『もっと! キスしよう!』
カリカリとシャープペンの走る音が響く。
その音が止まったと思えば気の抜けた声が聞こえてきた。
「そろそろ休憩しようよ、かがみー。かがみー」
私の肩を揺すりながら、甘えた声を出すのはこなた。
今日は私の部屋にこなたとみゆきを招いての勉強会。
円卓を囲んでそこそこ真剣にノートに向かっているところだ。
いや、向かっていたところだった。正しくは。
「はいはい。少しだけ休憩しましょ」
私がそう宣言すると今まで引き締まっていた空気が緩くなっていく。
「それじゃ、作っておいたパイと紅茶持ってくるよ、ちょっと待っててね♪」
と笑顔を残して部屋を出るつかさ。
「これ、つまらない物ですが」
そう言いながらバッグから包みを取り出すみゆき。
風呂敷を開くと、一つづつ袋に入った高そうなチョコレートが顔を出した。
残り物ですが、と笑顔でいうお嬢さんに私とこなたは感謝した。
「いっちばーん!」
真っ先にこなたの指がチョコを攫う。
包装袋をスパっと裂くと中身のチョコを口に咥える。
ニヤリと笑ったこなたが私を見ながら、私の肩に手を置く。
そのまま私に向かって、体重をかけると、正座していた状態の私は、押し倒された。
その音が止まったと思えば気の抜けた声が聞こえてきた。
「そろそろ休憩しようよ、かがみー。かがみー」
私の肩を揺すりながら、甘えた声を出すのはこなた。
今日は私の部屋にこなたとみゆきを招いての勉強会。
円卓を囲んでそこそこ真剣にノートに向かっているところだ。
いや、向かっていたところだった。正しくは。
「はいはい。少しだけ休憩しましょ」
私がそう宣言すると今まで引き締まっていた空気が緩くなっていく。
「それじゃ、作っておいたパイと紅茶持ってくるよ、ちょっと待っててね♪」
と笑顔を残して部屋を出るつかさ。
「これ、つまらない物ですが」
そう言いながらバッグから包みを取り出すみゆき。
風呂敷を開くと、一つづつ袋に入った高そうなチョコレートが顔を出した。
残り物ですが、と笑顔でいうお嬢さんに私とこなたは感謝した。
「いっちばーん!」
真っ先にこなたの指がチョコを攫う。
包装袋をスパっと裂くと中身のチョコを口に咥える。
ニヤリと笑ったこなたが私を見ながら、私の肩に手を置く。
そのまま私に向かって、体重をかけると、正座していた状態の私は、押し倒された。
「えええええ?」
突然のこなたの行動に脳が着いて行かない。
直ぐ目の前にこなたの顔が迫る。チョコを咥えて。
「ん~」
冗談めかした顔で、冗談にならないことをやってのけるこなたに、私の思考は停止中。
右手を私の頬に、左手を私の頭の後ろに回したこなたの距離が縮まる。
「待って、待って、待って、こなた、これ以上は冗談に、なんないわよっ!」
曖昧3cmにまで近付いた親友に抗議する。
「ほんとうn――」
何か、溶けかけたものが、私の唇に触れた。
こなたの咥えたチョコが私の唇に。
甘味を感じた。
何かが私の口の中に流れ込んできたから。
チョコが溶け込んだ、こなたの唾液……
舌の上で転がしてみる。
甘いのはチョコだけじゃない、かも知れない。
「んぅ」
私の顔に添えていたこなたの手が震えた。
次の瞬間、こなたの柔らかい唇が、私の唇に、完全に重なった。
「んー!」
(ちょっとおまっ! ファーストキスなのに!)
状況を理解できた私は叫ぶ。
その声はこなたの口の中に消えてしまい、言葉にならない。
叫ぼうとしたのが仇となって、開いた口にチョコの残りと、こなたの唾液が入ってきた。
甘い。あまい。
舌の上で踊るこなたの唾液。こなたのよだれ。
おいしい。おいしい。
私が動けないように、完全に頭をロックして、ただひたすら私に唇を重ねているこなた。
チョコが口の中でドロドロになる。
「んむー」
その時を見計らってか、舌が、こなたの舌が私の口腔に侵入してきた。
チョコの海でこなたの舌が私の舌にコンニチワする。
チョコより甘のかも。脳が痺れる。
「んんっ」
口に溜まった唾液を飲み込む。チョコ味の私とこなたの唾液。
こなたの体から感じる震えで笑っているのが解った。
私は下ろしていた手をこなたの背中と、頭の後ろに回してやった。
私の口腔を好きに探検しているこなたの舌を、私の舌が捕らえる。
ちゅーっと吸ってやる。
「うーーーっ」
小学生に見間違うほど小さな体を強く抱きしめてやる。
今度は私から逃げる事が出来ないように。
こなたの腕に力が入る。
小さな体が、小さくビクッビクッっと震えたのを感じた。
動きが止まると、完全に密着したこなたの口から、さっきよりも多く唾液が流れ込んで
きた。
それは私の理性を溶かしてくれる麻薬。
できるだけ零さないように、嚥下して、こなたの口の周りに垂れたよだれも舐め取って
あげた。
「こなたぁ。だいすきだよぉ」
甘えた声で囁きかける。
力の抜けたこなたを寝かせて、今度は私が上になる。
何だか小さい子に悪戯しているようにゾクゾクする。
さっきこなたにされたように、私からキスをする。
夢を見ているように、こなたの反応が鈍い。
ぐったりとしているこなたの口腔に舌と唾液を進入させる。
甘い、甘いこなた。
右手をこなたの頭の後ろに回して、左手、利き手を私の大事な所に這わせる。
最初みたいに積極的にこなたから求めてくれなくても構わない。
そのかわり、私がこなたを好きにする。
こなたの味を堪能しながらしていることはオナニー。
それでいいんだ。
こなたの喉が動いて、私の注入した唾液を飲み込んだのを知らせた。
私はそれを理解した瞬間、喩え様の無い満足感と征服感を感じて、快楽に呑まれていっ
た。
突然のこなたの行動に脳が着いて行かない。
直ぐ目の前にこなたの顔が迫る。チョコを咥えて。
「ん~」
冗談めかした顔で、冗談にならないことをやってのけるこなたに、私の思考は停止中。
右手を私の頬に、左手を私の頭の後ろに回したこなたの距離が縮まる。
「待って、待って、待って、こなた、これ以上は冗談に、なんないわよっ!」
曖昧3cmにまで近付いた親友に抗議する。
「ほんとうn――」
何か、溶けかけたものが、私の唇に触れた。
こなたの咥えたチョコが私の唇に。
甘味を感じた。
何かが私の口の中に流れ込んできたから。
チョコが溶け込んだ、こなたの唾液……
舌の上で転がしてみる。
甘いのはチョコだけじゃない、かも知れない。
「んぅ」
私の顔に添えていたこなたの手が震えた。
次の瞬間、こなたの柔らかい唇が、私の唇に、完全に重なった。
「んー!」
(ちょっとおまっ! ファーストキスなのに!)
状況を理解できた私は叫ぶ。
その声はこなたの口の中に消えてしまい、言葉にならない。
叫ぼうとしたのが仇となって、開いた口にチョコの残りと、こなたの唾液が入ってきた。
甘い。あまい。
舌の上で踊るこなたの唾液。こなたのよだれ。
おいしい。おいしい。
私が動けないように、完全に頭をロックして、ただひたすら私に唇を重ねているこなた。
チョコが口の中でドロドロになる。
「んむー」
その時を見計らってか、舌が、こなたの舌が私の口腔に侵入してきた。
チョコの海でこなたの舌が私の舌にコンニチワする。
チョコより甘のかも。脳が痺れる。
「んんっ」
口に溜まった唾液を飲み込む。チョコ味の私とこなたの唾液。
こなたの体から感じる震えで笑っているのが解った。
私は下ろしていた手をこなたの背中と、頭の後ろに回してやった。
私の口腔を好きに探検しているこなたの舌を、私の舌が捕らえる。
ちゅーっと吸ってやる。
「うーーーっ」
小学生に見間違うほど小さな体を強く抱きしめてやる。
今度は私から逃げる事が出来ないように。
こなたの腕に力が入る。
小さな体が、小さくビクッビクッっと震えたのを感じた。
動きが止まると、完全に密着したこなたの口から、さっきよりも多く唾液が流れ込んで
きた。
それは私の理性を溶かしてくれる麻薬。
できるだけ零さないように、嚥下して、こなたの口の周りに垂れたよだれも舐め取って
あげた。
「こなたぁ。だいすきだよぉ」
甘えた声で囁きかける。
力の抜けたこなたを寝かせて、今度は私が上になる。
何だか小さい子に悪戯しているようにゾクゾクする。
さっきこなたにされたように、私からキスをする。
夢を見ているように、こなたの反応が鈍い。
ぐったりとしているこなたの口腔に舌と唾液を進入させる。
甘い、甘いこなた。
右手をこなたの頭の後ろに回して、左手、利き手を私の大事な所に這わせる。
最初みたいに積極的にこなたから求めてくれなくても構わない。
そのかわり、私がこなたを好きにする。
こなたの味を堪能しながらしていることはオナニー。
それでいいんだ。
こなたの喉が動いて、私の注入した唾液を飲み込んだのを知らせた。
私はそれを理解した瞬間、喩え様の無い満足感と征服感を感じて、快楽に呑まれていっ
た。
目の前が暗い事に気が付く感覚。
夢から覚めていく感覚。
眠りの世界が遠くに行ってしまう。
私の思うが侭にできたこなたが消えてしまう。
さっきまでの高揚が覚めていく。
『また、夢だった』と理解すると共にやってくる自己嫌悪。
息苦しい。
感覚が戻ってくるに連れて、感じる圧迫感。
肌に感じる体温。
重なる汗ばんだ肌。
手に感じる柔らかさ。
舌に感じる甘い味。
瞼が開いて自分の置かれた状況を確認した。
夢から覚めていく感覚。
眠りの世界が遠くに行ってしまう。
私の思うが侭にできたこなたが消えてしまう。
さっきまでの高揚が覚めていく。
『また、夢だった』と理解すると共にやってくる自己嫌悪。
息苦しい。
感覚が戻ってくるに連れて、感じる圧迫感。
肌に感じる体温。
重なる汗ばんだ肌。
手に感じる柔らかさ。
舌に感じる甘い味。
瞼が開いて自分の置かれた状況を確認した。
ぼやけた視界に映るのは私と同じ色の肌。
私と同じ菫色の髪を肩のところで短くカットした少女。
その子は頬を高潮させ、タレ気味の目は熱っぽく私を見つめている。
小さな唇は唾液にまみれ、少し開いていて、可愛い舌が見えていた。
その唇と私の唇の間にかかる糸を確認する。
「つかさ……?」
私は自分の妹を、押し倒していた。
「ひどいよ、おねえちゃん」
つかさは私が正気に戻った事に気が付いたようで、呼びかけてくる。
「こなちゃんの名前を呼んだと思ったら、いきなりキスするんだもん」
そう言って濡れて光る唇に人差し指を乗せる。
妹の行為に、ドキっとする。
「初めてだったのに」
「ご、ごめん」
どうしてこんな事になったのか、とにかく平謝りする。
寝ぼけて起こしに来てくれた妹を襲った?
最悪だ。お話にならない。
「いいよ。お姉ちゃんだし」
つかさの顔が私の顔に近付く。
「わたしおねえちゃんだいすきだし」
つかさの甘い吐息が私の顔にかかる。
「おねえちゃんは、こなちゃんの事好きなの?」
妹は笑顔で、解っているクセに意地悪に私に聞いてくる。
「そうよ。悪い?」
「ううん」
色っぽく微笑んだつかさは、さっき自分の唇に当てていた指を私に咥えさせた。
「だから、こなちゃんとキスする夢、見てたんだ? こんなふうに」
小さな侵入者が私の口の中をかき混ぜる。
「っぷぁ。あんまり虐めないでよ」
罪悪感からか、今日はつかさに良いように操られている気がする。
「ねえ、おねえちゃん」
私の口から引き抜いた指を舐めながら、
「今から、こなちゃん呼んで、勉強会しない?」
そう、つかさは提案した。
私と同じ菫色の髪を肩のところで短くカットした少女。
その子は頬を高潮させ、タレ気味の目は熱っぽく私を見つめている。
小さな唇は唾液にまみれ、少し開いていて、可愛い舌が見えていた。
その唇と私の唇の間にかかる糸を確認する。
「つかさ……?」
私は自分の妹を、押し倒していた。
「ひどいよ、おねえちゃん」
つかさは私が正気に戻った事に気が付いたようで、呼びかけてくる。
「こなちゃんの名前を呼んだと思ったら、いきなりキスするんだもん」
そう言って濡れて光る唇に人差し指を乗せる。
妹の行為に、ドキっとする。
「初めてだったのに」
「ご、ごめん」
どうしてこんな事になったのか、とにかく平謝りする。
寝ぼけて起こしに来てくれた妹を襲った?
最悪だ。お話にならない。
「いいよ。お姉ちゃんだし」
つかさの顔が私の顔に近付く。
「わたしおねえちゃんだいすきだし」
つかさの甘い吐息が私の顔にかかる。
「おねえちゃんは、こなちゃんの事好きなの?」
妹は笑顔で、解っているクセに意地悪に私に聞いてくる。
「そうよ。悪い?」
「ううん」
色っぽく微笑んだつかさは、さっき自分の唇に当てていた指を私に咥えさせた。
「だから、こなちゃんとキスする夢、見てたんだ? こんなふうに」
小さな侵入者が私の口の中をかき混ぜる。
「っぷぁ。あんまり虐めないでよ」
罪悪感からか、今日はつかさに良いように操られている気がする。
「ねえ、おねえちゃん」
私の口から引き抜いた指を舐めながら、
「今から、こなちゃん呼んで、勉強会しない?」
そう、つかさは提案した。
あれから2時間、午後からこなたが来た。私とつかさの思惑も知らずに。
こなたにノートを写させ、一段落したところで、つかさが動いた。
私の見ている前で、つかさはこなたの頬を挟み込んだと思うと、それが自然であるかの
ようにキスをした。
「ちょっと、何するのさ、つかさ!」
一瞬の硬直の後、仰け反るようにつかさから離れたこなたが驚きの声を上げた。
そりゃ、いきなり友達に……しかも同性からキスされたら混乱する。
こなたを眺めながらニコニコと微笑むつかさ。
そして膝立ちのままゆっくりとこなたに擦り寄っていく。
「ちょっと、かがみも何か言ってよっ!」
堪らず私に助けを求める。
うん、解っているよ。今助けてあげる。
「ちょっとつかさ! こなたが困っているじゃない」
そう言って、こなたの肩に手を添える。
「わぁっ!」
そのまま回転を加えて押し倒した。
部屋がフローリングだから、ギリギリの所で体を支えてあげて衝撃を無くす。
直ぐ目の前のこなたは驚きで口をパクパクしている。
「こなたぁ。言わなくちゃいけない事があるのぉ」
夢の中と同じく、自分でも恥ずかしくなるくらいの甘い声で囁く。
尤も、こなたには何を言っているのか解らないかもしれないけど。
「だいすきだよぉ」
そう言って、こなたの柔らかい頬と、後頭部に手を回すと、こなたの唇を塞いだ。
こなたのいつも半分しか開いていない目が大きく開く。
つかさに先を越されちゃったけど、夢にまで見たこなたとのキス。
「んーーー!!」
こなたが抗議の声を上げる。
でも、夢でこなたにされたように、ガッチリとロックして逃げ場を封じる。
夢と違ってこなたが口を開いてくれないのが残念。
くすくすと笑いながら隣でつかさが話し掛ける。
「こなちゃん。おねえちゃんね、ずっとこなちゃんが好きだったんだって~」
そうよ。ずっと、一年の頃から好きだったんだから。
「ぷあっ」
息が続かなくなって、一度唇を解放する。
「ごめんね、こなた。もう限界なの。毎日夢に見るの。抑えられないの」
想いを告白する。
伝わるかどうかなんで解らない。
それでもいいから。
「まって、よ、かがみ」
ゆっくりと人差し指を私の唇に置いたこなたがストップをかける。
「これじゃ、私がかがみに襲われてるみたいじゃん」
思いっきり襲っています。申し訳ない。
「ごめ……」
「だがら、私も言うね。わたしもかがみのことがすき」
ぎゅっと、私の背中に手を回して、抱きしめてくれた。
「順序が逆になってるけどネ」
いつもの笑顔で。半眼で。
「キスしていい?」
と私が尋ねて、
「いちいち聞く?」
と返って来る。
「じゃあ勝手にする!」
言うが早いか再びこなたの唇に、私の唇を重ねた。
今度はこなたからも吸い付いてくる。
欲望のままにこなたを強く抱きしめて、覆い被さるように強くキスをする。
夢で見たように、開いた口に舌と私の唾液と送り込む。こなたを征服するために。
夢にまで見た甘い味を存分に堪能して、こなたの口腔をかき混ぜる。
泡立った唾液がこなたの頬を伝った。
つかさが舌を出してそれを舐めとる。
「これが、こなちゃんとおねえちゃんの味なんだぁ」
この妹、相当にえろい。
「もっと零してね」
いやらしい笑みを見せたつかさは、その手をこなたの大事なところに伸ばした。
「んんーーーーーーっ!」
私の体の下でこなたが暴れる。
つかさは手っ取り早くズボンの上からイタズラを仕掛けていた。
指先がダンスする度に溢れる唾液。
それを上気した表情のつかさが舐め取る。
「おいしいよぉ♪」
こっちもおいしい。
身を任せてくれるこなたと、ひたすら耳元でいやらしく囁くつかさに脳味噌が蕩けそう。
こなたは限界なのか、ブルっと体を震わせると、さっきまで一緒に踊っていた舌が動か
なくなった。
ちゅるっと口を離すと銀色の糸が見えた。
さっきまで私の犯していた唇は唾液で光り、僅かに開いて荒く呼吸をしている。
ああ、もう、可愛いなぁ。
「おねえちゃん、私にもこなちゃんとキスさせて」
キラキラした瞳で私に頼み込んだつかさは、返事を待たずに、こなたの唇を奪った。
ぐったりとしたこなたに、つかさがむしゃぶりついているというのが正しい。
こなたの口に残った私とこなたの唾液を啜る事に夢中になっているんだ。
「こなちゃんとおねえちゃんのよだれ、おいしいよぉ」
何度もそう言いながら、いやらしい音を立てて啄ばむ。
こなたが戻ってくるまで、つかさはこなたの唇を吸いつづけた。
こなたにノートを写させ、一段落したところで、つかさが動いた。
私の見ている前で、つかさはこなたの頬を挟み込んだと思うと、それが自然であるかの
ようにキスをした。
「ちょっと、何するのさ、つかさ!」
一瞬の硬直の後、仰け反るようにつかさから離れたこなたが驚きの声を上げた。
そりゃ、いきなり友達に……しかも同性からキスされたら混乱する。
こなたを眺めながらニコニコと微笑むつかさ。
そして膝立ちのままゆっくりとこなたに擦り寄っていく。
「ちょっと、かがみも何か言ってよっ!」
堪らず私に助けを求める。
うん、解っているよ。今助けてあげる。
「ちょっとつかさ! こなたが困っているじゃない」
そう言って、こなたの肩に手を添える。
「わぁっ!」
そのまま回転を加えて押し倒した。
部屋がフローリングだから、ギリギリの所で体を支えてあげて衝撃を無くす。
直ぐ目の前のこなたは驚きで口をパクパクしている。
「こなたぁ。言わなくちゃいけない事があるのぉ」
夢の中と同じく、自分でも恥ずかしくなるくらいの甘い声で囁く。
尤も、こなたには何を言っているのか解らないかもしれないけど。
「だいすきだよぉ」
そう言って、こなたの柔らかい頬と、後頭部に手を回すと、こなたの唇を塞いだ。
こなたのいつも半分しか開いていない目が大きく開く。
つかさに先を越されちゃったけど、夢にまで見たこなたとのキス。
「んーーー!!」
こなたが抗議の声を上げる。
でも、夢でこなたにされたように、ガッチリとロックして逃げ場を封じる。
夢と違ってこなたが口を開いてくれないのが残念。
くすくすと笑いながら隣でつかさが話し掛ける。
「こなちゃん。おねえちゃんね、ずっとこなちゃんが好きだったんだって~」
そうよ。ずっと、一年の頃から好きだったんだから。
「ぷあっ」
息が続かなくなって、一度唇を解放する。
「ごめんね、こなた。もう限界なの。毎日夢に見るの。抑えられないの」
想いを告白する。
伝わるかどうかなんで解らない。
それでもいいから。
「まって、よ、かがみ」
ゆっくりと人差し指を私の唇に置いたこなたがストップをかける。
「これじゃ、私がかがみに襲われてるみたいじゃん」
思いっきり襲っています。申し訳ない。
「ごめ……」
「だがら、私も言うね。わたしもかがみのことがすき」
ぎゅっと、私の背中に手を回して、抱きしめてくれた。
「順序が逆になってるけどネ」
いつもの笑顔で。半眼で。
「キスしていい?」
と私が尋ねて、
「いちいち聞く?」
と返って来る。
「じゃあ勝手にする!」
言うが早いか再びこなたの唇に、私の唇を重ねた。
今度はこなたからも吸い付いてくる。
欲望のままにこなたを強く抱きしめて、覆い被さるように強くキスをする。
夢で見たように、開いた口に舌と私の唾液と送り込む。こなたを征服するために。
夢にまで見た甘い味を存分に堪能して、こなたの口腔をかき混ぜる。
泡立った唾液がこなたの頬を伝った。
つかさが舌を出してそれを舐めとる。
「これが、こなちゃんとおねえちゃんの味なんだぁ」
この妹、相当にえろい。
「もっと零してね」
いやらしい笑みを見せたつかさは、その手をこなたの大事なところに伸ばした。
「んんーーーーーーっ!」
私の体の下でこなたが暴れる。
つかさは手っ取り早くズボンの上からイタズラを仕掛けていた。
指先がダンスする度に溢れる唾液。
それを上気した表情のつかさが舐め取る。
「おいしいよぉ♪」
こっちもおいしい。
身を任せてくれるこなたと、ひたすら耳元でいやらしく囁くつかさに脳味噌が蕩けそう。
こなたは限界なのか、ブルっと体を震わせると、さっきまで一緒に踊っていた舌が動か
なくなった。
ちゅるっと口を離すと銀色の糸が見えた。
さっきまで私の犯していた唇は唾液で光り、僅かに開いて荒く呼吸をしている。
ああ、もう、可愛いなぁ。
「おねえちゃん、私にもこなちゃんとキスさせて」
キラキラした瞳で私に頼み込んだつかさは、返事を待たずに、こなたの唇を奪った。
ぐったりとしたこなたに、つかさがむしゃぶりついているというのが正しい。
こなたの口に残った私とこなたの唾液を啜る事に夢中になっているんだ。
「こなちゃんとおねえちゃんのよだれ、おいしいよぉ」
何度もそう言いながら、いやらしい音を立てて啄ばむ。
こなたが戻ってくるまで、つかさはこなたの唇を吸いつづけた。
夕暮れが私の部屋を赤く染める。
狭いベッドの上で川の字になった私たちは、心地よい疲労感に抱かれながらお互いの気
持ちを伝えていた。
私がこなたを好きだったこと。
こなたが私を好きだったこと。
つかさが私とこなたが好きだったこと。
私とこなたがつかさを好きになったこと。
狭いベッドの上で川の字になった私たちは、心地よい疲労感に抱かれながらお互いの気
持ちを伝えていた。
私がこなたを好きだったこと。
こなたが私を好きだったこと。
つかさが私とこなたが好きだったこと。
私とこなたがつかさを好きになったこと。
「私ね、こなちゃんとおねえちゃんが付き合ったら、置いてかれるんじゃないかって、心
配だったの」
つかさはそう言って微笑んだ。
「まあ、そういう風には、世の中で出来てないみたいね」
「私もかがみも、つかさの事が大好きだからね」
優しい空気を纏いながら、優しい言葉が届けられる。
だいすきなもの同士、これからも一緒にやっていけそうだ。
配だったの」
つかさはそう言って微笑んだ。
「まあ、そういう風には、世の中で出来てないみたいね」
「私もかがみも、つかさの事が大好きだからね」
優しい空気を纏いながら、優しい言葉が届けられる。
だいすきなもの同士、これからも一緒にやっていけそうだ。
「当面の問題と致しましては、ズボンの替わりがないと家に帰れないわけですが……」
壁に下げられたハンガーにはこなたのズボンが掛かっていた。
股のところにしっかりと染みが出来たズボンを見ながら三人で苦笑した。
壁に下げられたハンガーにはこなたのズボンが掛かっていた。
股のところにしっかりと染みが出来たズボンを見ながら三人で苦笑した。
【おわり】