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37th lucky! 2話

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だれでも歓迎! 編集
日下部が快くアシスタントを引き受けてくれた翌日、昼食を食べようとしたとき

「おーす」

突然彼女がうちのクラスにやってきた。

「どしたのみさきち。かがみに何か用かい?」

泉が質問すると日下部はなぜかこっちを向いて返答した。

「いーや、今日はこっちに用だ。行くぞ白石。弁当持て~」
「え、ちょっ!」

言われるがままに弁当を持つと俺の制服の裾を強引に引っ張っていく。
その様子をいつもの4人は呆然と眺めていた。

「うちのC組にレッツゴーだぜ!」

俺はそのまま本当にC組へと引きずられていく。
そして教室のある地点で止まった。
それと同時に裾を掴んでいた手を離す日下部。

「到着ー。ごめんなあやの、待たせちまって」
「言うほど待ってないよみさちゃん。白石君こんにちは。……みさちゃんが迷惑かけてごめんね?」
「ふう。……いや、大丈夫だ。気にするな」

本当は半分くらい大丈夫じゃないのだけど。

「で、だ。なんで日下部は俺をここに連れてきたんだ?」
「えーとな、アレだよアレ」
「アレ?」

何のことだかサッパリだ。
日下部はそのまま話を続ける。

「ほら、一回きりだけど私はお前のアシスタントになるわけじゃん?」
「ああ、そうだな」
「そこでだ。お前と少しでも仲良くなって、喋るのにも慣れといたほうがいいだろ?……えーっと、なんだっけこれ。沈没を深めるってやつ?」
「沈没を深めてどうする」

どこまで沈む気だ。
そこに峰岸のツッコミも加わる。

「みさちゃん。親睦を深める、だよ……」
「ん?ああ、ごめんごめん。間違っちまった」

こいつちゃんと入学試験受けたんだろうか……。
とにかく日下部の好意はありがたく頂いておくことにしよう。

「さ、座った座った」

日下部の反対側に設置された椅子に座……ろうとして動きを止めた。

「?どうした白石?」
「……なあ、日下部。この机の持ち主に使用許可は取ってあるよな?」
「そりゃもちろん。んなもん当たり前だろ?」

えっへんと胸を張る日下部。

「そうだな。当たり前だよな」
「……なんだその反応。私が許可取ってないとでも思った?」
「そりゃな。お前、サバサバした性格だから細かいのは気にしないと思って」
「ひでえ!お前はそんな目で私を見てたのか!」
「あーあーきこえないー」
「あやのぉ……白石がいじめる~」

そう言うと日下部は峰岸に抱きつく。

「よしよし。白石君もあんまりみさちゃんのこといじめちゃ駄目だよ?こう見えても繊細なんだから」
「……グスン。あやのもなんだか冷たい……」

日下部はすっかり落ち込んでしまったようだ。
これは一応誤っておいたほうがいいだろうな。

「ごめん、日下部。ちょっと言い過ぎた」
「うん……」
「さ、昼飯食べよう。もう腹が空きすぎて死にそうだ」
「うん……」

そうして日下部が落ち込んだまま昼食を食べ始める俺たち3人。
しかし数分後、

「あむあむあむあむ」
さっきの落ち込み様はどこへやら、日下部は美味しそうにミートボール食していた。
ちなみに問題のブツは俺の弁当のおかずである。

「なあ日下部」
「あむあむ……。ん、なに?食べる?」

いや、俺のだし。

「人が食いかけてる物は流石に食わないだろ」
「勿体無いなー。あむあむ……こんなに美味しいのに……あむあむ」

そうして俺のおかずであるミートボールの3つ目に手を伸ばす。
これで俺のおかずのひとつは全て食いつくされた。

「やれやれ……」

今度は己の弁当のミートボールを食べる日下部をよそに、やけに寂しくなった自分の弁当を見る。
とにかく日下部の機嫌が治ってよかった。
だがしかし、ここで峰岸に聞いておくべきことがあるだろう。

「峰岸。ちょっと質問いいか?」
「うん、いいよ」
「あいつの好物は何だ」

頭に『?』を浮かべる峰岸。

「確かミートボールとかハンバーグだけど……それがどうかしたの?」
「いや、日下部と親睦を深める為には少々俺の弁当の犠牲が必要かと思ってな……」
「う、うーん。そこまでしなくても大丈夫だと思うけど……」

だったら保険として持ってくるか。少なくとも買収は出来るだろう。

「まあとにかくだ。くだらない質問への回答、どうも」
「どういたしまして、白石君」

すると日下部が峰岸に問いかけた。

「あやの、今日もうちに泊まりに来るの?」
「うん、一応ね。……ごめんね?最近お邪魔してばっかりで」
「気にしなくっていいってば。それにこっちも兄貴とあやのの邪魔しちゃって悪いなー、って思ってるしさ」
「そ、そんな気を使わなくていいよ……」

少し顔を赤らめる峰岸。
あと今の話から察するに、峰岸には居るらしい。
……ん?兄貴?

「峰岸の彼氏ってお前のお兄さんなのか?」
「うん。峰岸がさ、最近よく泊まりに来て兄貴とベタベタしてんだよ。これでも結局気遣ってるんだぞ?」
「そ、それは……」

今度は恥ずかしそうにモジモジし出す峰岸。

「……ちなみにその『ベタベタする』の内容ってなんだ」
「聞く?聞いちゃう?そこ聞いちゃうのか?」

ふっふっふっ、と不気味な笑みを浮かべる俺と日下部。

「例えばね――」
「みさちゃん!!」



―――



そんなこんなで騒がしい昼休みの終了を告げる予鈴の鐘が鳴った。

「結構楽しい昼休みだったよ。ありがとうな」

そういう俺の頭にはたんこぶがひとつ。
パトランプに見えないことも無い。

「まあいいってことよ」

カラカラと笑う日下部の頭には大きなたんこぶが2つ。
ネコミミに見えないことも無い。

「こちらこそありがとう、白石君。今日は楽しかったよ」

そんな笑顔の峰岸の額にはムカツキマークがひとつ。
まだ怒っているようにみえる。というかまだ怒ってる。

「なんか、すまないな。さっきこととか……」
「ううん。全然気にしてないよ?」

即答する峰岸。凄く怖い。

「んじゃ白石、またな~」
「ああ、また。……そうだ、日下部。明日からは俺からお前のところに行くから、うちのクラスに来なくていいからな」
「りょーかい」

まあ今日みたいに突然来て連れ去られるのは出来れば勘弁して欲しいだけなのだが。

「でもあんまり遅かったら迎えに行くからなー」
「分かったよ。それじゃあな」

そう言って俺は自分のクラスに戻る。
ちょっと騒がしかったが、今までのように一人で昼休みを過ごすときよりは楽しくなりそうそうだ。
そして日下部の言ったように親睦を深めるのにも役に立つはずだろう。
……さっきのやりとりだけ見ても十分うまくいきそうではあるのだけど。
ちなみに教室に戻ると、

「ねーねー。みさきちとセバスチャンってどんな関係?」

などとニヤニヤ顔の泉に質問攻めされたのは言うまでもない。













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  • コレはGJ次回作に期待 -- 名無しさん (2007-10-15 01:56:31)

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