宮尾護:ドッペルゲンガー・OP

とりあえずさっと書いた物を
師匠の性格や発言がおかしい?コピーのハムメロイなんだから違う人になってて当然ですよって事で勘弁を

「師匠、とりあえず魔法陣の準備できました」
青年は頭の上に乗っているハムスターに呼びかける。
「うむ、やはり聖杯戦争と言うものは何度やっても素晴らしい血が騒ぐよ」
師匠、最初のは参加できなくて死んでたじゃんと言うツッコミを入れたかったが
前みたいに枕を咬みちぎられたら溜まったものではないので黙っておくことにした。

「しかし、今回はオランダってまた極端な所ですね」
「ふふん、どんな時でも優雅たれであるぞ弟子よ」
「それ違う人の台詞!」
「しかし……実験をしたいからと言う事で研究依頼が来たが差出人の正体も分からずのままとは妙だな」
「そうっすか?勝手にやってくれって意味だと思いますよ」
そう言って、手元にあった日記に今日の日記を書く
「また、日記かね」
「えぇ、こうやって一日の記録を付けていると、もし自分が死んだとしても自分が生きていたって記録になりますからね」
「それは、彼女の思い出を誰かに見てもらいたいという事かい?」
「いいえ?」
「違うのか」
「だって、俺はあの人に会うまでは死にませんから」
「ふむ」
「あの人にあって約束を果たすまでは……」
「そんなだから25にもなってまだ童貞なのだよ!!」
「なっ……師匠!」
「ふふーん、私の目はごまかされないぞ!あの小娘と良い仲になっているのに未だに童貞とはなぁ」
「……あの小娘って先輩はもう26ですよ?」
「だったら、余計に可哀想であろう!彼女もいい加減に別の男に……」
「師匠?」
「……うぅ!そらうー!わーん!!!!!!」
頭の上の方で泣きじゃくる師匠。
また始まったと思いながら作業を進める。
「師匠、ソラウさんは結婚したじゃないですか。しかも、師匠のお墨付きの相手と」
「でもな!でもな!あの黒子野郎は確かに良い奴だと思うよ?でもな……」
めんどくさい師匠だとため息をついて最後の仕上げにかかる


さて、準備は出来た。
「師匠?すべて揃いましたよ」
「うぅ……」
「師匠!!」
「……あぁ、それでは始めようか」
「今回はランダムで行う召喚って事で触媒は無しでしたよね」
「そうだったな、しかし、どんなサーバントが来ようとも。このアーチボルト負けはせんよ!」
「また、始まった……」
「では……」
『何か長い呼び出し呪文』
(あれ?そう言えば俺の日記は?)
見ると何故か陣の上に置いてあるではないか
「あ」
「抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ」
閃光――
物凄い光が当たりを包む。
そして……
「おい、弟子よ。生きているか?」
師匠の声――
目の前にいるようだ。
「はい、ちょっと目がくらんでますけど何とか……」
「……そうか、ならば一つ聞きたいのだが。私が呼び出した呪文は召喚の奴だったよな?」
目が少しずつ見えてくる。
「何言ってるんですか?ちゃんとした奴だったじゃないですか」
『そうそう、だから召喚されているんでしょ?』
「ねー」
『ねー』
目の前には――
もう一人の自分が居た――


……
右手をあげてみる。
すると目の前の自分も左手をあげる。
「なんだ鏡だったか……」
いや、まてさっきまではそんなものは無かっただろう!
急に振り向く。
向こうも同じポーズで立っている。
ブレイクダンスを急にやって驚かせよう!。
これなら――
しかし、向こうも完璧にこちらをまねてくる。
流石俺!完璧すぎて怖い位だ……
「何を遊んでいるのかね!」
あ、師匠!
二人して正座で怒られる。
「大体、こんな事をしている場合じゃないと言う事を分かっているのかね?君も!君も!」
いたい
殴られた次の瞬間
師匠が二人――
いや――
二匹か――
「!?」
形が変わる英霊と言う事か……
『うむ、そういう事だぞ』
「こら、貴様!私の真似をするでない!」
あぁ、二匹のハムスターがじゃれあってる可愛い……
動画でも撮ってあげたくなるな。


「ところで、君は一体誰なんだい?」
『私?私は――』
形が変わる。ハムスターだったものが自分の姿に――
「おぉぅ……」
ちょっとグロかったぞ今の。
『――俺は俺。それ以外の何物でもない』
哲学か!
「そうじゃなくて名前だよ!」
『名前――』
「そうそう」
宮尾護・25歳』
「ってちがーう!」
『好きな食べ物はハンバーグ。嫌いな食べ物は先輩の作った食べ物』
「おいおいおい」
『好みの女性はおっぱいがでかい人・不満があるとしたら先輩のおっぱいが中学の時から成長してない事』
「弟子……」
何これ恥辱プレイ?
『肝心な事を言い忘れていた』
「……なんだ?何か思い出したのか!」
『俺は童貞!』
もう良いよ!そのネタ!


「しかし、分かって来たぞ?」
え?また童貞ネタで弄るんじゃないですよね?
「君、もう一度私に変わってみてくれないかね」
『うむ』
そう言うと俺の形をした何かは師匠の姿に変わる。
「では、質問だ。私が何故この恰好になっている?」
『11年前の聖杯戦争で召喚の儀行おうとした時にアサシンのマスターの襲撃を受け死亡』
「……」
『そして、そのまま肉体は滅びたがバックアップとしてハムスターの肉体に受肉成功』
『ただし、記憶の一部を破損修復できず今の状況に至る』
「これって……」
「そうだな。こいつは相手の記憶をそのまま映す英霊なのだろう」
『アーチボルト・誕生日:4月11日血液型:B型』
「いや、英霊と言える存在ですらないのではないだろうか?」
『好きなものは自分と弟子。苦手なものは愚か者と弟子』
「って事は幽霊?」
『特技は絵画、彫刻、工芸ただしこの姿なので専ら見る専門になりつつある』
「あぁ、そうだな」
『私も童貞!』
「「もういいよ!」」



「しかし、形はいいとしても名前が無いと不便ですね」
「そうだな……」
そう言って考え込む師匠。
『童貞!童貞!』
ハムスターが童貞言いながら駆け回る。
凄いシュール過ぎるぜ……
「なぁ、ちょっと俺の姿になってくれないか?」
『うん?』
再び変わる。
「……俺の姿に変わったって事は俺の記憶もあるんだよな」
『あるな!』
「だったら、その姿になれないか?」
我ながら無茶な願いだと思う。だが、もしかしたら――
『残念、それ出来ない。記憶見れてもそれは俺じゃない』
やはり、無理だったか……
『俺は俺にしかなれないでも、沢山の俺に会えば俺一杯!』
「……そうか!」
師匠が何かわかった様だ。
「不定形生物・NoBody……こいつはドッペルゲンガーだ」
「ドッペルって見たら1週間以内に死ぬって言う?」
「あぁ、形など持ってなくて当然と言うわけだ」
ドッペルゲンガー……
『あ、真名ばr――』
目の前の自分が急に溶けだした――



しゅわしゅわと音を立て崩れて行く俺
いや、俺はここに居るって何考えてるんだ!
「いかん!真名をいった事で制御が出来なくなったぞ!」
「何あほな解説してるんですか!」
「仕方ない!弟子よ!」
「はい」
「令呪を使え!」
「えぇ!?もう?」
「仕方ないだろ!」
「知りませんからね!」
いきなりピンチになるとかなんだよもう!
「令呪を持って命ずる!ドッペルゲンガーよ俺の姿になれ!」
『あがががが……あが?』
危機一髪って所か?
「ふぅ、危ない所だったな」
「……師匠のせいだとおもうんですけどー?」
「アーチボルト、ハムスターだから知らない」
「都合のいい時だけハムスターになるー」
しかし、名前を言ったらヤバいなこれは……
「何か対策取らないといけないんじゃ?」
「いや、大丈夫だろう」
「何でです?」
「おそらくはどpp……おっとDGは他のサーバントに変化出来ると言う英霊。
他人のサーバントがまだ集まっていない今だから消えそうになったと言うだけで
大丈夫!……のはず」
「今、何か不穏な言葉が入った?」
『入った入った』
わーい。と俺の体ではしゃぐDG。
気持ち悪いな!
「しかし、安心しては行かんぞ」
え?
「今はまだ子供の精神だから良いがこれが弟子と同じ年齢になったら……」
そういうと師匠は顔をぶるぶるさせながら死んだふりをする。
「え?ちょっと待ってよ!それって」
「ははは、弟子よ10年ちょっと良く奉公してくれたな」
「殺さないで!勝手に殺さないで!」
「早く聖杯戦争が始まると良いな」
「うわー、令呪をもってめいずr」
「馬鹿!やめろ!」
腕に絡みついて必死に止めてくる師匠。
「うわー!しにたくないー!」
『まだ、童貞捨ててないのに!』
「畜生!早く始まれよ!」


護・ハムメロイ・DPペアの前日譚終了

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最終更新:2016年09月28日 01:40