お茶会?
「何だそれは…」
「お茶会風に整えてみました。ただし、雪水仙の香りがするので安易に飲んではいけませんよ」
「…じゃあ、何で並べたんだ」
「お茶会の気分を楽しむ為でしょうか。人間には、形から入るという振る舞いがあるのですよ」
「撤収だ。さっさと片付けろ」
「ま、まだ途中なのですよ?!」
「紅茶くらいなら、代わりに用意してやる。ただし、祝福を抑える為に普通の紅茶だぞ」
「まぁ!…綺麗な白と水色のカップで、…いい匂いですね」
「茶会だったか。それなら俺の分も必要だろうな」
「…なぜ、ノインのカップには、木苺のクリームがあるのですか?」
「お前には強いからな、諦めろ」
「くりむ…」
「それと、この花も撤収だ。毒のある花を机に飾るな!」
「まぁ。どなたかがお部屋に飾ってくれたのですよ」
「…薔薇に入れ替えておいてやる。ただし、こちらの薔薇じゃないから食べるなよ」
「ノインは、私を何だと思っているのでしょう?…綺麗な菫色の薔薇ですね」
「やれやれ…」
以上となります!
お付き合いいただき有難うございました!
この日のノインは、ディルヴィエが大切にしている雪白の茶器を持ち出してしまったので、後で叱られたのだとか。
最終更新:2022年05月07日 16:12