C 話の進め方
小項目
- 傾聴の仕方,非言語的コミュニケーション,準言語的コミュニケーション,開放型質問(open-ended question),閉鎖型質問(closed question),中立的質問法(neutral question),多項(多選択肢)質問(multiple choice question),焦点を絞った質問(focused question)
102H29
35歳の女性。前胸部痛を主訴に来院した。1か月前から毎日2,3時間,前胸部に何となく重苦しい感じが続いていた。全身倦怠感を認めたが,不眠はなかった。症状に関して確認し,さらに患者の考えを聞いたところ,「最近いろいろストレスも多いので……」と話した。
これに続く医師の発言として適切なのはどれか。
a 「それは問題ないと思います」
b 「ストレスが原因だと思います」
c 「お仕事はストレスになりますか」
d 「他に原因として心当たりはありますか」
e 「よろしければもう少し詳しく教えていただけますか」
× a
× b
× c
× d
○ e
正解 e
101D3
46歳の女性。「頭の右側が痛い」という訴えで来院した。医師と患者との会話を以下に示す。
医師「どんな感じがするのか,詳しく教えていただけますか」
患者「どんな感じかと言われても,なかなかお伝えしにくいです」
医師「では,以前に経験した頭痛とは,どのように違うか教えてください」
患者「そうですね。今回の痛みは,以前に経験した頭痛とは違います。そうとしか言いようがありません。とにかく痛くて,夜も眠れません」
医師「眠れないほどひどい頭痛なんですね」
患者「そうです。ひどい痛みです。でも,これは頭痛なんでしょうか。実は,別の病院でCTも受けたのですが,心配ないと言われました。皆さんは,普通の頭痛だと言いますが,私は,自分でこの痛みが頭痛かどうか,分からなくなってきました。ズキズキするとか,締め付けられるようだとかいった痛みとは違うのです……」
これに続く対応として適切なのはどれか。
a 家族歴を聴取する。
b 頭部MRIを勧める。
c 精神科受診を勧める。
d さえぎらないようにして引き続き患者の話を聞く。
e 訴えをよく整理してから翌日来院するように指示する。
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
100E10
患者の話す言葉と専門用語の組合せで誤っているのはどれか。
a おでこ―――前額部
b わきの下――腋窩部
c 二の腕―――前腕部
d みぞおち――心窩部
e 膝小僧―――膝蓋部
○ a
○ b
× c
○ d
○ e
正解 c
100D26
67歳の女性。乳癌の骨転移による疼痛を主訴として入院している。この患者と担当医の会話を以下に示す。
医師①「小林さん,痛みの具合はいかがですか」
患者「来たときよりも大分ましです。ここ2週間はほとんど感じませんね」
医師②「2週間,痛みを感じないのですね」
③「ところで,一つ私から質問があるのですが,お聞きしていいですか」
患者「ええ,どうぞ」
医師「小林さんは入院されてからずっと病室で過ごされていますが,何かやってみたいことはありませんか。ここでの生活をできるだけ楽しんでいただきたいと思っているのですが,いかがでしょうか」
患者「ああ,そのことねえ。昨日も看護師さんに外泊や外出を勧められたけど,私はここでいいの。楽しくもないけど,まあまあ満足しています」
医師「まあまあ満足しているということは,十分な満足ではないのですよね」
④「もしよかったら,満足具合をもっと詳しく教えていただけませんか」
患者「そうねえ,私,昔からあまり人付き合いが好きな方じゃないのです。特別会いたいと思う友達もいないし,ホールに出て行って話したいとも思わないのです。一人で気ままにしているほうが楽しいの。それは自宅にいられたらいうことないのですが,今まで家で療養していて,家族に負担をかけていたので,少し休養させてあげたいんです。私も家族に気兼ねしながら自宅にいるより,一人でここにいるほうが,気が楽だしね。だから,今の状態で,まあまあ満足なんですよ」
医師⑤「なるほど,人付き合いがお好きじゃないし,外泊するよりも,今はここに一人でいるほうが,気が楽なのですね」
正しいのはどれか。
a ①は痛みに限定した閉じられた質問〈closed question〉になっている。
b ②は患者の解釈モデルを確認している。
c ③は良い医師患者関係が成立していないことを示している。
d ④は患者の本当の気持ちを聞き出そうとしている。
e ⑤は聞き間違いがないかどうかの医師の不安感を示している。
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
99C4
85歳の女性。「夕方になると右鼠径部から大陰唇にかけて腫れて痛い」という訴えで来院した。医師と患者との面接内容を以下に示す。
医師①「いつから,どんな症状があるのか,ゆっくり話してみてください」
患者「2年前からこのあたりが痛むのです」(右鼠径部を指差す)
医師「そうですか」
患者「それに股のあたりが夕方になると腫れてきます」
医師②「それはご心配ですね」
患者「心配で夜も眠れなくなってしまいました」
医師「2年間どうしていらっしゃいましたか」
患者「整形外科にも外科にも産婦人科にも行きました」
医師③「どんなふうに言われましたか」
患者「なんともないと言われました。CTも撮りましたのに」
医師「夕方腫れてくるなら,ヘルニアって言われませんでしたか」
患者「いいえ」
医師④「……(沈黙)……」
患者「前はこんなふうじゃなかったんです」
医師「こんなふうじゃないというと?」
患者「主人はそれは大きな人でして。私は長い聞きちんと介護できましたから」
医師「それはいつころのことですか」
患者「8年前から2年前までです」
医師⑤「そうするとご主人が亡くなられてから,痛みが始まったのですか」
医師の会話①~⑤について正しいのはどれか。
a ①は限定的で患者が話しにくい質問である。
b ②は唐突な応答になっている。
c ③は診断することを回避しようとしている。
d ④は話の促進に役立っている。
e ⑤は患者の心の傷を逆なでしている。
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
99C5
医師と糖尿病患者Aさんとの会話を以下に示す。
医師「Aさん,今日の検査の結果では,空腹時血糖は122mg/dlですがHbA1cは8.5%で,先月の8.3%に比べて良くありませんね」
患者「先生,どうも食事療法が上手くいきません。どうしたらよいでしょうか」
医師①「では,最近の食事の内容について,どうぞ,ご自由に詳しく話してください」
患者「いつも朝食は和食で,ご飯は軽く二膳と……(中略)……です。それから,時に間食もしています」
医師②「はい,それで(うなずく)」
患者「最近,勤務が三交替になり,仕事が終わると同僚と軽く食事をすることも多く,日によって薬を飲み忘れることがあります」
医師③「それで,Aさんとしてはご自分の病気をどのようにお考えですか。どうしてほしいと思っていますか」
患者「勤務形態が変わったので,食事の時間が不規則になっています。薬を飲み忘れないようにしたいのです」
医師④「そうですか,飲み忘れをできるだけなくし,糖尿病の改善に向けて力になりたいと思います」
患者「よろしくお願いします」
医師⑤「他にも何か言い忘れたご心配な点がありますか」
誤っているのはどれか。
a ①は開放型の質問である。
b ②は面接の促進に役立っている。
c ③は解釈モデルを聞いている。
d ④は患者支援の姿勢を示している。
e ⑤は評価的対応である。
○ a
○ b
○ c
○ d
× e
正解 e
診断