 「胸糞の悪い! もうあの男を先輩などと思わん!!」
- そして作戦がゴズもミューラも死亡するという最悪な形で失敗に終わった後、改めてピピニーデンに対する嫌悪感と共に吐き捨てる。これ以降、クロノクルがピピニーデンと関わる事はなかった。
- 非道を嫌うクロノクルらしい台詞…ではあるが、クロノクルも地球クリーン作戦の一環で多くの非戦闘員をアドラステアなどで轢き殺しているので、実際のところ彼もピピニーデンの事は言えないのだが。
アルベオ・ピピニーデン
CV. 北島 淳司
ザンスカール帝国軍士官。
クロノクル・アシャーの士官学校時代からの先輩にあたる人物。
トムリアット部隊を率いて「ピピニーデン・サーカス」と呼ばれるフォーメーションでリガ・ミリティアを苦しめ、
シュラク隊のヘレン・ジャクソンと
マヘリア・メリルを戦死させた実績を持つ。
アドラステア級ラステオの指揮官としてクロノクルと共に地球クリーン作戦を遂行するが、その中で部下のゴズ・バールに命じてウッソの母ミューラ・ミゲルを人質に取らせた事で、クロノクルから「見下げ果てた先輩」と蔑まれ彼とは絶縁状態となってしまう。
その後のエンジェル・ハイロウ戦にも参加するが、タシロ・ヴァゴの策略で孤立、自軍の戦意高揚の為にMAビルケナウに乗り出撃しようとするが、「つまらない男を相手にすることはない」としてウッソに敗れたルペ・シノのブルッケングがビルケナウに激突、道連れにされ呆気なく戦死した。
なお、ピピニーデンが最後に搭乗したビルケナウだが、後年の『
機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』にてテスト機がキゾ中将の搭乗機としてまさかの再登場、元々設定も曖昧だった事もあり「
ザクレロを参考に開発された」という独自解釈まで追加された。
ピピニーデン機よりも大型であるにもかかわらず、キゾの脅威的な操縦技術もあり恐るべき強敵としてフォント達を苦しめ、『
機動戦士Vガンダム』での顛末を知る読者に衝撃を与えた。
【原作名台詞】
- 「椅子を尻で磨くだけの男で終わるものかよ!」
- エンジェル・ハイロウ戦にて孤立し、パイロットスーツを着る暇を惜しんでまで出撃しようとした際の台詞。
随分と俗っぽい言い方だが、要は「何も出来ないまま終わってたまるか」といった意味だろう。
- しかし、決意とは裏腹にルペ・シノに妨害され、結局は「椅子を尻で磨くだけの男で終わる」末路となってしまった。
この発言からの最期や「見下げ果てた先輩」発言もあり、ピピニーデンはファンからはほぼネタキャラ扱いとなっている。
【ゲーム内での活躍】
ガンダムVS.ガンダム
ガンダムVS.ガンダム NEXT
Gクロスオーバーが消滅したので一緒に消えた。
ガンダムVS.ガンダム NEXT PLUS
EXVS.
PS3版のトライアルミッションに登場。
連装メガ粒子砲とローラー攻撃が武器。
初めは画面外で飛行しているが、着陸後、ローラー攻撃で突っ込んでフィールド内を横切る。ちなみにこのローラー攻撃はガード不可能。
【その他の活躍】
ガンダムブレイカー2
ボスとして登場。
ステージを爆走し攻撃タイミングがつかみにくい強敵。近接戦では不利な戦いを強いられる。
あまりに強すぎたのか本作のみの登場。
ガンダムビルドファイターズA-R
カルロス・カイザーの使用するガンプラとして登場。
リカルド・フェリーニのガンダムフェニーチェリベルタとバイク対決となった。
カイザーは本艦で
ジャックナイフ(前輪走行)やバレルロールなど
ノイマン顔負けの操艦(?)技術を見せつけフェリーニを圧倒した。
スーパーロボット大戦
登場機会は少ないが、戦艦としては中々の強さ。
グラフィックの都合上走行形態のまま宇宙を飛んでいる事も。
【余談】
何故このような前代未聞の戦艦が誕生したのかというと、バンダイからの注文にうんざりした富野監督がキレて「バイク戦艦とかどうか」と言ったらバンダイから受け入れられて生まれたとか。
最終更新:2023年08月11日 01:47