かつてない恐怖
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作者:0VK/PmIs0
610 名前:かつてない恐怖[sage saga] 投稿日:2012/08/17(金) 23:42:40.88 ID:0VK/PmIs0
ほむほむ「ホムン…ホムホム?」コソコソ
まどまど「マドォ…?ホムラチャン…」キョロキョロ
仔ほむ「ホミュウゥ…ミャロカァ…」トテトテ
仔まど「ホミュラチャン…ミャロロォ…」チョコチョコ
その日、ほむまど一家はとあるボロアパートの一室に侵入した
このアパートは貧乏学生やフリーターが多く、コンビニ弁当の容器やスナック菓子の袋などがよく落ちている
冷房などはないため、夏場は図書館など金のかからない涼しい場所で日中をしのぐ者が多く、部屋の中への侵入が比較的容易であるという利点もある
手に入る餌の程度はお察しだが高望みをしなければ十分日々の糧にありつける、正に穴場と呼ぶべき場所であった
このボロアパートに以前から目をつけていた一家は、いよいよ今回部屋のひとつに侵入を試みたのである
まどまど「マドォ…マド、マドマド、ホムラチャン!」ソロソロ…ダッ!
まどまどが先陣を切り、主不在の汚い部屋に突撃する
ゴミ袋や洗濯物が転がっている典型的な貧乏学生の部屋であったが、それ故に餌には期待できそうだ
ほむほむ「ホム!マドカ、ホムホム?」チョイチョイ…ダッ!
仔ほむ「ホミュウ!」仔まど「ミャロォ!」コクン ダッ!
番の合図を承けて、親ほむが仔たちと共に続いて潜入した
ここ数日の観察から、この部屋の主は昼前にアパートを出てから日が落ちるまでは戻ってこないことを確認済みだ
ほむほむ「マドカ、ホムホムゥ?」キョロキョロ
まどまど「マド!ホムラチャン、ナイショダヨ!」カサカサ…
早速まどまどがゴミ袋から弁当の残りらしき残飯を見つけ出した
ほむほむは番と共に、いそいそと米粒やおかずのカスをスカートを受け皿にして載せていく
仔まど「ホミュラチャン!ミャロミャロォー」パクパク
仔ほむ「ホミュミュン!ミャロカァー」ムグムグ
仔ども二匹は早くも餌に食いついているようだ
どの道仔どもの大きさでは持って行ける量など知れているので、親が餌を集めている間は勝手に食事をさせておいた方が効率が良かったりする
ほむほむ「ホムゥ…マドカァ、ホム、ホムホムム!」フゥ…チョンチョン
仔ほむ「ホミュゥウー?」プクー
どうやらある程度集まったらしい
親に部屋を脱出するよう促されると、仔どもたちは不満そうな顔をする
とはいえ、無用な長居は禁物である
ここは安泰と考えていい餌場なのだし、欲をかいて居座るよりも目的を果たしたらさっさと立ち去るのが吉だ
それぐらいは長年の野良ほむ生活からこの一家もわかっている
ガサッ…
一家「…!?」ビクッ
その時、一家とは別の何かが動いた
咄嗟に親ほむたちの脳裏をよぎったのはゴキブリである
まどまど「ホムラチャン…?」ほむほむ「マドカァ…!」イソイソ
ゴキブリも人間の残飯を漁る生き物だが、基本的にほむ種へ攻撃してくることはない
ひとまず安堵した親たちは、一応物音の正体を確かめようとゴミの隙間を縫っていき――
すぐ目の前で、『それ』と対面してしまったのだった
ほむほむ「ホッ…ビャアァァアアァァアァァァーーーーーー!!?」まどまど「マビョオォォオオオォォォォーーーーー!!?」
仔ほむ「ホミュッ!?ミャ、ミャロカァ…!?」仔まど「ミャロォッ!?ホミュラチャン…!?」ビクッ オロオロ
突然すさまじい悲鳴をあげて腰を抜かす親たちに、動揺し脅えながら近づいていく仔どもたち
仔まど「ホミュラチャン?ミャロロォ…?」オソルオソル
仔ほむ「ホミュウ…ホミュウ…?」ソォー…
ほむほむ「ホッ…ホッ…!!マロカァッ…!!」ガクガク ジョワァ…
まどまど「ホムラ…チャンッ…!!マド…マドォッ…!!」ブルブル ジョワァ…
親たちは歯をガクガク鳴らし、失禁すらしながらも仔どもたちに近づくなと呼びかけるが、時すでに遅し
親ほむたちの悲鳴に反応した『それ』は、素早い動きでゴミの隙間を駆け出し、偶然にも仔ほむたちのすぐ近くに飛び出してしまったのだ
次の瞬間には、半ば反射的に仔どもたちの口から悲鳴がほとばしっていた
仔まど「ミャロオォォオオォオオォオォォーーーーー!!?」仔ほむ「ホミャアァァアァアァァァーーーーー!!?」
『それ』のおぞましい姿を目にした瞬間、幼い仔どもたちの心の内にあるバランスのようなものは完全に破壊された
半狂乱になり逃げだそうとするも、膝が笑ってしまい立つことすらままならない
四つん這いになって這いずる仔どもたちは、あまりの恐怖に大粒の涙を零しながら、ただただ悲鳴をあげ続けた
ほむほむ「マッ…マロガァ…!!ホ、ホビュ…ホビュウゥ…!!」ガクガクブルブル
まどまど「ホムラヂャンッ…!!コッ…コンナノゼッタイオガシイヨッ…!?」アウアウブクブク
何とか仔どもたちを守ろうと気力を振り絞る親たちでさえ、仔どものすぐそばに現れた『それ』の姿が視界に映るだけで意識が遠のいていくのだ
それほどまでに、この時一家が出くわした『それ』は、醜くおぞましい恐怖の産物だったのである
仔ほむ「ホミュ…!コ、ココジャニャイィ…!?」ヒィヒィ…ジョワワァー
仔まど「ドウチテェ…ドウチテェ…!?」アワアワ…ジョワワァー
恐怖のあまり、もはや何が何だか分からなくなりつつある幼い二匹のほむ種
かつて、これほどまでに恐ろしい存在に出くわしたことなど一度もなかった
ほむ種の天敵として本能的に恐怖を刷り込まれているほ食種はおろか、巨大で残虐な人間すらも、目の前の『それ』に比べれば取るに足らない脅威に思えてくる
ガサリッ…
さらに一歩、『それ』が仔どもたちに近づいた
「ホミャアァァアァァァアァアーーーーー!!!」「ミャロオォォオオォォォォーーーーー!!!」「ココジャナイイィィイイィィィーーーーー!!?」「アンマリダヨォォオオォォォオォーーーーー!!?」
一家の悲鳴が轟いた――
男「あれ?ほむほむが死んでる…?」
夕方、部屋の主が帰宅すると、玄関付近に泡を吹いて倒れている四匹のほむ種を発見した
最初は気を失っているだけかと思ったが、手に掴んで振ってみてもまるで反応がない
男「妙だなぁ…見た所外傷もないみたいだし、動物やほ食種にやられた訳じゃないみたいだけど…暑さにでもやられたのか?」クビカシゲ
首をひねる男だったが、答えが出ることはないだろう
まさか「あまりの恐怖に心臓が停止しショック死した」とは夢にも思うまい
男「うーん…まっ、いっかほむほむだしwwどうせしょうもないことで死んだんだろww」ポイッ
それ以上深くは考えずに、男は自らの城である汚い部屋に入っていく
そして、枕の上に佇む一匹の『それ』を見て、にこやかに敬礼するのだった
男「おっ!お出迎えありがとうございます!
ただ今戻りました!アシダカ軍曹!!」ビシッ!
終わり