対潜巡洋艦大井。
元は球磨型軽巡洋艦であった大井は、現在は北上と共に「対潜巡洋艦」に改装されている。
元世界で仮想敵国であったソ連、ドイツ共に、潜水艦大国であった。
先の欧州大戦でも、ドイツの潜水艦がインド洋や太平洋で暴れ回った事からすれば、
来たるべき第二次欧州大戦、あるいは第二次皇露戦争でも、
皇海や太平洋を潜水艦が暴れ回ることは容易に想像がつく。
皇国は、対策として2隻の軽巡洋艦を試験的に「対潜巡洋艦」へと改装した。
潜水艦を制圧するためには、まず発見からだ。
大井と北上は、浮上航行中の潜水艦を発見するためのレーダーと、
潜航中の潜水艦を発見するためのソナーが最新のものを搭載された。
また、対潜哨戒機や駆逐艦、駆潜艇等と密に連絡を取り合う為の高性能な指揮通信装置を装備。
武装は14cm単装砲が4門(片舷3門)と61cm4連装魚雷発射管2基(これは、開発中の対潜誘導魚雷も
運用可能な新型発射管だ)、そして目玉は24連装ヘッジホッグ4基と288発の新型爆雷。
この新型爆雷は流線型で、従来のドラム缶型の爆雷よりも沈降速度が3倍速く、沈降精度も高い。
大井と北上の2隻は、皇国海軍の対潜任務における切り札的存在として、大いに期待されていた。
しかし、両艦の運命は転移によって大きく変わった。
転移後の世界に、皇国海軍以外で潜水艦は存在しない。
そうすると、片舷で14cm砲3門、61cm4連装魚雷発射管1基という、下手をしなくても特型駆逐艦
より低い対水上艦性能では、同じ球磨型の中でも足を引っ張る存在になってしまった。
再転移で元世界に戻った時の事や、再改装する手間隙を考えれば、
これを元の普通の軽巡洋艦に戻すという案は早々に却下された。
ある意味、戦艦以上に使いようの無い浮いた存在になってしまったのだ。
戦艦は、油さえ十分にあればこの世界でも十分に使い勝手がある。
その火力は、1隻で空母機動部隊の一斉空襲に匹敵するのだ。
だが、大井と北上はどうにもならない。
限界まで爆雷関連装備を搭載しているので、汎用性が皆無だ。
呉の港に繋がれたままの大井と北上は、これからも港に繋がれたままだろう。
再び元の世界に戻る、その日まで。
元は球磨型軽巡洋艦であった大井は、現在は北上と共に「対潜巡洋艦」に改装されている。
元世界で仮想敵国であったソ連、ドイツ共に、潜水艦大国であった。
先の欧州大戦でも、ドイツの潜水艦がインド洋や太平洋で暴れ回った事からすれば、
来たるべき第二次欧州大戦、あるいは第二次皇露戦争でも、
皇海や太平洋を潜水艦が暴れ回ることは容易に想像がつく。
皇国は、対策として2隻の軽巡洋艦を試験的に「対潜巡洋艦」へと改装した。
潜水艦を制圧するためには、まず発見からだ。
大井と北上は、浮上航行中の潜水艦を発見するためのレーダーと、
潜航中の潜水艦を発見するためのソナーが最新のものを搭載された。
また、対潜哨戒機や駆逐艦、駆潜艇等と密に連絡を取り合う為の高性能な指揮通信装置を装備。
武装は14cm単装砲が4門(片舷3門)と61cm4連装魚雷発射管2基(これは、開発中の対潜誘導魚雷も
運用可能な新型発射管だ)、そして目玉は24連装ヘッジホッグ4基と288発の新型爆雷。
この新型爆雷は流線型で、従来のドラム缶型の爆雷よりも沈降速度が3倍速く、沈降精度も高い。
大井と北上の2隻は、皇国海軍の対潜任務における切り札的存在として、大いに期待されていた。
しかし、両艦の運命は転移によって大きく変わった。
転移後の世界に、皇国海軍以外で潜水艦は存在しない。
そうすると、片舷で14cm砲3門、61cm4連装魚雷発射管1基という、下手をしなくても特型駆逐艦
より低い対水上艦性能では、同じ球磨型の中でも足を引っ張る存在になってしまった。
再転移で元世界に戻った時の事や、再改装する手間隙を考えれば、
これを元の普通の軽巡洋艦に戻すという案は早々に却下された。
ある意味、戦艦以上に使いようの無い浮いた存在になってしまったのだ。
戦艦は、油さえ十分にあればこの世界でも十分に使い勝手がある。
その火力は、1隻で空母機動部隊の一斉空襲に匹敵するのだ。
だが、大井と北上はどうにもならない。
限界まで爆雷関連装備を搭載しているので、汎用性が皆無だ。
呉の港に繋がれたままの大井と北上は、これからも港に繋がれたままだろう。
再び元の世界に戻る、その日まで。