「さあ。どの魔剣が望みだ」
それはかつての怪談に等しい技量を持ちながら、それを遥かに上回る膂力を持つ。
それは長き時代の全てよりかき集めた、無数の魔剣を所有している。
それは本来の自我すら超えて、全ての魔剣の奥義を操ることができる。
冥府の底よりなお蘇る、呪いの運命を取り立てる死神である。
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Web版 |
それは同じ技量を持ちながら、かつての存在を遥かに上回る膂力を持つ。
それは長き時代の全てよりかき集めた、無数の魔剣を所有している。
それは自我すらをも模倣し、全ての魔剣の使い手の固有剣技を操ることができる。
冥府の底よりなお蘇る、呪いの運命を取り立てる死神である。
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アニメ版 |
それはかつての怪談に等しい技量を持ち、それを遥かに上回る膂力を持つ。
それは長き時代の全てよりかき集めた、無数の魔剣を所有している。
それは本来の自我すら超えて、全ての魔剣の奥義を操ることができる。
冥府の底よりなお蘇る、呪いの運命を取り立てる死神である―――。
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- 種族:小人 → 山人
- クラス:魔剣士
CV - 咲野俊介【初代】 → 小野大輔【聖域のヤコン / 二代目】
おぞましきトロアは理不尽な怪物ではない。
魔剣を巡って人が争うのなら、その魔剣を奪うことで血塗れの平和を作ろうとした、ただの小人である。
その過程で彼は一人の山人を養子として育てていた。
聖域のヤコンと名付けられた彼は父に憧れ、魔剣士としての修行を繰り返していたが、やがて父はアルスに敗れ、光の魔剣を強奪される。
そしてヤコンは決意した。おぞましきトロアとして、奪われた光の魔剣を取り戻す。
光の魔剣を取り戻すまで、彼の人生は彼自身のものではない。
人物
【初代】魔剣の所有者と目撃者を例外なく殺害した冷酷な魔剣士だが、その殺戮の伝説の方を信じられなくなるほど、穏やかで物静かな小人の老人。
【聖域のヤコン】父に憧れ、父のような魔剣士になるため鍛錬を続ける優しい心を持つ山人の青年。
しかしその優し過ぎる気質が魔剣の想念を受け取り、それが彼自身の技を邪魔しており、魔剣を使う才能が無いと指摘される。
【二代目】父を喪い、“おぞましきトロア”の名を引き継いだ聖域のヤコン。
父の仇である 星馳せアルスを討ち、ヒレンジンゲンの光の魔剣を取り戻す為、彼は自分の意思を捨てることを決め、その結果彼は自分自身の優しい想念を捨て去ることで、魔剣の意思が突き動かすままに、それを最も上手く扱った者の──父の技を振るうことが出来る。
彼は魔剣を使う才能はないが、 魔剣に使われる才能は持っていた。
普段は冷血無情の魔剣士として振る舞っているが“聖域のヤコン”としての本来の優しさが完全に消え去ったわけではなく、交流を深めた者にはささやかながら気に掛けることもある。
外見
【初代】人間の三分の一ほどしかない背丈の小人。
【二代目】非常識な量の刀剣を背負った、長身巨躯の山人。頭巾の隙間からは地獄の死神の如き眼光が覗く。
能力
魔剣技
【初代】無数の魔剣の能力を昇華した固有剣技を操る。
複数の魔剣を地面に突き立て、必要に応じた魔剣に自在に持ち替えながらそれぞれの固有剣技を操ることができる。
所有している魔剣やその能力、それらを使用した奥義の詳細は後述の余談を参照。
かつてのトロアは魔剣士としての才を持っていたが、ヤコンには魔剣を使う才能はない。
彼にあるのは魔剣に使われる才能…魔剣の想念を読み取り、それを最も上手く扱った者、
すなわち「かつての魔剣士トロアと同等の剣技を再現する」才である。
たとえ初めて見て、初めて手にした魔剣であろうともその想念を読みとり、固有の奥義を繰り出すことができる。
見た目はただの刀剣でしかない魔剣をマニュアルなしで異能を理解し、最大限に活用できるというのは、さりげなくも大きな異能である。
なお魔剣の想念とは、魔剣がはっきり言葉で語りかけてくるというわけではなく、自身の感情の変化や共感覚的な形態で認知される。
そして恵まれた体躯と膂力によって、複数の魔剣を同時に所持し、さらには複数の魔剣を同時に操ることができる。
各魔剣は背に張り巡らせた無数の鋼線や蝶番によって繋げられており、これらを引き寄せたり操作することで瞬時に手元へ魔剣を引き寄せ持ち替える、腕以外の背中等の筋肉の駆動により仕掛けを介して魔剣を操作する等、同時多重の悪夢的な魔剣運用技術を有する。
所有している魔剣やその能力、それらを使用した奥義の詳細は後述の余談を参照。
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その本質とは――(書籍版ネタバレ) |
共感能力
書籍Ⅲにおける第一試合終盤、魔剣だけでなく対戦相手である サイアノプの想念を受け取り、相手の望みを読み取ることで最終的にその動きに完全に対応して見せた。
以前の書籍Ⅱにおける メステルエクシル戦においても、相手の次の銃口の向く先を知っているかのように感じていた。
書籍Ⅵにおいては、 戒心のクウロによって彼のこの「想念を読み取る力」の根幹が優しさゆえの逸脱の「共感性」であるという仮説が立てられている。
他者を助けるために備わった共感性を、他者を殺すために使うことができる。
それが、かつてただの聖域のヤコンであった、今の 聖域のヤコンの力の正体だったのかもしれない。
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