天主テキスト

Chapter:天主

(ミッション詳細確認)

モニカ:
GVからの通信、途絶えたわ…
衛星拠点アメノウキハシ…
無事侵入できているといいんだけど

ジーノ:
あいつのことだ
心配ないさ
また、シアンちゃんを連れてスカした顔で戻ってくるに違いねぇ…

モニカ:
…ええ、きっとそうよね…
(アシモフ、もしあなたもその場所にいるのなら…)
(どうか、二人のことを守ってあげて…)


(Chapter:天主)

ついに相見える天塔の主
“高天の支配者(バベルマスター)”
謡精を操り、巨大な力が振り下ろす正義(スメラギ)の鉄槌

(ミッションスタート)

紫電:
フフ…囚われの姫巫女を助けに来たようだね…
ねえ、モルフォ…いや、シアンと呼んだ方がいいかな?

シアン:
…………
『GV…』

ふと、シアンの声が聞こえたような気がした――

(ニンジャ)

ニンジャ:
紫電様の元へは行かせんぞ!
皇神(スメラギ)グループ万歳!!

GV:
…どけ! ボクの邪魔をするな!

(シアンの声)

シアン:
『GV…わたし…は…』

GV:
…シアン…無事でいてくれ…!

シアン:
『…わたし…は…あなたの…ことが…』

GV:
助ける…ボクが、必ず…!

(ボス前)

GV:
感じる…彼女の歌の波動を…
この先にシアンが…

(紫電登場)

GV:
…!

紫電:
ようこそ、ガンヴォルト
こうして会うのは初めてだね

あの時、通信機ごしに聴いた声…忘れはしない…こいつが――

GV:
紫電…!

紫電:
覚えていてくれて光栄だよ

紫電の後ろには、機械につながれたシアンの姿…

紫電:
…ああ、これかい? これは、電子の謡精(サイバーディーヴァ)の力を制御する装置さ
ここに来る途中、アキュラ君に出会っただろう?
この装置だけじゃない…
皇神(スメラギ)が保有する能力者関連の技術…その基盤をつくったのがアキュラ君のお父様なんだ
まったく…今の皇神があるのは彼のお父様のおかげだよ…
アキュラ君には今度お礼でも…

GV:
お前と無駄話をするつもりはない…
シアンを解放しろ

紫電:
やれやれ、せっかちだな…まあ、いいか
今からキミは、この装置の優秀さを、身をもって知るんだから

紫電の背後に現れたのは、モルフォだった
だが、どこか様子がおかしい…

モルフォ:
『…………』

目の前の彼女からは、かつてのはつらつとした意志の強さは感じられない
まるでそれは、感情の無いプログラムデータのように見える

GV:
モルフォに何をした…!

紫電:
言っただろう? 電子の謡精(サイバーディーヴァ)を制御する装置だって
今のボクには、モルフォの加護がある…
いくらキミでも勝ち目はないと思うよ?

(紫電戦闘開始)

紫電:
モルフォが生み出すこの電子障壁(サイバーフィールド)がある限り、キミの攻撃はボクに届かない
そして同時に、彼女の力がボクの第七波動(セブンス)“念動力(サイコキネシス)”を高めてくれている…
“宝剣”を使わずにこのパワー
やっぱり彼女はすごいね!

モルフォ:
『…G…V…』

GV:
…ッ!

モルフォ:
『お願い…アタシを…止め……て……』

紫電:
まだ意識があるのか…でも、ムダなことさ
キミの力はすべて、ボクの手中にあるんだから

GV:
シアン(モルフォ)の心をもてあそぶ…お前だけは絶対に許さない!

紫電:
テロリストの許しなんか最初から求めちゃいないさ
すべては平和のため……中途半端な覚悟ではないつもりだよ

GV:
平和…だと?

紫電:
アキュラ君も言っていただろう? ボクたち能力者は危険なバケモノ…
一人一人が未知の兵器を所持しているようなものだよ…危険極まりない…
管理が必要なことぐらい、キミにもわかるよね?

GV:
こんなやり方じゃなく他の方法だってあるはずだ…

紫電:
時間をかければあるいは…ね? でも、ないんだよね…時間もさ
知っているかい? 今、多くの海外企業や団体…果ては某国の政府までが
この国を支える能力者の――“皇神(スメラギ)の技術”を狙っている…
皇神(スメラギ)…いや、この国はいろいろと敵が多いんだ
フェザーだってその一つ…
国家存続のためにも、今は一刻も早く危険要因を取り除いて――
兵力をたくわえなければいけない時なんだ
歌姫(ディーヴァ)プロジェクトなら、そのどちらもが短時間で、同時にまかなえる
つまるところ、これは正義の行いなんだよ

GV:
そんなものが…
そんなものが正義だというなら…ボクは悪(テロリスト)でもかまわない…!
ボクはシアンを救い出す…ただそれだけだ!
迸れ! 蒼き雷霆よ(アームドブルー)!!
正義すらも貫き崩す雷光一閃の揺るぎない意志となれ!

紫電:
やれやれ…やっぱりキミは根っからの悪者だね
プロジェクトを完遂するまで、ちょっと休んでいてもらうとしよう

(紫電変身)

紫電:
驚いた、強いね…キミは
さすが皇神(スメラギ)の最高傑作…ボクも本気を出さざるを得ないようだ
見るといい…これがボクの真の力だ…!

三本の宝剣とシアンが浮かび上がり、紫電の元へ引き寄せられていく…

GV:
……!

今までの能力者とはケタ違いの…圧倒的な巨体とプレッシャー…
まさか、シアンをとりこんだ…?
これが紫電の…ヤツの第七波動(セブンス)の力だと言うのか…!

紫電:
神にも等しきこの力…すべては守るべき民と国土のために!
ボクの正義が、悪をくじくッ!!

(紫電第二形態戦闘開始)

紫電:
“精神”に干渉して操る彼女の“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”と
“物質”に干渉して操るボクの“念動力(サイコキネシス)”
精神と物質…全ての生物を構成するこの、二つからなる要素を支配できるボクは
まさに全能の存在だ!
この力を使い、ボクは全世界の第七波動(セブンス)能力者を支配する
能力者も、無能力者も、このボクの前では等しく弱者…
絶対なる統治が、全ての弱者(たみくさ)を守り平和へと導くだろう
そう、ボクは…天を統べる神の皇(ザ ラストエンペラー)――
ボクこそが“皇神(スメラギ)”なんだッ!!

GV:
…驕るな!
そんな権限は、お前にない!

紫電:
なら、キミにはあるというのかい? ボクを否定する権限が

GV:
権限なんて…誰にもない…
だけど…言ったはずだ! ボクはお前を許せない…!
シアンをもてあそび、利用するお前を!

ボクとシアンが出会ったあの日、彼女はボクに願ってくれた
『わたしは……』
『わたしは外の世界で、わたしの歌を唄いたい…!』
その願いがある限り、ボクは彼女を助ける
なぜなら――

GV:
かつてアシモフが、ボクに自由をくれたように…
今度はボクが彼女の翼(チカラ)になる
紫電…お前がシアンをとらえる檻ならば…
ボクの雷撃で打ち砕く!

ボクに眠る第七波動(セブンス)の因子――
“蒼き雷霆(アームドブルー)”が熱を帯び始める
全身の細胞がざわめき立つ
この熱量を――
猛る想いを――
ヤツにぶつける!

GV:
迸れ! 蒼き雷霆よ(アームドブルー)!!
シアンとの約束(ちかい)…果たすための翼(チカラ)となれ!!

紫電:
まったく…
世界の平和より、たかが一人の少女を選ぶとは…
浅はかだよ、ガンヴォルト!
皇神(スメラギ)の御名(ぎょめい)のもと、このボクが…キミに神罰を下そう!!
ボクの意志は、星をも動かす!

(紫電撃破)

紫電:
バカな…このボクを…秩序を…砕くか…!
愚かだ…キミは…実に…愚かしい……
その先に待つのは…渾沌と…破滅…だけだと…いうのに……
秩序を失った能力者は…叛乱を起こすぞ…!

GV:
…!!

紫電:
ボクだけが…この国を…

GV:
しまった…! シアンッ!!

モルフォ:
『間一髪…ってトコロね…』

GV:
モルフォ…

モルフォ:
『けど…力の使いすぎで…アタシも…そろそろ限界…』
『GV…このコのこと…頼んだわよ…』

GV:
…ああ

(訪れる悪夢)

GV:
なんで、あなたがここに…

アシモフ:
ご苦労だったGV…それにシアン
紫電を倒すとは…お前たちこそ、新たなる時代のキングとクイーンに相応しい

シアン:
何を…言っているの…?

アシモフ:
この騒動で皇神(スメラギ)は混乱している…今が絶好のチャンスなのだ

GV:
アシモフ…?

アシモフ:
GV、お前はフェザーを離れ私が想像した以上に成長したようだ
フェザーに戻って来い、GV
いまならその少女(シアン)にも居場所はある
シアンの歌と、この衛星拠点…そして、お前の力があれば
愚かな皇神(スメラギ)や、無能力者どもを地上から一掃することも可能だろう

GV:
!?

アシモフ:
私はフェザーを設立し、この日が来るのをずっと待ち望んできた…
今こそ、我ら能力者が“自由”の名の元に立ち上がる時が来たのだ
さあ来い、GV、シアン
共に自由ある世界を勝ち取ろう

シアン:
GV……わたしは…

怯えた瞳で、シアンがボクを見つめる

GV:
大丈夫だよ、シアン…心配しないで…
アシモフ…あなたには返しきれない恩がある…
ボクを皇神(スメラギ)の研究所から救い出し、育ててくれた――
その恩を忘れるつもりはない…だけど!
それが…そんなものが、あなたの野望だと言うのなら
あなたは…あの紫電や、アキュラと同じだ!
シアンを利用するつもりなら、ボクが止める…!

アシモフ:
そうか、残念だよ…GV…
デッドエンドだ

アシモフの手には、見覚えのあるリボルバー銃――

GV:
アキュラの…銃……

アシモフ:
ここに来る途中に居た無能力者から奪っておいた
ヤツと争った際に私も一発かすってしまったが…驚いたよ
どうやら、こいつの弾丸には我々能力者の第七波動(セブンス)を阻害する効果があるらしいな
…いかにお前といえど、無事では済むまい
アスタラビスタ(サヨナラだ)…GV

胸が…燃えるように…熱い……
――意識が…遠のい…て――

シアン:
いやっ……そんな…
GVーーー!!

アシモフ:
君もだ、シアン

かすむ意識の中…倒れこむシアンの姿が…見えた…
……そんな……ボク…は…彼女を…まも……れ…
…………

アシモフ:
アキュラ…だったか?
無能力者の分際でこんなものを造るとは…やはり、ヤツらは早々に淘汰せねばならん…
GVとシアンが居てくれればイージーだったが…仕方あるまい
プランの修正(リビルド)が必要か

……
…………

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最終更新:2014年10月12日 21:52