アットウィキロゴ

地理・施設

※ネアが呼び落とされるより以前に滅亡した国を(亡国)と表記。(作中で滅亡した国は(亡国)と表記しない)


地理設定

大陸

この世界で一番大きな陸地のみを指す呼称。地図の魔物によりそのように定められた。世界地図の中央にあり、ただ「大陸」という。(k483)
物語の主な舞台であるヴェルクレアや、大国のカルウィ、旧ロクマリア国一体が含まれている。


側陸地

「大陸」の1/5程度の大きさの、島とは言い難い大きな陸地を指す。ネアの感覚では、十分に大陸と呼んでよい規模のようだが、こちらも地図の魔物の定めによるところで、このように区分けされている。(k483・k647)
なお、k483でのウィリアムの「秋の系譜の者達の住処はこの側陸地に多いんだ」という発言や、k647でのアルテアの「大陸の五分の一もない側陸地のような場所だからこそ、一つの系譜に偏る」という発言から、大陸と違い、側陸地については複数存在する模様。



ヴェルクレア】

本作品の舞台となる国家。元は四つの異なる国で、南のヴェルリアが統一戦争を起こし、北のウィーム、東のアルビクロム、西のガーウィンの三国を併合した。
王都はヴェルリア。

旧北の王都・ウィーム

→詳細はウィーム参照

旧南の王都・ヴェルリア

現王都。海業と商人の都。海の加護を得ており、海と共に生きる都市でもある。
ウィーム以外から塩を得られない呪いがかけられている。
火竜と海竜との結びつきが強く、精霊や妖精は水に纏わる特徴を持つ者が多い。
また、火の魔術が強く、土地の生き物達は目で見てわかりやすい類の大きな力を持つ。(k6)

平地を森に囲まれ、中央からだいぶ離れてから山々となるウィームとは違い、王都のヴェルリアは海辺が一番低くなっており、そこからなだらかな勾配にみっしりと建物が並び、一番高い位置に王宮がある。また、王都の道路は砂色の石畳になっており、日差しが強く色鮮やかな明るい街並みの色彩に良く映える。
国に管理された見事な港のすぐ奥には職人街や船乗り御用達の飲み屋や道具屋が所狭しと連なり、その袋小路の石壁には違法増築された併設空間への扉がある。
大運河沿いには華やかな商館が立ち並ぶ。また、閑静な高台には庭園や貴族の館が連なる。

下町の者達が貧しく貴族だから裕福ということもなく、港沿いの小さな屋台の店主が海の秘宝で大貴族より儲けていたりもする。
計算高くしたたかで、噎せ返るような命の営みが行き交う万華鏡のような街であり、ウィームと同じ王政の土地ではあるが、どこか闇鍋のような得体の知れない賑やかさと如何わしさがある。
ネア曰く、ウィームが上品に陳列された高級テーラーなら、この街は天井いっぱいまで品物がぎゅうぎゅうに詰め込まれた雑貨屋のようであり、しかもその雑貨屋にはとんでもなく希少なものや高価なものが棚の隙間に詰め込まれているようだとのこと。

境界となり得る海沿いの国であったことから、時間と世界が交差して押し寄せてくる漂流物という厄災についての知識を多く有していることが、ネアとヴェンツェルが漂流物の城に落とされる事件をきっかけに明らかになった。(k784)
ヴェルリア王族は、元より境界の向こう側から来た者だという説もあることから、ヴェルリアの古い貴族の中には、海の向こうからやってくる力を持つ者を招き入れると大きな富を授かるという言い伝えを信じている者が多いという。(k785)

ガレンエーベルハント

王都にある最高位の魔術機関である魔術師の塔。この組織の長をガレンエンガディンと呼び、現在はエーダリアが務めている。
歌乞いの統括も担う。

ウルメラ

王都の中央から少し西側にある港町。
平原と海に面し、町が小規模で物流も良い。

料理人の卵に人気の町で、他国の調味料や食材も手に入れやすく、質のいいレストランが多い。
ヴェンツェルはこの町のトルテッリが大好きで、時折お忍びで食べに来ている。

最近では人気の観光地の一つになっている。
宿泊施設が少ないため、朝でも外部からの出入りがあり、近くの大きな町から訪れるという観光客で日中は賑わいを見せる。
最近では、行列が出来る有名レストランの朝食ツアーもある。

城壁に囲まれている。陸からの敵に備えたものではなく、港から侵略があった際に町ごと海の玄関口を塞ぐために造られたもので、その際には住民達は転移で町を出る。
王都のように正規海軍がいない港のため、他国からの侵攻などを想定したこのような護りがあるという。


旧東の王都・アルビクロム

工業が盛ん。学徒と書架の街。太陽の光を好まない、雨と霧の街でもある。
黒檀色の石で威圧感のある窓の少ない建築を好む。ゴシック建築を彷彿とさせるガーゴイルに、街中に塔が多いのが特徴。窓が少ないのは本に日の光を当てないようにするため。
商業用に開発されたもののどこか雑然としている。また、夜の繁華街が名高い。
食べ物に関してはとても評判が悪い。
第五王子の母がアルビクロムの王族だった。
精霊や妖精は煙や影などが多い。現在のトップは第三王子の系譜。

  • 劇場……音楽や演劇のためではなく、学術や数式を分かりやすく浸透させる為に建てられた。

  • 武器庫……大きな黒い塔。国境域で魔術の薄い土地を守るために建てられた。他にもいくつか点在している。

  • ノーレム聖堂……夜の繁華街にある。裏手の墓地はとても広く、木々や花に囲まれている。墓地というものは大変に魔術的な敷地なので、部外者の立ち入りは厳しく制限されている。グリムドールの鎖を探せる月の羅針盤を作った黒煙の魔物が墓地の中央にある月の女神の像に住み着いていたため、ネアたちが訪れることになった。(40)

  • 森林公園……乗馬用のコースや遊歩道がある大きな公園。奥にダイアナの噴水がある。ディノに片腕を落とされた黒煙の魔物が逃げ込んだ場所。

  • 旧王宮……月の魔物のモニュメントがある。

  • 王立図書館……妖精が住んでいる。

  • 博物館


ロンディアの砦

アルビクロムの国境域、ハヴランとの国境にある砦。
ラッカムがヴェルクレアの騎士の身分を装う際に名前があがった。


旧西の王都・ガーウィン

教会文化と信仰を司る都市。
四角く区画整理されている(ものすごく几帳面な誰かが都市開発したのだろうと思ってしまう整然ぶり)。
ゼベルの叔父が領主を務めている。枢機卿リーベル(ゼベルの兄)の主な活動場所となっている。
天上湖のある空中都市が観光地として有名。
爬虫類系の精霊や妖精が多い。ミカエル曰くあまりかわいくないとのこと。
第四王子ジュリアンの母はまだ統一戦争前のいち国家であったガーウィンに亡命したロクマリアの王族である。瞳占いをした水竜の巫女さんが務めていた神殿がある。

鹿角の聖女とされる修復の魔物を祀るのがこの文化圏の教会の成り立ちだが、その中には土着の信仰により祀られる様々な人外者達専用の神殿や教会も混ざっている。
枢機卿であるムエノやリーベル達は、教会組織の中心となる鹿角の聖女にのみ仕える信徒であるが、それとは別に、同じ教会組織の中から、古くからある信仰や祀り上げられた祟りものなどを司る教会の管理者を選出し、神官とする。
流行の大きな信仰が雑多に散らばった様々な信仰を飲みこんだ結果、このような形に収まったのだが、古くから神官と呼ばれていた土着の信仰を司る者達の呼び名を変えるのは不可能とされ、教会組織の中に別の魔物を祀る神官がいるという奇妙な形になっている。
それぞれに若干ではあれ教えなども違う。(554)
その成り立ちから信仰の系譜が強いので、目に見えず心や魂に作用する類の魔術に長けていおり、また、固有魔術を持つ者が多い。(k6)

空中都市

ガーウィンにある雲の上にある空中都市。街の中心にある真円の天上湖が有名。この都市の上にも幾つもの島が浮かんでおり水が循環している。観光資源を生業としている都市で、年間に上がれる観光客の人数は厳しく制定されている。一年前から空中都市観光を予約し、特殊な遊覧船に乗らないと行けない。(260)


カルウィ】

ロクマリア域と呼ばれる、旧ロクマリア国崩壊後に勃興した小国群を挟んでヴェルクレアの西方に位置する大国。
紛争多発地帯。支配の質を持つ土地。一般的には短気で残虐な性格の者が多い。
特殊空間に居を構える水竜の国への入り口や、豪華絢爛な犠牲の魔物のための神殿、また南西部にかかる空の砂漠には星闇の竜達の宮殿がある。
旧ロクマリアの王族である、ジュリアンの生母の妹が亡命している。
最近カルウィの王弟の息子と第五王子で土地の利権をめぐる大きな内戦があった。
情勢はきな臭くヴェルクレアに友好的な王族もいるが、国力が安定している今こそ領土拡張をと声高に唱える勢力もある。
一年に一度海の日と呼ばれる障りの日があり、明確な姿を持たない怪物が現れる。
この日を祝祭日にし、民に海遊びなどを推奨して海に行く者の中から無差別に贄を捧げることで、怪物を鎮める方策をとっている。
林檎の木の災いによって滅びたカルフェイドの後継国。


アチア】

ネアがアルバン山に巣を作ろうとした梟の魔物を追放した追放先の国。
南国で果物が豊富。


イスキア】

海沿いの小国。
対岸の小国に侵攻され一度は属国になったが、反乱を起こして宗主国を滅ぼすことに成功した。
しかし政情は厳しく、亡命を目論む高官によりウィームのイブメリアの儀式を損ないエーダリアに瑕疵をつける計画を企てられ、事件が起きた。ウィームに来る前に送り火の魔物が住んでいた国。(k561)


エイコーン】

海沿いの共和国。近隣諸国の中では中堅どころの国家。
議会制だが、府王と呼ばれる世襲制の代表者を立てている。府王に独裁的権限はなく、主に外交上の役割を担う立場で、王政が多い諸外国との交渉に立つ。
人外者の目に止まらないほどに中庸な国家に見えていたが、その実、中庸であり続けることに特化した固有魔術が育っており、k446以降のインク瓶の竜の予言の禍を退けた後、高位の魔物たちが注目するようになった。


ガシャ】

カルウィの近くの国。
アルテアが教会組織の一つを解体した。


ガゼッタ】

ガゼットカルナの後継国。
k223でネアがバタークッキーを買い求めに訪れたアクテー天上修道院のある国。
三領制度のうちの大鷲領では、妖精の王族と人間の王族の婚姻が盛んにおこなわれており、独自の教会文化が栄えている。聖堂妖精たちが大きな力を持ち、土地の人間は彼らと共存してきたとされる。(k407)
国土は、古ガゼットの一領地と同じ。(k409)


ガゼット】

ヴェルクレア(ガーウィン)とカルフィの間にある、西方の中堅程の国。114でクラヴィスの儀式に立ち会っていたネアは、滅亡間近のガゼットに引き落とされ、ウィリアムと初めて出逢った。この時のガゼットは121の後に滅びている。
または旧ロクマリア国の一領になる以前の国名を指す場合もある。
 → 古ガゼット参照

王城は、高台にそびえる尖塔が木に止まった大鷲に似ていることから、大鷲城と呼ばれた。
古ガゼットの頃より続く三領制度のもと、三領の王を戴いている。(k407)
以前は旧ロクマリア国の一都市だったが、南方からの香辛料の中継地や大国であるヴェルクレアからの品物の経由地として、また森と川に恵まれたこともあり栄えてきた。加えて当時のロクマリア国中央部からの目も届きにくい国の最端という立地も伴い、不相応な自由と財力を手にした結果、周囲の国の独立運動に便乗する形で再度立国、辺境伯が王座に就いた。
しかし独立戦争の被害が最も少なく豊かさを維持したことで、ロクマリアから独立した際に疲弊しきった周辺諸国の侵略を呼ぶ原因となった。最終的には教皇軍と改革軍の拮抗した勢力による総力戦となり、ウィリアムが鳥籠を展開するほどの激戦を経て崩壊した。
王子は侵略戦争の中で妻に裏切られ死亡したが、国王は早々に亡命している。974で、ガゼットの王族はそもそも隣国の政情不安を解消したいバーンディアたちが駒として育てていたことが判明した。
ガゼットの跡地は、ガゼットカルナの一部となっている。
この地域の変遷は以下の通り。なお、ネアはロクマリア崩壊後のガゼット興国後にこちらに引き落とされたことになる。
古ガゼット→ロクマリア国の一都市→ガゼット→ガゼットカルナの一部→ガゼッタの一部


ガゼットカルナ】

121の後に滅亡した旧ガゼット跡地と旧ロクマリア公国の西北部の中間地帯を含む地域にできた国。k223でネアがガゼッタ国のことをガゼットカルナの後継国と表現しているため、この国で国名を変更する事態があったことが窺える。
かつてのロクマリアを支えた地下資源の宝庫で、魔術を多く含む鉱石や地下水脈が多い土地柄。


クレアズル】

ヴェルクレアとカルウィの間にある小国。
静謐の書によって守護された国だったが、砂糖の魔物の思惑により書が奪われ、更には純白の襲撃にあい国力を落とした。近年価値が高い魔術鉱脈が見つかったことで軍部の気運が高まっていた。
星竜信仰の遺跡があるラズィルが残響の残した幻惑の魔術で閉じた街となり事件の舞台となった。


クロアラン】

仮面の魔物による被害が出てしまった国家。


コルジュール】

リゾート地として観光で栄えている国。周辺諸国の要人たちにも避暑地として重宝されているため、戦禍に巻き込まれないよう、国際条約で保護されている。
もとは太陽や南洋の系譜の地域のひとつだが、明るい海を欲した北海の精霊の一人が治める、北海の系譜の力の強い飛び地。そのため魔術的にも稀有な正反対の二重属性を持つ。
貴族の子弟たちのための全寮制学院と、海辺の高級リゾートが有名な美しい港町として知られている。(k425)


シャスフィック】

ヴェルクレアと国境を接する小国。
かつては旧ロクマリアの一部だったが、未だ混乱する他地域よりいち早く国土をを固めた堅実な国。
(崩御ではなく退位の形での)王位交代の一報を受けたネアが、前の世界で孤独に暮らしていた頃の記憶と重ねて心を揺らし、ディノと語らう一幕があった。(k82)
なお、この国に対して言及のあるk82の投稿日は、平成から令和への元号変更日である2019/5/1。


スーフィ】

旧ガゼットから、旧ロクマリア公国の西北部の中間地帯にできた国。ガゼットカルナより東側に位置する。(525)


スール】

スールの国母である精霊を信仰する、狂信的な南方の小さな国。国森の記憶が良質なエメラルドとして砂の中から生まれてくる。春と長い夏を行き来する気候。
珈琲色の肌を持つ緑の瞳の人間達が暮らしている。ウィリアムがうっかり腐らせた。
アルテアが前にここで悪さをしていた。


ディアニムス】

側陸地にある中規模の国。同じ側陸地にある一番の大国には僅かに及ばない国力だが、農耕、酪農の盛んな音楽の魔術に育まれている。(k483)


ハヴラン】

ヴェルクレアの国境沿いにある国。アルビクロム・ロンディアの砦と隣接する位置にある。


ファーシタル】

死の精霊の怒りを買った旧ロクマリアの魔術師の一族が逃れ、そこに住む夜の国の王と呼ばれる夜の座の精霊の王弟と契約して生まれた森の中の小国。
冬と夜が長く、民は皆銀髪を持つ。土地も人も魔術可動域がとても低く、潤沢に採れる森結晶や鉱石の取引と銀やレースなどの精緻で繊細な加工品、コルヘムが主要な産業となっている。ファーシタルの森とされているハイドラターツは森の西方、ターハウの渓谷寄りで、黄色みがかった良質な森結晶が取れる。これは契約によりファーシタルの民の本来の魔術可動域のほとんどがここへ吸い上げられているからである。(n19) 
また、周囲には終焉の系譜の精霊も多く住んでいる。(s2)
作中では、人外者がその伴侶である人間のために人間の国を治めることになっためずらしい土地として、ディノ達の会話にのぼった。(k199)
外伝「長い夜の国と最後の舞踏会」の舞台。


マグダリ】

花の国。ウィームの中央都市ほどの小国。
すぐ隣は砂漠の国だが、春の妖精達の豊かな祝福があり、大きな花畑とその花からできる高価な香水が有名。
祝福のある花の中で暮らしてゆくことで、美などの祝福を子供に授ける種類の妖精が多く、住んでいる人は皆美しい。黒髪で緑の瞳、肌は優しいミルク珈琲色の人が多い。
有名なアイスクリーム店がある。


モンスーリャ】

山羊と茶畑しかない西の辺境の国。


ランシーン】

ウィームの遙か遠くにある島国。この一体は旧世界由来の魔術や生物が息づいている。
カフタルという高地がある。
国王軍と王制を排したい港町の商人の軍による内戦が起きている。
国王を支持するアルテアと商人達を支持するアイザックの国盗りゲームの舞台。
王家の姫が商人達につきアイザックの駒になったため、それを籠絡する為にアルテアが動き、大怪我を負うことになった。


ロシエル】

北方の国。ディノがネアに観せてあげたい劇場がいくつかある。


影の国】

海竜戦に使われるあわいの国。海竜の離宮に出入りのための門がある。
王都は灯台の街と呼ばれている。
前代の世界の中で、魔術が潤沢であったり栄えていたりした土地の残骸が、海に飲み込まれたその底で再生したもの。
管理者である海竜と海の精霊から招かれないと入れない上に、招かれて入っても力を振るい難い。
1年に1日ずつ、海を見てはいけない日と、森に入ってはいけない日があり、海からはジアリノームと呼ばれる怪物が這い上がってきて地上の生き物達を食べたり呪ったりし、森の中にはトファイノームと呼ばれる怪物が現れて地上に住む穢れた心の生き物を滅ぼす。後者は食事のための殺傷までもゆるさぬ狭量さなので、ほぼ無差別となる。
前代の残響の中から、怨嗟や怨念のような良くないものが形を持つ日で、いずれの怪物も巨大な蛇とも竜ともつかぬ姿をしているが性質は正反対で、ジアリノームは前代においての咎竜にあたる存在、トファイノームは光竜にあたる存在がいたのかもしれない、とグレアムは語る。


地底の国】

ハヴランの方面にある。門番は岩の精霊。
焼き肉弁当屋の引っ越し先。(746)


流砂の国】

地竜が守護する国。地竜が運営する有名な砂風呂がある。


死者の国】

死者が向かう国。ウィリアムの管轄。
ここで過ごす事により生者であった頃の執着と自我を洗い流して次の生へと向かう。
墓犬と兎の掃除婦が通りすがりの死者を刈り取ることにより、恐怖によって街の治安が守られている。
名を奪われると、死者の国の住民として定められた日以外出られなくなる。
また、生者がが死者の国に送り込まれると、周囲の者達はその人間のことを忘れてしまう。
元々は魔物によって殺された者もここに来ていたが、魔物の襲撃が面倒でそれを分けた。


死者のあわい/シーヴェルノート】

魔物に殺された人間が行く死者の国。ウィリアムの管轄。
死者を取り戻そうとする魔物の襲撃に業をにやしたことにより、あわいに設置された。
恩赦日には死者に縁のある魔物が国に入り、面会することができるが、死者の同意なしに連れ出したり、損なうことはできない。
ネアがかつていた世界との境界ちかくにあり、奥にいけばいくほど魔術が希薄になる。
外伝「ジョーンズワースの魔術師と雪白の歌姫」作中で、グラフィーツの口から、ネアのいた元の世界はこの世界から古き時代に剥離したもので、元々何らかの通行条件があった可能性があることが語られている(j8)。異なる二つの世界が境界があいまいになる日に限って繋がるのはその成り立ちからくるものと思われる。
二つの世界が繋がっている時には、境目の国境域は汽水域とも呼ばれ、ネアのいた世界との時差が無い緩衝地帯として存在している(j30)。


南方にある島国】(国名不明)

永久凍土に閉ざされていて、氷と月の獣達が支配しているらしい。ちびふわの元と思われる幻の獣ウィーミアがいる。
そこには氷の酒の泉があり、木で出来たものを一晩漬け込むと、その表面に氷の砂糖が結晶化して採れる。
アレクシスがスープの材料を探しにいく予定の島(965)。


海沿いの小国】(国名不明)

澱の寺院と呼ばれる海から上がった怨嗟や祟りものを鎮める為の古い遺跡と、そこを治めるに足りる古の魔術の泉がある。
古の魔術と悪しきものを鎮める寺院を持ちながらも、その豊かな土壌を生かし切れず、面白みのある人間や産業が育たない。
そのことに疑問を持ったアルテアが、ゆくゆくは堅実さも腹黒さも中途半端で長く居座りそうな王を引きずり下ろす為、やがて王を殺す革命家達の旗印になる男を仕込んだ。(s2)


豊かな農産業と夏草の雫の生産で栄えていた国】(国名不明)

湿地に綿密に計算された水路を張り巡らせ、豊かな農産業と夏草の雫の生産で栄えていた国。
侵略者が水路を壊して制圧するも、修復する事ができず湿地にもどってしまった土地を扱いきれず、放棄された。
遅々として復興が進まずに居たが、アルテアが旗頭となる王子の皮をかぶせた人材を投入することでてこ入れを計った。(s2)


終焉の呪いを受けた小国】(国名不明)

すべての王族が一定の年齢になると死に至る終焉の呪いを受けた小国。重病の娘を救うためと偽りを吹き込まれた王が死の王の心臓を狙ったため、ナインが定めた代償として王族である限り一人の例外も許さぬ厳しい呪いを受けることになった。そんな呪いにすべての家族を奪われた王弟が、疫病馬車の辻毒で王子たちを付け狙い、最後には鳥籠を要する激しい戦いとなった。(k197)


海沿いの小国】(国名不明)

悪政を敷く王を革命で打ち倒した際、革命軍の旗印であった隣国王庶子の娘を処刑したため、隣国王の報復を受けて滅びた。
革命軍を含めた一連の流れはアルテアの仕込み。手入れをして流通に長けた土地に整えたのに、また2つの国に割れてしまったために再度の統一を目論んだ。
生き残ったかつての革命軍の英雄がその事情を知り、禁呪により命を永らえアルテアへの復讐を果さんとする事件があった。(713)


イスキアを属国とする海沿いの小国】(国名不明)

防壁と呼ばれる特殊な魔術を持つ港町を盾として近海の覇権を争っていた海沿いの小国。
大学講師として入り込んだアルテアの仕込みにより、対岸の属国イスキアの王子を留学生として招き入れ、結果として侵攻を許し、滅びた。(621)


カイン】(亡国)

政争に負けて出奔した旧ウィームの王族達により建国され、のちに原因不明で滅びた。
緑の女王と呼ばれる妖精の女王が住まう森の潤沢な魔術を蓄えた土地で、その祝福を受けた薔薇の香りと薔薇色の輝きを帯びた薔薇金の鉱脈があり、一国の王を凌ぐほどに裕福だった土地だが、ある時忽然と姿を消した。
かつてこの都の守護をしていた魔物が力を失った結果、森の精霊が勢力を増して都を飲み込んだとも、藤の魔物の怒りを買ったとも、奇病により一晩で滅びたとも様々な説がある。
230話で、城の跡地の書庫で泳ぐ鯨が落とした絵本と絵本の裏表紙に隠して残された手記から、カイン滅亡の真実が明かさた。→黄金の騎士の絵本
絵本の表紙には、カインの領主だった旧ウィームの最盛期につくられた王の指輪が隠されており、拾ったネアからエーダリアに絵本ごと譲られることになった。


古ガゼット】(亡国)

旧ロクマリアの一領になる以前に存在した独立国。交易の要所として栄えた。
作中、旧ロクマリア滅亡後に独立したガゼットとの表記上の違いはない。
国の維持に特殊な仕組みを敷いており、国内を三つの領地に分割にし、それぞれの領地を治める者達を国境伯という肩書に据えた上で、なおかつ各領地の王としていた。
またガゼットそのものを治める国王は、政治的な役割を持つ外交官のような存在でしかなく、三領地の王族の中から選挙で選出された。最も多くの国王を輩出してきたのが、大鷲城のあった領地。
大鷲城はのちの新ガゼットでも存在しており、ネアが114ウィリアムと初めて出逢った場所。
多くの人々が行き交う領内を円滑に治めるため、この三領制度が始まったと言われている。
この国の仕組みは後のロクマリア領地としてのガゼット地域→ガゼット→ガゼットカルナ→ガゼッタへと受け継がれている。

カルザーウィル】(亡国)

西南の大陸の端にあった大国。国勢を平定する為に周辺諸国を侵略し続けた残虐な王を、守護竜であった夏闇の竜の王子が疎んじて討ち、それに乗じて乗り込んできた他国の軍により滅びた。
王都の歌劇場は、影絵として死者の国の最奥の街に移設され、50年に一度の特赦のための舞台として使われている
竜が出入りする事も珍しくはなかったので、空間併設の魔術により外観よりも中ははるかに広く、また天井も高く作られていて、中で飛ぶことができるようになっている。


カルフェイド】(亡国)

カルウィの前身となる砂漠の大国。七つの州国で構成されていたが、白本が齎した林檎の木の災いにより、当時の王都の全てが林檎に喰われ、中心となる国が倒れた為に滅びた。(k437) 
各州国の直系の王子の中から、苛烈な戦いを勝ち抜き最も力のある者が国王となった。力が全てとされるカルウィの残忍な気質と手段を選ばぬ苛烈な継承争いはそこから引き継がれたものと思われる。
外伝「林檎の魔術師と災いの書」の舞台となる七の州では、将来の国母になるかもしれない側妃の運命の基盤を州国に繋ぎ、カルフェイドに隷属させる儀式が行こなわれていた。


チェスカ】(亡国)

紅茶と香草が有名。太陽と豊穣に恵まれた国だが滅びた。ノアとネアが出会ったラベンダー畑は戦争により燃えてしまった。


ラエタ】(亡国)

高慢の国。魔術の発展で急速に大きな国に育ったが、それまでは近隣に集まる小さな国や集落の集まりがある土地に過ぎなかった。
復活薬によって死の恐怖から逃れ、多くの魔物達の加護を得た事で豊かな国になったが、次第に生きる事に倦み死ぬ心配の無い狭い世界だけを尊ぶようになり、最終的には死さえも支配しようとしたことで終焉の怒りをかい滅ぼされた。
ラエタの最後をくりかえすあわいが残され、そこにネアが放り込まれる事件があった。


リルベリア】(亡国)

深い森の中にある、豊かな林檎畑と上等な林檎のお酒の有名な美しい小国。高位の人外者の庇護を受けてか、長く他国の侵攻を許さず、千年もの歴史を繋げた。
近隣国である旧カルフェイドの王子の不興を買い、王族は勿論のこと、数少ない国民達の一人残らずまでが粛清されて滅びた。
実際は王位を狙う王子による一方的な侵攻で、全ての国民が高い魔術素養を持っていたことから、他国のように属国にされることなく、報復や呪いなどを防ぐために皆殺しにされ、死者の日にも戻ることができぬようすべての土地が焼き払われた。
少なくない数の人外が暮らしに寄り添い、また100年に一度訪れる旅の魔物を騎士団に迎え入れてみんなで歓待するのどかで豊か国だった。
最後の王にはウィームの王女が嫁いでおり、たった一人生き残ったウィームの血を引く王女は古い林檎の妖精の伴侶となり妖精の国へと迎えられたことがオフェトリウスの口から語られた。(k437)
その最後の王女の物語が、外伝「林檎の魔術師と災いの書」
また、毒を盛られ、守護する土地とともに焼き払われた豊穣の妖精たちの呪いが気象性の悪夢にのってリーエンベルクを襲う事件もあった。(k347)


ロクマリア】(亡国)

ネアが引き落とされる2年前に継承争いと疫病で滅びた大国。最盛期には旧ウィームと国境を隣り合わせにしていた大陸一の大国だった。今は旧ガゼットを含む十一の国に分かれている。
小さな国の集まりとして生まれた成り立ちから、複数の王家の中から一人の王と王妃を選ぶシステムになっており、全盛期には7つの王家があったが、国の終焉が近くなった頃には三王家までに減っていた。
一氏族が星闇の竜の賢者クラ・ノイが庇護する星霞の花の妖精を根こそぎ狩り尽くしたため、狩った人間達を地上から一掃しようとして祟りものになり、大きな被害を出した。星霞の花は兵士達の士気を高める興奮剤の原料であり、言わば、国による乱獲で滅びかけたともいえる。報復の対象は国そのもので間違いはなかったが、ウィリアムがクラ・ノイを粛正したことで全滅を免れた。竜が起こした二番目に大きな事件として伝えられている。(k12)
ジルフの悲劇の舞台。ジュリアンの生母はロクマリアの元王族であり、まだ統一戦争前のいち国家であったガーウィンに亡命した。
先代の犠牲の魔物が復活する為の強大な犠牲の魔術の贄にされた。(961)

ハーグルムーハの街

ロクマリアがカルウィ近くまで領土を広げていた最盛期、最も東寄りだった国境域の街。処刑された第二王子の支援者達が多く住み、国王に取り潰しを命じられたが、取り潰しの日の朝に突如として街まるごと消失したと思われていた。(k360)
実際には、街まるごと山猫商会の管理する魔術金庫に移設され、ハムの街となった。
良質な陶器と燻製肉が有名で、最も有名な食べ物は林檎の木のチップで燻製されたベーコン。建物の整い方から貴族の街のようだが、兵士達に人気の安価な食堂が多く、中流階級の人間達が多く暮らしてきた街。


ロクマリア公国】(亡国)

ロクマリアの公爵家が本国の滅亡の後に興した国だが滅びた。
現在は小さな三つの自治政府により治められている。そのうちの一つは小さいながらになかなかに優秀な自治区。




◆名称不明の国にある地名・施設

インバル
海竜王戦で出た地名。影の国の西方にある。
その海域にある島の礼拝堂に海竜の剣の一対が納められており、海峡の魔物がそれを守っている。

ヴァレー
雪山の山裾に広がる湖のほとりに建つ石造りの元小国の城は、現在は湖畔の王の食堂と呼ばれるレストランになっている。この場所でしかヴァレーの氷河ワインが飲めない。
また湖上で魔物や竜、妖精、精霊、上位者たちの新年の舞踏会が開かれる場所でもある。

オアシス・サナアーク
旧ガゼットの延長線上にある国にある。寺院が中心。
かつては豊かな森に育まれた千年王国と呼ばれる小さな国があったが、精霊の王子に伴侶を殺された白百合の魔物が全てを滅ぼし、一面を水白の砂漠にした、とされる。実際のところは、親友の妻を救えなかった死の精霊の王子の慟哭により、白百合の報復で生者のいなくなった土地のすべてが砂漠化した。
激しい絶望が呪いとして残り、国として失われはしないが、禍子が多く生まれる土地になった。
林檎の魔物が殺された場所であるサナアークだけがオアシスとして残っている。
近年地下に旧時代の天文学の都が発掘され、その一部が観光地として整備されつつある。星空の遺跡広場という見事な星空の事象石が売られる市場などがある。(s7)

お盆の町
現在十八確認されている円形、楕円形のお盆型をした土地に自然派生した魔力隔絶地の中の集落を指す。お盆型の土地自体は今後も増えていくらしい。
k414,k415でネアたちが花蒸しを食べに訪れたのもお盆の町のひとつで、二番目に古い場所。

コロール
どこにも属さない、特別な職人達と水路と運河の町。ランテラの都の近くにある。
選ばれた商人や高位の人外者達、そしてコロールの工房で作られた道具の持ち主など限られた者しか入れない。
行くべき者が行くべき時にしか門戸を開かない選別と排他の魔術の門に守られている。
あまり大きな町ではないので、大通りと称される道も片側をようやく馬車一台が通れるくらいの幅。中央に大きな水路、その水路の両脇と店舗側に歩道を配した構造で、石畳の道はどこも一方方向にしか進めない。なので右回りか左回りで町を巡ることになる。

:{スノ

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2026年07月17日 07:58