リグ・コンティオ RIG-CONTIO |
登場作品 |
機動戦士Vガンダム |
型式番号 |
ZMT-S34S |
全高 |
16.3m |
重量 |
10.7t |
所属 |
ザンスカール帝国軍 |
武装 |
胸部ビーム砲 ビーム・ライフル ビーム・サーベル ショット・クロー ヴァリアブル・ビーム・ランチャー ビーム・シールド |
搭乗者 |
クロノクル・アシャー |
【設定】
ザンスカール帝国軍の試作型モビルスーツ。
コンティオの強化発展機で、基本コンセプトを路襲しつつ、出力・推力など総合性能の強化が図られている。
ショット・クローは左肩のみの装備となったが、操作が無線式となり性能は大幅に強化されている。
ショット・クローが撤去された右肩には、折り畳み式のヴァリアブル・ビーム・ランチャーを新規に装備。
これに胸部ビーム砲などと合わせ、高出力の射撃兵装を備えた本機は、単機で大型戦艦を行動不能にするほどの火力を有する。
ザンスカール帝国軍のMSの中でも最強クラスの性能を誇る機体だが、操縦性は更に複雑化し優秀なパイロットの操縦が不可欠な機体となってしまった。
それ故、実質的にクロノクル・アシャー専用機となっている。
【武装】
胸部ビーム砲
胸部に3門が内蔵されたビーム砲。
ビーム・ライフル
射撃戦用ビーム兵器。
コンティオと同型の専用ビーム・ライフル。
ビーム・サーベル
近接戦闘用ビーム兵器。
両脚部に収納されている。
ショット・クロー
左肩に装備されている無線式の遠隔操作兵器。
ビーム・サーベル、ビーム・クロー、メガ粒子砲の機能を兼ね備えている。
ヴァリアブル・ビーム・ランチャー
右肩に装備されているV.S.B.R.の機能を有したビーム兵器。
出力は高く、戦艦を一撃で撃破出来るほどの破壊力を持つ。
大型コンデンサーを内蔵しており、本体からの取り外しての射撃も可能となっている。
なお、ショット・クローとヴァリアブル・ビーム・ランチャーは換装式となっており、両肩にショット・クロー、もしくはヴァリアブル・ビーム・ランチャーを装備する事も可能となっている。
ビーム・シールド
両手甲部に内蔵している防御用ビーム兵器。
【原作の活躍】
エンジェル・ハイロゥを巡る最終決戦で登場。
ウッソ・エヴィンの
V2ガンダムと戦闘を行うが、光の翼で下半身を切り裂かれた所をビーム・サーベルを連結させたビームにより撃破され、エンジェル・ハイロゥを転がり落ちた。
【搭乗者】
クロノクル・アシャー
CV. 壇 臣幸(初代)/内匠靖明(『U.C.ENGAGE』以降)
ザンスカール帝国軍のパイロット。
初登場時の階級は中尉だが、作中で大尉、
アドラステアを旗艦とした地球クリーン作戦の司令と、順調に昇進を続ける。
常につけている
マスクは、地球のホコリを嫌ってのもの。
カテジナ・ルースとは恋人同士。
姉マリアはザンスカール帝国の女王であるため、周囲に疎んじられ最前線へと送られた。
試作型MS
シャッコーのテスト中に、
ウッソ・エヴィンによって機体を強奪されたことから彼との因縁が始まり、リガ・ミリティアを纏めていたオイ・ニュング伯爵を拉致した際に一緒にカテジナを捕らえたことから彼女との関係が始まった。
姉と比べられるのを嫌がる素振りを見せていたが、最期の時にはコックピットから投げ出されつつも姉に助けを求めていた。
そんなクロノクルだが、幼少期に両親に姉と共に捨てられ、自身は犯罪に手を染めるなど荒んだ生活を送っていたらしい。
マリアがシャクティを産んだ事を切っ掛けに不思議な能力に目覚めた事で新興宗教を設立、根は悪人ではなかったクロノクルも犯罪から足を洗いその手伝いをするが、フォンセ・カガチに目をつけられマリアは女王に祀り上げられてしまう。
こうして図らずも「女王の弟」となったクロノクルもまた姉を守る為、そしてそれに相応しい地位につく為に軍人への道を選ぶ…という中々に凄まじい境遇が小説版で明らかになった。
【原作名台詞】
- 「トイレはそこじゃないぞ」
- リガ・ミリティアに潜入中、寝ぼけて通路で用を足そうとするスージィに対してトイレに付き合う。スパイとして潜入しながらも、優しさと人の良さを見せる。
- 「お前のような少年に何がわかる! 女王の弟にされてしまって、カガチなどとも戦わなければならなくなったこの私の苦しみが!」
- ウッソの「あなたの弱さがカテジナさんを迷わせた」という言葉への反論。最後まで周囲に振り回され続けたクロノクルの悲哀がうかがえる。
- 「全てが分かったウッソ・エヴィン! キールームのシャクティと共に、我らを排除しようという魂胆! だから私にも見える!」
- ウッソとの最終決戦の中で。しかしウッソには本心を見抜かれており、反論と共に軽くあしらわれてしまう。
- 「ば、馬鹿な!? 私はこんな所で止まるわけにはいかないのだ…!」
「姉さん……助けてよ、マリア姉さん…」- コックピットから投げ出され、エンジェル・ハイロゥに頭から激突する直前に。当のマリアは生前「生きている者が死んだ者に助けを乞うてはなりません」と言っていたものだが…
- 鈍い激突音の直後にアイキャッチが入るので良くも悪くも印象に残る場面。
【ボンボン版名台詞】
コミックボンボン版ではカテジナが登場しない事もあり、真っ当にウッソのライバルやラスボスとして活躍している。とはいえ作風がアレなので、クロノクルもまたウッソに負けず劣らずのカオス振りを発揮している。
こちらではリグ・コンティオも登場しないが、最終決戦では代わりにドッゴーラ改に搭乗している。ちなみに出撃の際、筆文字で「今! 復讐の竜が戦場に飛びたった!!」と表現されていた。
- 「おぼえておけ! ウッソ・エヴィン!! 今日からおまえはザンスカール帝国のおたずね者だ! 死ぬまで逃げられんからなーっ」わはははは
- ウッソとの因縁の始まり。
ちなみにウッソは自分がVガンダムのパイロットである事がバレないように穏便に済ませようとしていたが、マーベットがあっさりバラしたせいで彼の目論みは見事に打ち砕かれ、「オレの人生メチャメチャでんがなー」と嘆いていた。
- 「星さえもくだく我がドッゴーラのバリアーアタック! くらええい!」
- ウッソのV2ガンダムに体当たりを仕掛けようとするが、横槍を入れられてしまう。ちなみにこの時のクロノクルの瞳をよく見ると、獣の数字「666」の文字が浮かび上がっている。
- 台詞だけ見たらもはやスーパーロボット物の悪役の言い回しである。
ドッゴーラ改は攻撃に転用可能なバリア・コーティングが施されており、小惑星程度なら粉砕できるらしいので、一応謳い文句に偽りはない。
- 「このドッゴーラ改は‥‥全身がビームそのものなのだ!」
- メガ・ビーム・ライフルをものともしないドッゴーラ改の性能を豪語する。ビームの概念を間違えている気がしなくもない。
- 「オ‥レは‥もう‥‥ダメだ‥‥だが‥きさま‥‥‥も‥道連れ‥‥だ!!」
「バリア・エネルギーをすべて開放した‥‥いっしょに死ねええ!」- 「電子レンジに入れられたダイナマイト」にされながらもしぶとく生きていたクロノクル。道連れにしようと最後の力を振り絞りウッソのV2ガンダムに組み付く。
- この時のクロノクルは姉マリアを殺された復讐心と、ウッソへの妄執のみでエンジェル・ハイロウ崩壊も気にせず戦っていたため終始凄まじい気迫であり、この最後の足掻きもまた血みどろになりながらも鬼気迫る表情だった。
【VS.シリーズの活躍】
EXVS
ゴトラタンの武装アシストに登場。
レバーの入れ方により、胸部ビーム砲とヴァリアブル・ビーム・ランチャーによるビーム乱射とスタン効果のある突進が可能。
余談だが、上官であるにもかかわらずカテジナから命令口調で攻撃指示をされる…
また、コスト500のCPU専用機としても登場。HPは380で、アシストで使用した攻撃に加え、ショットクローやビームシールドバッシュを使うなど、プレイアブル機体とほぼ変わらない動きをする。
GVS.
ゴトラタンのストライカーという形で続投。胸部ビーム砲を連射して援護するが、アシスト版と異なり〆のVBLが無い。
今作でもCPU機として続投するが、HPが420に増加、VBLがよろけ属性になったりサーベル格闘のダウン値が増えたり、ビームサーベルとビームシールドの色が黄緑色になるといった地味な強化・変更点がある。
EXVS.2OB
第8弾新規プレイアブル機体として10月2日に参戦。コストは
ゴトラタンと同じ2500。
Vガンからは実に9年ぶりの新規参戦機体となる。
また、
レジェンドガンダムや
アカツキと同様に、CPU専用機からプレイアブルに昇格した。
パイロットであるクロノクルのボイスは、『U.C.ENGAGE』から担当した
内匠靖明氏が担当。
なお、
カラミティガンダムと同様に既にCPU機が参戦しており、トライアドバトルでプレイアブル機とCPU機の対決が可能となっている。
ショットクローや、VBLなどといった大型兵器で敵機を圧し潰す万能機。
CPU機には無かった装備が多く存在し、停滞可能なショットクローや、照射ビームを放つVBL、サブで
コンティオ呼出が使用可能。
特格には巨大なビームソードが装備されており、前方に突き出しながら射撃バリアまで付いている前特は純格闘機クラス。
一方で、ゴドラタンのアシスト版にはあったビーム乱射(いわゆるグミ撃ち)が搭載されていないのは少し残念。
射撃の火力がコスト帯ではかなり低い部類だが、振り向き付きの降りテクが2種類あり手数も十分。
特にクローを追従展開する格闘CSは、メイン連動で射撃してくれるだけでなく、特格入力で突撃させる際の振り向き降りテクにもなる主力武装。
追従中は各種特格が使えなくなるので接近戦が不得手となるが、回転率のいい横特射→メインでカバー出来る安定した設計となっている。
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズトライ
スーパーロボット大戦
原作ではワンオフ機だが、一部作品では量産機としても登場。立ち位置もあってか、性能は
ゴトラタンよりやや低め。
クロノクル死後の『α外伝』ではムーンレィスの戦力として登場。量産機ポジションだが元がワンオフだけに中々に良い性能。
クロノクルは基本的に敵として登場するが『D』では条件を満たせばカテジナと共に仲間になる。こちらでは一人の人間として地球の危機に立ち向かうという覚悟を決めた格好良いクロノクルを見る事ができる。
ちなみに同作の仕様の都合上、養成した上で周回プレイをすると、それを引き継いだまま敵として現れる為思いがけない強敵となりうる。
最新作『30』でも18年振りに登場。こちらでも条件を満たせばカテジナと共に仲間になるが、リグ・コンティオは調達が間に合わなかったらしく、乗機は通常のコンティオ。メタ的には左右非対称なので味方仕様のグラフィックがないからという説が濃厚。
担当声優の壇臣幸氏が逝去されている為、シリーズ唯一の収録となった『新スパロボ』や、『Gジェネレーション』といった他作品の音声を用いたライブラリ出演となっている。
【余談】
コンティオ(contio)は旧世紀の共和制ローマで行われていた、政治に民衆の声を反映させるための政治家の演説集会を指す言葉である。決してアレの逆さ読みではないがよくネタにされる羽目になってしまった
監督は機体名を「コンマオ」と名付けようとしたが、その名前の響きから警戒した周りのスタッフが監督を説得しコンティオに決定したという経緯がある。
なお、小説版では「それ」が伏せ字なしで表記されている場面がある。
また、ボンボン版ではコンティオは「ビヒモス」の名称で登場する。
本人の立ち位置は
シャア・アズナブルのオマージュにしてウッソのライバル的存在だったはずだが、途中からそれはカテジナに取って代わられてしまった哀れな男。
なまじ良心的な性格だったことが影を薄くさせてしまったのかもしれないが、こういった
キャラクター性もあってかウッソ役の阪口大助氏とカテジナ役の渡辺久美子氏はVガンダムで好きなキャラクターとしてクロノクルを挙げている。
作中では明言されてはいないが、姉や姪(シャクティ)がニュータイプ(サイキッカー)だったり、ザンスカールでも屈指の操縦技術などから彼をニュータイプとして扱う作品は少なくない。
最終更新:2024年12月04日 09:41