そして、幾つか交わされた対談を経た上で。
彼らの議題は、最後の一人に移る。
通話に関わらなかったことはもとより、二つの陣営の間で一度も話題には上らなかった主従に。
正確には、主従の形を為せてはいない、単独で存在するマスターに。
「言うまでもないとは思うが、食べ過ぎには気を付けたまえよ。我々は近く全面戦争を控えているのだから」
クロワッサン、カンパーニュ、くるみパン、レーズンパン、ミニ食パン……。
どこかのホテルから備蓄の食品を吐き出させたのか?という疑いを持たれそうなパン籠が、でんとテーブルに置かれていた。
鏡面への対策として、窓に締め切ったブラインドを降ろされた談話室にて。
敵連合は夜食を兼ねた早い朝食を頬張っていた。
「時に、田中君」
「は、はいっ?」
手と口を動かすのを止め、通話にて決戦という単語が再三繰り返されていた緊張感から、
田中一の声は裏返る。
「君に、仕事を割り振ろうと思う。現状よりは再契約の可能性を上げる、しかし安全ではない伝令だ」
「伝令? ここを、出るってことですか?」
面接の延長もあり、敵連合の老教授には、元職場の上司などよりもよほどへりくだった態度が出る。
「うむ。再契約先を斡旋したいところはやまやまだが、はぐれサーヴァントを拾おうにも君を最前線に送り出すのはリスクも大きい。
一方で、確実な激戦地に出るよりはリスクが小さく、伝手を広げるにも役立ち、なおかつ社員よりは君に任せたい『仕事』だ」
再契約先の斡旋。
そう言えばそれが問題だったのだと、田中は我に返ったように思った。
この集団のもとにたどり着いてからの時間は、緊張感はあれども居心地は悪くなく、居場所を得た実感があり。
田中にとって、今この時間に抱いている満足度はそれだけ大きかったのだ。
だが、そんな田中にこそ任せたい仕事があると、新たな上司は続けて発言した。
すぐ近くに座っている
デンジがジャムやマーマレードの類をほぼ独り占めして、マーブル模様になったパンを頬張っていることも意に介さず。
「禪院君からは、既に
仁科鳥子嬢の滞在するホテルの住所を得ている。
彼女と接触し、君の『想い人』との再会を斡旋したいこと、そしてリンボを擁する海賊陣営の事情を伝えてほしい」
「――――は?」
語られた事情は、田中にしてみれば数奇なものだった。
下手に弱みを見せられない狡知の輩を相手に、重要人物である
仁科鳥子の所在を伝えるという遣り取りが成立するのは、常ならばあり得ないことだ。
それが成立した理由は、いくつかあった。
まず最大の理由は、デトネラットの情報筋があれば、いくら都心が断続的な災害の真っ最中とはいえ。
『中野区近辺で、サーヴァント同士が争うような騒動の痕跡があったホテル、宿泊施設』を条件にして、どのみち絞り込まれてしまうだろう、ということ。
その上で先方から開示した理由は、敵連合に
仁科鳥子の居場所を捕捉されるよりも、
仁科鳥子を放置したデメリットの方がはるかに大きかったこと。
普通は、サーヴァント同士でドンパチをやらかしたホテルに長々と留まり続けようとはしない。
戦後の疲れを癒すなり行動しやすい夜明けを迎えるなりすれば、リンボに対処した上でホテルを訪れたところで、入れ違いになるリスクが大きすぎる。
まして
仁科鳥子は、自身を狙うリンボというサーヴァントが、すでに『海賊』というこの地でも屈指の軍勢の後ろ盾を得ている事、それにとどまらない特異な聖杯戦争の盤面に関することを、何も知らないだろうと目されている。
なぜなら、
田中一のアサシン以外に、同盟者を持っていた様子がなかったのだから。
仁科鳥子をロストさせるだけでなく、下手にホテルをチェックアウトされてうろうろされて、都市災害級の戦闘に巻き込まれるなり。
あるいはリンボと同盟した上で都内に散らばっている殺し屋の少年たちにでも目を点けられ、海賊側のサーヴァントを呼ばれては眼も当てられない。
となれば、『こちらは
仁科鳥子と接触し縁を結んだぞ』と牽制を齎されること覚悟の上で。
『繋ぎ』ができる勢力に
仁科鳥子を捕捉し続けてもらう方が、まだ不確定情報を排せる、ということになる。
また、別の理由として、現状の敵連合に、
仁科鳥子に危害を加えるか、あるいは人質とするような真似は打てないだろうということ。
これについては詳細の説明をするまでもなく。
『
田中一のアサシンは
仁科鳥子を殺せない』と断じたロジックが、そのまま敵連合にも適用されるからだ。
『地獄計画』を敬遠する、ばかばかしいと感じる、それを本流にされると困るとする全ての主従は、
仁科鳥子に危害を加えられない。
それの到来を望んでいた
田中一でさえ、今ではリンボの誘惑よりも新時代の魔王に仕えることを本意としている。
むしろ、リンボの討伐に万が一にもしくじったとして、連合もまた
仁科鳥子にリンボを譲渡するよりは保護するだろうという点では利害も一致している。
そして最後の理由は、手打ちとして。
結果的なタイミングも合わさったとはいえ。
中野区での間諜戦において、禪院は『田中さえ引き渡せば連合に対する鉾を収める』と条件をつけた。
だが、その時点では禪院も与り知らなかったマスターの行動によるものとはいえ。
それは『矛を収めると約束しながら並行で、連合を今まさに潰そうとしていた峰津院と同盟していた』という行為に変じていた。
決して集団としての戦力を低く見積もっていない集団の渦中にあって、その不義理を問われた上で。
上記の『
仁科鳥子を放置するデメリット』を提示された上であっては、
仁科鳥子の滞在先をもって手打ち代にするしかなかった。
「むろん、ただの親切心でこのような縁を繋ごうとしているわけではない。
先に挙げたように、
仁科鳥子嬢にある程度の盤面を把握してもらった方が、むしろ都合が良いことが一つ。
リンボの標的と目されている以上、そこがタワーのような主戦場にはならずとも副戦場と化す可能性は低くないから、連絡役がいてもらった方がいい事が一つ。
その連絡役には、可能性の器足り得ない
NPCよりもマスターである方が望ましいけれど、現状の敵連合にサーヴァント付のマスターを戦場になるかどうか不確定の座標に配置する余裕はない」
「じゃあ……俺は『全面戦争』っていうのには、戦場にならない限りは関わらないってことですか?」
神戸しおが
デンジの小皿を手に取り、
デンジがこぼしたジャムのかたまりを自分が千切ったパンで掬い取った。
そんな朝食の進行と並行して、モリアーティは任務の意図を語る。
「いや、まさにその全面戦争に連動した措置だ。
我々は目下のところ海賊同盟と敵対、交戦状態にあるが、峰津院氏を放置できないこともまた事実。
戦況の推移いかんでは峰津院主従がこの地の一強となり得るということは――。
その
峰津院大和と、無鉄砲や博打の勇やもしれぬとはいえ、勝算ありとして同盟を結んでいる『禅院君のマスター』の重要度が、格段に上がる」
それすなわち、その『禅院のマスターを動かせるマスター』である、
仁科鳥子の重要性も、つられて段違いに増すということ。
そして禪院の方も、『あるいは、峰津院とも手を切らねばならない時が来るやもしれない』と視野に入れているからこそ。
峰津院と敵対する未来のための保険として、死柄木と峰津院が宣戦布告を交わし合う光景を見届けた上で、連合との関係を切らなかったのだろう。
「まぁ、たどり着いた先のみならず、道中だって危険がないとは言い切れないからネ。
それが故に、夜時間が終わるのを待って……周囲が明るくなり、ガラスが反射鏡として機能しなくなる時間をしばし待ったというわけだ」
星野アイがネイルを塗った指でパンをそっと千切り、料理番組やバラエティ番組でもそうしているのだろう、表向き作り上げた行儀のよい手付きで食事を進めている。
田中に向けて語られている危険が伴うという任務にも動じた風は無く、ただ耳だけは傾けて。
「いや、でも……拳銃と護符だけでサーヴァントが戦うかもしれない場所に行くのは、ちょっと……」
「道中の安全については、麻薬を持たせたSPの社員を何人か護衛につけるよ。
サーヴァントや玄人の殺し屋を相手にするには厳しいだろうが、最悪でも盾となって君を逃がすだけの猶予を作らせる。
もし
仁科鳥子といざ合流してみて、戦力として心もとないようであれば社に連絡したまえ。
もしそれでも臆するようであれば、拒否権はある。仁科嬢との連絡は、四ツ橋君を通してホテルに電話するなど、間接的な手段を摂ろう。
直接にマスターが訪問するよりも幾分かは信頼を得るのに苦労するだろうが、その時はその時だ」
そもそも君は、連合に居心地の良さを見出してはいても、団体行動そのものは嫌っているのだろう。
であれば、下手に四ツ橋君のところで
NPCたちにもできるような雑務に就かせるよりも。
マスターにしかできない役割を割り振った方がまだやりがいがあると思ったのだよ、と説かれる。
田中は、視線をどこへ向けるともなしに、手の内にある食パンを見下ろした。
そこに思い出すべき嫌な思い出でもあるかのように、『消しゴムのように真っ白い』パンを凝視しながら。
「いや、でも…………アイツ、俺のサーヴァントだった奴、その仁科って女を殺そうとしたんでしょう?
そこにアイツのマスターだった俺が出ていったところで、警戒されるだけなんじゃ……」
「幸いにも、今の我々は『ふつうの女の子にしか見えないマスターを擁する集団』に声をかけられるようになったところでね。
そして、アイ君からのお墨付きでもあるが、その中には戦場に立てないはぐれマスターもいるようだ。
ただ、そのあたりの、手の空いている誰を何人同行してもらうかは、引き受けた暁には君が決めてくれていい」
結果的に、マスター同士の会談を設けたことは僥倖だったとモリアーティは語る。
課題(クエスト)に挑む前の時点であれば、まず不可能だろうと思われていたこと。
『連合と方舟で混成チームを作り、分担して戦場にでる』という手段も今では不可能ではないだろう、と。
東京タワーとスカイツリー。
仁科鳥子の元に襲来するやもしれぬリンボ。
それだけでなく、デトラネットに残存する人的資源を動員して、皮下院長の病院損失後の仮拠点を捜索させている。
戦地となるのは決して一か所や二か所に留まらず――敵の火力しだいでは、事によれば二十三区一円ともなるだろう、と。
「そして、繰り返すようだが君のサーヴァント斡旋を遅らせようという意図はない。
もし『戦争』の方面ではぐれサーヴァントのアテがついたら、それは別行動していようとなるべくすぐ連絡しよう」
それで概要の説明は終わり。
判断に迷った田中が最後に視線を送ったのは、盟主と仰ぐ新時代の悪のカリスマだった。
食べているところを見られるのを拒否したのか、あるいは獲物の気配をかぎ取ったのか。
己のパンを一つ掴んで窓際に寄ると、その男は、指でブラインドに眼玉ひとつ分の隙間をつくり、眼下を睥睨していた。
そして振り返り、田中に視線を向けた。
「いずれにせよ諸君――ここから先は、PLUS CHAOS(プルス・ケイオス)だ」
【中野区・デトネラット関係会社ビル/二日目・早朝】
【
死柄木弔@僕のヒーローアカデミア】
[状態]:健康、覚醒、『地獄への回数券(ヘルズ・クーポン)』服用
[令呪]:残り二画
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:数万円程度
[思考・状況]基本方針:界聖杯を手に入れ、全てをブッ壊す力を得る。
0:さぁ――行こうか。
1:勝つのは連合(俺達)だ。
2:四皇を殺す。方舟も殺す
3:便利だな、麻薬(これ)。
[備考]
※個性の出力が大きく上昇しました。
【アーチャー(
ジェームズ・モリアーティ)@Fate/Grand Order】
[状態]:腰痛(中)、令呪『本戦三日目に入るまで、
星野アイ及びそのライダーを尊重しろ』
[装備]:超過剰武装多目的棺桶『ライヘンバッハ』@Fate/Grand Order
[道具]:なし?
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:
死柄木弔の"完成"を見届ける
0:さぁ、さらなる混沌(プルス・ケイオス)を始めよう
1:蜘蛛は卵を産み育てるもの。連合の戦力充実に注力。
2:課題『グラス・チルドレン殲滅作戦』を実行。
3:禪院君との折衝。
仁科鳥子への連絡。あわよくば彼らも連合に加えたいところだがあくまでも慎重に。
4:しお君とライダー(
デンジ)は面白い。マスターの良い競争相手になるかもしれない。
5:
田中一の再契約先のサーヴァントも斡旋したい。
6:さらばだ、犯罪卿。
[備考]※デトネラット社代表取締役社長、四ツ橋力也はモリアーティの傘下です。
デトネラットの他にも心求党、Feel Good Inc.、集瑛社(いずれも、@僕のヒーローアカデミア)などの団体が彼に掌握されています。
※禪院(
伏黒甚爾)と協調した四ツ橋力也を通じて283プロダクションの動きをある程度把握していました。
※アルターエゴ・リンボ(
蘆屋道満)から"窮極の地獄界曼荼羅"の概要を聞きました。また彼の真名も知りました。
アラフィフ「これ先に知れて本当によかったなァ~…(クソデカ溜め息)」
※
田中一からアサシン(
吉良吉影)と
仁科鳥子によるリンボ奇襲の作戦を聞きました。(詳細は田中が知らないので不明)。
アサシン(
吉良吉影)の能力の一部も知りました(真名は田中が知らないので不明)。
※
星野アイおよびそのライダーから、ガムテ&ビッグ・マムの情報および一日目・夕方までの動向を聞きました
【
星野アイ@推しの子】
[状態]:疲労(小)
[令呪]:残り三画
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:当面、生活できる程度の貯金はあり(アイドルとしての収入)
[思考・状況]基本方針:子どもたちが待っている家に帰る。
1:敵連合の一員として行動。ただし信用はしない。
2:ガムテ君たちについては殺島の判断を信用。
[備考]
※
櫻木真乃、
紙越空魚、M(
ジェームズ・モリアーティ)との連絡先を交換しています。
※グラス・チルドレンの情報をM側に伝えました。
【ライダー(
殺島飛露鬼)@忍者と極道】
[状態]:魔力消費(微)
[装備]:大型の回転式拳銃(二丁)&予備拳銃
[道具]:なし
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:アイを帰るべき家へと送迎(おく)るため、聖杯戦争に勝ち残る。
1:アイの方針に従う。
2:M達との協力関係を重視。だが油断はしない。厄(ヤバ)くなれば殺す。
3:ガムテたちとは絶対に組めない。アイツは玄人(プロ)だし、それに――啖呵も切っちまった。
[備考]
※アサシン(
伏黒甚爾)から、彼がマスターの可能性があると踏んだ芸能関係者達の顔写真を受け取っています。
現在判明しているのは
櫻木真乃のみですが、他にマスターが居るかどうかについては後続の書き手さんにお任せいたします。
※スキルで生成した『地獄への招待券』は譲渡が可能です。サーヴァントへ譲渡した場合も効き目があるかどうかは後の話の裁定に従います。
【
神戸しお@ハッピーシュガーライフ】
[状態]:疲労(小)
[令呪]:残り二画
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:数千円程度
[思考・状況]
基本方針:さとちゃんとの、永遠のハッピーシュガーライフを目指す。
0:壊すじかんだね
1:お兄ちゃんは、いつかおわらせなくちゃ。
2:アイさんとらいだーさん(殺島)とは仲良くしたい。でも呼び方がまぎらわしいかも。どうしようねえ。
3:とむらくんとえむさん(モリアーティ)についてはとりあえず信用。えむさんといっしょにいれば賢くなれそう。
4:最後に戦うのは。とむらくんたちがいいな。
5:れーじゅなくなっちゃった。だれかからわけてもらえないかなぁ。
【ライダー(
デンジ)@チェンソーマン】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:数万円(しおよりも多い)
[思考・状況]
基本方針:サーヴァントとしての仕事をする。聖杯が手に入ったら女と美味い食い物に囲まれて幸せになりたい。
1:死柄木とジジイ(モリアーティ)は現状信用していない。特に後者。とはいえ前者もいけ好かない。
2:
星野アイめちゃくちゃ可愛いじゃん……でも怖い……(割とよくある)
3:あの怪物ババア(シャーロット・リンリン)には二度と会いたくない。マジで思い出したくもない。
[備考]
※令呪一画で命令することで霊基を変質させ、チェンソーマンに代わることが可能です。
※元の
デンジに戻るタイミングはしおの一存ですが、一度の令呪で一時間程の変身が可能なようです。
【
田中一@オッドタクシー】
[状態]:サーヴァント喪失、半身に火傷痕(回復済)、地獄への渇望、高揚感
[令呪]:残り三画
[装備]:なし
[道具]:スマートフォン(私用)、ナイフ、拳銃(6発、予備弾薬なし)、
蘆屋道満の護符×3
[所持金]:数千円程度
[思考・状況]基本方針:『田中革命』。
0:
仁科鳥子に会いに行くか、断るか
1:
死柄木弔に従う。彼の夢に俺の道を託す。
2:敵は皆殺し。どんな手段も厭わない。
3:SNSは随時チェック。地道だけど、気の遠くなるような作業には慣れてる。
4:リンボに鞍替えして地獄界曼荼羅を実現させたかったけど、今は敵連合にいたい。
5:
峰津院大和のことは、保留。その危険度は理解した。
6:
星野アイ、めちゃくちゃかわいいな……
[備考]
※界聖杯東京の境界を認識しました。景色は変わらずに続いているものの、どれだけ進もうと永遠に「23区外へと辿り着けない」ようになっています。
※アルターエゴ(
蘆屋道満)から護符を受け取りました。使い捨てですが身を守るのに使えます。
◆◆◆
そう言った密室の話し合いよりも、時間を遡ること少し。
――283の人達って、やっぱり変わってますよね
そこにたどり着くまではなるべく防災林で身を隠せるところをながら、七草にちかは久しぶりに、会話ではなく念話をとばした。
霊体化をして、こちらも久しぶりに耳ではなく頭に聞こえる声で、
アシュレイ・ホライゾンが同道する。
これから会う人はマスターでもサーヴァントでもないから、サーヴァントが護衛につくならこの状態が必要だった。
――ライダーさんの対話方針には賛成ですけど、それってアイドルの仕事とおんなじ分類なんだって……
星野アイと改めて話をしたい、という発案があった時に、周りの皆はもちろんリスクだって述べた。
いくらなんでも『元の世界では刺殺されている上で、推定・隠し子のために絶対に生還したい母親』と遺恨を残さないのは難しいのでは、というコメントもあった。
『でも、最後に話した時のアイさんは、厳しい言葉だったけど、たしかにアイドルとして、本音を届けてくれたと思うから』
そこに『アイドルとして』の言葉が入って来るんだ、とにちかはいささかびっくりして。
『私も、私の想いを届けられたらいいなって。ステージみたいに』
――東京にはもう、ライブもアイドルの仕事もないのに。ステージと同じ風に扱うのが、なんか、変な感じで
――それはもう『仕事だから』じゃなくて、そういう『流儀だから』と言った方がいいものなんじゃないか?
結果として、Mとの『打合せ』が終わった後に
星野アイと話すことは、もはや交渉ではなくただの『会話』になるだろうと。
それで、アシュレイが席を外すことは可能になった。
――でも、マスターだってその考え方に幾らか近いことを言ってたと俺は思うよ
――それって……もう一人の私に、ずっと観客やっててって言ったことですか
――そう。それに、『アイドルとして可愛いと言わせる』とも言ってただろ? その思いと、近いモノじゃないかと思う
アイドルとしての仕事があるかどうかと、アイドルとして生きていきたいかはきっと別なんだよ、と。
慈しい声でそう説かれてしまえば、世田谷区の公園で誓ったことに、思いはどうしても立ち返った。
プロデューサーの光になって、可愛いと言わせて見せる、と。
――さっき、拒否されちゃったんですけどねー……
プロデューサーさんの相方からは、あの人を何も分かってないって言われましたし
――あのサーヴァントの言ったことだって、公平性を欠いていたと思うぞ。
話す事は何もないと言われたところで、そもそも夕方の時点ではっきり
プロデューサーの方から『話がしたい』と呼ばれた事実が既にあるのだ。
それなら、彼がこちらに執心を持っていなかったとは言えないだろう、と。
――摩美々さんのアサシンさんにも、戦闘中に似たようなこと言われましたね……。
――でも、彼がこちらを想っているからといって、無理に自分の想いも好意一色であるべきだと思い込むことはないぞ?
さっきまで一緒にいた仲間が失われて、それで全く怒らないとしたらそれはそれで無理をすることにもなるのだから、と。
じわじわと気温が生ぬるくなってきた夏の暑さの中で、ライダーのその声が静かでありがたかった。
誰も音を立てないと、七草にちかは耳鳴りがして逆にうるさいと感じるタチだから。
――怒ってないと言ったらウソですよ…………でも、じゃあどう思ってるんだって言われると……
七草にちかの知っている『
プロデューサーさん』は、どういう人だったかと思い出せば。
とりあえずの二言目に、『宿題は終わったのか』などとおじさんめいたことを話題にする。
お弁当を作ってきて見せたら『俺にか?』と余計なワンクッションを置いて、その割には『俺のならもらう!』とがっつく。
にちかのスマートフォンを覗き見たかどうかというだけの話題で、『誓って覗いてないよ』なんて、驚くほど重たい答え方をする。
お腹をつついて『ぽっよ~ん』と言ったらお腹が出ているか気にして、髪を『ふぁさっ』と掻きあげて遊んだら逃げようとして、いじりがいはある。
そんな、一人目のファン。
心配している。
酷い目に遭ったりしたら、とても悲しいと思う。
プロデューサーがいなければ、そもそもあのWINGのステージにさえ立てなかったと、確信している。
だけど。
『マスターは間違いなく特別に思われているよ』
七草にちかは、そんなことを知らなかった。
お前はあの男のことを分かっていない、と言われたら、それもきっと本当だったのだ。
だから七草にちかには、
プロデューサーを止める言葉が思いつかなかった。
――私が、あのとき、笑えてなかったせいなんですかねー……それとも、サーヴァントさん越しでも、分かっちゃうものなんですかね
『分かっちゃう』の指すものが何なのかを待つように、アシュレイは沈黙していた。
――
プロデューサーが救けたい私と、ここにいる私は、別人だって
――それは……
――聖杯を諦めたって、『家出した私』は帰ってこないって言われたら……そればっかりは、どうしようもないでしょ
プロデューサーが価値を見出しているのは、偶像・七草にちかだと状況から仮定できる。
故に偶像(アイドル)になると決めた七草にちかが、彼に向って『七草にちかに聖杯は要らないのだ』と主張したい。
その思いについては、今でも一貫していた。
だけど、『お前よりはあの男を知っている』と断言するほどのサーヴァントが、それでも彼は聖杯を諦めないと言い切るものがあるのだとして。
七草にちかは、それに匹敵するほど彼のことを想えているのだろうか。
そもそも、捜索届だって出されたはずの家出女子高生がいつまでも隠れ続けられるものだろうか、という疑念だって当然にある以上。
それは、『いなくなったにちかは、もう生きてはいないのではないか』という事さえ危惧していいほどの事件なのだ。
『家出した私だってきっとどこかで生きてるから、聖杯を遣わずに元の世界の私をアイドルにしてみせましょう』なんて無責任なことを、誰も保証できない。
――私(アイツ)のアーチャーさんが怒ってるのだって、しょーじき分かりますもん……私だって、ファン(アイツ)には死なれたくなかったし
――うん。俺も君のファンみたいなものだから……彼女がいないのはやっぱり悲しい
ライダーも、もう一人のにちかも、アサシンも、にちかが拒絶された事に怒ってくれた真乃のアーチャーも、283の人達も。
皆が皆、『にちかはにちかだ』と言ってくれる。
それは聖杯戦争に巻き込まれる前のにちかが取りこぼしていたもので、本当にうれしくはあったのだけど。
「着いた……」
そんな吐露を続けるうちに、公園の敷地を抜け出ていた。
『彼女』を助けてくれたセイバーの話どおり、隣は門戸を閉ざした小学校の敷地だった。
今までは、アイドル達も疲弊しきっていて、むしろすぐに合わせる顔がないと、入り込んで合流を控えていた、その隠れ場所。
さて、いまや
NPCに配慮して騒動を控えるような主従はこの東京にはいない。
そして、避難所のテントの中にいた七草はづきがそれでも拉致されかけたという前例がある。
この二点がある時点で、今やこの東京において通り魔の類を警戒しないでいられる場所は、人気の多い場所ではなく。
人目を避けることに力点を置かれて、不衛生なスポットではなくて、それでいて目下のところ避難所には改造されていない場所であり。
校門からは死角にあたる、小学校のプールの影で、再会は果たされた。
その姿を見つけるなり、向こうから駆け寄って抱きしめられていた。
足を怪我してると聞いたのに、そんなに動いちゃだめでしょ、と言う事も出来ず。
「にちかぁ……!」
「お姉、ちゃん」
にちか、にちかと。
幼いころからずっと呼ばれてきた、ほんわかのんびりとした声だったけれど。
今はとても必死そうで、涙声になっていて。
包帯を巻かれた脚は、とても無理して走ったせいか震えていた。
「良かったぁ……狙われてるなんて言われたから、にちかも社長たちみたいにって……」
「お姉ちゃんこそ、災害だか拉致だかに巻き込まれたって聞いたよ。怪我してるんでしょ?」
はづきの身体を支えるための力もこめて、ぎゅっと抱きしめ返す。
たった一日ぶりのことなのに、痩せたんじゃないかと思ってしまうのは、姉が泣いているせいだろう。
実際は、怪我をして憔悴している以外は、まぎれもなくいつも無理をしがちな七草はづきだ。
そしておそらく、『もう一人の私』も、こんな風に心配して、会いたがって、触れ合いたかった姉だ。
もしも観客・にちか(アイツ)が生きてここにこれたら、私の振りをさせてこれを譲ってあげたのに。
そんなことを想いながら、しばらく抱擁だけを重ねていたら。
少しだけ落ち着いたのか、姉がまっすぐにちかを見て、小さな声で尋ねた。
渦中にある人の名前をぶつけられて、硬直した。
「え、なんで……」
「夕方に、
プロデューサーさんの住所を知りたいって言ってたから。
あれ、違った? 友達の家に泊まってたんだっけ?
……ごめん、今日は
プロデューサーさんの名前をたくさん聞いたから」
おそらく、事務所の避難が
プロデューサーの連絡によって行われたという最初の異変が、頭に残っていたのだろう。
『
プロデューサーからもたらされた事件の一報』の後に、立て続けにショックな事件が続いたものだから。
七草はづきの中で、
プロデューサーもどこかに巻き込まれているもの、という先入観がついていたのかもしれない。
「えっとね……
プロデューサーさんには、一度会いに行ったんだけど。
都市災害とか色々あって。会えなくて。
あのね、お姉ちゃん…………その、ちゃんと休めるところに座ってから、聴きたいんだけど」
いくらか、現実感がともなっていないままに発言している様子はあったにせよ。
プロデューサーという言葉を呼ぶときにの声に、疑念や刺々しさはかけらもなかった。
姉にとっても、あの人ははっきり『信頼できる人』だったんだ、という実感がこみあげてきて。
2人そろって、プールの敷地と校庭をしきる縁石に腰をおろしてから。
「
プロデューサーさん、お姉ちゃんの前で、私のことをどんな風に言ってた?」
姉当人の安否の次に聴くことが、その人のことでいいのかなと、思わないではなかったけど。
そういえばこの人は私のお姉ちゃんであるだけで無しに、あの人の同僚でもあったのだと今さら実感した。
「にちかの……どうして?」
「その、こんな災害ばっかりの中で、音信不通になってるし……」
この世界には『七草にちかはWINGで準優勝した』という設定が敷かれて、
NPCもそれを前提に再現されている、らしい。
つまり、ここにいる七草はづき(お姉ちゃん)が、非現実の、再現された存在なのだとしても。
その言葉は、『七草にちかがWINGに挑むまでの、実際の
プロデューサーを見ていた七草はづきのもの』であることを意味する。
「私、
プロデューサーさんがどんな人だったか知らないことが多かったから。
プロデューサーさんが、心配なのかどうか分からなくて。だから、どんな人だったのかなって……」
心配してないと言ったらウソなので、『心配なのかどうか分からない』はけっこう言い過ぎではあるけれど。
あの人はどうしてそんなに私のことを、とは今でも思っていて、それが彼を想う気持ちを微妙に分からなくしているのは本当だった。
「お姉ちゃんだって、
プロデューサーさんが事務所に近づくなって言ってるとか、そんなメールを私に送ってきたのに。
わけが分かんない事件が起こってる中で、
プロデューサーさんを疑ってないみたいだし……」
そして、ここにいる七草はづきは、『事務所が危ないから避難しろ』という怪しい電話を
プロデューサーから受けて。
その上で事務所が荒らされて警察に向かい、その警察でも、その後の避難所でも、殺し屋だかサーヴァントだかに襲われて。
それでも
プロデューサーについて、『あの人は何をどこまで知っているんだろう』といった疑念を向けていないのだ。
もしかしてこの人が、私よりよほど『知っている』んじゃないかと、そう感じずにはいられない。
心にも身体にも堪える事件が続いて、放心が解けていないこともあって、ぽつりぽつりとではあったけれど。
少しずつ拾い上げるように、はづきは『七草にちかをプロデュースしていたその男』について話した。
WING優勝を条件にする約束のことを話した時は、今までのどのプロデュースよりも背負い込んだ様子だった、とか。
家庭に経済状況の難があることを知っていたのもあってか、アルバイトのことや、家庭での様子など、いっそう気に掛けていた、とか。
にちかが勝ち進んでプレッシャーで暗くなるごとに、あの人も一緒に悩んで、迷わせてしまったのかもしれない、とか。
「悩んでたって……そんなに私が、向いてなさそうだったから?」
「ううん、今思うと、にちかの実力がどうこうじゃなくて……」
群青色から青色へと移り行こうとする空に少しだけ気を取られて、姉は遠くを見るような目をしてから。
「
プロデューサーさん、担当アイドルは幸せになるんだって、疑わないような人だから……」
だから、アイドルのにちかが幸せになれるのかどうかで、悩んでたんだと思う。
そんな柔らかい声が、耳朶をうった。
にちかの記憶と、重なった。
『マスター、俺は君に、幸せになって欲しいと思っている』
ライダーははっきりと、そう言った。
そして同時に、
プロデューサーもきっとそう思っていたのだろうと。
だったら分かるように言うもんじゃないですか、とライダーに念話で八つ当たりを向ける声が出かかって。
そういうのってWINGを優勝したら貰える言葉だったんじゃないの、と捻くれた内心が反論する。
「そういう人だから、私は
プロデューサーさんが、皆に危害が及ぶようなことをしたとは思ってないの」
「…………そう。じゃあ、私もあくまで、皆と同じように心配されてたってことなのかな」
「どのぐらいの気持ちだったかは、分からない。でも、初めてのことだったんじゃないかな。
あの人にとって、プロデュースとアイドルの幸せって、ほとんどイコールだったんだと思う」
にちかの幸せに条件をつけたのは私のせいだったけどね、とも付け加えて。
そこで幾らか話すのに疲れた様子で、はづきの感想は終わった。
にちかが感想の感想を伝える相手は、決まっていた。
――
プロデューサーさんが、『アイドルの幸せを疑わない人』だったなら……
――…………。
念話越しなのに、沈黙する彼はまた真剣に難しい顔なんだろうなと分かる。
サーヴァントの言を借りるなら、聖杯は自分たちが取ってくるから、と。
だから七草にちかは何もせずに、自分たちに幸せにされるのを待っていればいいと。
幸せになるものだと思っていた女の子が幸せになれずに消えてしまった結果が、それだというのなら。
『アイドルの幸せを疑わない』という彼の流儀を『七草にちかが幸せから逃げた』ことで挫折させたということで。
――いっくらどん底の『私』だって、『幸せになれ』って言われたら、流石に消えたりしなかったですよ!
あたっている。
ライダーにも
プロデューサーにも、ものすごくあたっている発言だという自覚はある。
なんせ、WINGを負けたばかりの人間にこれから幸せになろうと言うなんて、不謹慎どころじゃない。
それでも、今のにちかには確信がある。
『だから君は、君の夢を守ってくれ』
『…だから頑張れ、"七草にちか"』
八雲なみのステージ以外からも、背中を押されてしまった。
だから逃げ出したくても、もう『夢を見てごめんなさい』と、謝って逃げる手口は使えない。
だから、決勝を敗退したにちかも、きっと『にちかは幸せになる』とは、聞けないままだったのだろうと。
その可能性を、ライダーはゆっくりと紡いでくれた。
プロデューサーは、幸せになれた人だった。
無理をして、鬼に変わらなくてもよかった。
それが七草にちかを幸せにするために、自分の幸せから逃げることになってしまった。
そして『幸せから逃げる』のは、自分のことを認められない七草にちかも、きっと入り込んでいた道だ。
姉から聞いた話だけで、彼のことを分かりましたと言うつもりはない。
だけど、あの人がこっちに来なくていいと拒んだ壁の向こうにあるものを、知りたかった。
今ここにいる七草にちかは、幸せを願われる機会は来なかったけど、『私はあなたを置いて行かない』と約束される意味は知っているから。
――私の想いを伝えるだけじゃなくて……色んな人が色んなことを想ってるって知ったから、あの人の話も聴きたいです
――了解した。
プロデューサーの未来に関しては、俺からも言わなきゃいけないことがある。
彼のサーヴァントが教えてくれた、厳しくて重たい事実が一つあるけど……と、念話が言いよどむのを聞いてから
――はい。でも今は、その…………いいですか?
――ああ。俺はすぐ駆け付けられるぐらいのところにまで離れてるから、気が済むまで
――はい、今だけは、アイドルじゃなくて、妹をやります
再会を果たして気が緩んだのか、いつにも増して疲労が滲んだ姉は、いささか眠そうにしている。
それでも、にちかの肩に顔を預けるとまではいかない距離感で、妹が口を開くのを待っている風だった。
さて、本当なら待っているどころでなく、姉だって聞きたいことはあるのだろうけど、どう話したものか。
「それでね、お姉ちゃん――」
夜空の群青から夜明けの青空へと、あるいは曇り空へと移り変わる、そんな境界線上の世界で。
七草姉妹は都心の空白地帯で、家族としての会話をしたのだった。
◆◆◆
@DOCTOR.K ・8時間 …
283プロダクションのアイドル達はマスターであり、聖杯戦争からの脱出を狙っている。
そして、それが達成された場合、聖杯戦争は中途閉幕となり残存マスターは全て消去される。
『返信が送信されました』
@Hakobune ・10秒前 …
成功する保証は無し。相乗りは歓迎。
残存する全てのマスターとサーヴァントに対して、同じ道を歩む余地がないものかどうか検討する。
全員との対話が終わるまで、方舟は出航しない。
【杉並区(中野区付近・杉並区立蚕糸の森公園)/二日目・早朝】
【
七草にちか(騎)@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:精神的負担(大/ちょっとずつ持ち直してる)、決意、全身に軽度の打撲と擦過傷
[令呪]:残り二画
[装備]:
[道具]:
[所持金]:高校生程度
[思考・状況]基本方針:283プロに帰ってアイドルの夢の続きを追う。
1:アイドルに、なります。……だから、まずはあの人に会って、それを伝えて、止めます。
2:殺したり戦ったりは、したくないなぁ……
3:ライダーの案は良いと思う。
4:梨花ちゃん達、無事……って思っていいのかな。
[備考]聖杯戦争におけるロールは七草はづきの妹であり、彼女とは同居している設定となります。
【ライダー(
アシュレイ・ホライゾン)@シルヴァリオトリニティ】
[状態]:全身にダメージ(大)、疲労(大)
[装備]:アダマンタイト製の刀@シルヴァリオトリニティ
[道具]:七草にちかのスマートフォン(
プロデューサーの誘拐現場および自宅を撮影したデータを保存)、ウィリアムの予備端末(Mとの連絡先、風野灯織&八宮めぐるの連絡先)、WとMとの通話録音記録
[所持金]:
[思考・状況]基本方針:にちかを元の居場所に戻す。
1:今度こそ、P、梨花の元へ向かう。梨花ちゃんのセイバーを治療できるか試みたい
2:界奏による界聖杯改変に必要な情報(場所及びそれを可能とする能力の情報)を得る。
3:情報収集のため他主従とは積極的に接触したい。が、危険と隣り合わせのため慎重に行動する。
[備考]宝具『天地宇宙の航海記、描かれるは灰と光の境界線(Calling Sphere Bringer)』は、にちかがマスターの場合令呪三画を使用することでようやく短時間の行使が可能と推測しています。
アルターエゴ(
蘆屋道満)の式神と接触、その存在を知りました。
割れた子供達(グラス・チルドレン)の概要について聞きました。
七草にちか(騎)に対して、彼女の原型は
NPCなのではないかという仮説を立てました。真実については後続にお任せします。
星辰光「月照恋歌、渚に雨の降る如く・銀奏之型(Mk-Rain Artemis)」を発現しました。
宝具『初歩的なことだ、友よ』について聞きました。他にもWから情報を得ているかどうかは後続に任せます。
ヘリオスの現界及び再度の表出化は不可能です。奇跡はもう二度と起こりません。
【アーチャー(メロウリンク・アリティ)@機甲猟兵メロウリンク】
[状態]:全身にダメージ(中・ただし致命傷は一切ない)、疲労(中)、アルターエゴ・リンボへの復讐心
[装備]:対ATライフル(パイルバンカーカスタム)、照準スコープなど周辺装備
[道具]:圧力鍋爆弾(数個)、火炎瓶(数個)、ワイヤー、スモーク花火、工具、ウィリアムの懐中時計(破損)
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:マスターの意志を尊重しつつ、生き残らせる。
1:
田中摩美々は任された。
2:アルターエゴ・リンボ(
蘆屋道満)への復讐を果たす。
3:武装が心もとない。手榴弾や対AT地雷が欲しい。ハイペリオン、使えそうだな……
[備考]※圧力鍋爆弾、火炎瓶などは現地のホームセンターなどで入手できる材料を使用したものですが、アーチャーのスキル『機甲猟兵』により、サーヴァントにも普通の人間と同様に通用します。また、アーチャーが持ち運ぶことができる分量に限り、霊体化で隠すことができます。
アシュレイ・ホライゾンの宝具(ハイペリオン)を利用した罠や武装を勘案しています。
※
田中摩美々と再契約を結びました。
【
田中摩美々@アイドルマスター シャイニーカラーズ】
[状態]:疲労(中)、ところどころ服が焦げてる
[令呪]:残り二画
[装備]:なし
[道具]:白瀬咲耶の遺言(コピー)
[所持金]:現代の東京を散財しても不自由しない程度(拠出金:田中家の財力)
[思考・状況]基本方針:叶わないのなら、せめて、共犯者に。
1:悲しみを増やさないよう、気を付ける。
2:
プロデューサーと改めて話がしたい。
3:アサシンさんの方針を支持する。
4:咲耶を殺した人達を許したくない。でも、本当に許せないのはこの世界。
[備考]
プロデューサー@アイドルマスターシャイニーカラーズ と同じ世界から参戦しています
※アーチャー(
メロウリンク=アリティ)と再契約を結びました。
【
櫻木真乃@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:疲労(中)、精神的疲労(大/ちょっとずつ持ち直してる)、深い悲しみ、強い決意、サーヴァント喪失
[令呪]:喪失
[装備]:なし
[道具]:予備の携帯端末
[所持金]:当面、生活できる程度の貯金はあり(アイドルとしての収入)
[思考・状況]基本方針:どんなことがあっても、ひかるちゃんに胸を張っていられる私でいたい。
0:――ひかるちゃん。私、もうちょっと頑張ってみるね。
1:優しい人達に寄り添いたい。そのために強くありたい。
2:あさひくんと
プロデューサーさんとも、いつかは向き合いたい。
3:アイさんたちがひかるちゃんや摩美々ちゃんを傷つけるつもりなら、絶対に戦う。
[備考]※
星野アイ、アヴェンジャー(
デッドプール)と連絡先を交換しました。
※
プロデューサー、
田中摩美々@アイドルマスターシャイニーカラーズと同じ世界から参戦しています。
【セイバー(
宮本武蔵)@Fate/Grand Order】
[状態]:ダメージ(中)、霊骸汚染(中)、魔力充実、 令呪『
リップと、そのサーヴァントの命令に従いなさい』
[装備]:計5振りの刀
[道具]:
[所持金]:
[思考・状況]基本方針:マスターである
古手梨花の意向を優先。強い奴を見たら鯉口チャキチャキ
0:梨花を助ける。そのために、方舟に与する
1:おでんのサーヴァント(
継国縁壱)に対しての非常に強い興味。
2:
アシュレイ・ホライゾンの中にいるヘリオスの存在を認識しました。武蔵ちゃん「アレ斬りたいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ。でもアレだしたらダメな奴なのでは????」
3:あの鬼侍殿の宿業、はてさてどうしてくれようか。
4:アルターエゴ・リンボ(
蘆屋道満)は斬る。今度こそは逃さない。
※鬼ヶ島にいる
古手梨花との念話は機能していません。
時系列順
投下順
最終更新:2022年10月04日 22:37