概要
この世界で、人間は最も遅くに誕生した種である。
人間という種族の作られ方は、世界の転換期を越えてこの世界に残った、気体化した精霊達の意見を元にして生み出されたものだ。
その結果、人間についてのみ、生まれながら身に宿す魔術を持たず、大地や草花から様々な魔術を取り込んで循環させ生きるような形になった。
824話「
眠れない夜と海の話」抜粋
その他情報
人間の成長速度
一律ではない。魔術の豊かな土地では遅くなるし、血筋や体質でも持って生まれた寿命はかわる。
子供の年齢も10才までしか数えていない。
成人規定は魔術可動域が20を超えること(189話)
魔術稼働域が高ければ高いほど人間はゆっくりと成長し、年をとり、長く生きることになる。
また、魔術稼働域が極端に低く、成人に満たない人間も永遠の子どもとして、やはり長く生きる。
魔術稼働域と抵抗値
人ならざる者達は身の内に己の魔術を持ち、それを持たない人間は、魔術を取り込んで扱う。
その、取り込む為の回路と得られる魔術の貯蓄量を魔術稼働域と言う。
加えて、どれだけ魔術に触れていられるかという抵抗値という規格が魔術を持たずに生まれた人間にのみあり、これは、数値的に可動域と同一である事が多い。(m4話)
魔術可動域の低い人間は一般的に魔術抵抗値も低くなるため、庇護対象になる。
魔術汚染などの問題で市井で生活できない程抵抗値が低いものは、郊外の隔離施設で暮らしている。(61話)
魔術が極めて潤沢なウィームの成人の可動域は60からで、200あれば十分魔術師になることができる。
ウィームほどではないが魔術基盤に恵まれたガーウィンでも、棘牛並みの800もの可動域は桁外れとされる。
ただし、過去ウィームを共に統べていた二つの王家のうち、去ったほうの一族は多く市井にもおりたこと、また、潤沢な魔術を求めて多く人外が集まる土地柄で一族にその血が混ざる事も珍しくないことから、ウィーム領にはおそらく1000を越える可動域の一般市民も少なからずいると思われる。(a6)
また、魔術基盤の潤沢な土地柄では、職業上の道具などにも高い可動域が必要とされる場合がある。
ウィームでパン屋を営むには数々の祝福やオーブンの魔術が必要になるため200ほどの可動域が求められるが、普通の国なら50程度となる(k17)。
作中人物の可動域
ネア |
4 → 6 (69) → 9 (979) |
ウィーム市場のチーズ専門店店主 |
800 (k250) |
ジッタード(ジッタ) |
1000以上 (k306) |
アーサー |
200 (j9) |
サラ |
30 (j9) |
アルティーファ(アンティ) |
1500 (a6) |
迷い子でありながら低い可動域ではずれとされたラフィオは、生来高い魔術可動域をもっていたが、可動域の高い人間を強く忌避する地に生まれ、両親により精霊の呪いを使って可動域を落とされており、またその呪いが不完全だった事から抵抗値は高いまま残った。(k314)
ウィームでは到底魔術師になれない可動域ながら、ひと株の可動域が600はある祟りものを軽々と狩ったことから、もとは高い抵抗値と釣り合う少なくとも700以上の可動域があったのではないかと推測される。
魔術汚染、或いは魔術浸食
指先から体が結晶化する病。魔術抵抗の低い人間がかかる病。魔術が毒となり体を結晶化していく。
薬の魔物が精製する薬でのみ治療が可能だが、様々な後遺症があるので基本的には魔術と関わらないのが一番。
人間だけが持つ魂の裏側
身から生じる魔術を持たず、魔術回路を通して魔術を扱う人間は、すべからく身に魔術を通した際、その人の思考や心の中にある暗闇から続く夜の天幕とよばれる場所へと繋がる。その扉は本来閉まっており、また自分で開けなければ開かず、魔術に長けた人間なら鍵を閉める事もできるが、扉の向こうから呼ぶ声等により扉の向こうへと迷い込んでしまうと、戻れなくなってしまうこともある(852)。
それを魂の裏側に滑り落ちるともいう。(k7)
魔術師
魔術可動域の高い人間。ただし魔術持ちと称されるどんな魔術師であっても、人間の中に魔術は生まれない。妖精や精霊、魔物や怪物達から魔術を奪い、或いは土地から借り受けて扱う技術者。
工房中毒
魔術師の職業病。魔術師の工房で変質した辻毒や粉塵を吸い込んだりするとなる。派手な症状が出る訳ではなく、喉の痛みで食が細くなったり、発熱でふらつく。大抵の場合は翌月くらいにころりと死ぬ。治療法がない不治の病とされているが、ガレンでは数年前に既に確立されている。だが優れた魔術師の多いウィームや魔術師への風当たりを鑑み、その病を治癒出来ることは厳重に秘匿されている。
薬の材料は災い避けの薬草ばかりで、雪解け水に、夜の雫か黎明の霧の雫、ローズマリーにニワトコの花、雪苔か春告げ草、祝福を受けた塩に、魔物の涙。作り方はこれらを煮込むだけ。ただし、この薬草スープを作り与える者は、患者を愛し、守護や誓いを与えた者でなければならない。(754話)
人間の一覧
登場する「人物」のまとめ
名前順。「ヴ」は「あ行」に記載。
女性と判る人物は名前をこの背景色で記載
名前が分からない人物は()で記載。
名前 |
愛称/別名 |
国/所属 |
職業/地位/役職 |
契約者 |
外見/色 |
初出 |
あ行 |
|
|
|
|
|
|
アスファ |
|
カルウィ |
第3王子 |
|
|
k154 |
アビゲイル |
|
|
クレアズルの守護を司る一族の娘 |
|
|
739 |
アフタン |
|
ランシーン |
元将軍 |
|
複雑に結い上げた長い淡紫紺の髪に精悍な鷲のような黄褐色の瞳。武人らしくがっしりとした片目に眼帯をつけた男性 |
489 |
(アフタンの祖父) |
|
ランシーン |
羊飼い/魔術師 |
|
|
711 |
アベル |
|
ガレン |
魔術師 |
|
|
62 |
アメリア |
|
リーエンベルク |
第四席の騎士 |
|
|
664 |
アリステル |
アリス/美しき救済の乙女/鹿角の聖女の再来 |
|
ヴェルクレアの託宣の歌乞い(先代) |
クレア |
淡い桜色の髪と澄んだ水色の瞳の乙女 |
2 |
アレクシス |
スープの魔術師/厄災の魔術師/魔術喰い |
ウィーム |
スープ屋店主/魔術師 |
|
鮮やかな黒紫の瞳。僅かな菫色がかった多色性の白い髪に白い爪。血も白い |
278 |
アンゲリカ |
|
|
ガーウィンとの境界域を守護するウィームの騎士 |
サハナム |
アイリス色の瞳に微かに紫紺の色が混じる短い黒髪。端正な面立ちで穏やかで落ち着いた眼差しの騎士にしてはすらりとした体格の青年。淡いセージ色と艶消しの金色の飾りがある深い青色の騎士服。出身はウィームの南西に位置する美しい糸を生産することで有名なイプリクの町 |
439 |
か行 |
|
|
|
|
|
|
さ行 |
|
|
|
|
|
|
た行 |
|
|
|
|
|
|
な行 |
|
|
|
|
|
|
は行 |
|
|
|
|
|
|
ま行 |
|
|
|
|
|
|
や行 |
|
|
|
|
|
|
ら行 |
|
|
|
|
|
|
わ行 |
|
|
|
|
|
|
あ行 |
か行 |
さ行 |
た行 |
な行 |
は行 |
ま行 |
や行 |
ら行 |
わ行 |
アイシャ |
カー |
(ザハの料理長) |
ターテイル |
ナイオル |
ハーシェッド |
マリア |
ユーリ |
ライラ・リムル |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
[2018年 10月19日 (金) 16:04]
「薬の魔物の解雇理由、登場人物の容姿・服装につきまして」人間の体型について記述
最終更新:2022年04月24日 00:51