A 気分〈感情〉障害
備考
- うつ病,双極性障害
102A27
35歳の男性。疲労感と意欲低下とを主訴に妻に伴われて来院した。3か月前に職場で配置転換があったころから,仕事が向いていないのではないかと悩み始めた。疲労感と食欲不振とを自覚し,体重が3kgほど減少した。寝付きは良いが夜中に目覚めてしまう。家にいるときも思い悩んでばかりいて,すっかり笑顔が消えてしまった。本人は,原因は職場にあり,この状態の解決には辞職するしかないと訴える。
治療薬で最も適切なのはどれか。
a 睡眠薬
b 抗うつ薬
c 抗不安薬
d 抗精神病薬
e 抗てんかん薬
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
102A28
32歳の男性。妻と子供とに暴言を吐くため,見かねた両親に伴われて来院した。高校2年生のとき,特にきっかけもなく元気がなくなり,3か月間学校を休んだことがある。そのときは特に治療を受けずに回復し,その後は順調であった。3か月前から,職場で上司や同僚と口論することが増え,注意を受けると不機嫌になり,反抗的な態度を示すようになった。夜間や休日の外出が増え,浪費が著しい。普段は上機嫌でじょう舌だが,ちょっとしたことでいらいらして悪態をつく。妻が浪費を注意すると激昂して暴言を吐く。幼い子供が泣きやまないと怒鳴りつける。元々は機会飲酒程度であったが,最近は酒量が増えた。本人は,心身の不調は全く自覚しておらず,両親の懇願に応じてしぶしぶ受診したと言う。
考えられるのはどれか。
a 人格障害
b 躁うつ病
c 統合失調症
d アルコール依存症
e 注意欠陥多動性障害〈ADHD〉
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
101F8
うつ病でみられるのはどれか。
a 思考制止
b 思考途絶
c 思考化声
d 妄想知覚
e アンビバレンス
○ a
× b
× c
× d
× e
正解 a
101E13,101E14,101E15
次の文を読み,13~15の問いに答えよ。
63歳の男性。意識障害のために搬入された。
現病歴: 2か月前から表情がこわばり,口数が減り,動作も緩慢になった。食事量が減り,日本酒1合を毎晩飲む習慣がついた。休むと迷惑をかけると言って仕事には出ていたが,判断力が鈍り,効率が上がらず,ぐったりして帰宅する。妻が病院受診を勧めると,支払い額を気にしてためらう。20年前の仕事上での些細なミスを思い出して「取り返しのつかないことをしてしまった」とつぶやくことがあった。本日夕食後,妻が近くの親類宅まで出かけて1時間後に帰宅すると,奥の部屋で倒れていて,そばにビールの空き缶が1つと妻が時々用いる睡眠薬の空シート20錠分があった。シートの薬は長時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬であることが判明した。
既往歴: 特記すべきことはない。
生活歴: 高校卒業後,地方公務員としてまじめに勤務し,60歳で定年となってからは小企業で事務仕事に就き,同僚の信頼は篤かった。
現症: 呼びかけに反応しないが,痛み刺激にかろうじて開眼する。体温 36.9℃。脈拍 64/分,整。血圧 118/82mmHg。全身に外傷を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はほぼ平坦で,肝・脾を触知しない。
13 生じる可能性が最も高いのはどれか。
a 脳出血
b 心停止
c 誤嚥性肺炎
d 消化管出血
e 全身けいれん
× a
× b
○ c
× d
× e
正解 c
14 考えられるのはどれか。
a 認知症
b うつ病
c 統合失調症
d Parkinson病
e アルコール依存症
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
15 意識回復後の対応として最も適切なのはどれか。
a 精神科治療を勧める。
b カウンセリングを勧める。
c プライバシーには触れない。
d 妻を同伴させて帰宅させる。
e 人倫にもとる行為であることを教える。
○ a
× b
× c
× d
× e 禁忌
正解 a
診断 うつ病,急性薬物中毒
100A4
45歳の男性。数か月前から始まった食思不振と倦怠感とを主訴に来院した。「食べ物が砂をかむような味しかしない。食欲がでない」と言う。身長 170cm。最近2か月で,67kgだった体重が63kgに減少した。先週会社の健康診断で受けた上部消化管造影は正常で,胸部エックス線撮影,血液検査および生化学検査に異常所見はなかった。健胃薬を処方したが2週たっても症状は改善しなかった。さらに患者は,最近では「朝方早く目が覚めて再び眠れないので,睡眠薬を処方して欲しい」と言う。
診断に最も重要な質問はどれか。
a 「週末には眠れますか」
b 「家系に癌が多いですか」
c 「物忘れはありませんか」
d 「楽しく過ごす時間はありますか」
e 「職場でストレスはありませんか」
× a
× b
× c
○ d
× e
正解 d
診断 うつ病の疑い
99E6
統合失調症を参照
99A4
43歳の女性。職場の産業医からの紹介状を持参して来院した。紹介状によると,主訴は不眠で,上司によれば業務はとどこおりなく遂行できているが,このところ口数が少なくなっており,はなはだ暗い雰囲気にみえるとのことである。診察時の最初の質問として「一番お困りのことは?」と訊ねたところ,患者は「夜中に目が覚めやすいことです」と答えた。
この後に続ける質問として最も適切なのはどれか。
a 職場で悩みごとはありませんか。
b 昼間の体調やご気分はいかがですか。
c ご自分ではどんな病気だとお感じですか。
d 上司はあなたが受診することをご存知ですか。
e ご家族やご親戚で精神科を受診された方はいませんか。
× a
○ b
× c
× d
× e
正解 b
診断 うつ病