バトルロワイアル - Invented Hell - @ ウィキ

散りゆく者へ

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司会進行役テミスの妖艶な声色から紡がれる内容に、皆耳を傾けた。

禁止エリアの告知。
会場内の電車に関する臨時ニュース。
死亡者の発表。

そして、μによる「コスモダンサー」という暴力的な楽曲のライブを経て、主催者による第一回放送は終わりを告げた。

今、早乙女研究所内は静寂に包まれている。

オシュトル、ロクロウ、早苗、ヴァイオレット、ドッピオ―――。
五人の参加者は巨大ロボの目前で立ちつくし、沈黙を貫いている。

朝日昇し頃に告知された放送―――特に死亡者発表の内容については、今後の方針を話し合っていた五人の思考を中断させるに足る内容であった。






(あいつら誰一人、死ななかったか……)


ドッピオは、先の放送内容を振り返り、心の中で舌打ちをする。
ジョルノとブチャラティに、暗殺者(ヒットマン)チームリーダーのリゾット・ネエロ。それに親衛隊のチョコラータ。
流石は『パッショーネ』に関わったスタンド使いというべきか―――何れも、自身の生還するにあたって障害になりうるが故、退場願いたい参加者であるが、残念ながら主催者から発表された死亡者リストに彼らの名前はなかった。


尤も、ブチャラティに関しては、今現在ドッピオが彼の名前を勝手に名乗っているため、もしも死亡者として読み上げられた場合は、「どういうことだ?」と、オシュトル達に詰め寄られることは起こり得たのだが。


(しかし、皆黙りこくっちゃったけど……。もしかすると、知り合いが死亡者に含まれていたりでもしたのか?)


ドッピオは周囲を見渡し、他の参加者の様子をうかがう。

ヴァイオレットは変わらない、端正な顔立ちは尚も平静を保っている。
強いて言えば、自分と同じように他のメンバーが沈黙を続けている、この状況に困惑しているようにも見受けられる。

ロクロウは少し不機嫌そうだった。
眉根を寄せて、腕を組み、仏頂面のまま立ち尽くしている。

早苗は明らかに動揺していた。
その目は泳ぎ、口元を手で押さえている。

そして、もう一人。
ドッピオが、視線をそちらに向けようとすると。

「―――すまぬが……暫しの間、一人にさせて頂きたい」

オシュトルは沈黙を破り、四人に背を向けて、広間の端にある階段へと歩き出した。

「えっ? あの…えーと、オシュトルさ―――」

去り行くオシュトルを、ドッピオは思わず呼び止めようと声を発するが、

「ブチャラティさんッ! 少しだけ、オシュトルさんをそっとしてあげてください……」

早苗が、ドッピオの肩に手を置き、それを遮った。
ドッピオを見据える彼女の瞳は、尚も揺れ動いていた




「なるほど……放送で呼ばれた『アンジュ』様、というのは―――オシュトル様の主君に当たる方でしたか……」
「はい…オシュトルさんは『姫殿下の守護が自分の宿命』って言っていました……。だから、今は気持ちの整理が必要なんだと思います」

研究所内のブリーフィングルームにて、ヴァイオレットと早苗―――二人の少女はテーブルを挟んで会話をしている。
二人の表情は曇ったままである。

オシュトルが去ったあと、一連の会議の「進行役」不在となってしまった一同は、小休憩という名目で一度解散する流れとなった。これは前述のオシュトルの事情を察している早苗の提案によるものであった。
四人はそれぞれ施設内で散り散りとなったが、ヴァイオレットは、放送後あからさまに動揺をしていた早苗の様子が気になり、彼女の元へと訪れ、今へと至る。

「その……先程の放送ですが、早苗さんのお知り合いも……?」
「―――はい……。友人が二人呼ばれました……。」
「そう…でしたか……。」

予想通りの返答に、ヴァイオレットは目を伏せる。
死別―――ヴァイオレットの依頼主であったクラーラ・マグノリアとその娘のアン、エイダン・フィールドと彼の帰還を待つ人々がそうであったように、自動書記人形の仕事において、ヴァイオレットはそれを体験する人々を幾度か見てきた。
当たり前のように側にいた人がいなくなるという喪失感と悲しみは計り知れないものがある。
事実、ヴァイオレット自身も、ギルベルトが先の大戦より未帰還であるということを知ったときは、大いに取り乱した経験がある。

「何だか実感も湧かないですけど……。それでも、彼女達ともう、お喋りすることが出来ないって思うとやるせないですね……」

ハハッ、と弱々しい笑いを浮かべる早苗は哀愁に沈んでいる。

「だけど…今はそれ以上に怖いという感情の方が大きいです……」
「―――怖い?」
「はい、怖いです……私には衣食住を共にする家族のような人達がいるんですけど、その人達に会えなくなることが怖い……。その人達の知らないところで死んでしまうのが怖いんです……」

早苗の身体は小刻みに震えていた。
霧雨魔理沙、魂魄妖夢の死亡は、彼女が今、死地に立たされているということを改めて認識させていた。
死ぬことは勿論怖い―――だけど、それと同等に、神奈子や諏訪子と永遠に会えなくなってしまうことに恐怖を感じていた。

そんな早苗に対して、ヴァイオレットは身を乗り出し、震える手を優しく握った。

「―――ヴァイオレットさん……?」

きょとんとする早苗。
早苗の手を優しく包み込むヴァイオレットの手は、人工の義手である。
手袋越しに肌を伝うその感触は無機質ではあるのだが、どことなく温もりがあった。

「早苗様、宜しければお手紙を書いてみませんか?」
「手紙、ですか……?」
「はい。早苗様の大切な方々への想い―――それを手紙に綴るのです」

コバルトブルーの澄んだ瞳は、ジッと早苗を見据えている。
大切な人々と切り離されてしまい、嘆く少女。
そして吐露する彼女の同居人への想い。
せめてもの、その想いを形として残してあげたい―――。それが自動書記人形である自分の役目ではないか、とヴァイオレットは思ったのである。

「……。」

突然の提案に困惑する早苗。
その行動に何の意味が?と頭の中で疑問符が浮かんだ。

だが、しかし-――。

「―――お願いしても宜しいですか? ヴァイオレットさん」

少し気恥しい部分があるのは否めないが―――。
自分の気持ちを整理させる意味においても、気分転換という意味においても、それも悪くないな、と思いヴァイオレットに手紙の代筆を依頼する。

「はい、畏まりました」

そして、そんな早苗の返答に、ヴァイオレットは微笑みを浮かべて、タイプライターを取り出し、『自動書記人形サービス』の仕事に取り掛かるのであった。





早苗とヴァイオレットの二人が、手紙を書き始めたころ――-。。
ドッピオとロクロウの男二人は、早乙女研究所内の食堂にて、少し早めの朝食を摂っていた。
この施設を訪れた参加者への特典と考えてよいのだろうか。
食堂内には、いくつもの料理が用意されていたため、二人は、こちらの恩恵に預かることにしていた。


「オシュトルさん、立ち直れますかね……」
「さぁて、そいつはオシュトル次第だな。 最悪、亡き主君を蘇らせるため、俺達と事を構えるっていうこともありえるかもな」
「ぶ、物騒なことを言わないでくださいよぉッ!!」
「まぁ旦那は、そんなにヤワじゃないと思うが、そういう展開も、想定していた方が良いぜ、ブチャラティ。 まぁ、個人的に、あいつともう一度斬り合うのも悪くはないがな」

愉しそうに笑いながら、箸を伝い、ロクロウの口に運ばれていくのは「アジの開き」。
ロクロウはアジの解した身を口内に放り込むと、そのままご飯をかきこむ。
さらに、豆腐とわかめの具が入った味噌汁をズズーッと音を立て、流し込んでいく。

(ロクロウ・ランゲツ―――やはり、根っからの戦闘狂だな、こいつは……)

これに対して、ドッピオがフォークで巻き取り頬張るは、「プッタネスカ」。
彼が住まうイタリアでは定番のパスタである。

パスタを食しつつ、ドッピオは今後の行動について、思考する。
ゲームが始まってから6時間弱が経過した。
今のところ、表立って殺し合いに乗る危険人物とは遭遇せずに、こうして対主催を掲げる集団に紛れ込むことはできている。
しかし、今後この集団を利用し続けるかどうかについては、ロクロウが言うオシュトルの出方次第となる。
聞けばオシュトルは技術者とのことで、その点で言うと首輪解除についても光明はあると言える。
しかし、そのオシュトルは、先の放送で主君を失ったことを知ったという。
仮にオシュトルが乗った側(・・・・)に転じて、集団が瓦解するのであれば、この場所にもはや価値はない。ことによっては早々にこの集団を切り捨てることも、視野に入れる必要がある。
ロクロウはともかく、ヴァイオレットや早苗は良い子なので、切り捨てるには忍びないが自分の命には代えられない。

(まぁ、それもオシュトル次第ってことか……。ん? 待てよ、放送と言えば―――)

と、ここでふとドッピオはあることを思い出し、対面で尚も飯に喰らいつているロクロウに尋ねる。

「そういえば、ロクロウさん。放送の後、少し気難しそうな顔をしていましたが、ロクロウさんの知り合いは無事だったんですか?」
「呼ばれたぜ、旅の仲間が一人な……。」
「―――そうなんですね……」
「ああ、そうだ」

ロクロウは表情を崩すことなく即答し、味噌汁をまた啜る。
死亡した仲間に思いを馳すなど、感傷に浸る素振りは一切せず、淡々と食を進めるだけ。
あまりにも素っ気ない反応に、ドッピオは目を丸くする。

「ええと…、悲しくはないんですか?」
「さてなぁ…あいつの前向きさは嫌いじゃなかったし、何とも思わないって言うと嘘にはなるな。しかし、死んじまったもんは死んじまったもんだし。ここで嘆いても、あいつが生き返る訳ではないだろう? だったら立ち止まる訳にはいかないだろうが」
「冷徹なんですね、ロクロウさんは……」

ドッピオが漏らした感想に、嫌味や非難めいたものは含まれていなかった。
これはドッピオの、混じり気のない素直な感想である。
普段の人当たりは良いが、その実は冷徹に我が道を突き進む戦闘狂―――それが、ここまでロクロウを観察してきたドッピオが下した、彼に対する人物評であった。
そんなドッピオに、ロクロウは箸を置き、顔を顰めることなく、言ってのける。

「俺は、そういう『業魔』だからな」




「済まないな、オシュトル。お前との約束果たせなかった」

研究所の屋上エリア。
仲間達から『オシュトル』と呼称されている青年は、唯一人。朝日が昇る空の下、天を仰いでいた。

第一回放送におけるアンジュの死亡の告知は、彼の行動方針を大いに揺るがすものであった。
思い返せば、アンジュの保護を最優先にして、会場内を動き回っていれば、最悪の事態は回避できたかもしれないと、悔いは残る。しかし、今となっては後の祭りだ。

アンジュが死んでしまった今、“彼”との約束は志半ばで頓挫したことになる。
もはや、オシュトルとしての『偽りの仮面』の物語は終焉したと言っても良い。
では、『偽りの仮面』を脱ぎ捨てて、元の『ハク』へと戻るべきか?
否―――。自分の知る『オシュトル』という男は、一度担った使命を投げ出すような不忠者ではない。

しかし、“彼”から託された使命―――皇女は既に死んでしまった。
主催者の目的は、この殺し合いの円滑な進行。
この状況下で、彼らが偽りの情報を流すのは、百害あって一利なし―――利するところはあまりない。
したがって、発表された死亡者の情報、ひいてはアンジュ死亡の信憑性は高いと言える。

では、これからどうするべきか―――。
と、オシュトルは思案に暮れるが、ここでふと最初の会場でのテミスなる女の言葉が脳裏に浮かんだ。

『殺し合いを勝ち残った最後の一人には、ご褒美として、どんな願いも叶えてあげます。
巨万の富に、死者の蘇生――。何でも良いわ…。何でも叶えてあげる!』

「死者の…蘇生か……」

主催者の戯言として捉えれば、そこまでとなるが、支給された名簿にはヴライの名前がある。
オシュトルとの血みどろの闘争の末、塩となり世界と同化した、あの漢の名が。
真にあの武人(もののふ)が、この殺し合いに参加しているとなれば、主催者には死者を蘇らせることが可能だという証左になりえる。

「諦めるには、まだ早いという訳か……」

では、この殺し合いに優勝して、アンジュを蘇らせることを目指すべきか?
否―――。主催者が、素直に優勝の報酬を与えてくれる保証はどこにもない。
それよりも、主催者よりも圧倒的に優位な立場になり、交渉を行うか、死者蘇生の技術を奪うか、何れにしろこちらが主導権を握った形での、アンジュの蘇生及び帰還が好ましいと言えるだろう。

「はぁ…これまた、骨が折れる重労働になりそうだな。―――ったく、どいつこいつも面倒かけやがって……追加労働手当を所望するね」

やれやれと溜息をつくオシュトル。
面倒くさそうに項垂れ、頭をポリポリと掻く、何気ないその仕草こそ、『偽りの仮面』の奥底にある彼の素の姿。かつて、『ハク』と呼ばれた青年のそれであった。




深紅を基調とした巨大ロボが見下ろす大広間。
この場所へ、オシュトルが還る頃には、研究所内で散り散りとなっていた他のメンバーも、既に一同に会していた。

「オシュトルさんっ!? その……もう大丈夫なんですか?」
「ああ…皆待たせてしまったな、済まない。これ以上の気遣いは無用だ。」

駆け寄る早苗に、オシュトルは淡々と言葉を返すと、一同を見渡す。
早苗、ロクロウ、ドッピオ、ヴァイオレット―――何れもオシュトルの口から紡ぎ出されるであろう言葉を、固唾をのんで待っている状態だ。

「確かに某は、仕えるべき主君である姫殿下を失った。だが…だからと言って、行動方針を変えるつもりはなく、これからも主催者に抗い続ける所存だ。」

オシュトルから発せられた決意表明。
ロクロウは「おおっ、そうかい」と笑みを浮かべる。
単純にオシュトルを心配していた早苗は、ホッと胸を撫で下ろす。
ヴァイオレットは、特に感情を表に出すことなく、オシュトルをただじっと見据えていた。
そして、オシュトルが間違いを起こして、戦闘になるのでは、と危惧していたドッピオもまた安堵した。

「それで、これからのことだが、某は此処から西にある『大いなる父の遺跡』に向かおうと考えている」
「―――理由は?」
「この『大いなる父の遺跡』という施設―――某にとっては、少々縁のある施設でな。この研究所では、工具の類は幾つか見つかったが、首輪解析に役立ちそうな機器は見受けられなかった。 一方で『大いなる父の遺跡』には、某の慣れ親しんだ機器が多いやもしれん、こちらも調べる価値はあると考える」
「『遺跡』に―――機械ですか?」
「ああ、そうだ。異文化圏の貴殿たちには預かり知らぬことかもしれぬが、『大いなる父』とはオンヴィタイカヤン―――優れた科学技術を有していた旧人類のことだ」
「おんびたいかやん……? 旧人類……?」


聞きなれない単語に首を掲げる早苗は、他のメンバーの様子を窺うが、何れも釈然としない様子である。浮かない顔をしている一同に、オシュトルは溜息をつく。

「ふむ、ここは、やはり一度順序立てて説明した方が良いな、我らのことをーーー。」

とここで、オシュトルは説明を始める。

オシュトル達の住まう世界の真実をーーー。

曰く、オシュトルの住まう世界の、太古の昔、発達した科学を有する『旧人類』がいたという。
曰く、その『旧人類』は原因不明の災害に見舞われ、地上から絶滅したという。
曰く、現在の地上は『旧人類』が創り出した亜人(デコイ)がそれぞれの國の元、生活を営んでいるという。
曰く、『旧人類』は亜人(デコイ)達によって『大いなる父(オンヴィタイカヤン)』と呼ばれ、地域によっては崇拝の対象になっているという。


「―――と、ここまでが某が知りうる、我々の世界の成り立ちではあるのだが……」

オシュトルの説明はここで一区切りとなるが、突拍子もない話を聞いていた四人の男女は皆、呆気に取られたようにポカンとしていた。


「何となく、察してはいたが、俺たちが住んでいる世界って完全に別物ってことなんだよな」
「異世界―――それとも並行世界ってことですかね? 私の住む幻想郷と外の世界のような関係に近いのですかね……」
「申し訳ございません、私の方では、まだ理解が追いついておりません……」

そんな中、ドッピオが「う~ん」と唸り、顎に手を当てながら、口を開いた。

「まぁ、僕もオシュトルさんの話を完全に理解できたわけではありませんが……良いんじゃないですかね。
ともかくオシュトルさんには首輪解析に当てがあって、それに向けて適切な場所に移動するってことで……僕は賛成します。 ですが、オシュトルさん……肝心の解析対象の首輪はどうするつもりなんです?」
「そのことだが、ロクロウ……一つ頼まれてはくれぬか?」
「うん? 何をすればよい?」
「首輪を一つ、調達してきてほしい。 其方には、この殺し合いにて、討ち取りたいものがいたはずだ」
「っ!!? オシュトルさん、それは―――」

その言葉の意味することに、いち早く気付いた早苗が声を上げるが、ロクロウはニヤリと笑い、これを遮る。

「成程、シグレを討ち取り、その首輪を持ってこいってことかぁ……。 良いぜ!お前に言われるまでもねえ、元々俺はそうするつもりだったしな」
「宜しく頼む」
「ロクロウさん……」

平然と肉親を斬ることを促すオシュトル、そして、それをあっさりと快諾するロクロウ。
そんな常軌を逸した光景を目の当たりにして、早苗は悲しそうに目を伏せた。
二人の友人との死別を経たからこそ、ロクロウが行おうとしている肉親殺しについて、改めて思うところがあったのだ。
そんな早苗をそっちのけで、男達は会話を進めていく。

「--ということで、ここは二手に分かれて、俺が首輪を獲りに行っている間に、オシュトル達四人は遺跡に向かうってことで良いんだよな?」
「いや厳密には、三つのグループに分かれる感じですかねぇ。 僕とヴァイオレットさんは、『月彦』さん達と『北宇治高等学校』で落ち合うことになってますから」
「であれば、某と早苗殿が先に遺跡へと向かい、ブチャラティ殿とヴァイオレット殿は『北宇治高等学校』でその『月彦』殿らと合流の後、改めて遺跡に向かうというのは、如何か?」

オシュトルの提案に、ロクロウとドッピオは同調する。

「まぁ、着地点としては妥当なところですかね」
「俺も異存はないぜ」
「ヴァイオレット殿と早苗殿も、この方針で問題はないか?」

ここで、男衆の傍らに佇む女性陣に、オシュトルは視線を向ける。
ヴァイオレットはオシュトルと視線があうと、コクリと頷き、肯定の意思を示す。
しかし、早苗は暗い表情で俯いたまま、オシュトルと目を合わせようとしない。

「―――早苗殿……?」
「ごめんなさい……。私やっぱり理解できないんです……。オシュトルさんのことも、ロクロウさんのことも……。兄弟で殺し合いなんて……。」
「早苗殿、先にも言ったが、我々には各々の事情があるのだ……。シグレ・ランゲツの打倒はロクロウの宿願と聞く。それを妨げるのは野暮というもの……。首輪解析のためには、首輪の調達が必要―――見ず知らずの他参加者から奪う訳にはいかない手前、ここはロクロウが狙うシグレ・ランゲツの首輪を調達するのが合理的と考えるがーーー。」
「それでも認めたくないんです! 誰かを……それも肉親を踏み台にするようなことなんて!!」

出会った当初と同じ程で、早苗を諭そうとするオシュトル。
もともと流されやすい性格の早苗ではあったが。今回に限っては引き下がらなかった。
魔理沙と妖夢の死亡は、早苗に身内の喪失感と同時に、彼女にとって「家族」ともいえる神奈子と諏訪子に二度と会えなくなるのではないかという恐怖を与える形となった。


―――二人にまた会いたい
―――あの日常へと帰りたい

ヴァイオレットによる手紙を代筆の際、彼女がタイプライターを打つ音が刻まれるごとに、その気持ちは強くなっていた。
と同時に、早苗には「家族」という「絆」があるように、人間は誰もが何かしらの「絆」の元に生きて、また「絆」を求めているものであると実感し、そこに自身の生きる希望を見出した。

だからこそ、生まれ持った「兄弟」という「絆」を平然と切って捨てようとしているオシュトルとロクロウに、自身の希望を否定されたような気持ちを抱き、強い不信感を抱いてしまったのである。
早苗の拒絶反応に、オシュトルは目を見開き、ロクロウは参ったなぁといった感じで苦笑いを浮かべ、重苦しい沈黙が広間を支配する。
そんな空気に業を煮やしたドッピオは口を開く。

「あのぉー! だったら、早苗ちゃんは僕と一緒に学校へ……代わりにヴァイオレットさんが護衛として、オシュトルさんに同行するってのはどうですかね?」
「ブチャラティ様……?」

予期せぬ提案に、戸惑いの声を漏らすヴァイオレット。
ヴァイオレットだけではない。オシュトルもロクロウも早苗も、ドッピオの申し出に大なり小なり困惑している。

「いやぁ~だってこの状況で、早苗ちゃんがオシュトルさん達と行動を共にするのはちょっと無理ありませんかぁ? オシュトルさん達との同行が厳しいとなると、早苗ちゃんは学校に向かうべきだ。 かと言って、オシュトルさんを単独で行動させるのも心配なので、ヴァイオレットさんにはオシュトルさんの身辺警護をお願いしたいわけなんですよ……」

ドッピオからしてみると、何か邪なことがあってこのような提案を行っているわけではない。
キーマンであるオシュトルが主君を失ったショックからどうにか持ち堪え、ようやく首輪解除に向けて本格的に動き出そうとしているときに、これまた集団瓦解の危機が訪れたのだ。
流石に居ても立っても居られなくなり、早苗とオシュトル達の別行動を打開策として提示したのである。

これまでは元軍人であるというヴァイオレットに護衛してもらうという体で、行動を共にしてきたが、聞けば早苗も『弾幕』なる不思議な能力を持ち、ある程度の戦闘には対処できると聞く。
そういうことであれば、問題はない。
個人的にはヴァイオレットとは、もう少し親睦を深めてみたかったが、背に腹は変えられない。
ここはヴァイオレットとは暫しの別れを挟んで、彼女の代わりは早苗に務めてもらい、ともかく集団の瓦解の防止を最優先とした編成を提案したのである。

「……。」

そんなドッピオからの提案に、ヴァイオレットは即答せず、俯き、考え込む素振りを見せる。
何か学校側に心残りがあるような様子のヴァイオレットではあるが、その訳について、ドッピオは心当たりがあった。

「ヴァイオレットさん、もしかして麗奈ちゃんのこと気にしてます?」
「……はい」

ドッピオの予想は的中した。
高千穂リゾートにいた頃より、ヴァイオレットは麗奈のことを、何かと気を掛けていた。
オシュトルと同行するということは、彼女との再合流も先延ばしになることを意味する。

「大丈夫ですよ、月彦さんもいますし。いざという時は男手二人で彼女を守りきってみせますから!」
「―――分かりました、くれぐれもお嬢様のことを宜しくお願いいたします」

ヴァイオレットは尚も悩む素振りを見せたが、最終的にはペコリと頭を下げ、ドッピオの提案に受諾した。ドッピオが知る限り、麗奈に関するこのやり取りは二度目である。

「他の皆さんは如何ですか?」
「俺は構わない」
「某としても、問題はないが……」

と、オシュトルは横目で早苗を見やる。
問題は早苗だ。ここで早苗が拒否するのであれば、ドッピオの献策も水泡に帰すのだが―――。

「私もブチャラティさんの案には異論はないです」

早苗もすんなりと受け入れた。
その上で、オシュトルとロクロウに視線を合わせて彼女は告げた。

「ただ、これだけは言わせてください…先程も伝えた通り、私はシグレ・ランゲツさんの首輪を回収するということには賛同できないです!」
「早苗殿の気持ちは理解した。某はロクロウに要請はしたものの、強制はしない。後はロクロウ―――貴殿が決めてくれ」
「―――おうさ……」

オシュトルも、ロクロウも、早苗もそれ以上は語らなかった。
しかし、この時既に三人は心の内では理解していた。
互いに譲れぬものがあるが故、もはや三人が同じ道を歩んでいくことは至難であるということを―――。






「―――悪いなぁ、早苗。いくらお前に恩があったとしても、こいつばっかしは譲れねえなぁ……」

一足先に研究所を出発したロクロウは北上していた。
結局のところ、早苗の願いは、ロクロウの宿願を揺るがすことはできなかった。

ロクロウが目指すは、C-7にあるであろう破壊された線路跡。
放送では、その概要には触れられなかったが、その周辺で何らかの戦闘が生じていたの明白だ。故に、夜叉の業魔は其処へ向かう。
其処にシグレがいるならば御の字ではあるが、殺し合いに乗った側の人間が待ち構えているのであれば、それも良し。
夜叉の業魔は、これから起こりうるであろう闘争にその胸を高鳴らせ、不敵な笑みを溢すのであった。


【D-8/北部/朝/一日目】

【ロクロウ・ランゲツ@テイルズ オブ ベルセリア】
[状態]:健康、頬に裂傷、疲労(小)
[服装]:いつもの服装
[装備]: オボロの双剣@うたわれるもの 二人の白皇、ロクロウの號嵐(影打ち)@テイルズ オブ ベルセリア
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~2
[思考]
基本:シグレ及び主催者の打倒
0: C-7の破壊された線路の様子を見に行く
1: シグレを見つけ、倒す。その後、『大いなる父の遺跡』にいるオシュトルの元へ、シグレの首輪を届ける
2: 號嵐を譲ってくれた早苗には、必ず恩を返すつもりだが……
3: ベルベット達は……まあ、あいつらなら大丈夫だろ
4: 殺し合いに乗るつもりはないが、強い参加者と出会えば斬り合いたい
[備考]
※ 参戦時期は少なくともキララウス火山での決戦前からとなります。
※ 早苗からロクロウの號嵐(影打ち)を譲り受けました。
※ オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。





「ブチャラティさん、色々と気を遣わせてしまって、すいません」
「えっ? 何のことです?」

南北に伸びる線路を伝う形で、北宇治高等学校に向けて歩んでいくドッピオと早苗。
研究所を発ってからは、だんまりしたまま目的地を目指していた二人だが、【E-7】エリア中央付近に差し掛かったころ、意を決したように早苗が口を開き、ドッピオは呆けた顔で、早苗に振り向く。

「ほらっ、私とオシュトルさんが諍いを起こした時。ブチャラティさんが仲介してくれなかったら、あのまま先に進まなさそうだったので…」
「ああっ、その事かぁ。別に構わないよ。僕も早苗ちゃんの気持ちも分からなくもないし」

ドッピオは愛想笑いを張り付けながら、心にもない事を告げる。
早苗の気持ちも理解できるというのは全くの嘘であり、手段を問わず生還を目指すドッピオとしては、オシュトル達が目論むシグレ・ランゲツの殺害及びその首輪の回収については、内心では完全に賛同していた。
しかしながら、あの場ではあのような提案を行わない限りは、前進する事は臨めなかった……ただそれだけのことである。

「本当ですか!? ありがとうございます!!」

そんなドッピオの心中など知る由もなく、早苗はパッと表情を明るめ、ドッピオの元へと詰め寄る。

「お礼と言ったら変ですが、道中ブチャラティさんのことは、この私がしっかりと、お守りしますから! だから安心してくださいね!!」
「あはは…よろしく頼みますね」

先程の沈んだテンションからは打って変わり、どことなく自信たっぷりな早苗は、ドッピオに顔をぐいぐいと近づけ、嬉しそうに話す。

「さ、早苗ちゃん! 近いよ!」
「あっ、ごめんなさい!」

ドッピオは思わず頬を赤らめ、後退り、早苗もはわわと言いながら引っ込む。

(早苗ちゃんの、こういうところは嫌いじゃないんだけどなぁ……)

先程まで行動を共にしてきたヴァイオレットと異なり、早苗は如何せん分かりやすい。
気持ちに変化があると、直ぐに表情や声色にその兆候が現れる。
おまけに結構流されやすい性格のようだ。
そういう意味では、同行者としては扱いやすいと言えるだろう、とドッピオは値踏みするが―――。


(果たして、彼女とは長くやっていけるかな……。)

ご機嫌状態となって先を歩く早苗の後ろ姿を見据えながら、ドッピオは冷静に分析をする。

繰り返しにはなるが、ドッピオは生還のためには、手段は厭わないつもりだ。
最悪優勝も視野に入れてはいるが、今は対主催を掲げる集団に溶け込み、首輪の解除を狙った方が効率良いため、早苗たちと共同戦線を張っているに過ぎない。
首輪の解除のために、他の参加者の殺害が必要ということであれば、迷わずそうすべきだと考えているし、その点についてはオシュトル達とも思想が近しいため、協力していけるのではと思っている。

しかし、眼前で陽気に歩く少女は違う。
ロクロウの兄であるシグレ・ランゲツの件については、これ以上深堀するつもりはない。
しかし、どのような形においても、ともかく殺人を忌避するということであれば、いずれ相容れない者として、邪魔な存在になりうる。

(暫くは様子を見るか―――。でも必要があれば……。)

ロクロウによる首輪確保失敗の保険として、ドッピオも合流前に首輪を確保しておいた方が何かと都合が良い。
流石にオシュトル達との協力関係上、早苗の首輪を確保するわけにもいかない。
ターゲットは殺し合いに乗った参加者、と言ったところが無難か。
ドッピオとしては、高坂麗奈のような何の役にも立たないような一般人でも問題はないと考えているが、その殺害にも口実が必要だ。

(まぁ、流れを見つつ、臨機応変に対応ってところかなぁ……。)


ドス黒い思考を腹に抱えながら、青年ドッピオは、早苗に追従していくのであった。





【E-7/中央付近/朝/一日目】

【ドッピオ(ディアボロ)@ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風】
[状態]:健康、ドッピオの人格が表
[服装]:普段の服装
[装備]:小型小銃@現地調達品
[道具]:不明支給品1~3
[思考]
基本:生き残る。手段は問わない。
1:早苗と共に北宇治高等学校へと向かう。
2:『月彦』達との合流後は、『大いなる父の遺跡』へと向かう
3:無力な一般人を装いつつ、参加者を利用していく
4:オシュトルへの首輪提供のため、参加者を殺害してのサンプル回収も視野に入れる
5:『月彦』を警戒。再合流後も用心は怠らない。
6:ブチャラティ、ジョルノ、リゾットは確実に始末する。チョコラータも始末しておきたい。
7:なるべく目立たないように立ち回り、優勝しか手段が無くなっても構わないよう、殺せる者は密かに殺していく。
8:自分の正体を知ろうとする者は排除する。
9:ゲッターロボ、もしもあのままランクを上げ続けてたら...ゾオ~ッ
[備考]
※参戦時期はアバッキオ殺害後です。
※偽名として『ブローノ・ブチャラティ』を名乗っています。
※ オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。


【東風谷早苗@東方Project】
[状態]:健康、疲労(小)
[服装]:いつもの服装
[装備]:早苗のお祓い棒@東方Project
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~1、早苗の手紙
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。この『異変』を止める
1:『ブチャラティ』とともに、北宇治高等学校へ向かう
2: 幻想郷の知り合いをはじめ、殺し合い脱出のための仲間を探す 
3: ゲッターロボ、非常に堪能いたしました。
4: ロクロウとオシュトルに不信感。兄弟で殺し合いなんて……
5: シミュレータにちょっぴり心残り。でも死ぬリスクを背負ってまでは...
6: 魔理沙さん、妖夢さん……。
[備考]
※ 参戦時期は少なくとも東方風神録以降となります。
※ ヴァイオレットに諏訪子と神奈子宛の手紙を代筆してもらいました。
※ オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。






ロクロウ、早苗、ドッピオが去った研究所内にて、オシュトルとヴァイオレットは頭上の機体を見上げている。

「それで、この『ゲッターロボ』に関しては、対応保留という形で宜しいでしょうか?」
「ああ…このシミュレータを設置した主催の目的など、色々と考察する余地はあるのだが……。今は寄り道せず、首輪の解除を優先させて頂きたい」
「了解しました」


そんな会話を挟みつつ、オシュトルはヴァイオレットを伴って、大広間を後にする。

―――ゲッターロボについては、あくまでも対応保留。捨て置くというわけではない。
―――首輪の解除も成し遂げないまま、シミュレータに挑戦し、無駄死にするなんて言うのは真っ平御免だ。
―――ゲッターの負荷に耐えられる、鍛え抜かれた身体を持つ参加者……。例えば身内でいうところのムネチカあたりなら適性があるのではないか。


「あの、オシュトル様」
「うん? ヴァイオレット殿、如何いたしたか?」

と、ここでオシュトルの思考は傍らを歩くヴァイオレットにより、いったん中断させられる。

「本当にお加減の方は宜しいのでしょうか? 放送でお名前が呼ばれたアンジュ様はオシュトル様の主君であるとお聞きしましたが……。」
「―――その事か。 先にも申し上げた通り、気遣いは無用。 ここで姫殿下の死を嘆いていても前へは進まぬ故……。」
「―――。 左様でございましたか……。」

オシュトルのそっけない返事に、ヴァイオレットは目を伏せた。



(オシュトル様……本当に何事もなければ良いのですが……。)


先程のオシュトル達と早苗の間で生じた諍いについて、ヴァイオレットは終始静観していたが、本音を言えば早苗の意見に賛同していた。
いくら首輪を解除するとはいえ、他の参加者をーーーそれも自分の兄弟を斬るという選択を受け入れるということは、とても哀しいものである。
それこそ、ヴァイオレットは、養成学校で出会った学友のルクリアがその兄スペンサーに綴った「想い」を知っている。
だからこそ、ヴァイオレットとしても、オシュトルとロクロウが企てている「シグレ・ランゲツの殺害」を容認できるものではなかったのだが、今はそれ以上に、オシュトル自身のことが気がかりであった。

オシュトルは今、平静を装ってはいるが、先のロクロウへの冷血な依頼といい、明らかに第一回放送後から危ういものを感じ取れる。

ヴァイオレット自身も、かつてギルベルトがインテンス最終決戦から未帰還という事実を知った際には、動転して、心を閉ざしてしまったことがあるが故、どうしても今のオシュトルの姿にかつての自分と重ねているのである。


「ヴァイオレット殿…如何いたした?」
「―――いえ、何でもございません。参りましょう」

ハッと我に返ったヴァイオレットは、歩を進め、オシュトルもそれに続いていく。


偽りの仮面と自動書記人形―――。
交わるはずもなかった二つの物語が交差するとき、新たな物語は始まろうとしていた。



【D-8/早乙女研究所前/朝/一日目】

【オシュトル@うたわれるもの 二人の白皇】
[状態]:健康、疲労(小)、強い覚悟
[服装]:普段の服装
[装備]:オシュトルの仮面@うたわれるもの 二人の白皇、童磨の双扇@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~1、工具一式(現地調達)
[思考]
基本:『オシュトル』として行動し、主催者に接触。力づくでもアンジュを蘇生させ、帰還する
1:『大いなる父の遺跡』へと向かう
2:首輪解除に向けて、首輪のサンプルを入手する
3:クオン、ムネチカとも合流しておきたい
4:ミカヅチ、マロロ、ヴライを警戒
5:ゲッターロボのシミュレータについては、対応保留。適性がありそうな参加者も探しておきたい
6:殺し合いに乗るのはあくまでも最終手段。しかし、必要であれば殺人も辞さない
[備考]
※ 帝都決戦前からの参戦となります


【ヴァイオレット・エヴァーガーデン@ヴァイオレット・エヴァーガーデン】
[状態]:健康
[服装]:普段の服装
[装備]:手斧@現地調達品
[道具]:不明支給品0~2、タイプライター@ヴァイオレット・エヴァーガーデン、高坂麗奈の手紙(完成間近)
[思考]
基本:いつか、きっとを失わせない
1:オシュトルに同行し、『大いなる父の遺跡』へと向かう
2:主を失ってしまったオシュトルが心配。力になってあげたい。
3:麗奈と再合流後、代筆の続きを行う
4:手紙を望む者がいれば代筆する。
5:ゲッターロボ、ですか...なんだか嫌な気配がします。
[備考]
※参戦時期は11話以降です。
※麗奈からの依頼で、滝先生への手紙を書きました。但し、まだ書きかけです。あと数行で完成します。
※ オシュトルからうたわれ世界の成り立ちについて、聞かされました。

前話 次話
何かが起こってしまった後であっても、何をするかは自分で選択できる。 投下順 限界バトル

前話 キャラクター 次話
東風谷早苗は大いに怯え夢想する オシュトル ささやかな揺らめき
東風谷早苗は大いに怯え夢想する ロクロウ・ランゲツ 触らぬ神に祟りなし
東風谷早苗は大いに怯え夢想する 東風谷早苗 再会
「あなたが、その気持ちを伝えられますように」 ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン ささやかな揺らめき
「あなたが、その気持ちを伝えられますように」 ディアボロ 再会
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