B 頻脈性心室性不整脈
小項目
- 心室性期外収縮,心室頻拍,心室細動
102A58
44歳の男性。深夜に帰宅後,意識を失う発作を繰り返したため搬入された。1か月前から就寝時に時々胸苦しさを自覚していた。最近仕事が忙しく疲れ気味であった。40歳時に健康診断で心電図異常を指摘されていた。家族歴に特記すべきことはない。救急車の中で記録された発作時の心電図と来院時の安静時心電図とを別に示す。


対応として適切なのはどれか。
a β遮断薬投与
b ベラパミル投与
c ジギタリス投与
d 除細動器植え込み
e 心臓ペースメーカー植え込み
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
100C1,100C2,100C3
次の文を読み,1~3の問いに答えよ。
70歳の男性。肺癌の手術目的で入院した。
現病歴: 3か月前から咳が出現した。近医にて胸部エックス線撮影,胸部CTおよび気管支鏡検査を受け,左上葉原発の肺癌と診断された。
既往歴: 38歳から高血圧症で降圧薬を服用中である。40歳から腎不全に対して週3回の血液透析を受け,無尿で経過している。
現症: 身長 165cm,体重 60kg。脈拍 64/分,整。血圧 148/88mmHg。皮膚は乾燥し,左前腕に内シャントを認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。
検査所見: 血液所見:赤血球 380万,Hb 10.1g/dl,Ht 35%,白血球 6800,血小板 32万。血清生化学所見:尿素窒素 72mg/dl,クレアチニン 7.6mg/dl,Na 140mEq/,K 5.1mEq/l,Cl 104mEq/l。心電図上,洞調律であり虚血を疑う所見はない。手術前日に血液透析を受けた。
手術・麻酔経過: 右側臥位にて左肺上葉切除術を予定した。麻酔は全身麻酔で換気は左右分離肺換気で行った。開胸操作までは脈拍 64/分,血圧 160/96mmHg前後で推移したが,胸腔内操作が始まって1時間後,肺動脈からの出血が始まり,電解質液,代用血漿製剤1000mlを投与した。10分後,出血量が1900mlを超え,血圧が 64/48mmHgへと低下した。赤血球濃厚液1600mlを急速に輸血したところ,心電図上T波が尖鋭化し心室細動となった。純酸素による両肺換気,術者による心マッサージ,電気的除細動によって3分後に回復し,リドカイン 1mg/kg/時間と塩酸ドパミン 5μg/kg/分の持続投与で,以後洞調律で安定した。心拍再開後の瞳孔径は左右とも2mmであり,麻酔からの覚醒に問題はなかった。心室細動時の動脈血ガス分析(両肺換気,100%酸素)ではpH 7.30,PaO2 592Torr,PaCO2 37Torr,BE -6.5mEq/l。Hb 9.6g/dlであった。
C1 急速輸血を開始した時の出血量は患者の推定循環血液量の約何パーセントか。
a 10%
b 20%
c 30%
d 40%
e 50%
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
C2 この患者の心室細動の原因はどれか。
a 高ナトリウム血症
b 高カリウム血症
c 高カルシウム血症
d 高リン血症
e 高マグネシウム血症
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
C3 この患者の心室細動に対する静注薬として最も適切なのはどれか。
a ループ利尿薬
b 塩化カリウム
c 副腎皮質ステロイド薬
d グルコン酸カルシウム
e 非カテコラミン系昇圧薬
× a
× b 禁忌
× c
○ d
× e
正解 d
診断 腎不全,高カリウム血症,心室細動