ガンダムシュピーゲル GUNDAM SPIEGEL |
登場作品 |
機動武闘伝Gガンダム |
登録番号 |
GF13-021NG |
全高 |
16.3m |
重量 |
7.3t |
所属 |
ネオドイツ |
武装 |
メッサーグランツ アイアンネット シュピーゲルブレード |
必殺技 |
シュトゥルム・ウント・ドランク |
搭乗者 |
シュバルツ・ブルーダー |
【設定】
ネオドイツのモビルファイター。
カイザーガンダムの流れを汲む、フリント型ヘルメットを模した頭部と忍者的フォルムを持つ黒色の機体。
「ゲルマン忍法」を如何なく発揮し、背景と同化したり高い格闘能力を発揮したりする機体である。
両腕に固定されたシュピーゲルブレードの他に、両腕に仕込まれたアイアンネットやクナイ型爆弾メッサーグランツなど奇襲・撹乱用の装備も持つ。
また忍術を再現する為の機能も多数組み込んであるらしい。
ゴッドガンダムを圧倒する程強力な、シュピーゲルブレードを展開し高速回転攻撃を仕掛ける「シュトゥルム・ウント・ドランク」が必殺技。
なお、「シュピーゲル(Spiegel)」とはドイツ語で「鏡」という意味である。
キョウジ・カッシュのクローンという意味では
シュバルツ・ブルーダーをそのまま表した名前と言える。
【武装・必殺技】
メッサーグランツ
クナイ型の投擲用実体剣。
内部には小型爆弾が内蔵されている。
アイアンネット
腕部に内蔵されている。鋼鉄製の網。
相手を絡めて動きを封じる他に、電流を流してダメージを与えることも可能とされている。
シュピーゲルブレード
両腕に装備された実体剣。
刃物技術においてネオドイツの右に出るものはいないと言われており、圧倒的な切断力と髪の毛1本を10本に切り分けられる精密さを併せ持つ。
一説には日本刀の技術を用いているとされている。
シュトゥルム・ウント・ドランク
腕部に装着されているシュピーゲルブレードを左右に展開したまま機体を高速回転させて斬りつける。
高速回転している為に破る事は困難であり、新生シャッフル同盟を完全に退け、
ゴッドガンダムをも圧倒した。
もちろんこれもドイツ語(Sturm und Drang)で、日本語では「疾風怒濤」と訳される。
ときた洸一氏のコミカライズ版では当初「シュトゥルム・エクスプロズィオーン」となっていた。
【原作での活躍】
初登場時は
マスターガンダムと新生シャッフル同盟との対峙中に突如現れ、マスターと互角の戦いを繰り広げる。
その後も事ある毎に新生シャッフル同盟の面々に力を貸し、ギアナ高地での
デビルガンダム包囲網脱出には大いに貢献した。
その後の決勝リーグでは
ゴッドガンダムと同じく全勝で進み、
ゴッドガンダムとの最終戦デスマッチに突入するがドモンの最終奥義に敗れ、最終バトルロイヤルの出場を逃す。
ランタオ島の最終決戦で出現した
デビルガンダムに向けて突撃。
デビルガンダムの弾幕に晒され大破しながらも、シュバルツをキョウジのいる
デビルガンダムのコックピットへと送り届け、その役目を終えた。
劇中2度の修復がされており、その復活の経緯からDG細胞製とも推測されるが言及が何も無い為不明。
だがかつて模型誌モデルグラフィックスの増刊として出た「ガンダムウォーズ4ファイティングG」内に今川監督の
コメントとして「シュピーゲルはDG細胞によりメンテの必要が無い」旨の記述があったのでDG細胞製である事は間違いないだろう。
大会成績
劇中ではあまり描かれていなかったが、決勝大会では最終戦のドモンに負けるまで、シャッフル同盟の4人も含め、全勝無敗という凄まじい成績を残している。
【ファイター紹介】
シュバルツ・ブルーダー
CV.堀秀行
ネオドイツ代表のガンダムファイター
顔を覆面で覆い、ゲルマン流忍術を使う。
その正体はキョウジ・カッシュが薄れゆく意識の中、
デビルガンダムと交戦し死亡した「本物の」
シュバルツ・ブルーダーの肉体と技術にDG細胞を利用して自身の記憶と全人格をコピーした、言わばDG細胞製のアンドロイドクローン。(キョウジ自身は技術者であってガンダムファイターではない)
その目的は
デビルガンダムを追って来るであろう
ドモン・カッシュの手助けを自分の代わりにさせる事だった。
東方不敗と互角に渡り合える腕もさる事ながら、彼の計略を見抜いたりドモン達を教え導いたりする器量も持ち合わせる。
ドモンの前に度々現れ彼を教え導いた「第2の師匠」とも言うべき存在である。
ギアナ高地での修行では「明鏡止水」の境地を教え、
デビルガンダムから脱出する手助けもしている。
その後決勝リーグにて共に無敗のドモンと対決し、圧倒したものの石破天驚拳に敗れる。
ランタオ島で
デビルガンダムが復活した際は重傷を負いながらもドモンの手助けをする為に乱入。
ドモンに正体を明かした後
デビルガンダムに特攻してシュピーゲルは大破したが、その隙にコックピットに侵入、生きた屍と化したキョウジごと吹き飛ばす様ドモンに叱咤。
覚悟を決めたドモンの泣きながらの爆熱・石破天驚拳により、キョウジとシュバルツは消え去った。
彼(等)の死は壮絶なものだったが、次回の
この人の方が強烈過ぎた…
【原作名言集】
- 「そんな事はどうでもいい!!」
- どこからともなく現れてもこの一言で一蹴する。ある意味Gガンダムのノリを表した名言にして迷言。
- 「明鏡止水…曇りの無い鏡のごとく、静かに湛えた水の如き心。それが勝つための唯一の方法だ」(第23話)
- ドモンに語る明鏡止水の極意。しかし、この時のドモンはデビルガンダム打倒に囚われており、「お前には無理だろうな」と一度は見捨ててしまう。もっとも、シュバルツもドモンのためを思っての行動で本当に見捨てたわけではなく戻ってきており、ドモンもこの言葉を理解し、極意の習得には至る。
- 「この程度の力では、私を倒すことはおろか、デビルガンダム打倒など無理の一言!!」(アニメ第40話)
- ドモンとのファイトで、彼を圧倒するシュバルツ。なお、この時レインはシュバルツ側、ドモンの敵になっており、ドモンは「あんな奴の助けなんかいらない」とヤケになっていた。
- 「ならば…ここらで引導を渡してくれるわぁ!!」(同上)
- マシントラブルでゴッドフィンガーが使えない窮地に陥るも、この期に及んで些細なすれ違いから仲間割れしたレインの助けを拒み意地になるドモンに対して、シュトゥルム・ウント・ドランクでトドメを刺そうとする。
- 「教えたはずだ、人を信じる心があれば恐れるものは何もない」(同上)
- 仲間と共に戦う事の大切さをドモンに改めて説く。この言葉でドモンはシュバルツの正体に勘づく。
- ちなみにガンネクの勝利台詞になってるが、短い時間で長い台詞を言うのでものすごく早口。
- 「私の命もまた、キョウジと共にある…もはやこれまでか…? いや、まだ終われん!! もってくれよ、この身体…!!」(アニメ第44話)
- 自身の命やキョウジの限界を悟るも、最後の命を燃やしてデビルガンダムに突撃する。
- 「甘ったれた事を言うな!! その手に刻まれたシャッフルの紋章の重さを忘れたかぁっ!!
お前がこいつを倒す為の礎となった、仲間達の事を思い出せぇっ!! お前もキング・オブ・ハートの紋章を持つ男なら、情に流され、目的を見失ってはならん!! それとも…こんなキョウジの様な悲劇が繰り返されてもいいのか!?
やるんだ! デビルガンダムの呪いから私達を解き放つ為にもぉっ!! 頼むドモン…デビルガンダムに最後の一撃を!!」(同上)- 最後の最後までドモンを導いた、気高き男キョウジ魂の叫び。ちなみにこのシーンはドモンの台詞とは別録りである。別録りでこの迫力。キョウジの声優、堀秀行氏のプロ根性大炸裂である。
- 「ありがとう(ありがとう)…ドモン…」(同上)
- ドモンがデビルガンダムのコックピットに流派・東方不敗最終奥義「石破天驚拳」を撃ち込んだ時の台詞(台詞の括弧はキョウジとシュバルツが重ねる形で喋っているという意味)。この台詞の直前でキョウジに巻き付いた触手が千切れ、台詞の時は白地に鉛筆でデッサンされた様なキョウジとシュバルツの顔が重なる演出がされる。涙せずにはいられない、秀逸な演出である。
なおすぐにデビルガンダムが復活したためシュバルツ役の堀秀行氏は「俺(シュバルツ及びキョウジ)の死は何だったんだ!?」とコメントしたとか。
- EXVSシリーズでは何故か撃破されて敗北した際の台詞になっている。タイミング的には合っているが、側から見れば原作視聴者すら意味がわからない状況になってしまっている。
- ドモン「兄さん…隠れないでくれ…俺だよ…弟のドモンだ…兄さん…!! 兄さん…!!」
シュバルツ「違うっ!! 私は…お前の兄さんではない!! 見たらわかるだろう!」- キャラデザの島本氏による漫画「超級!」で。新宿地下で懐かしい気配を感じ、師匠ではなく兄だと確信したドモンだったがそこにいたのはシュバルツ。見開きで初登場し否定する姿は思わず笑いを誘ってしまう。その後ドモンは簡単には引き下がらず覆面を脱ぐように要求するが当然拒否する。シリアスな笑いとはこういう事か。
【ゲーム内の活躍】
NEXT
NEXTより参戦したコスト2000のMF。
能力上昇効果が無い代わりに多彩な射撃を持つMFとしては異色の存在で、中距離からの搦め手や闇討ちを得意とする。
足が止まってしまうがND無しで回避しつつ中断可能なMGに近い特性を持つメイン・着弾地点に広範囲の爆風を起こす射撃CS・発生の関係上闇討ち限定だが優秀な銃口補正と強誘導でスタン属性のサブ・デュナメスのような神速の弾速と無限射程を誇るアシスト、更には後格の格闘カウンターまである等トリッキーさでは他の追随を許さない。
勿論格闘機なので格闘の伸びと範囲も優秀だが判定は弱いしコンボ火力も低い(ただしシュツルム・ウント・ドランクは判定がすさまじく出は遅いが迎撃手段として優秀)、本機を使いこなす人々によれば本機は格闘機でも万能機でも無く「爆撃機」または「忍者」らしい。
難点は明鏡止水やバーサーカーシステム等の強化系能力が無いせいでMFでは唯一一発逆転が出来ない点と、性能を引き出すには特殊な武装の把握と場面場面での的確な判断が必要なのでほぼ初心者お断りな点である、特に格闘コンボの威力があまりにも低いのが最大の難点。
忍者は忍び耐える者、豊富で優秀な射撃とMF特有の高い移動力を駆使して影から敵の首を狩り取ってやろう。
ちなみに格闘カウンターの畳返しは全方位に判定があり、味方の格闘にも反応し味方でも踏みつける。エピオンのサブなど広範囲格闘を持っている機体は乱戦時に注意しよう。
尚、忍者がモチーフなだけあってステップ時や地上BD時に黒い残像(ステップ時は全身、地上BD時は脚部のみ)を纏いながら移動する(この残像は演出でしか無いが、ステップの性能は全機体中トップクラスらしい)。
EXVS.FB
7月下旬に公開された公式HPのトップ画像及び店舗ポスターにて忍ぶことなくど真ん中に堂々とその存在を表した。8月28日のアップデートにて追加。コストは2000。
前作同様に高機動型格闘機…もとい忍者。必殺技のシュツルム・ウント・ドランクが移動技となった他、派生が追加され当てやすくなったメイン射撃、当たるとスタン&鈍足効果を強いるサブ射撃、前作のような射撃CS等を駆使して戦場を高速で回りながら荒らす機体となった。射撃が強化された反面、格闘は伸び、発生、判定どれも優秀とはいえない性能となっている。しかし、覚醒技であるシュツルム・ウント・ドランクを組み込んだコンボが決まれば300を超えるダメージをたたき出すこともできるため、一発逆転も可能である。耐え忍んで必殺の一撃を叩き込むのだ。
ちなみにこの機体のA覚醒は明鏡止水エフェクトではないにもかかわらず、能力の上昇値は明鏡止水のそれと全く一緒である。
特殊台詞も豊富で、参戦当時登場していたGガン組には全員に特殊台詞があったり、他作品の意外なキャラにも台詞がある。
なのだが、仮面キャラ相手に自分を棚上げして「男らしく仮面を脱いだらどうだ」とかノリスの髪型に
コメントしたり(ちゃんと武人として認めてはいるが)、弟と声が同じイザークには掛け合い台詞が用意されており、もう一人の弟のように接するなどネタっぽい台詞も多い。
EXVS.MB
コスト2500に昇格。しかし、コスト上昇分が主に射撃に費やされているためかそれに伴い耐久値が相対的に低下。
MFであるこの機体にとって地味に痛いが、やることは前作と変わらないのでドライブや覚醒発動まで粘っていきたいところ。
【勝利・敗北ポーズ】(NEXT)
勝利ポーズ
- 両手を腰に当てて立つ(=ニュートラルポーズ)
- 腕を組んで立つ
- ブレードを展開して演武を見せる
敗北ポーズ
- アシストのライジングガンダムに肩を支えて貰いながら閃光弾で姿を眩ます
- 正座して俯いている(PSP版のみ)
【勝利・敗北ポーズ】(EXVSFB、EXVSMB)
勝利ポーズ
- 通常時:シュトゥルム・ウント・ドランクのポーズで回りながら、画面中央を向いて停止
- 覚醒時:分身後にニュートラルポーズを取る
敗北ポーズ
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズ
第14話の第7回ガンプラバトル選手権世界大会予選第5ピリオドの玉入れで登場。
敗北した赤組の一員として俯いていた。
ガンダムビルドファイターズトライ
第16話の全国大会の1回戦2日目では
ガンダムAGE-1のシグルブレイドを装備して黒→紺色に塗装された機体が登場。使用者は茨城県代表夢街高校。
ザク・マーナガルムの影から現れ背後に迫ってシグルブレイドを構えたが、察知されて逆にヒート・ホークで両断されてしまった。
ちなみにこの時の影から現れる演出は
原作でもシュバルツが実際にやっていた。何でもありかよ、この世界は!
スーパーロボット大戦
Gガンの本編後参戦は多いがシュバルツの原作設定から原作通りの結末をたどったり、原作終了後の参戦でそもそも登場しないことが多い。
「IMPACT」では
経験値泥棒やアイドル殺しで有名な自立型忍者ロボ「
飛影」に助けられ、キョウジと共に生存し父であるカッシュ博士と再会するも素性を明かさずシュバルツとして去っていった。
なお、生存した事で
東方不敗の真意を知る事になるが、地球人類の抹殺という目的にはシュバルツも絶句していた。
この作品のシュバルツは無条件で生存するが、仲間になるにはフラグ立てが必要で参入もかなり遅め。
「T」では原作終了後でシュバルツも死亡しているので登場はしないものの、「ブロッケン伯爵」が「ガンダムシュピーゲルはいないようだな」と戦闘台詞で存在を言及している。
【余談】
シュバルツ(Schwarz)は「黒」「悲しい」、ブルーダー(Bruder)は「兄弟」「兄弟の様な」を意味する独語である。
ドモンがウルベに騙されキョウジの事を誤解していた(黒い兄弟)という意味でも、シュバルツがドモンを導いた(兄弟の様な)という意味でも、ドモンの誤解が解けたのも束の間、ドモンの手で兄キョウジを殺さなければならなくなった(悲しい兄弟)という意味でも、この名前は物語において深い意味を持っていると言える。
所で「本物の」シュバルツはどの位強かったのだろうか、との声があるが、本物のシュバルツは第7回大会で優勝したウォルフ・ハインリッヒだという説がある(搭乗機のカイザーガンダムはシュピーゲルのプロト機という説もある)。しかし本物のシュバルツより肉体・技術的にかけ離れているのはDG細胞の影響かと言われている。
後のガンダムWの再構築漫画『敗者たちの栄光』では
ガンダムエピオン(EW版)の追加装備として「シュトゥルム・ウント・ドラング」が登場している。
まあガンダムシリーズに限らず
エクスカリバーなどモチーフありきの物の名称被りは創作物ではよくある話ではある。
最終更新:2024年07月19日 23:53