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プレゼントにはリボンをかけて

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だれでも歓迎! 編集
 12月に入った最初の日曜の朝。
 珍しく早く目が覚めた私は(お父さんはえらくビックリしてたけど)、ゆーちゃんやお父さんと一緒にご飯を食べると新聞広告を眺め始めた。
 年末のこの時期は売り尽くしだの歳末セールだのと色々と安く買い物が出来るから、広告のチェックはそれなりに重要な事だったりする……もうプロ野球の応援セールの時のような失敗は繰り返さないのだよ。
 同じものでもお店によって違うなぁ、なんて思いながら眺めていると、セールの広告じゃないのが目に入った。それは市民会館からのお知らせで……

 ある日の昼休み。
 今日はかがみは自分のクラスでお昼を食べるそうで、つかさとみゆきさん、私の3人でお昼を食べてる時にふと思いついた事を口にする。
「そーいえば20日がゆーちゃんの誕生日なんだよね~」
「へー、そうなんだ~。じゃあおうちでパーティとかやるの?」
「そのつもりだけどね。で、ものは相談なんだけどお二人さん。よかったら手伝ってくれないかな?」
「私は大丈夫ですけど、お邪魔してよろしいんですか?」
「へーきへーき。二人ならゆーちゃんも知ってるし、大勢いた方が楽しいだろうしね」
「うん、じゃあ私もお手伝いするー」
「じゃあかがみにも声掛けてみよっか。あ、この事はゆーちゃんには内緒ね?」
「あははは。わかったよ、こなちゃん」
「そう言えばみなみさん達はどうなさるのでしょう? 同じクラスのお友達ですし、あちらでも何かやるようでしたら……」
「それなら向こうも一緒に誘っちゃおうよ。みゆきさん、お願いしていいかな?」
「ええ、構いませんよ。もちろん小早川さんには内緒で、ですね?」
「さすがみゆきさん、話がわかる」
「では少々行ってまいりますね」
「よろしくー。それじゃーつかさ、かがみのとこに行くよー」
「あ、待ってよ、こなちゃーん」


 急な話だったけど、思ったよりトントン拍子で話が決ったよ。
 しかもかがみに声掛けに行ったら、一緒にいたみさきちと峰岸さんまで手伝ってくれる事になったし。なんだかチアのメンバー勢揃いだね。
 ケーキや料理はつかさと峰岸さんに仕切ってもらう事にした。2人ともお菓子作りは上手だから今から楽しみだ。飾り付けなんかは当日手の空いた人がやればいいしね。
 当日までまだ余裕があるから、準備と言っても材料の買い出しやプレゼントの準備くらいだけど。

 そんなこんなで当日。
 皆がうちに集まって準備する間の時間、ゆーちゃんを足止めする大役は私の担当だ。と言っても、私としてはちょっとしたデートが出来るから嬉しい限りだけど。
 まぁ2、3時間くらいだから軽くウィンドウショッピングとお茶するくらいかな。
「んじゃゆーちゃん、行こっか?」
「あ、待ってよぉ。おねーちゃん」
 小走りに駆け寄ってくるゆーちゃんを待って、並んで歩き出す。
 と、手袋をしてない手を暖かく何かが包んだ。見ればゆーちゃんが手を繋いでくれてる。
 お返しにぎゅっと握り返す。2人とも背が小さいのをたまに嘆くけど、こういう時は逆にありがたかったりする。恋人には見えないけど仲のいい姉妹には見える訳で、人目をはばかる事無くいちゃつけるからね……まぁ限度はあるけどさ。
「えへへ。こうしてお姉ちゃんと一緒に帰るのって久し振りだね」
「そういやそうだね。ここしばらく用事があったからね~。まぁそれも終わったし、これからはまた一緒に帰れるからさ」
「うんっ! それにここ何日かみなみちゃん達も用事があるって言って、なかなか一緒に帰れなくて寂しかったんだ……」
 と、手を握るだけじゃなく腕にぎゅっとしがみ付いてくるゆーちゃんを優しく撫でてあげる。
 ゆーちゃんの誕生日パーティの準備とはいえ、やっぱり寂しい思いさせちゃったなぁとちょっと罪悪感が沸いてくる。
「よぉし、じゃあ帰る前に寄り道して行こうか!」


 色々話しながらあちこち見て歩いて、喫茶店に入ってちょっと休憩&時間調整。
 私はミルクティー、ゆーちゃんにはホットココアを注文してメールを確認。あと1時間くらいで準備が完了するらしい。移動の時間も考えると30分くらいいればいいかな?
「ふ~。やっぱお店の中はあったかいね~。ゆーちゃん、疲れてない?」
「うん、これくらいは平気だよ。それほど歩き回った訳でもないし」
「そろそろお父さんがケーキとか買ってるはずだから、これ飲んだら帰ろっか」
「そうだね。でもお手伝いしなくていいの、お姉ちゃん?」
「いーのいーの、今日はゆーちゃんが主役なんだから。まぁ本当は内緒で準備しようとも思ったんだけどね。
変に内緒にしておいても、お父さんかゆい姉さんがうっかりばらしちゃうかも知れないし。あとは私の時みたいに内緒にしすぎて空振りになるのが嫌だったんじゃないかな?」
「あははは……あの時は本当に寂しかったんだからね。おじさんもゆいお姉ちゃんも……」
「むぅ、だからちゃんと謝ったじゃん。用事がある時はちゃんと連絡するようにしてるし」
「そういえばそうだよね。じゃあ今日はお言葉に甘えちゃうね」
 そう、パーティをやる事自体はゆーちゃんに言ってある。ただし『みんなでやる』ことは知らせてない訳で。みんなの用事がこの準備だと知ったら……どんな風に驚いてくれるかな?

「そだそだ。ちょっとかがみに電話掛けるから、鍵開けといてくれるかな?」
「はーい、じゃあちょっと待ってて」
「あ、かがみ? うん、もうちょっとで家に着くんだけどさ。例の件はOKだよね? うん、うん。おーありがとー。んじゃまたねー」
 横で聞いてる分には何気ない電話だけど、これはかがみ達に到着を告げる合図。
 家に着くとゆーちゃんが鍵を開けてドアを開けて……
「ただい……」パンパン!パパパーーーン!!「ひゃぁっ!?」
「ハッピーバースデー、ゆたかちゃん!」「おめでとう、小早川さん」「おめでとう、ゆたか」「Happy Birthday,ユタカ!」
「え、え? あれ? えっと、これ?」
 突然のお祝いの言葉に目を白黒させるゆーちゃん。そこにはチアで一緒になったみんなとお父さんにゆい姉さん。手に手にクラッカーを持って笑顔で待っててくれた。
 んっふっふっふ、驚いてる驚いてる……って、どっかの中年刑事みたいな笑いになっちゃったよ。
 ようやく落ち着いてきたゆーちゃんを後ろから抱きしめて、
「ゆーちゃんの事驚かそうと思ってね、みんなで準備してたんだよ。ごめんね、寂しい思いさせちゃって。それと、ハッピーバースデーゆーちゃん♪」
 そう伝えてからゆーちゃんのほっぺにちゅっとキスしてあげる。ポンッと音がするんじゃないかな?って感じで耳までまっかになっちゃうゆーちゃんを
「Oh! コナタ、ダイタンネ!」
「あーもう。いくらみんな知ってるからって少しは人目を気にしろっての。見てるこっちが恥ずかしいわ」
「いいなぁ、ゆーちゃん。好きな人からのキスなんて最高のプレゼントだね!」
 なんてみんなでひとしきりからかう。本当に可愛いね。
「ほらみんな、そんなところじゃ寒いだろう。早く中に入りなさい」
 お父さんに促されて、みんなで家に入る。その間ゆーちゃんはみんなのおもちゃ状態だ。
 私とゆーちゃんが着替えて部屋に入ると、パーティの準備はすっかり完了して主役の到着を待つだけだった。


「お待たせ、みんな。でわでわ……さぁ始めるザマスよ!」
「またそれか! まともに始めなさいっての、ったく」
 私の音頭に呆れながらローソクに火を灯すかがみ。みんなにジュースを渡していくつかさ。みゆきさんやみなみちゃんが取り皿を配り……そんな光景を眺めながら本当にいい友達を持ったなー、なんてしみじみ思いながら明かりを落として、
「では改めて。16歳の誕生日おめでとー、ゆーちゃん!」
「「「「「「「「「「おめでとう、ゆたかちゃん!」」」」」」」」」」
 あ、笑顔のまま泣いちゃってる……そんなに喜んでくれると、計画立てたこっちも本当に嬉しいよ。
「ひっく……ありが、とう。みんな。ん……すごく、うれしい、です」
「ほらほら、嬉し泣きもいいけどやっぱり笑顔の方がいいよ」
 そう言って涙を拭いて優しく頭を撫でてあげると、ようやく落ち着いたみたい。
「私の為にこんな素敵なパーティを準備してくれて、本当にありがとうございます!」
 元気にそう言うと、ローソクを吹き消すゆーちゃん。それと同時にみんなで恒例の歌を歌い出す。
「……ハッピーバースデートゥーユー♪」パチパチパチ……
 拍手とともに歌い終え、明かりを点けると
「さぁて、今日は騒ぐよー! 無礼講だ~~!!」
「「「「「「「「「「「おー!!!」」」」」」」」」」」
 さぁ楽しいパーティの始まりだ!!

 つかさと峰岸さんのケーキや料理、パティと私の歌&パフォーマンス、etc、etc……挙げたらきりがないほど騒いだらプレゼントの時間だ。
 かがみとつかさから可愛いワンピース、みゆきさんとみなみちゃんは童話集、みさきちと峰岸さんはリボンとイヤリング。
 ひよりんからは……同人誌?じゃなくゆーちゃんを中心にしたマンガみたい。パティはコスプレ衣装……どっかで見た光景だよ。
 お父さんとゆい姉さんはスケッチブックとクレヨン、色鉛筆。
 みんなゆーちゃんの好みとか私に聞きに来てたからね。みんな色々考えてたみたいで、どれもゆーちゃんを喜ばせていた。


 最後は私から……ゆーちゃんの左手を取ると、そっと薬指に嵌めてあげる。
 青いトルコ石のシルバーリング。ここ数日、市民会館でやっていた銀細工教室で作ったものだ。
「これ作るんで市民会館通ってたら、なかなかゆーちゃんと一緒に帰れなくてね。ちょっとぶきっちょだけど……」
「へぇ。あんたにしては頑張った……って、おい! その指!」「Wow! コナタ、愛の告白デスネ!」「やるな、ちびっ子!」
 あーやっぱこうなるよね。私達の仲はみんな知ってるからいいやとか思ったんだけど。やっぱりちょっと恥ずかしい。
 ふと繋いだままのゆーちゃんの手が震えてるのに気づいてゆーちゃんを見ると、俯いたままじっとしてるのが目に入る。
「あれ、どったの? ゆーちゃ……んっ?! んん……」
 どうしたのか聞こうとした口が塞がれた。ゆーちゃんの唇で……
「わわっ、ゆたかちゃん?!」
「あらあら、大胆ですね」
「ゆたか、みんな見てる……」
「スケブスケブ……って自重しろ私!」
 みんなが騒いでるのも耳に入らないのかキスしたままぎゅーっと抱きしめられ、
「ぷはっ。ちょ、ゆー……っん、んぅ…あむ」
 一旦離れたかと思ったらまたキスされた。今度は舌まで絡めるディープなやつ。さすがにみんな声も出ないみたい。いくら二人のこと知ってても、ゆーちゃんがここまで大胆になるとは思わないよね。
 時間にして数分。やっと解放された私はぼんやりとゆーちゃんを見つめるくらいしか出来なくて。当のゆーちゃんは、
「お姉ちゃん、ありがとう……世界中で一番愛してる!」
 と笑顔と共に元気よく宣言してくれました。
「いやぁ……ゆたかがこんな積極的になるとは、お姉さん本当にビックリだよ……」
「姉妹の愛の告白……くーー、これは萌えるな!」
 最初に立ち直ったのは保護者ズ。しかしビックリで済ませたり、なんかサイテーなセリフを言ったり……この2人はある意味凄いと思う。
 続いて起こったのは拍手の嵐と祝福の言葉。
「そのままWeddingBell鳴らしちゃいマスカ!」
「2人とも素敵……私もお兄さんといつか……」
「も、もう。2人とも、そういうのは私達が帰ってからにしなさいよね……」
 嬉しそうに指輪を撫でるゆーちゃんと、多分顔を真っ赤にしてる私。いつもと立場が逆になっちゃったね、なんて思いながらも、幸せそうなゆーちゃんを見てるとたまにはいいかな?と思う。


 特大イベントも起きて最高に盛り上がったけど、お祭り騒ぎも終わりは来る訳で。
「それじゃあ電車の時間もあるし、そろそろお開きにしようか」
「そうだねー。楽しい時間ってあっという間に過ぎちゃうよね」
「いやぁ、今日はホントにいいものを見せてもらったッスよ!」
「あぅ……もう言わないでよぅ、田村さん!」
「でも、本当に幸せそうだよ。ゆたか」
「まぁまぁ、あまり私の嫁をからかわないでおくれよ」
「よ、嫁って……お姉ちゃん!」
「ソウソウ、オ邪魔虫は退散するのデス」
「そうですね。馬に蹴られる訳にもいきませんしね」
 なんて言いながら、みんなは帰っていった。
「みんな、今日は本当にアリガトね!」
「ありがとうございました! 今日の事は一生の思い出です!」
 最後にそう声を掛けて、後ろ姿が見えなくなるまでゆーちゃんと2人で見送った。

「いやぁ……騒いだ騒いだ。お父さんもゆい姉さんもありがとね」
「なんのなんの。可愛い家族の為ならいつでも何回でもかまわないぞ!」
「そーだよー。可愛い妹達のお祝いだもん。喜んでやるさー」
「おじさん、ゆいお姉ちゃん。今日は本当にありがとうございました!」
「はっはっは。気にしなくていいよ、ゆーちゃん。おじさんも楽しかったしね」
「さって、あたしもそろそろ帰らないとね。おねーさんは明日もお仕事なのだ~」
「それなら俺が送っていくよ。今日は酒も飲んでないしね」
「いいんですか? じゃあお言葉に甘えます、おじさん」
「それじゃ車出すから少し待ってて。あ、そうだ。片付けは明日でいいから、2人とも風呂入って休んでいいぞ」
「えっ、いいの?」
「ああ、流石に疲れただろ。残り物も帰ってから俺が片付けておくから」
「じゃあお願いするね、お父さん。ゆーちゃん、いこっ」
「えっと……ありがとうございます、おじさん」
「さてと。じゃあ行こうか、ゆいちゃん」


 ゆい姉さんを乗せたお父さんの車を送り出してから、ゆーちゃんに先にお風呂に入るよう勧めた。
 お父さんはああ言ったけど、全部任せっ放しはさすがに気が引ける。かと言ってゆーちゃんの前じゃ出来ないからね。
 よっぽど疲れてたのか、ゆーちゃんが素直にお風呂に入るのを見届けると空いたお皿を片付け始める。料理が残ってるのは小皿に移して、ジュースのペットボトルは冷蔵庫。
 一段落するとゆーちゃんが出てきたので入れ替わりで今度は私の番。
 ゆっくり体をほぐしながらお湯に浸かると、あったかくてつい寝ちゃいそうになる。さすがに自宅の風呂場で溺死はしたくないので、眠気を堪えてお風呂から出るとちょうどお父さんが帰ってきた。
「なんだ、片付けやっちゃったのか。本当にゆっくりしてよかったのに」
「いやいや、全部は終わってないって。さすがに飾りなんかは大変だからね」
「しっかし、娘がもう1人本当に出来るとはなぁ。ゆいちゃんじゃないが、お父さんビックリだ。はっはっは」
「ちょっ、お父さん?」
「前にも言ったがお父さんは応援するぞ。それに友達もお祝いしてくれるみたいだしな? お前達は幸せものだなぁ」
「ん……そうだね。でもさすがに結婚は出来ないよね」
「確かにな。でも書類だけが繋がりって訳じゃないだろ。2人が末永く一緒にいられるなら、そんな紙切れに意味はないさ」
「お父さん、なんかかっこいい事言ってるね。」
「そうだろう? お父さんはかっこいいんだぞ。やっと理解したか、娘よ!」
「……そうやって調子に乗らなければもっとかっこいいのにね」
「うぉっほん。ま、まぁ今日はご苦労さん。ゆっくり休めよ。お父さんももう休むからな。多分ぐっすり寝るからちょっとの騒ぎじゃ起きないと思うぞ」
「は?な、何言ってるのかな?」
「年甲斐もなくはしゃいじゃったからなぁ。まぁこなた達も夜更かしするなよ?」
「しないってば! もぅっ。おやすみ、お父さん!」

 ごめんなさい、もうちょっと起きてます。
 あの口調は多分お父さんは気づいてる。私のやろうとしてる事に。変な所で勘がいいから。


 一旦部屋に戻って、ちょっと準備をしてからゆーちゃんの部屋に向かう。
「ゆーちゃん、起きてるかな?」
「お姉ちゃん?うん、起きてるよ。どうぞ~」
 部屋に入るとゆーちゃんはベッドにちょこんと座って指輪を眺めてたみたい。
「どうしたの、お姉ちゃ、ん? その格好は??」
 まぁ不思議がるのも無理はないよね。今の私の格好見れば……今私はテルテル坊主みたいにシーツをまとってるんだから。
「ゆーちゃんにもう一つプレゼントがあってね」
「え? 私これだけで十分すぎるよ?」
 そう言って指輪にそっと指を這わせるゆーちゃん。
「まぁまぁ、こっちはおまけみたいなものだからさ。受け取ってくれるかな?」
「お姉ちゃんがくれるものなら喜んで受け取るけど……」
 可愛らしく首を傾げてこちらを見るゆーちゃんにあと一歩のところまで近づいて。
「じゃん! プレゼントはワ・タ・シ♪」
 まとっていたシーツを落とすと……一糸纏わぬ、じゃなく素肌にリボンを巻きつけた体が露になる。
 これぞ裸リボン!
 微妙なところだけリボンで隠す、このせくしーな姿を見よ!
「いやぁ、エロゲとかでこう言うの見て一度やってみたかったんだよね~~。どうかな?」
 と、ゆーちゃんを見ると私をじっと見たまま固まってる。って、あれぇ?はずしちゃったかな?なんて思ってるとゆっくりゆーちゃんが腕を伸ばして私の腕に触れる。
 そのまま掴まれるとゆーちゃんらしくない力強さでベッドに引き寄せられ、ゆーちゃんに組み敷かれる形になった。
「あ、あれ? ゆーちゃん。けっこう力あるんだねぇ?」
「お姉ちゃんがプレゼントなんだよね?」
 笑顔のゆーちゃんが静かな声で聞いてくる。あの……ゆーちゃん、目が笑ってないです。
「そーだけど。いつもと雰囲気が違うよ、ゆーちゃ、ん……んむ、ふぁっ。んん……」
 最後まで言えませんでした。パーティの時以上に激しいキスのおかげで……
 あははは。変なスイッチが入っちゃったみたいですね、ゆーちゃんてば。
「えっとー……や、優しくしてね?」
「うん。無理♪」
「ちょっ! ゆー、んっ。んーー!」
「ぷぁ……ふふっ、いっつもお姉ちゃんがしてくれる事してあげるね」
 おとーさん。ちょっとの騒ぎじゃなくなるかも知れません。
 起こしちゃったらゴメンナサイ。

 翌日。
 私は朝から動けませんでした。
 そんな私を、体が弱いはずのゆーちゃんが甲斐甲斐しく世話してくれましたよ。
 今日が休みで本当によかった……



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  • \(^O^)/ -- 名無しさん (2008-01-04 14:51:48)
  • なんてこった!!ゆーちゃんが可愛すぐる!!こなたも!! -- 名無しさん (2007-12-26 23:16:58)
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