この世界には、人類のほかにエルフなどの亜人種や、はたまた魔物など、今日まで様々な生命体が存在している。
長い歴史の中で、同種族、異種族間の対立がいく度ともなく行われてきたものの、絶妙なバランスで彼らの生活が成り立ってきた。
そういった背景があるためか、共存共栄を行う一方で彼らの間には少なからずしこりが残っているのも事実である。
また、この世界に於いてなぜこのように生物の多様性が生まれたのか、その理由はまだ完全に明らかにはされていない。
今のところは、大地からあふれる『魔力』の未知の力と環境が彼らの進化に影響を与えたのではないか、という説が一般的である。
◆人類
言わずと知れた種族。イグナシア大陸を中心に世界のいたるところに分布し、この世を席巻する存在"を自称する。
地域によって体格や肌の色が違ったり、彼らの持つ文化も属する共同体によって大きく変化するため、人格や容姿は千差万別。
魔法が扱えない(後述)彼らは、彼らなりの知恵を振り絞って『魔法文明』を独自に発展させ、『科学文明』生み出し、
他の種族が"原始的な"暮らしをしている中、高い生活水準を得ることとなった。
『科学文明』を用いて、今なおハイテク化を進める彼らは、前述の経緯からか他の種族より優越意識が強い。
とはいえ、人類すべてが『科学文明』を営んでいるわけではなく、『魔法文明』を色濃く残す地域はいまだ多く存在する。
また、この世界観における人類は、この世界観の重要なファクターである、
『魔法』を扱うことができないのが最大の特徴。
正確には『
魔力』の結晶である『魔鉱石』を組み込んだアイテム『
リアクター』を用いなければ魔法を使用することができない。
そのかわり『リアクター』の恩恵で、原則一つしか扱うことができない属性魔法を複数使用可能になった。これはほかの種族には不可能である。
それまでは魔物狩りなど激しい戦闘を生業とする『ギルド』や一部の冒険者たちが使用するのみだった『魔法』だが、
近代になって『リアクター』の技術がますます発達したことから、人類にとって『魔法』がより身近な存在になりつつある。
とはいえ『リアクター』を用いた魔法を扱っても、多くは亜人の扱う"純正な"魔法よりも劣るとされている。
人類と似た容姿を持つが、さまざまな点で大きな違いを持つ種族。
人類に比べると全体的な個体数はやや少ないが、『魔法文明』を営み、リピ・オルジ大陸を中心に様々な地域に点在する。
種にもよるが基本的には人類よりも長命であり、彼らとは逆にほとんどの
亜人類が『魔法』を扱うことができる。
ただし、人類は近年技術が進んだ『リアクター』によっていくつか属性魔法を操ることができる(ようになった)が、
逆に亜人類は、生まれ持った体質や、遺伝、体にかかる負荷などの要因が重なって一つしか扱うことができない。
また、現代では多少意識は薄れてきたとはいえ、『魔法』を扱える者をよしとする社会のためか、
亜人の中でも『魔法』の才能が低い者は差別される古式な封建的傾向も一部では未だに見られている。
歴史の中では争いや差別も少なからずあったものの、彼らと人類との関係はおおむね良好である。
造船技術などが発達した近代からは、グローバル化の風潮で、人間と交流し、共に暮らす亜人たちも多い。
亜人類の人種の詳しい紹介は当該項目を参照。
◆魔物
各地に伝わる神話に登場する『魔王』が生み出した(と言われている)種族。魔族とも呼ばれる。
生命力が強く、過酷な環境においても適応力が非常に高いため、個体数は人類や亜人をはるかに凌ぐ。
種の多くは知性を持たず、時には群れをなして人間や亜人を襲うことがあるなど、我々からすれば危険な存在である。
そのため、魔物狩りを生業とする民間業者(ギルドなど)が昔から多く存在し、『
PAX』や自治部隊など公的機関内でも魔物討伐部隊が編成されている。
このようにたいていの人々には忌み嫌われている魔物であるが、時には食糧として狩りを行ったり、
家畜に利用したり、パートナーとして共生する文化もあるなど、彼らの生活に大きく関わっている。
また、魔物の中には非常に高い知性を持つものもおり、『魔法』を扱ったりコミュニティを形成している種も存在する。
最終更新:2012年12月27日 00:52