時計の針は、チクタク進む。
時計の歯車、カタカタ回る。
時計の振り子、右へ左へ。
鐘の音、鳴るよ。
ポーン、ポーン
時計の歯車、カタカタ回る。
時計の振り子、右へ左へ。
鐘の音、鳴るよ。
ポーン、ポーン
――――時計は淡々と時を刻み続ける。
〇〇〇
「メフィスとフェレスなる者達の討伐ですか……ええ、協力いたします」
テーブルの向かい、漆黒のローブを身に纏った男がにこやかにそう呟いた。
「……それは、本当ですか?」
返答するのは、セミロングの髪と中性的な顔をした少年。
ユグノア王国の勇者、イレブン。
かつてロトゼタシアと呼ばれる地を救った英雄である。
ユグノア王国の勇者、イレブン。
かつてロトゼタシアと呼ばれる地を救った英雄である。
「その言葉、ウソでは……ないですよね?」
「ええ、本当ですとも」
「ええ、本当ですとも」
かつて、人々にウソをつかれる呪いにしばられていたイレブンは人一倍疑わしかった。
それもあるが、目の前の男は何処か妖艶な雰囲気を放っており、どこまでが本心なのか掴みづらかった。
それもあるが、目の前の男は何処か妖艶な雰囲気を放っており、どこまでが本心なのか掴みづらかった。
「ご安心を、このクロムに二言はございません」
イレブンの目の前に居る男は、名前をクロム・レムという。
このヘイアンキョウなる町において、イレブンが初めて出会ったのが彼であった。
互いに自己紹介を終わらせ、クロムに敵意が無いことが分かったイレブンはこの殺し合いの打破を切り出した。
このヘイアンキョウなる町において、イレブンが初めて出会ったのが彼であった。
互いに自己紹介を終わらせ、クロムに敵意が無いことが分かったイレブンはこの殺し合いの打破を切り出した。
「紅茶のお替りをお持ちします、『イレブン皇子』」
「あ、ありがとうございます」
「あ、ありがとうございます」
緊張から、どもりながらお礼を言い、いつの間にか中身を飲み干していたティーカップをトレイに載せる。
かつて、急に恥ずかしくなる呪いにしばられていた頃の癖が抜けきれていなかった。
かつて、急に恥ずかしくなる呪いにしばられていた頃の癖が抜けきれていなかった。
「それにしても、異世界の皇子様とは……」
ティーポットに湯を注ぎ、茶葉が蒸れるのを待ちながら、クロムが小さく呟いた。
情報交換の最中、互いの常識に差異があることに気づいた二人は、この地が自分達の住む世界ではないことに気が付いた。
ヘイアンキョウなる聞き覚えの無い名前。そして『冒険の書の世界』を旅したイレブン、別の世界への召喚経験経験のあるクロムは、互いに異なる世界から呼ばれたのだろうと思い当たった。
情報交換の最中、互いの常識に差異があることに気づいた二人は、この地が自分達の住む世界ではないことに気が付いた。
ヘイアンキョウなる聞き覚えの無い名前。そして『冒険の書の世界』を旅したイレブン、別の世界への召喚経験経験のあるクロムは、互いに異なる世界から呼ばれたのだろうと思い当たった。
「……これも因果でしょうか」
「クロム……さん?」
「いえ、何でもございません」
「……がっ、うぐっ」
「もう、時間のようですしね」
「クロム……さん?」
「いえ、何でもございません」
「……がっ、うぐっ」
「もう、時間のようですしね」
協力すると言った言葉はウソであった。
イレブンの血圧が上がり、呼吸が上手くいかなくなり、身体が震えて動けなくなる。
毒だ。冒険の最中、何度も味わった感覚。
同じものを飲んでいたのに何故自分だけ?そんな疑問がイレブンの頭の中に浮かぶ。
答えを言ってしまえば、毒が仕込まれていたのは飲み物の中でなく、グラスの口部分。
種を明かしてしまえば古典的なトリックである。
イレブンの血圧が上がり、呼吸が上手くいかなくなり、身体が震えて動けなくなる。
毒だ。冒険の最中、何度も味わった感覚。
同じものを飲んでいたのに何故自分だけ?そんな疑問がイレブンの頭の中に浮かぶ。
答えを言ってしまえば、毒が仕込まれていたのは飲み物の中でなく、グラスの口部分。
種を明かしてしまえば古典的なトリックである。
「うっ……あ”」
嘔吐感が襲い、筋肉が緩み、呼吸すら満足にいかなくなる。
座っていることも出来ずに椅子から転げ落ちる。
座っていることも出来ずに椅子から転げ落ちる。
「……ぐっ、待って」
瀕死であれど、勇者は諦めない。
勇者は再び立ち上がらんとする。
勇者は再び立ち上がらんとする。
「おっと、手が滑りました」
ヒュン。
鞭がイレブンの身体を蛇のように這いずり回る。
勇者といえど、鈍った身体では避けることは出来ない。一瞬で亀甲縛りの体制となる。
本来、亀甲縛りに拘束力は無いが、身動きが取れぬように研究された彼のムチ捌きは、手足も動かすことも許さない。
勇者といえど、鈍った身体では避けることは出来ない。一瞬で亀甲縛りの体制となる。
本来、亀甲縛りに拘束力は無いが、身動きが取れぬように研究された彼のムチ捌きは、手足も動かすことも許さない。
「……貴方の恨みはお受けします。さようなら『イレブン皇子』」
勇者は苦しみに耐え、ただ見ていることしか出来なかった。
〇〇〇
一族を救った。
ただ一人は救えなかった。
ただ一人は救えなかった。
〇〇〇
決して人に弱さを向けず。
一族の為に自分を犠牲にする。
クロム・レムとはそんな男であった。
一族の為に自分を犠牲にする。
クロム・レムとはそんな男であった。
「これは私に与えられた咎、なのでしょう」
それは幼き日、犯した罪。
少年は一族に囚われていた巫女姫を逃した。
それは姉同然に慕っていた彼女の頼みであり、彼女の為に行った選択だった。
幼かった彼は、その行為が何を意味するかを知らなかった。
少年は一族に囚われていた巫女姫を逃した。
それは姉同然に慕っていた彼女の頼みであり、彼女の為に行った選択だった。
幼かった彼は、その行為が何を意味するかを知らなかった。
やったことはそれだけで。
目が覚めると全てが終わっていて。
家族と幼馴染を失っていて。
その行為が多くの者を絶望させることを知らなかった。
目が覚めると全てが終わっていて。
家族と幼馴染を失っていて。
その行為が多くの者を絶望させることを知らなかった。
少年は咎人となった。
少年は救いを求めた。
褒めるものなどおらず、疎まれ続ける日々。
それでも弱音は吐かず、一族の再興の為に奔走する日々。
少年は救いを求めた。
褒めるものなどおらず、疎まれ続ける日々。
それでも弱音は吐かず、一族の再興の為に奔走する日々。
少年は大人になった。
それでも、迫害は続く。
決して、許されることはない。
いつか、救われる日を望んで。
強がって。
それでも、迫害は続く。
決して、許されることはない。
いつか、救われる日を望んで。
強がって。
そうしてある日、かつて逃がした巫女姫の血を受け継ぐ少女が見つかった。
彼女は強い人間だった。
だから、彼女が巫女姫となる運命を受け入れば、すぐに順応すると思った。
それで上手く行くと思っていた。
だけど、クロムは見誤った。再び間違えた。
彼女は耐えられなかった。
彼女は強い人間だった。
だから、彼女が巫女姫となる運命を受け入れば、すぐに順応すると思った。
それで上手く行くと思っていた。
だけど、クロムは見誤った。再び間違えた。
彼女は耐えられなかった。
彼は咎人では無くなった。
巫女姫を取り戻した一族は再び活気を取り戻す。
だけど、対比するように彼と彼女の絆は壊れてしまった。
そうしてしまったのは、自分だ。
愛しく思う者の心が壊れていくのを見ていることしか出来ない日々。
巫女姫を取り戻した一族は再び活気を取り戻す。
だけど、対比するように彼と彼女の絆は壊れてしまった。
そうしてしまったのは、自分だ。
愛しく思う者の心が壊れていくのを見ていることしか出来ない日々。
――――ああそうか、私は貴方を愛していたのですね
ずっと押し殺してきた自分の本心に気づいたのは、全てが終わった後だった。
「……相変わらず、不味い」
ティーポットに残る紅茶を別のグラスに注ぎ、飲み込む。
相変わらず、何一つ味は分からなかった。
相変わらず、何一つ味は分からなかった。
〇〇〇
世界を救った。
ただ一人は救えなかった。
ただ一人は救えなかった。
〇〇〇
「ベ……ベホイム」
クロムにはひとつ誤算がある。それは回復呪文の存在を知らなかったこと。
回復呪文を受けようと状態異常は完治しない。
厳重に縛られたその体は身動き一つ取れず、僅かに余命が伸びるだけにすぎない。
それでも、この状況下において命を繋げられることは幸運に変わりない。
この世界は回復呪文の効きが悪いようで、何回も重ねることでなんとか意識を繋ぎ止めた。
回復呪文を受けようと状態異常は完治しない。
厳重に縛られたその体は身動き一つ取れず、僅かに余命が伸びるだけにすぎない。
それでも、この状況下において命を繋げられることは幸運に変わりない。
この世界は回復呪文の効きが悪いようで、何回も重ねることでなんとか意識を繋ぎ止めた。
「あの人を、止めないと」
イレブンは勇者である。
弱きを助け、悪を打ち。
誰かの為に剣を取り、誰かの為に盾になる。
そんな、始まりの英雄譚の主人公。
弱きを助け、悪を打ち。
誰かの為に剣を取り、誰かの為に盾になる。
そんな、始まりの英雄譚の主人公。
イレブンは人を恨まない。
それが自分を騙し、殺そうとした相手だろうと。
故郷を焼かれ、『悪魔の子』と呼ばれようとも。
それが祖父の教えであり、勇者とはそういうものであり、イレブンはそんな人間であった。
それが自分を騙し、殺そうとした相手だろうと。
故郷を焼かれ、『悪魔の子』と呼ばれようとも。
それが祖父の教えであり、勇者とはそういうものであり、イレブンはそんな人間であった。
クエストを通じ、多くの人を助けてきた。色々な人間を見てきた。
民と父の為に虚勢を張り続けた王子。
孤児院の為に魔物の力を手にした格闘家。
劣等心から魔軍司令と堕ちた、かつての将軍。
ある人物は自らの行いを恥じ、ある人物は後悔した。
罪を犯しても、そこからやり直しは出来る。
だけど、そのやり直し方法が間違っているならば止めなくてはいけない。
民と父の為に虚勢を張り続けた王子。
孤児院の為に魔物の力を手にした格闘家。
劣等心から魔軍司令と堕ちた、かつての将軍。
ある人物は自らの行いを恥じ、ある人物は後悔した。
罪を犯しても、そこからやり直しは出来る。
だけど、そのやり直し方法が間違っているならば止めなくてはいけない。
「やり直し、か」
脳裏に浮かぶのはあの日のこと。
魔王を倒し、平和を取り戻した世界。
そんな中、目の前に与えられたやり直しのチャンス。
魔王を倒し、平和を取り戻した世界。
そんな中、目の前に与えられたやり直しのチャンス。
――――それでもお前は過去に戻るって言うのかよ
勇者とは勇気ある者。
勇者とは決して諦めない者。
どれだけ危険だろうと、目の前に多くの人々を救える機会があるなら向かうべきだ。
これまでも、ずっと、そうしてきた。
勇者とはそんな存在だから。
勇者とは決して諦めない者。
どれだけ危険だろうと、目の前に多くの人々を救える機会があるなら向かうべきだ。
これまでも、ずっと、そうしてきた。
勇者とはそんな存在だから。
――――『いいえ』
だから、あの選択はただの我儘でしかない。
これは勇者である自分にしか出来ない使命。
そんなことは、わかっているのに。
それでも、躊躇してしまった。
自分を止める仲間達の顔を見てしまってから。
もう十分頑張っただろうと、切に願う言葉を聞いてしまってから。
これは勇者である自分にしか出来ない使命。
そんなことは、わかっているのに。
それでも、躊躇してしまった。
自分を止める仲間達の顔を見てしまってから。
もう十分頑張っただろうと、切に願う言葉を聞いてしまってから。
――――だろ?だったらこの話は終わりだ。
あの時の仲間達の顔は、相棒の顔は、なんだったのか。
何処にも行かないことに安堵した顔で。
本当にそれでいいのかと言いたげな顔で。
あの選択が正しいのか、自分自身にもまだ分からない。
16歳の身体にその選択肢は重すぎて、未だ答えが出せずにいる。
何処にも行かないことに安堵した顔で。
本当にそれでいいのかと言いたげな顔で。
あの選択が正しいのか、自分自身にもまだ分からない。
16歳の身体にその選択肢は重すぎて、未だ答えが出せずにいる。
「ベロニカ……僕は……」
自分をしばり付ける鞭を眺めながら、かつて失った仲間のことを想起した。
〇〇〇
数を数えよ。
いっち、にぃ、さん。
時計は時を刻みます。
時計は貴方の時を刻みます
いっち、にぃ、さん。
時計は時を刻みます。
時計は貴方の時を刻みます
――――過ぎ去りし時は、未だ戻らぬ。
【クロム・レム@DAME×PRINCE】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:イレブンの基本支給品とランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本:あの日の選択をやり直す
1:如何なる手段を使ってでも優勝する
[備考]
※参戦時期はクロム編DAME END後です。
※支給品はイレブン殺害の証拠隠滅の為、全て破棄しました。
※イレブンが死亡したと思っています。
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:イレブンの基本支給品とランダム支給品1~3
[思考・状況]
基本:あの日の選択をやり直す
1:如何なる手段を使ってでも優勝する
[備考]
※参戦時期はクロム編DAME END後です。
※支給品はイレブン殺害の証拠隠滅の為、全て破棄しました。
※イレブンが死亡したと思っています。
【イレブン@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S】
[状態]:もうどく、MP消費(小~中)、いばらのムチで全身拘束されて動けない
[装備]:いばらのムチ@DQ11S
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:勇者としてこの殺し合いを打破する
1:メフィスとフェレスを倒す
2:クロムを止める
3:誰か拘束解いてくれないかなぁ……
[備考]
※参戦時期は初回エンディング後。忘れられた塔でのカミュの問いに「いいえ」と答えた後、再度話しかけて「はい」と答えるまでの間です。
※毒状態です。このまま解毒せず、回復するMPが尽きたら死亡します。
[状態]:もうどく、MP消費(小~中)、いばらのムチで全身拘束されて動けない
[装備]:いばらのムチ@DQ11S
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:勇者としてこの殺し合いを打破する
1:メフィスとフェレスを倒す
2:クロムを止める
3:誰か拘束解いてくれないかなぁ……
[備考]
※参戦時期は初回エンディング後。忘れられた塔でのカミュの問いに「いいえ」と答えた後、再度話しかけて「はい」と答えるまでの間です。
※毒状態です。このまま解毒せず、回復するMPが尽きたら死亡します。
【支給品紹介】
【アトロキニーネ@逆転裁判4】
クロム・レムに支給。
現実世界に存在しない逆転裁判オリジナル毒。
致死量0.002ミリグラムの経口毒。毒性は非常に高いが、体内吸収が非常に遅い。
服毒から15分ほどで呼吸器に影響が現れ死亡する。
【アトロキニーネ@逆転裁判4】
クロム・レムに支給。
現実世界に存在しない逆転裁判オリジナル毒。
致死量0.002ミリグラムの経口毒。毒性は非常に高いが、体内吸収が非常に遅い。
服毒から15分ほどで呼吸器に影響が現れ死亡する。
【ぎんのティーセット@ドラゴンクエストV 天空の花嫁】
クロム・レムに支給。
レヌール王家が使っていた銀製のティーセット。
イベントでレヌールの王冠という防具と交換出来る。
クロム・レムに支給。
レヌール王家が使っていた銀製のティーセット。
イベントでレヌールの王冠という防具と交換出来る。
【いばらのムチ@ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S】
クロム・レムに支給。
名前の通りいばらで作ったムチ。
ベロニカがイレブンと出会うまで使っていたもの。
クロム・レムに支給。
名前の通りいばらで作ったムチ。
ベロニカがイレブンと出会うまで使っていたもの。