その1

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homuhomu_tabetai

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「…ねぇ…まだ? …もう…我慢できないよ…」

…女が隣で横になっている男につぶやいた…。もう東の空が明るくなってきている…。
…少しの沈黙…。…男は女に答えた…。

「…仕方ないね…。…今からはさすがに無理だから…帰ってからにしようか?」

「ホントに!? …もう…我慢できなかったんだ…。生殺し状態だったから…さ///」

「…そうと決まれば…気合入れないとね!! …ん~!楽しみ~!!」

「…本当に好きなんだね…。…お手柔らかに頼むよ…」

…女はもう上の空だ…。すでに心はここに無い…。
…やれやれ…こんなに早く起きてるなんて…よほどだったんだな…それじゃあ準備しないと…

男は小さく息を吐き出した…。…ベッドから起きだすと女に声をかけた…。

「朝食とお弁当の準備をしてくるよ。…できたら呼ぶから…もう少し寝てていいよ…」


..................


朝日が昇り出す頃にはもう二人分の朝食と弁当が出来上がっていた…。なかなかの手際だ。

「…よし…じゃあ呼びに…「お!うまそ~!」


男が呼びに行く前に女が現れた。…かなり珍しいことである…。


「おはよう。今から呼びに行こうと思ってたところだったんだよ。」

「おはよ! だってさ! もう目が冴えちゃって寝れなかったんだよ///」

「先に食べててね。あ! お弁当はそこに置いてあるから…「いっただっきま~す!」モグモグ


…もう食べ始めている…。

男はやれやれといった表情で皿に乗せた弁当の残りを持って隣の部屋に向かった…。
これは、ここ何日かの日課になっている…。ドアを開けて中に入った。

「ホム!! ホムホム///」「マドマドマド///」「ミャロー///」「ホミュン///」

ケージに入ったほむほむ一家が朝の挨拶をしてきた。

「うん、おはよう。朝ごはんだよ。」

そう言うとケージの中に皿を置いた。


   …わぁ…今日もおいしそう!いただきまーす!
   …ご主人様///いただきます///

   …ごはん~♪これわたちの~♪
   …いもうちょ!ずるいー!わたちもほちー!

   …こら!けんかしないの!半分こしなさい!!
   …もう…毎日毎日…仲良く食べなさい!


「お母さん達のいう事は守らないといけないよ。」

「…ミャロン」「…ホミュ」シュン

子ども達は素直に返事をした。それを見て親たちは微笑んだ。

「ホムホムホム!!」「マドマドー///」・・・・・・

朝からとても賑やかだ。男は目を細めた…。

「僕も朝食を食べてくるよ。また後で来るから待っててね。」

そう言って部屋から出る。後ろから返事が聞こえてきた…。


…いつもと変わらない朝…。


..................


「ホムー///」「マデョー///」「ミャロロ!」「ホミャッ!」・・・・・・

…出された食べ物をきれいに食べ終え、一家がくつろいでいるとドアが開いた。

男が入ってきて皿を持つと、全員が『ごちそうさまでした///』と声を合わせて礼を言った。


「きれいに食べてくれると僕もうれしいよ。おそまつさま。」
「じゃあ…そろそろ行くよ、ほむほむ? みんなにお別れの挨拶は終わってる?」

「ホムッ!!! ホムーホムホム///」  「マドマド///」「ミャロミャロー//」「ホミュホミュー///」テフリテフリ・・・・・・


   …いけない!みんな…いってくるね///まどまど///子ども達をお願いね///

   …ええ///心配しないで…いってらっしゃい///
   …おかーさーん!いてらちゃ~い!  …てらっちゃ~///


挨拶を済ますとほむほむは男の手のひらに乗った。そしていつもの胸ポケットに入り家族に手を振る。
残された家族も手を振り返す…。そう…これもいつもの儀式だ…いつもの…。

「じゃあみんな…また後でね。」

男とほむほむは出て行った…。


..................


男と女は並んで歩く…特に会話はない…。しばらくすると花壇に着いた。

男はそこにほむほむを下ろしてやった。ほむほむはこちらを向いて手を振る。

「ホムーホムー///」テフリテフリ

それから花壇の中に消えていった…。二人は再び歩き出す…しばらくして…女が口を開いた。


「あー!! これで最後かー!! 長かったー!!!」

「…まだ何日も経ってないじゃないか…」

「あたしには長かったんだよっ!! おかげでストレス溜りまくっちまったよ…」

「…僕は疲れが溜りまくったよ…」ゲッソリ…

「まだ若いのにオヤジか!? ったく!! 先生みたいなこと言ってんじゃないよ///」

「…まさか!? …先生…と!?」

「…先にあんたを殺すよ?」ニッコリ


とりとめもない会話をしながら大学に到着した…。今日、男の出席する講義は午後の早い時間には終わる…。
…それはあの一家には伝えていない…。

昼は中庭で二人の共通の講師と、三人で取ることに決めていた。初めてのことだ。


..................


「…おーい!ここだよー!」 …中庭に元気な声が響く…。今は昼時。

ここは校内でも比較的静かな場所。ベンチには女と初老の男が先に座っていた。


「ごめんごめん。ちょっと手間どっちゃって…。先生もお待たせしてすみません。」

「かまわんよ。私たちも今来たところだったからね。」


そう言うと三人はテーブルに持参の弁当を広げ始める…。


「お! なかなかうまそうな弁当だな! …これを君が作っているというのはなかなか興味深い…」

「やっぱり先生もそう思う? …あー…あたしもこれぐらい自分で作れたらいい嫁さんになれるだろうに…」

「ありあわせのもので作るだけですよ/// …いつでも教えてあげるっていってるのに…」

「いい! あたしの柄じゃないのはわかってるからさ…」


ふと、男はあるものに視線を注いだ…。先生と呼ばれた男の持っている黒い箱に…。


「…あの箱ですね。中身は何ですか?」

「ん? あぁ…気になるかい? えーっと…何かな…」


そういいながら箱の中から透明なカップを取り出した。…中には…いきなり明るい場所に出されてきょろきょろしているほむほむが居た。


「…ほむほむだったよ…。適当に取ってきたんだが…やっぱり数が一番多いので一番選ばれやすいな…」

「あの冷蔵庫内は、種類で分けてないんですか?」

「そうしたら面白みがなくなるだろう?」ワハハハ

「…うぇえ…先生…やっぱり食べるんだ? …あたしが食べ終わってからにしてよ…」

「…仕方ないね…デザートにすることにするよ…」


残念そうな顔をしながら再び箱にカップを戻す…。怯えすぎたのか安心したのかはわからないが…箱は静かなままだ。

三人は談笑しながら食事を楽しんだ…。


..................


「…さてと…もういいかな? そろそろデザートにしたいんだが…。」

改めて先程の箱が登場する…。

「…う…やっぱりあたしは無理だな…。ほ虐は好きなんだけど…『ほ食』はまだダメだ…。見てたら戻しそう…。」

「…先に行くよ…。ごちそうさまでした!」

「そうかい? 僕はもう少し先生と話をしていくから…また後でね。」

「やれやれ…私の一番の理解者だと思ってたんだが…こればっかりは仕方がないね…」

「ごめんね先生…それ以外なら平気だからさ! じゃっ!」テフリフリ

女はそう言うと校舎の方へ去っていった…。ベンチには男二人と…黒い箱が残った。



「それじゃあ…いただこうか…」

「あ! …君の分を持ってくるのをすっかり忘れてしまっていたよ…すまん…参ったな…これを君に…」


初老の男がバツが悪そうに頭をかく…お楽しみをとられそうになった子どもの様な顔をしている。


「僕のことは気にしないでください。先生のほむほむなんですから。」

「そうかい! 本当にすまないね。…次は忘れずに持って来るからね。」


顔をほころばせながら初老の男は…箱からカップを取り出しテーブルの上に置いた。…やはり驚いてきょろきょろしている…今度は這いつくばった状態だ。

「…一応、捕まえた時に洗っているんだが…忙しいと忘れる場合があってね…いつも直前に熱湯消毒を欠かさずやるんだよ。」

水筒をカップの横に並べる…恐らく中身は熱湯であろう…。ほむほむが不安を感じたのか泣き出した…。


「…ホムー?ホムホムホム…」メソメソ…
   『…ここどこ?わたしは…なんで?…人間もいるし…こわい…子どもは大丈夫かな?…』


その様子を見ていた男が感想を述べた…。


「このほむほむはずいぶん大人しいですね…それに子どもの心配をしているみたいだ。」

「もうすっかり言葉が分かるようになったんだね。早いな!さすがだよ。」

「ありがとうございます。腕のいい通訳に感謝ですよ///」

「あまりのろけないでくれんかね。」ワハハハ


ほむほむとは正反対に男達は笑いあった…。ほむほむはそんな人間達を涙目で見つめている…。


「…話し込んで忘れるところだった…。君の飼っているほむほむ達ならいつも清潔にしているだろうから大丈夫なんだろうが…。」

「私はめんどくさがりでね。前に連中を飼おうと思ったんだが…すぐに講演で必要になってしまって…。長くて二、三日しか手元に居ないんだよ。」

「…それに…私は消毒の時が大好きなんだよ♪」


そう言うと初老の男はカップの蓋を外した…。ほむほむがビクッと反応し座り込む…。
反応を確認すると満足そうに頷きながら…おもむろに水筒の口を開ける…。
湯気が上がる…。熱湯をほんの少しカップに注ぐ…。


「ホムッ!?ホムホムホムッ!!!!」ポロポロポロ…
   『熱い!?お湯だ!!なぜ!?なにするの!?やめて!!』


ほむほむは急いで立ち上がり叫んだ。その表情は…混乱と涙でぐちゃぐちゃになっている…。

「この瞬間がたまらんよ…。ほむほむの恐怖がいい味を引き出すんだ…。」

男は何も言わず、真剣に様子を見ている…。表情は変わらない…。

「さて…早くしないと午後の予定に遅れてしまうな…。少し残念だが…急ぐとしよう。」

そう言うとカップの半分まで一気に熱湯を注いだ。


「ホギャアアアアアアァァァァァッ!!!!!!」


ほむほむは半狂乱になった…。もう言葉になっていない…。

再び蓋が閉められた。初老の男はカップから熱湯をこぼさないように素早く振る…。手馴れた様子だ。


「ホギャラッ!!ガボッ!! ボギュッ  ゴボゴボッ!!!」


カップから苦しげな音が出る…。まだ死んでいないようだ…。

…振り終えるとカップをテーブルに置く。熱湯とともにカップの中をほむほむがぐるぐる回っている…。


「…ホ…ホム…ホム…」
   『…痛い…熱い…目が…目が…見えない…』


「…すごい! まだ生きてるんですね!」

男は驚嘆の声を上げる。それを受けて初老の男が答える。

「ほむほむ達の生命力はものすごいんだよ。たとえ体が半分にされても生きているよ。…もっとも完全に潰されてしまったら死んでしまうがね。」
「あの時…君が潰したようにね。…T久君。」

そう言うと初老の男は箸でほむほむをつまむと一口で食べてしまった…。

…その口からは初老の男の声ではない声が出ていた…。


飲み込み終えるとまた思い出したように、小さい板を二枚取り出した。


「…これも忘れるところだった。…君の言うとおりにできたと思うよ。…予備と二つだったね?」

「ありがとうございます。…はい、注文どおりです。」

「平均的なほむ種のサイズに合わせて固定できるまな板なんぞ…私には思いつかなかったよ…。やはり料理をする人間は着眼点が違うな…」

「今度、使っているところをお見せしますよ。今日は帰ってから実験する予定です。」

「生きたままというのが苦手な人が…まだまだ多いですからね。誰でも簡単に調理できる方法を考え中です。」

「楽しみに待つ事にしよう。」

「それに、牛や豚と同じように愛情を込めて飼育してやれば、より美味しくなると思いますからね。」


二人は互いに挨拶して分かれた。




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