ひょんなことから女の子
名無草 1-1
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hyon
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75 :名無草 :2007/03/01(木) 00:53:41.70 ID:RWqtcOcQ0
?「よっ!」
そんな馴れ馴れしすぎる挨拶に振り返る。
男「ぁ、俺君。おはよう」
そこに居たのは同い年の活発そうな男の子、
ただ首から下げた三角巾は左腕を包んでいて、
そこが健在ではないことを示していた。
この頃の彼は僕より5センチくらい身長が高かった、
今じゃ15センチは違うけどね。
そんな馴れ馴れしすぎる挨拶に振り返る。
男「ぁ、俺君。おはよう」
そこに居たのは同い年の活発そうな男の子、
ただ首から下げた三角巾は左腕を包んでいて、
そこが健在ではないことを示していた。
この頃の彼は僕より5センチくらい身長が高かった、
今じゃ15センチは違うけどね。
この頃は、病弱だった僕の病室によく遊びに来てくれた、
唯一の友達だったっけ。
学校にもほとんど行けなくて、
幼い頃の友人と言うと本当に彼くらいしか居ないと思う。
今でも、多分唯一親友と呼べる大切な友人。
唯一の友達だったっけ。
学校にもほとんど行けなくて、
幼い頃の友人と言うと本当に彼くらいしか居ないと思う。
今でも、多分唯一親友と呼べる大切な友人。
彼はよく学校でのことを話してくれた。
学校での生活は本当に輝いて見えて、
まるで物語でも聞くように耳を傾けていたっけ。
この日も多分彼の話を聞いていたんだろう、
そんな懐かしい日々の記憶。
学校での生活は本当に輝いて見えて、
まるで物語でも聞くように耳を傾けていたっけ。
この日も多分彼の話を聞いていたんだろう、
そんな懐かしい日々の記憶。
77 :名無草 :2007/03/01(木) 01:07:41.10 ID:RWqtcOcQ0
『ジリリリリリリ……』
面白みのない目覚ましで目を覚ます。
ほとんど反射条件で時計に手を伸ばして、
恨みの篭った拳骨をくれてやる。
時計はピタリと止まり、
再び空気は穏やかな朝のものへと変わっていく。
面白みのない目覚ましで目を覚ます。
ほとんど反射条件で時計に手を伸ばして、
恨みの篭った拳骨をくれてやる。
時計はピタリと止まり、
再び空気は穏やかな朝のものへと変わっていく。
そして三十分後。
俺「ぁー、朝。か?」
誰も居ないのになぜか疑問形になってしまった。
見ると昨日閉め忘れた窓ではカーテンが踊り、
二つの布の合間からは光が漏れている。
俺「朝、か」
気を取り直してもう一度。
そして時計を見ると、
誰も居ないのになぜか疑問形になってしまった。
見ると昨日閉め忘れた窓ではカーテンが踊り、
二つの布の合間からは光が漏れている。
俺「朝、か」
気を取り直してもう一度。
そして時計を見ると、
どう見ても遅刻です、本当にありがとうこざいまs(ry
慌てて着替える。が、ふと思った。
なぜこんなに慌ててるんだ?
どうせ遅刻なら教師にどうこう言われないように、
休み時間に着くように行けば良いじゃないか、と。
もともと真面目な方ではない、
皆勤賞も逃しているし急ぐ必要もないだろう。
こうして平静を取り戻し、のんびりと学校に行くことにした。
なぜこんなに慌ててるんだ?
どうせ遅刻なら教師にどうこう言われないように、
休み時間に着くように行けば良いじゃないか、と。
もともと真面目な方ではない、
皆勤賞も逃しているし急ぐ必要もないだろう。
こうして平静を取り戻し、のんびりと学校に行くことにした。
78 :名無草 :2007/03/01(木) 01:21:19.76 ID:RWqtcOcQ0
一限目と二限目の間の休み時間、学校へとたどり着く。
がやがやと喧しい教室に入り、自分の席に向かう。
?「お、俺じゃねぇか。こんな時間に登校とは社長にでもなった気か?」
と後ろから声がかかる、振り返らなくても分かる。
コイツは友、俺の悪友で、ついでに言うなら男との共通の友人だ。
俺「っるせー、上様と呼べ上様と」
中身もなにもあったもんじゃない、いつもの会話が始まる。
自分の机に座り、話していると始業の鐘がなった。
俺「ぁー、次何だっけ?」
友「睡眠」
俺「黙ってろ」
こんな感じの学校生活です、お父さんお母さん、ごめんなさい。
思ってもない事を口走りそうになりながら、
とりあえず睡眠を取ることにした。
がやがやと喧しい教室に入り、自分の席に向かう。
?「お、俺じゃねぇか。こんな時間に登校とは社長にでもなった気か?」
と後ろから声がかかる、振り返らなくても分かる。
コイツは友、俺の悪友で、ついでに言うなら男との共通の友人だ。
俺「っるせー、上様と呼べ上様と」
中身もなにもあったもんじゃない、いつもの会話が始まる。
自分の机に座り、話していると始業の鐘がなった。
俺「ぁー、次何だっけ?」
友「睡眠」
俺「黙ってろ」
こんな感じの学校生活です、お父さんお母さん、ごめんなさい。
思ってもない事を口走りそうになりながら、
とりあえず睡眠を取ることにした。
79 :名無草 :2007/03/01(木) 01:37:10.04 ID:RWqtcOcQ0
いい感じでまどろんでいると。
?「俺君、俺君起きて。ほら、先生が睨んでるから」
そんな小声と体を揺らされる感覚が俺の意識を現実へと掬い上げていく。
俺「んだよ男、あと5分……」
?=男「ダメだって、ぁ……もう知らないからね」
ようやく静かになり、もう一度夢の世界n「俺、起きろ」
俺の耳を引っ張り上げる女教師の姿がそこにあった。
?「俺君、俺君起きて。ほら、先生が睨んでるから」
そんな小声と体を揺らされる感覚が俺の意識を現実へと掬い上げていく。
俺「んだよ男、あと5分……」
?=男「ダメだって、ぁ……もう知らないからね」
ようやく静かになり、もう一度夢の世界n「俺、起きろ」
俺の耳を引っ張り上げる女教師の姿がそこにあった。
俺「あ゛ー、まだいてぇよあの馬鹿力。本当に女かよ」
言いながら弁当箱を開ける。
そう、今はめくるめくはやb…じゃなく昼休み。
友「あれはお前が悪いっしょ、にしてもあんな美人にならいj
俺「Mが、救えねぇな。男、お前もそう思わないか」
男「は、はは。そ、そうだね」
実は男もMだったりするのは彼だけの秘密である。
こうして弁当はなくなり、雑談談笑が続く。
言いながら弁当箱を開ける。
そう、今はめくるめくはやb…じゃなく昼休み。
友「あれはお前が悪いっしょ、にしてもあんな美人にならいj
俺「Mが、救えねぇな。男、お前もそう思わないか」
男「は、はは。そ、そうだね」
実は男もMだったりするのは彼だけの秘密である。
こうして弁当はなくなり、雑談談笑が続く。
12:55頃、男は生徒会の方の仕事で席を外した。
俺「にしても酔狂と言うか面倒好きと言うか」
友「男か?」
俺「そうそう、なんで委員長?あんな物なるだけ損な気しかしねぇ」
友「まぁ良いんじゃね?あいつああ言うの向いてるし」
俺「んー、そうかねぇ」
友は半分以上早弁していたので昼食が足りないらしく、
適当に話しながら食堂まで行くことにした。
俺「にしても酔狂と言うか面倒好きと言うか」
友「男か?」
俺「そうそう、なんで委員長?あんな物なるだけ損な気しかしねぇ」
友「まぁ良いんじゃね?あいつああ言うの向いてるし」
俺「んー、そうかねぇ」
友は半分以上早弁していたので昼食が足りないらしく、
適当に話しながら食堂まで行くことにした。
80 :名無草 :2007/03/01(木) 01:50:55.00 ID:RWqtcOcQ0
食堂横の自販機で缶コーヒーを買い、
パンを物色している友の様子を見に行く。
俺「友、何か美味そうなもん残ってねぇ?」
友「オススメは全滅、値段じゅうしならコレかねぇ」
なんて言いながら体育館裏に移動する。
人少ないしベンチあるし結構気に入ってたりする場所だ。
と、そこにはなんだか面倒な物が群がっていた。
パンを物色している友の様子を見に行く。
俺「友、何か美味そうなもん残ってねぇ?」
友「オススメは全滅、値段じゅうしならコレかねぇ」
なんて言いながら体育館裏に移動する。
人少ないしベンチあるし結構気に入ってたりする場所だ。
と、そこにはなんだか面倒な物が群がっていた。
三下1「おら、さっさと出せよ」
一人相手に4人でカツアゲっすか、見た目2年ぐらいかね?
見捨てるとか見逃すのもどうかと思うんで
空になったコーヒーの缶を三下の頭目掛けて投げつける。
スコーンとコントみたいな音の後に頭を押さえてしゃがみ込む馬鹿。
好都合とばかりに近寄ってかかと落とし、俺に殴りかかって来た奴を、
友が不意打ちで横から飛び蹴り。こんな感じで馬鹿4人が沈んで行った。
うん、名乗るなんて馬鹿のすること。
不意打ちでさっさと片付けるのがやっぱり一番楽だ。
で、カツアゲされそうになってた奴を見てみると男だった。
おいおい……
一人相手に4人でカツアゲっすか、見た目2年ぐらいかね?
見捨てるとか見逃すのもどうかと思うんで
空になったコーヒーの缶を三下の頭目掛けて投げつける。
スコーンとコントみたいな音の後に頭を押さえてしゃがみ込む馬鹿。
好都合とばかりに近寄ってかかと落とし、俺に殴りかかって来た奴を、
友が不意打ちで横から飛び蹴り。こんな感じで馬鹿4人が沈んで行った。
うん、名乗るなんて馬鹿のすること。
不意打ちでさっさと片付けるのがやっぱり一番楽だ。
で、カツアゲされそうになってた奴を見てみると男だった。
おいおい……
81 :名無草 :2007/03/01(木) 02:01:53.03 ID:RWqtcOcQ0
男「あ、ありがとう」
俺「ぁー、別に良いってつかたまに怪我してたのってもしかしてこれか?」
服の上からは分からないが、体育の着替えの時なんかには
ところどころにアザが出来ているのを数回見たことがある。
男「そ、そんなことないよ」
言いながらも目を逸らしている、なんつう分かりやすい奴。
俺「んなもん俺らに言えばさっさと片付けてやんのに」
とかなんとか話ししながら生徒会室まで男を送って行った。
俺「ぁー、別に良いってつかたまに怪我してたのってもしかしてこれか?」
服の上からは分からないが、体育の着替えの時なんかには
ところどころにアザが出来ているのを数回見たことがある。
男「そ、そんなことないよ」
言いながらも目を逸らしている、なんつう分かりやすい奴。
俺「んなもん俺らに言えばさっさと片付けてやんのに」
とかなんとか話ししながら生徒会室まで男を送って行った。
自宅に帰り、風呂に入ったり飯を食ったりして後は寝るだけになった。
ベッドに潜り込んで天井を見上げているとふと昼休みの事を思い出した。
まぁあいつ女顔だし、体小さいし標的にはなりやすそうだな。
ちょっと気にした方が良いのかねぇ……。
なんて考えてる間に意識はまどろみに沈んでいった。
ベッドに潜り込んで天井を見上げているとふと昼休みの事を思い出した。
まぁあいつ女顔だし、体小さいし標的にはなりやすそうだな。
ちょっと気にした方が良いのかねぇ……。
なんて考えてる間に意識はまどろみに沈んでいった。
83 :名無草 :2007/03/01(木) 02:18:35.61 ID:RWqtcOcQ0
『ジリリリリリリ……』
面白みのない目覚ましで目を覚ます。
なんだか全身がダルい、風邪でもひいたかな。
そう思いながらも時計に拳骨を……くれてやったと思ったら空ぶり。
2度、3度。空ぶって顔を上げて時計に手をやる。
あれ、なんか時計遠いな。そう思いながらもうつ伏せになり時計を止める。
『ムニュ』なんて音が本当に聞こえてきそうな感覚が胸にあった。
なんだ?と思いながら目線をやると、なんだか膨らんでいる気がする。
それに服も心なしか大きい。と言うか確実に大きい。
興味本位で服を脱いで見る。うん、Cカップ。形も大きさも好みかも。
下も見てみる、もちろん付いていない。
あらあら、俺……
「女になっちまった?」
面白みのない目覚ましで目を覚ます。
なんだか全身がダルい、風邪でもひいたかな。
そう思いながらも時計に拳骨を……くれてやったと思ったら空ぶり。
2度、3度。空ぶって顔を上げて時計に手をやる。
あれ、なんか時計遠いな。そう思いながらもうつ伏せになり時計を止める。
『ムニュ』なんて音が本当に聞こえてきそうな感覚が胸にあった。
なんだ?と思いながら目線をやると、なんだか膨らんでいる気がする。
それに服も心なしか大きい。と言うか確実に大きい。
興味本位で服を脱いで見る。うん、Cカップ。形も大きさも好みかも。
下も見てみる、もちろん付いていない。
あらあら、俺……
「女になっちまった?」
腹が減ってきたので居間に行って朝食を取ることにしよう。
部屋を出ると、姉貴が居た。何か固まってるけど気にしない。
俺「姉貴、おはよう」
言って居間へと足を向ける、と。
姉「可愛い……」
本能が何かを言っている。逃げろ、と。
理性が何かを言っている。諦めろ、と。
姉「可愛い!ちょっとアンタこっち来なさい!良いから!!」
後ろから抱きつかれて引きずられて行く。
俺にとっては魔境も魔境、トラウマに残る『姉貴の部屋』へと。
部屋を出ると、姉貴が居た。何か固まってるけど気にしない。
俺「姉貴、おはよう」
言って居間へと足を向ける、と。
姉「可愛い……」
本能が何かを言っている。逃げろ、と。
理性が何かを言っている。諦めろ、と。
姉「可愛い!ちょっとアンタこっち来なさい!良いから!!」
後ろから抱きつかれて引きずられて行く。
俺にとっては魔境も魔境、トラウマに残る『姉貴の部屋』へと。
84 :名無草 :2007/03/01(木) 02:32:43.03 ID:RWqtcOcQ0
かくして1時間。姉貴の着せ替え人形にされてこれだけの時間が流れた。
姉「そう言えば、あんた誰なの?」
お姉さま、今更そこですか……。
俺「“俺”だけど、まぁ信じないか」
言って少し欝になった。
姉「“俺”?って私の弟の……?」
あー、やっぱり変な物を見るように見てるよ。
姉「っ!あんた、何泣いてるのよ……」
俺「え?」
言われて頬に触れると、確かに涙が流れている。
俺「あれ?変だな、何で泣いてんだろ……?は、はは」
無理矢理笑って誤魔化そうとする、と。
俺「っ!?あ、姉貴。何、し、してんのさ!?」
慰めるように俺を抱きしめる姉貴、そして俺に語りかける。
姉「うん、確かに“俺”。私の弟だね……今は妹かな?」
俺「なん、で…急に信じ、っ…たのさ?」
涙は相変わらず止まらない。
姉「着せ替えてる時の反応が“俺”に似てたし、泣いてる時に、
周りに人が居ると笑顔を作ろうとする所なんてそっくりなんだもん」
そう言って、姉貴は俺が泣き止むまで優しく慰めてくれた。
姉「そう言えば、あんた誰なの?」
お姉さま、今更そこですか……。
俺「“俺”だけど、まぁ信じないか」
言って少し欝になった。
姉「“俺”?って私の弟の……?」
あー、やっぱり変な物を見るように見てるよ。
姉「っ!あんた、何泣いてるのよ……」
俺「え?」
言われて頬に触れると、確かに涙が流れている。
俺「あれ?変だな、何で泣いてんだろ……?は、はは」
無理矢理笑って誤魔化そうとする、と。
俺「っ!?あ、姉貴。何、し、してんのさ!?」
慰めるように俺を抱きしめる姉貴、そして俺に語りかける。
姉「うん、確かに“俺”。私の弟だね……今は妹かな?」
俺「なん、で…急に信じ、っ…たのさ?」
涙は相変わらず止まらない。
姉「着せ替えてる時の反応が“俺”に似てたし、泣いてる時に、
周りに人が居ると笑顔を作ろうとする所なんてそっくりなんだもん」
そう言って、姉貴は俺が泣き止むまで優しく慰めてくれた。