アットウィキロゴ
kairakunoza @ ウィキ
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

kairakunoza @ ウィキ

ああ、素晴らしきお泊り会 就寝×起床×約束

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
だれでも歓迎! 編集
メダパニにかかったら多分こんな感じだと思う。
行為に対する緊張や恐怖で思うように動けないのに、手足や背中の筋肉だけは勝手に収縮してしまうし。
口を塞がれているから酸素不足で頭がクラクラする。一生懸唾液を飲み込んでいるのに無くならない。
喉まで流れてこないで、舌が絡まりあう辺りで纏まっているから飲み込むことすら出来ずにこぼれているのかも。
口を離された隙に呼吸をしようとしても、口内に溜まっている二人分の唾液が邪魔をして充分な酸素は取り入れなかった。
完全に圧し掛かられているから、パジャマ越しのかがみの体温を感じる。
今まで以上にお腹のグルグルを感じる。グルグルしているというか、ジンジンと熱いというか。

「かっ……かが、み、苦し……っ!!」
「え!? ご、ごめん……」

かがみの腕をポンポン(必死だったからバンバンかも)叩いて呼吸困難を訴える。
すぐに申し訳なさそうに離れて謝るかがみを見ると、なぜかこっちが悪い事をしたように思えてきた。
深呼吸をするけど、横隔膜が上手く動かない。熱を持ってるけど唾液で濡れた唇が呼吸の度に冷えていく気がする。
結局浅い胸式呼吸で細かく酸素を吸うことしか出来なかった。
酸素不足で頭が働かないのかと思っていたけど、酸素を吸ってもぼんやりとした思考しか浮かばない。
アルコールを飲んだ時みたいな感じがする。

「あ、あの……こなた、大丈夫?」
「へ?」
「今の『ストップ』ってことでしょ?」

あー……そう取ったんだ。
確かにストップはかけたけど、それは呼吸したかったからで。
決して止めてほしいとか怖いからとかじゃないから続けていいんだけど……

「だ、大丈夫だから、続き……して?」
「はぐっ!!」

かがみが奇声をあげて左胸を押さえた。頭の中に半透明ブルーのウインドウが出てきて『クリティカルヒット!』って表示された。
いや、何がかは全然分からないんだけど。もしかして変な事言っちゃったのか私は。
さっきのキスのせいで私の頭はかなり溶けてしまったらしい。
何らかのダメージから回復したらしいかがみが私をまっすぐ見る。
中途半端に私の上着の中に入り込んできている、遠慮しているのか肋骨辺りでウロウロして止まっていた手を再び動かし始めた。
骨の窪みを指でツツっとなぞっては、また最初の所に戻る。じれったいような感覚がピリピリと肌の上を走ってく。

「ん、くっ……ふっ、ぁ……かがみっ……そ、それはくすぐったいよっ」
「仕方ないでしょ!?」
「ひぁっ!? ちょっ……つ、爪は立てないで……!」
「ご、ごめん……」

というか、何がどう『仕方ない』のか。
他人への仕方が分からないとか? もしくは私への遠慮でいきなり胸にしないだけ?
でも肋骨だけ集中的に触られてるこの状況はきつい。何かこう、くすぐったいやらもどかしいやらで。

「えーっと……上着、捲っていい……?」
「ふ、普通それ聞く!?」
「だっていきなりされたら困るでしょ!?」

確かにいきなり捲られていきなり色々されたら困るけど!!
だからと言って『○○してもいい?』ってすべての行動の実行許可を私に求められても困るよ!!
困るというか恥ずかしいって!!
……かがみ、何でいきなりここまで弱気になってるんだろ。
さっきは襲ってきたくせに……もしかして、その事でも気にしてるのかな。そんなの杞憂なのに。

「あ、あのね。私は了解したし……本当に『ストップ』かける時は」

ポンポン、とベッドを二回叩く。

「こういう動作するから……だから、それ以外なら、続けて……いいし」

いちいちしてもいいかなんて聞かなくていいから。
ああもう声が続かない。口パクだけで伝わったかな?
……あれ? もしかしなくても私は誘い受けっぽいことを言ってない?
かがみだって散々(でもないか)襲ってきたりしたのに、いざってなったら気を使いまくりって……ヘタレかがみ。
ちょっと酷いことを思っていたら、ゴクっと唾を飲む音が聞こえた。
私じゃないという事は必然的にかがみから発せられた音という事になる。
かがみ? と聞こうとしたら、お腹から胸がゆっくりと外気に晒され、体温で暖まった生ぬるい空気が纏わり付いた。
つまり、上着を胸の上まで捲られてるという事で……まぁ、端的に言っちゃえば胸とか見られてるわけで。
『カァ』とか『ボン』とかじゃなく『ガッ』と血液が顔に集中した。
Tシャツ形式じゃなくてボタン形式のパジャマの方がよかったかな? いや、見られるのはどっちも一緒だ。
前に海に行った時に一緒にお風呂入った時に見られたけど、それとこれとはまったく違う。
なんか、視線が熱くて……くすぐったい。ぞわっと首筋に氷が当てられたような電気が走る。
かがみ……胸を凝視したまま停止しないでお願いだから。
あと、私だけ恥ずかしいのはずるい。

「か、かがみもっ……脱ぐべきだよ」
「あ……あ、そ、そうねっ」

声が裏返ってる。かがみも私も。
かがみが脱ごうとするより早く、私はかがみのパジャマのボタンに手を伸ばしていた。
普通の服よりパジャマのボタンって大きいのは脱ぎやすくするためなのかな。

「こ、こなた?」
「……私が脱がすよ」

上着を捲られたんだから、こっちだって上着を脱がすぐらいはする。
これは仕返しになるのかな、それともお礼になるのかな。
個人的には恥ずかしがらせたいって意味合いがあるから仕返しなんだけど。
全部ボタンを外し終えると胸が現れた。さすがに寝るときは外してるんだ。
風呂場で見たはずだけど……意外と胸あるよね、かがみ。
至近距離で見てるっていうのも、重力に従って胸が下を向いているからっていうのもあるだろうけど。

「ふぁっ!?」

じっくりかがみの胸を観察している余裕は無かった。右胸に手の平が当てられる。神経が集中する。
血液を送り出す心臓の鼓動が否応無しに体中に響いていた。
胸の先端を人差し指と中指の間で挟まれてゆっくり回される。
指に力が入れられるたびに薄い胸が少し形を変えられていく。
これは、くすぐったくはないんだけど、何か……頭がおかしくなりそうな感じがする。
お腹のジンジンが、そうされる度に倍増していく。
駆け上がってくる感覚に理性がぶん殴られる。

「んっ……ん、はっぁ……」

今度は指とは違う暖かさを持った舌が、鎖骨から胸へと下がっていく。
遠慮してじかに胸にいかないで遠回りしてるとしたら……逆効果だよっ! 余計に頭が変になってきた……
舌が這ったところはすぐに冷える。それでも舐められたという事実で体は熱い。
胸の周りで舐めるのを止めて、左胸に耳をつけてきた。だけど右胸を弄ってくるのはやめない辺りがすごい。
何をしてるのかは分からないけど、しばらく耳をつけてじっとした後、胸の先端ではなく肋骨の中央あたりを結構強い力で吸われた。

「い……っ!! あ、ふぅ……かがみ……?」
「痛かった……?」
「す、少しだけ」

痛みもあったけどそれよりも驚きで声をあげた。
私には見えないけど、きっと微かに内出血はしてると思う。
俗に言うキスマークってやつだ。
いや、まあ学校じゃ見えない場所だからいいけど何ゆえ左胸?
疑問に思ったけど答えは出ないし考える間もなかった。



左胸の、自分でも固くなってると自覚している先端が舐められ、次の瞬間口に含まれた。
声が出ないで息だけが漏れたのは幸いだった。きっと声帯が震えたのなら叫んでる。
吸われるのと、舐められるのと、歯が軽く甘噛みしてくる感覚で一瞬目の前が白くなった。
鎖骨を舐められた時点でこうされるだろうって思ってたから「赤ん坊みたいだね」とか言ってやろうと内心思ってた。
無理。そんな余裕ない。
強烈に襲い掛かってきた何かに抗うように頭を振って目を瞑った。
そしたら余計に感覚が鋭くなった気がしたし、鼓膜に届く自分の声と吸われる音で余計に恥ずかしい。
しょうがないから天井にピントを合わせて、大声を出さないように自分の手を噛んだ。
手の痛みで少しは自分が戻ってきた気がする。

「こなた……手、外して」

けど、声がくぐもった事に気づいたのか、かがみが私の口から手を離させた。
歯形が付いてる。かなり強い力で噛んでたみたい。かがみがその歯型の痕を舐めてきた。

「なっ、ぁ……かがみっ!?」

ペロペロと犬みたいに。綺麗に歯形に沿って。
もしかしたら消毒のつもりなのかも。
胸ほどでもないけど微電流が肌の上を走って脳へ伝わる。首が引きつる。

「もうい、いっ……かがみぃ、もう……!」

私の訴えを聞いてかがみが手を離してくれた。すぐにかがみに抱きつく。
とりあえず体に力を入れてないと自分が自分じゃなくなりそうだった。
熱くて理解できない何かに体を支配されていく。
足も反射的にかがみに絡ませていた。
かがみが息を呑んで、すぐに口を塞いでくる。
今のうちにちゃんと呼吸しとけばよかったなんて思っても後の祭りだった。
少し自分の体を浮かして、私とかがみの体の間を開けると胸を触っていない方の手がどんどん下へ移動してくる。
反射的にやばいと感じて自分からかがみにキスをした。
口を塞がれていれば多少の声は抑えられると思ったから。
かがみの手が一瞬止まったけど、すぐにパジャマ越しに股の部分に触れていた。
その奥でクチャっと湿り気のある音が聞こえる。
指に力が入れられて下から上へと撫でられ、下着がずれて豆が擦れた。

「ひゃ、ぁっ……ぁ、うっ……ん、んっ!!」

お父さんとゆーちゃんがいる。
その一点だけで理性が持ってる気がする。
聞かれないように必死に声を押さえているはずなのに、だんだん訳が分からなくなってきた。


なんで声が出ちゃうんだっけ?
なんで声を出さないようにしてるんだっけ?

自分が自分じゃなくなるような、理性がドロドロと溶けて流されていくのが分かる。
今どんな声出してるのかすら分からなくなってきた。

「こなた」

かがみが呼んでる。
そうだ、この声はかがみには絶対に聞こえるんだ。
変な声なんじゃないかな。私らしくない声出してるんだろうな。
そんな思考が過ぎると声を出さないようにと目の前の何かに噛み付いていた。
すぐにそれはかがみの肩だって分かったけど、口を離してしまったら絶対に叫ぶ自信があった。
私が私じゃなくなって、かがみが触るとこだけに五感が収束して。
かがみが触れるたびに流れる理解できない電気に体が侵食されていく。
だけど、かがみの存在が胸にありつづける。
ああ、分かった。私が何を怖がっていたのか。



――この感覚が、怖いんだ



「う、ぅうっ……ん、うっ!!」
「こなっ……痛っ……!! ……お、落ち着いて、泣かないで」

耳元で優しい声がする。湧き上がってきていた電気が来ない事でかがみが触れるのを止めたんだと気づいた。
そして泣いていたらしい。目を瞑ってたから分からなかった。
かがみの肩から口を離して、心配そうに私の顔を見るかがみの瞳を見つめる。

「……怖いんでしょ?」

すべてまるっとお見通しなのか、お姉ちゃんな微笑で尋ねてきた。
勝手に溢れてきた涙を瞬きしながら落としつつ頷く。

「私が怖い?」
「ち、違うっ……違うんだよ」

背中に回して抱きついていた手を離して、瞬きで落としきれなかった涙をぬぐう。
そしたら「痛くなるから擦るなって」と腕を抑えられた。

「私が怖いのは……かがみが私の体に触れるたびに、そこから変な感覚がきて、変な気分になって……
 お腹の奥もジンジンして、頭がぼーってなって、何も考えられないのにかがみの事だけははっきり分かって」

感覚的な事を言語化するのって難しいよね。
さっきのことから良く分かってる。だから、纏まってないかもしれないけど思ったとおりに伝える。

「嫌じゃないのに、体中が熱くて変な感覚で、それがすべてになりそうで、私がどうかなっちゃいそうで……怖い」

かがみがじーっと見つめてくる。やっぱり伝わらないのかなって思っていたら苦笑というか、しょうがないって顔をして私の横に寝転がった。
ベッドの広さから言ってちょっと狭いけどくっ付いたら大丈夫。
かがみは私の捲っていた上着を下ろすと、胸に抱いた。かがみの上着はまだ肌蹴たままだから、胸にじかに顔が埋められる。

「今日は……慣れるだけにしとこ?」
「え……?」
「まぁ、ちょっと私は不完全燃焼が否めないけど……おじさんやゆたかちゃんだって居るわけだしね」

確かに……あれ以上してたら絶対に声でばれてるだろうけど。
実際ゆーちゃんに聞こえてそうで怖いし。でも。

「か、かがみは……その、ここでストップしていいの?」
「あのね……さっきまで本気で怯えたやつがそういうか? 噛み付いてきたし」
「いや、それは」

抵抗じゃなくて、声を出さないためなんだけどね。
そして噛んでごめん。痕が付いていてもいなくても本気で謝らないと。

「私だってちょーっとばかし暴走してこなたを襲ったりするけど、一緒に居るだけで満足。こうしてるだけで満足だから」

かがみが私の頭を撫でながら諭すように囁いてくる。
胸からかがみの心音が聞こえた。なんだか凄く落ち着く。

「でも、襲うって事はそれなりにしたいってことでしょ?」
「うわっ、直球か。……そうだけど、やっぱりする時は家に二人っきりの方がいいでしょ?」

直球なのはどっちだ!
という抗議としてかがみの背中を一回叩いておいた。

「……二人っきりの時でも私が怖がったらどうするの?」
「んー……今回は慣れってことでここまでだけど」

上目で確認するとかがみが目を瞑って考えていた。
しばらく考え込んで、多少「うーん」唸りながらも何か閃いたらしい。

「私はこなたの事を好きだけど、その感情は受け入れてくれてる?」
「そ、そりゃそうだよ。嬉しいもん」

なんでこう……かがみはヘタレだったり直球だったりするんだろ。
卑怯だよね。絶対卑怯だよ。

「えっと、さっきこなたが言ってた『変な感覚』も私が与えている感覚だから……
 わたしがこなたを好きって感情と一緒にそれも受け入れてくれると嬉しい」

ダメ? とハの字眉の笑顔で尋ねられた。
ああ……そうだ。そうだよ。あの感覚も全部かがみがくれたものなんだ。
それなら……そう思ったら少しは怖くなくなるかも。
実際その時にならないと分からないけど、あの感覚に対する恐怖は少し薄れた気がした。

「……でも、次って……いつ?」
「あ……私の家は絶対に誰かしらいるから、やっぱりこなたの家になると思うけど」
「そっか。心の準備はもう大丈夫だから……ゆーちゃんとお父さんが居ない日に誘うね」
「ぐふっ」

な、何ですか? 今の呻き声。

「こなた……前から言ってるけどあんたもうちょっと警戒心持ちなさいよ」
「失礼だなぁ。ちゃんと人並みに持ってるよ?」

ああもうダメだこいつ……と呟かれた。本当に失礼だ。
仕返しで顔を左右に振る。私の髪が胸に当たっているから結構くすぐったいはず。

「んっ……こ、こなた? 折角我慢してるんだからそういう事したら今すぐする」
「わ、わっ!! うそウソ嘘だよ! 今日はもういいって!」

やっぱりかがみは不完全燃焼なんだろうな……悪いとは思うけどね。
私は……やっぱり二人っきりの時がいいや。
それにしても下着の中が気持ち悪い。私でも濡れるんだなーとか変に感心した。

「我慢するから、もう寝るわよ。3時だし」
「明日が休みだしいつもはまだ起きてる時間帯だけどね」
「たまには早く寝ろ」
「あーい」

ベッドは狭い。だからかなり密着して目を瞑った。相変わらずかがみの心音が聞こえる。
赤ん坊っていうのはお腹の中でずっとこの音を聞くらしい。
私には胎児の頃の記憶なんて無いし、お母さんに抱っこされてた記憶もない。
実際抱っこされた事はあるだろうけど覚えてない。
でも、何だろうね。こうしてると凄く落ち着いて懐かしい気がした。
実際は自分より年下の人に母親らしさを感じるっていうのも少しおかしいかも知れないけど。
かがみはしっかりしてるし、頼りがいあるしね。そりゃつかさもずっとお姉ちゃん子に育つってもんだよ。
でも、かがみはお母さんじゃないし、お母さんはかがみじゃない。


――お母さん、私は自分が自覚している以上にかがみの事好きみたいだよ


胸の内で、声も知らないお母さんに語りかける。
みんながいる。お父さんやゆい姉さんやゆーちゃん。ゆーちゃんも学校にはたくさん友達が出来た。
私もつかさやみゆきさん、かがみがいる。
その輪の中にお母さんが見えないことはやっぱり悲しくて残念だけど、お母さんはずっと胸の中にいるから。
だから心配しなくていいよ。私は幸せだよ。

「ねえ、かがみ」
「……」

返事が無い。上を向いて確認したら目を瞑っていたから寝てしまったのかもしれない。
かがみっていつも何時ぐらいに寝てるのかな。勉強とかしてるのなら夜更かしは結構してると思ったけど。
寝てるほうがいいかな。流石に恥ずかしいしね。

「私はみんなに……かがみに会えてよかったよ」

もぞもぞと上へ移動して、寝ているかがみに一瞬だけキスをした。
好きだよとおやすみを込めたキス。
やっちゃった後で恥ずかしさが込み上げてちょっと後悔。
かがみが寝ててくれて助かったかも。
再びもぞもぞと下へ移動してかがみの胸に顔を埋める。
肌蹴たままでいいのかな。ボタン閉じたほうがいいような……いいや、私自身がパジャマの役割するだるろうし。
そのまま抱きついて目を瞑る。引いてきたけどまだ残っている体の熱とかがみの心音のおかげで最高の気分で眠れそうだった。



朝、起きるのはかがみの方が早くて、私が起きたらすでに私服に着替えて髪を結んでいた。
起こしてくれてもいいのに。かがみの髪、結んでみたかったんだけど。
というか、そこまで万全体勢なのに何故私の隣で寝ているのかな。

「おはよう、こなた」
「ん……おはよー」
「少し前に起きたんだけど、洗面所借りたわ」
「あいあい。早いね……」

時計を見る。うわ、まだ8時だよ。
上体を起こすとかがみもベッドから立ち上がった。
何で横で寝てたんだろ。寝顔でも見てたんだろうか。

「ほら、着替えて。おじさんが朝ご飯作るって言ってくれたんだから」
「お父さんが?」

作るって言ってもシリアル系なんだろうなと思いながら着替える。
……かがみ、じっと見ないで。確かに今までは普通に着替えれたけど……今はちょっと違う。

「どしたの? こなた。着替えないの?」
「……し、下着も着替えたいんだけど……」
「え、あっ!? ごめん!」

慌てて視線を体ごと逸らされた。見られてないと分かっていても変な気分で下着ごとズボンを脱ぐ。
詳しい描写は省くけど、下着を見て結構私も感じるもんなんだなと思った。
かがみが居るから急いで服を着る。えーっと、適当にTシャツとズボンでいいや。
上着を脱いだときに付けられたキスマークが見えてしまってかなり恥ずかしかった。

「も、もういいよ」
「早っ!?」

そりゃ、服選んでないしね。上にあったの取ったし。
もうちょっとオシャレに気を使えよって視線が痛い。い、今は急いで着る事のほうを優先したんだよ。

「んじゃ、洗濯機に入れてくるからかがみ先にリビング行ってて」

返事も待たずに洗面所へ。
流石に結構汗をかいただろうし、パジャマはそのまま洗濯機へ。
下着は一応手洗いして洗濯機へ。なんだろう、この恥ずかしさは。
手を洗っていると左手にうっすらと歯形が残っていた。やっぱり結構強く噛んじゃったんだ。
……だとしたら、かがみの肩にも痕が残ってるかも。確認しとかないと。
顔を洗ってタオルで拭いてリビングに向かうとお父さんが台所から出てきた。
リビングではゆーちゃんとかがみが何か話してる。
こっちに気づいたのかゆーちゃんが「おはよう」と座ったまま声をかけてきた。「やふー」と返事をする。
かがみが「おいおい」とツッコミをいれてきた。我が家ではこれで通じるんだって。
目の前にいるお父さんも声をかけてきたけど、第一声は朝の挨拶じゃなかった。

「ちゃんと伝えられたか?」

寝る前の話のことを聞いているんだろう。お父さんも心配してくれてたのかな。
でも笑顔でその事を聞いてくるという事は、すでにちゃんと伝えたと知ってるんだろう。
私とかがみの対応で分かっているんだろうけど。
私はスクイズのチビッ子ばりのVサインで答えた。
お父さんも満足げな笑顔で頷く。かがみとゆーちゃんは首をかしげていた。
リビングで朝食。あえて言わなくてもいいだるろうけど相変わらず朝食はシリアルだった。
牛乳かけると美味しいけどね。

『ごちそうさまでした』

4人の声がハモる。
かがみは昼の3時に帰るからまだまだ一緒に居られる。
部屋に戻ろうとしたら。

「お姉ちゃん、待って」

ゆーちゃんに呼び止められた。見るとかがみはお父さんに呼び止められている。
お父さんもゆーちゃんも、リビングの右端と左端に別れて手招きしていた。
……あの、その光景は少し怖いんだけど。
でも呼ばれたんで行くしかない。かがみも不安げな顔でお父さんに近づいていった。

「どしたのゆーちゃん」
「あのね……黙ってたけど、私おねえちゃんとかがみ先輩が付き合ってること知ってたんだ」
「ああ、そうなんだ……って?」

今、何て言った!?
あまりにもサラリと言われたから流しかけたけど……知ってた!?


『えええええええぇぇぇぇぇぇ!!!』


私とかがみの声がかぶった。向こうも向こうで何か言われたらしい。
驚いた瞳で見詰め合っていたら、お父さんとゆーちゃんは楽しそうにピースしあっていた。
つまり……二人とも知ってたんだ。お父さんの『してやったり』な笑顔がちょっと腹立つ。

「でね、お姉ちゃん。私次の土日にみなみちゃんの家に泊まりに行くんだ」
「そ、そう……」
「あと、おじさんも土日は出かけないと行けないんだって」
「へぇ……え?」
「だからまたかがみ先輩を呼んでお泊り会していいよ」

えっと、あれ?
何かものすごーく都合の良い話をされたような。

「……ゆーちゃん、昨日の私たちの会話聞いてた?」
「何の事? これは昨日の夜、おじさんとお茶飲みながら決めた事だよ。おじさんが言い出したことだけど」
「あ、あの時……!」

じゃあ昨日の私たちの会話は聞かれてなくて、偶然なんだ……
ちょ、ちょっと『その時』が来るのが早すぎな気がするけど。

「お姉ちゃん!」
「ん?」
「嬉しそうだね!」

ニッコリと笑いかけられた。
このゆーちゃんの笑顔に免じて、お父さんの事は許しておこう。
というか、私とかがみが付き合ってることに関してゆーちゃん不思議に思う事は無しなんだ……

「かがみ先輩は、私が二人の事知ってる事を知ってるんだよ」
「……なるほどね。お互い互い違いに知ってる人を知ってたんだ」

だから私が「ゆーちゃんにばれる」って言ったら「大丈夫」って言ったわけか。
……でもだからって押し倒すシーン見られるのはダメだと思う。
かがみを見る。かがみもこっちを見ていた。
きっと向こうも今私が言われた事と同じような事を言ってるんだろうな。
土日に泊まりに来なさいとかなんとか。想像しやすい。
ゆーちゃんが急に私の背中をグイグイと押してかがみの前へと移動させた。

「な、何?」
「お姉ちゃんから誘わないと、ね?」

何でそんなに楽しそうなのゆーちゃん?
あっという間にかがみの前へ到着して、お父さんはニコニコしながらメモ帳に何か書きなぐってる。
何を書いてるのか知らないけど、娘の実体験をネタとかにしてたら流石にしばらく口聞いてやらない。
ゆーちゃんは……後ろに居るから見えないけどきっと同じようにニコニコしてるんだろうなぁ。
これなんて周知、じゃない、羞恥プレイ?

「え、えっとね……」

たぶん、かがみはもう私が何を言おうとしてるのか知ってるんだろう
だって満面の笑みなんだし。私じゃなくても分かる。
周りにお父さんやゆーちゃんも居るけど、かがみが思ってる通りの事を言ってあげよう。



それが私の望みでもあるわけだしね。





「ねえ、かがみ。来週の土日なんだけど――――」

















コメントフォーム

名前:
コメント:
  • いいなあいいなあ、悶えるよー悶えちゃうよーもう! -- 名無しさん (2008-12-19 08:30:36)
  • このシリーズとてもすきです。続編がとても読みたいです。
    また是非更新してください! -- 名無しさん (2007-10-04 00:02:13)
  • 毎回の更新を楽しみに読ませていただきました。
    それぞれの視線から語られる物語は心に来るものがありました。
    できればかがみ視点からのストーリーをリクエストしたいです。
    新しいシリーズも楽しみに読ませていただいています:D -- 名無しさん (2007-09-29 19:48:45)
  • これは伝説になる超糞作www -- 名無しさん (2007-09-28 16:12:07)
  • 続編強烈に希望です。
    いや幸せにこっぱずかしいお話でした。 -- 名無しさん (2007-09-22 23:36:27)
  • 一気に読んでしまいました。おもしろかったです(・∀・)
    出来ればでいいので続編希望したいです!
    後、最後のかがみからの視点も読んでみたいです! -- 名無しさん (2007-09-19 03:13:54)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー