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皇国召喚 ~壬午の大転移~41

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turo428

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ザラ公国の首都ポカまで後退を余儀なくされたマルロー王国軍の“准将”は、受け取った伝令報告を見て表情を難くした。
『北部戦線にてノイリート要塞が降伏せり。南部戦線の諸将は皇国・リンド王国軍への圧力をより一層強め、戦域の確保を継続すべし』

先日、ザラ公国の使者が同盟脱退と単独降伏の通告をしてきたばかり。
正式な降伏調印となるとまだ時間がかかるだろうが、ザラ公国軍は“大打撃を受け作戦の続行が不可能になった為、戦列を離れる”と、全軍を本国に引き上げている。
こうなれば軍事的な圧力をより一層強めるどころか、現状維持すら危うくなる。
しかも北部ノイリート要塞が陥ちたというのだから状況は最悪だ。

実際問題、要求される最低ラインである現状維持すら出来ていないのだ。
ザラ公国を下した皇国軍が居座っているから、前線は後退しており、ポゼイユ侯爵領に対する圧力は無くなったも同然。
むしろ立場は逆転して前進基地の筈だったザラ公国が皇国軍の直接的脅威下にある。

ザラ公国対して懲罰的武力行使を行うべきか? あるいは経済制裁か?
同盟内でも有力な国がマルロー王国と碌な協議もせず勝手に単独降伏し、リンド王国と皇国への包囲網の一角を崩したのだ。
何の御咎めも無しで済ませては示しがつかない。国際秩序が乱れる。

しかし、マルロー王国本国はそれどころではなかった。
ザラ公国の“裏切り”に構っている暇はないというくらいに。

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