その3

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homuhomu_tabetai

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「ホムラチャンホムラチャン!!」

「マドカァマドカァ!!」


私が彼女たちを家に連れ帰るまでも、連れて帰った後も、彼女たちは終始いちゃい……仲良くしていた。
この分だと、仔ができるのも時間の問題だろう。
まどまどは最初私の部屋に少し戸惑っていたが、ほむほむがいることもあってかすぐに慣れてくれた。

それにしても……。


<暁美さん、こうなることは分かっていたでしょう?>


まどまどが部屋に慣れてくれたことと、ほむほむと仲良くしていることをメールした後、暁美さんに改めて聞いてみた。


<ええ、そうよ>

<だったら、お見合いなんて言ったのは、どういう意味だったの?>

<秘密よ>


全く………。

でも、暁美さんと歩み寄っていくためのいい機会になったことは確かだ。
私たちだって、仲良くしていくことができるなら、それが一番いいのだ。

暁美さんが、何を思って魔法少女をやっているのか。
今日は言ってくれなかったけど、きっと教えてくれるだろう。

根拠はないけど、何となくそんな気がしていた。




翌日。つまり月曜日、学校のある日。
お昼休みに、暁美さんのクラスの教室へ行ってみた。


「鹿目さん、美樹さん。暁美さんがどこにいるか知らないかしら」


暁美さんは、教室にはいなかった。


「え、ほむらちゃん、ですか……?」

「マミさん、転校生に何か用事でも?」


(魔法少女の事で、話し合ってるところなのよ)

テレパシーで事情を伝えると、どうやら察してくれたようだった。


「あの、ごめんなさい。ほむらちゃん、お昼休み始まってすぐ、お弁当持って教室から出て行っちゃって……」

「全く、せっかくマミさんが来てくれてるっていうのに、転校生は」

「いいのよ。ごめんなさい、おじゃましちゃって」


暁美さんは教室にはいなかった。でもお弁当を持っているらしいので、購買に行ったわけではない。
となると、彼女の行先は……。



「ここにいたのね」

「あら巴マミ。どうしてここに? こんなところにいると、危ないわよ」

「あなたが言えた立場じゃないでしょう……」


彼女は屋上にいた。まあ当然と言えば、当然か。


「暁美さんは、どうしてここに?」

「教室にあなたが来るような気がしたからよ」

「それはちょっとひどいんじゃない?」

「あなたが探しにくるような気もしていたから。
 ここなら、込み入った話もできると思ったのよ」

「それならそうと早く言ってほしいわ」

「それで、何の話かしら?」

「色々あるけど、どうしても聞きたい話が、一つだけ」

「何かしら?」

「あなたを、信用してもいいかしら?」

「……………信用してくれるなら、嬉しいわ」

「そう。なら信用するわ」

「本当に? 私を信用できる根拠は全くと言っていいほどないと思うけど?」

「ええ。でも、あなたの飼っているまどまどを見てたら、あなたも信用できるってなんとなく思ったのよ」

「…………」

「本当は生き物をかわいがれる人なんだから、キュウべえにひどいことをしたのも、何か重大な理由があるんじゃないかって。
 そう思うことにしたわ」

「………………………………ありがとう、巴マミ……」

「それで提案なんだけど、あなたも魔法少女体験コースに参加してくれない?」

「………できることなら、それはもうやめてほしいのだけれど」

「鹿目さん達が魔法少女について知ること自体は、間違っているとは思わないわ。
 ただ、最近慣れすぎちゃってるところは確かにあるのよ。一般人を危険に巻き込むのはよくないんでしょう?」

「昨日嘘だってあなたが言ったのよ」

「ふふっ」


こんな風に暁美さんと話せるようになるとは、全然思っていなかったのに。
案外何が起こるのか分からないものだ。
これもすべて、ほむほむのおかげなのだろうか。


「分かった。私も参加するわ。ここまでなら、私も妥協できる範囲だから」


なんだかんだ言って、暁美さんも承諾してくれた。







「それで、あなたの目的は、いったいなんなのかしら」

「一週間後に話す、そういったはずよ」

「そう。冷たいわね」

「私にも、いろいろあるのよ。でも、今回はあなたを信用して、全部話すことにするわ」

「そう。楽しみにしているわ」

「あなたにとってはショックの大きい話だから、覚悟をしておいて欲しい」

「ええ、分かったわ」

「それで、体験コースとやらはいつやるのかしら?」

「今日も放課後やる予定よ。都合はつく?」

「問題ないわ」


暁美さんが何を話そうとしているのか。それは分からないけれど、私を信用してくれたのは確かだ。
ならば、私も信用を返さなければならない。


「それより、巴マミ、時間はいいの? お昼休みもそろそろ終わりそうよ」


改めて時計を見てみた。本当だ。


「大変! 早くご飯食べないと! 暁美さんはいいの?」

「私は食べ終わってるから」

「あらかじめ言っておいて欲しかったわ!」


なんて会話をしながら、私はお弁当のふたを開けた。







「ホムゥ……//// マドカァ……///」 ポッコリ

「ホムラチャン///」



魔法少女体験コースの前。家に帰ってみると、ほむほむのお腹が大きくなっていた。
仲の良い番になったようで、何よりだ。ここ数日中に仔を出産するだろう。
そうなったらどうするかも、また話し合わないといけない。

今回は暁美さんが一緒の初めてのパトロール。
鹿目さんたちにも、気を引き締めるいい機会になるだろう。

そろそろ夕方だ。魔女の出現しやすい時間。私も身を引き締めた。



「それじゃあほむほむ、まどまど。行って来るわね」

「ホムー」

「マドー」


私が手を振ると、彼女たちも手を振りかえしてくれた。
彼女たちを守るためにも、私は頑張らないといけない。


私はドアを閉め、待ち合わせ場所へ向かった。







<終わり>




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