318 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:42:07.28 ID:.CHHgvI0
第三話
第三話
キーンコーンカーンコーン
- ヤバイ
何がヤバイって?今のチャイム、4時間目終了の合図だったりするんだ。優のこ
とばかり考えていたせいで、授業内容の半分以上が頭の中を通過した悪寒。気が
付いたらもう昼休みという・・・
とばかり考えていたせいで、授業内容の半分以上が頭の中を通過した悪寒。気が
付いたらもう昼休みという・・・
「さて、昼飯だ昼飯」
内容の薄いノートを見て嘆いていたらマキがやってきた。まだ片付けてるんだか
ら弁当置くなよ、邪魔くせえ
ら弁当置くなよ、邪魔くせえ
「そうだ、マキ。ノート見せてくれ。今日やった分、全部」
「ん?まあいいけど、どうしたんだ?」
「いや授業中ちょっと上の空になってたから」
「へえ、珍しいな。勇人が上の空なんて。ちょっと待っててくれ」
マキが自分の机からノートを持ってきた。それを受け取ってノートを写す準備を
していたら
していたら
「ハイパー昼飯タイム!」
真夏がやってきて弁当を机の上に置く。何だよ、ハイパー昼飯タイムって
いや、そんなことより
「お前ら弁当、人の机に置くじゃねえ!邪魔だ!」
319 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:42:31.15 ID:.CHHgvI0
「おう、悪い悪い」
319 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:42:31.15 ID:.CHHgvI0
「おう、悪い悪い」
「そうだよ、アース。邪魔になってるじゃねえか」
「お前もだよ、真夏!」
「はいはい、分かったよ」
こいつら、人の机を物置か何かと勘違いしてないか。
ちなみにアースってのは真夏にとってのマキのあだ名
- 真夏「西田真希ってローマ字で書くとNISIDAMASAKIで逆からだとイカサマじゃね!?私大発見!」→マキ「気にしてること言うな!」→真夏「じゃあイカサマとってDISIN、地震か!英語でアースクエイク!これからアースって呼ぶぜ!」-----
という経緯があってだな、しかもDIとかぢだし、ネーミングセンス悪いし。真夏のネーミングセンスの悪さはこれから先、より明らかになるであろう・・・
ノート写しを再開する一方で、二人は近くの椅子と机を持ってきてそこで昼飯の準備をし始めた
「ん?勇人、ノート写してるのか?」
「ああ。マキにも言ったけど、上の空やっちまったんだ」
「勇人が?珍しいこともあるもんだ」
何だよ、二人にとっての僕のイメージは完璧人間にでもなってるのか・・・?
しかしそんなこと気にしても仕方がないのでノートを写す作業に没頭する
昼休みはいつもの同じ4人メンバーが集まって談笑兼昼食という形になっている。まだ来てない一人がそろそろ・・・
「済みませんー、遅れましたー」
320 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:42:58.58 ID:.CHHgvI0
「お、真冬も来たみたいだね」
320 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:42:58.58 ID:.CHHgvI0
「お、真冬も来たみたいだね」
噂をすればなんとやらだ、最後の一人である真冬ちゃんがやってきた
彼女は東雲真冬(しののめみふゆ)。真夏の妹だ。好戦的な姉とは正反対で、性格はおとなしめ。さらに肌が若干白く、儚げな印象もあってつい守ってあげたくなるようなそんな感じ。姉と妹を足して2で割ったら丁度よさそうだ。ちなみに学年は一つ下で中学3年生
この学校は高等部と中等部の校舎が同じ敷地内にあるため、昼休みになると弁当を持って真冬ちゃんが僕たちの教室までやってくるというわけだ。・・・健気だなあ、真冬ちゃん。それに比べて姉は・・・
「おい、また何か失礼なこと考えてないか?」
何だよまた読心術使ってきやがったよ。ボロを出さないためにもここは無言で通すしかない
でも無視するのもつまらないので目からマイナスのオーラを送りつけてやった
「何でそんな負の感情が詰まってそうな目線送るんだよ!図星か!図星なのか!」
「ま、まあお姉ちゃん落ち着いて」
どっちが姉か分からんな・・・
「おし、終わった。僕も昼食にするか」
真冬ちゃんが席についたのとほぼ同時にノートも写し終える。マキにサンキュ、と言ってノートを返した
だがカバンから弁当を取り出そうとして一つ思いついたことがあった
優のことをみんなに相談してみるのはどうだろうか・・・
勿論、今家に優がいるなんてことまで言うつもりはない
ここで聞くのは、あくまでドッペルゲンガーについてだ
321 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:44:32.31 ID:.CHHgvI0
しかし、いきなりドッペルゲンガーを見たと言うのも変だ。それに、話題が話題なだけに、あまり真剣になって聞くのもおかしい。頭の心配はされたくない・・・
321 : ◆wjOmYNm0Aw :2008/10/18(土) 16:44:32.31 ID:.CHHgvI0
しかし、いきなりドッペルゲンガーを見たと言うのも変だ。それに、話題が話題なだけに、あまり真剣になって聞くのもおかしい。頭の心配はされたくない・・・
ここでベストな質問は・・・ドッペルゲンガーを信じるかどうか、と言ったところだろうか
いや、それでもいきなりすぎる。何の前触れもなくそんなこと聞くのは変だ
どうやってドッペルゲンガーの話に持っていくか・・・
「秋空先輩、どうしたんですか?」
「ん?あ、いや」
どうやら少し考え事に耽りすぎたらしい。真冬ちゃんを心配させてしまったようだ
「もしかして考え事ですか?目、赤くなってますよ」
「げ、マジで?」
「ホントですよ、ほら」
そう言って真冬ちゃんが差し出した手には鏡があり、そこには目が真っ赤になっている僕がいた
実は、僕にはちょっとした不思議な力がある
力と言えるほど凄いものでもないし、僕はこんな訳分からない力、どうでもいいと思っている
あのとき優に質問した三問目は、この赤くなる目についてである