「暫く考えさせてくれ」
結局のところ、魔理沙はカナメからの問いかけに即答することはできず、猶予を求めた。
出会った当初の朗らかなテンションとは打って変わり、神妙な面持ちで俯く魔理沙。
そんな魔理沙を残して、カナメと茉莉絵は図書館を後にする。
出会った当初の朗らかなテンションとは打って変わり、神妙な面持ちで俯く魔理沙。
そんな魔理沙を残して、カナメと茉莉絵は図書館を後にする。
「魔理沙さん、大丈夫でしょうか……。」
「さぁな……。ただ…あいつがどんな答えを出したとしても、俺はそれを受け入れるつもりだ」
「さぁな……。ただ…あいつがどんな答えを出したとしても、俺はそれを受け入れるつもりだ」
魔理沙を気遣う茉莉絵に対して、カナメはそっけなく返事をする。
王を殺すことに協力してくれるのであれば、願ってもない話だが、魔理沙が、例え王のような極悪人が相手だろうと殺人を是としないという性分であれば、それまでの話―――今後は別行動を取るのが無難であろう。
しかしながら、現状であのように思い詰めていることであれば、望みは薄いかもしれない。
王を殺すことに協力してくれるのであれば、願ってもない話だが、魔理沙が、例え王のような極悪人が相手だろうと殺人を是としないという性分であれば、それまでの話―――今後は別行動を取るのが無難であろう。
しかしながら、現状であのように思い詰めていることであれば、望みは薄いかもしれない。
カナメは、ここでふぅ…と溜息を漏らす。
続けて「それで―――」と茉莉絵へと視線を投げかける。
続けて「それで―――」と茉莉絵へと視線を投げかける。
「水口さんは、これからどうするつもりだ?」
「え?」
「さっきも言った通り、俺は王を殺しに行くつもりだ。アンタはどうしたい?
俺達に同行して、『紗季さんの仇』である王を殺すところを見届けるか?」
「……。」
「例えどんな悪人であろうと、殺人を肯定しないという口であれば、アンタに無理強いをするつもりはない―――アンタは、この館に身を潜めて、やり過ごすべきだ」
「え?」
「さっきも言った通り、俺は王を殺しに行くつもりだ。アンタはどうしたい?
俺達に同行して、『紗季さんの仇』である王を殺すところを見届けるか?」
「……。」
「例えどんな悪人であろうと、殺人を肯定しないという口であれば、アンタに無理強いをするつもりはない―――アンタは、この館に身を潜めて、やり過ごすべきだ」
先程魔理沙に行ったような、厳しい姿勢で問いただすカナメ。
カナメから見た茉莉絵は、修羅場に慣れていない典型的な優等生タイプの少女だ。
例え同行者を殺された忌むべき男が相手だとしても―――いざ王を追い詰めて、その命を奪う瞬間に遭遇した場合に、良心に駆られて、引き留めてくるのであれば足手纏いにしかならない。
だからこそ、改めて問いただす。
カナメから見た茉莉絵は、修羅場に慣れていない典型的な優等生タイプの少女だ。
例え同行者を殺された忌むべき男が相手だとしても―――いざ王を追い詰めて、その命を奪う瞬間に遭遇した場合に、良心に駆られて、引き留めてくるのであれば足手纏いにしかならない。
だからこそ、改めて問いただす。
―――お前に王を殺す覚悟はあるのか、と。
見るからに茉莉絵は一般人―――王を殺すための戦力にはなりえない。
ただし、王を殺害することを看過するというのであれば、それは私刑による殺人を正当化して、ある意味王の殺害に加担することになる。
ただし、王を殺害することを看過するというのであれば、それは私刑による殺人を正当化して、ある意味王の殺害に加担することになる。
その選択の重みを悟ったのか、茉莉絵は険しい表情を浮かべる。
そして、少しの間をおいてから、ゆっくりと口を開いた。
そして、少しの間をおいてから、ゆっくりと口を開いた。
「わ、私は―――他人が誰かの命の価値を一方的に評価して、切り捨てるということは烏滸がましいことだと思います。だけど―――」
ここでまた、茉莉絵は一呼吸置く。
「り、理不尽に暴力を振りかざす方がいて、それで死人が出るような状況であれば―――その脅威を排除することも致し方ないかと思います」
「つまりは、王を殺すことを容認すると?」
「そ、それは……」
「つまりは、王を殺すことを容認すると?」
「そ、それは……」
カナメの容赦のない追及に、茉莉絵は言葉を詰まらせる。
争い事とは無縁の少女に、何と酷なことを迫っているのかと、カナメは自己嫌悪さえするが、それでも茉莉絵と同行するに当たっては、彼女の口から「王を殺しても良い」という言質が欲しかったのだ。
争い事とは無縁の少女に、何と酷なことを迫っているのかと、カナメは自己嫌悪さえするが、それでも茉莉絵と同行するに当たっては、彼女の口から「王を殺しても良い」という言質が欲しかったのだ。
なんとも言えない不穏な空気が二人の間に漂う。
「……少し、夜風に当たってきても宜しいでしょうか?」
「構わない」
「構わない」
―――やはり魔理沙と同様に、考える時間が必要のようだ。
そう思考しながら、カナメは館の外へと出て行く彼女の後ろ姿を見送った。
◇
「ここが、紅魔館ですか……」
東に歩くこと数刻、ジオルドは深紅に覆われた洋館に辿り着いた。
庭園から、屋敷の中の様子を伺っていると、玄関口がゆっくりと開かれていき、ジオルドはとっさに茂みへと身を潜める。
庭園から、屋敷の中の様子を伺っていると、玄関口がゆっくりと開かれていき、ジオルドはとっさに茂みへと身を潜める。
(女の子…ですか……)
館の中から出てきたのは、お下げを靡かせた若い少女であった。
その風貌から、年齢は自分とそう変わらないものだと、ジオルドは推測する。
少女は俯いたままで、その表情を窺い知ることはできず、ふらりふらりと庭を散策している。
その風貌から、年齢は自分とそう変わらないものだと、ジオルドは推測する。
少女は俯いたままで、その表情を窺い知ることはできず、ふらりふらりと庭を散策している。
(こちらに気付いている素振りもなさそうですね……ならばっ!)
ジオルドは「魔法」の力を発動させ、その腕に紅蓮の炎を纏わせる。
そして間髪入れず、その炎を庭園に佇む少女目掛けて放った。
そして間髪入れず、その炎を庭園に佇む少女目掛けて放った。
ゴオオッ―――!!!
「えっ…?」
放出された豪炎と、それに伴う風の音に振り返る少女。
しかし、時既に遅し―――。
殺意の炎は目前に迫り、呆然とする少女の身体を飲み込まんとしていた。
しかし、時既に遅し―――。
殺意の炎は目前に迫り、呆然とする少女の身体を飲み込まんとしていた。
◇
「どうやら、この施設に立ち寄ったのは、俺たちが初めてのようだね」
刑務所内の管理室にて、所内に設置されている無数の監視カメラのライブ映像と蓄積されたアーカイブ映像に目を通し、臨也はそのように結論づけた。
そこからくるりと椅子を回転させると、背後に佇むStorkに不敵な笑みを送る。
そこからくるりと椅子を回転させると、背後に佇むStorkに不敵な笑みを送る。
「いやぁ残念。地図に掲載されている施設に向かえば、他の参加者と出会えるかと思ったけど、そう上手くはいかなかったみたいだね。
いや、この場合はむしろ幸運だったと言っていいかもしれないね。 もしも監視カメラにテレビ局の『あの子』のような愉快な光景が映ってでもしたら、またStork君が卒倒しかねないからねぇ」
「君は何かと僕を苛めてくるよね、折原君ッ!?」
「あははははははははははッ、やだなぁ〜軽い冗談だよ。気を悪くしないでね、Stork君」
いや、この場合はむしろ幸運だったと言っていいかもしれないね。 もしも監視カメラにテレビ局の『あの子』のような愉快な光景が映ってでもしたら、またStork君が卒倒しかねないからねぇ」
「君は何かと僕を苛めてくるよね、折原君ッ!?」
「あははははははははははッ、やだなぁ〜軽い冗談だよ。気を悪くしないでね、Stork君」
まるで悪戯を注意された子供のように、悪びれもない様子で詫びを入れる臨也と、その同行者Stork。
二人は、テレビ局を出発した後、北へと足を進めた。
まずは他参加者―――それも対主催を掲げる人間との接触を図るべく、最寄りとなる刑務所へと足を運んだのであったのだが、結果はご覧の有り様。
橋を渡った先に待ち受けていた施設には、人の気配も形跡もなかった。
二人は、テレビ局を出発した後、北へと足を進めた。
まずは他参加者―――それも対主催を掲げる人間との接触を図るべく、最寄りとなる刑務所へと足を運んだのであったのだが、結果はご覧の有り様。
橋を渡った先に待ち受けていた施設には、人の気配も形跡もなかった。
「まぁ俺達が目指す『仲間を増やす』という意味だと、収穫はなかったけど……刑務所の構造を把握できたのは、良かったかな。
ここ、ちょっと要塞じみているから、『仲間』を増やした時の拠点にするのにはもってこいだし、いざという時の避難場所として駆け込むのもアリだよね。
うっかり、シズちゃんみたいな化け物と遭遇した時とか、さ。」
「それで…これからどうするんだい?」
「まぁ当面の方針は変えず…まだ見ぬ『仲間』を探しに、別の施設へと向かおうじゃないか」
ここ、ちょっと要塞じみているから、『仲間』を増やした時の拠点にするのにはもってこいだし、いざという時の避難場所として駆け込むのもアリだよね。
うっかり、シズちゃんみたいな化け物と遭遇した時とか、さ。」
「それで…これからどうするんだい?」
「まぁ当面の方針は変えず…まだ見ぬ『仲間』を探しに、別の施設へと向かおうじゃないか」
地図を拡げて、次なる目的地を見定める臨也。
刑務所の探索は空振りに終わったが、臨也の表情には、疲弊や失望といった色は見受けられない。
人間観察を生業とする情報屋は、これから遭遇するであろう『人間』達との出会いに、ただひたすらに胸躍らせているのであった。
刑務所の探索は空振りに終わったが、臨也の表情には、疲弊や失望といった色は見受けられない。
人間観察を生業とする情報屋は、これから遭遇するであろう『人間』達との出会いに、ただひたすらに胸躍らせているのであった。
◇
「きゃあああああああああああああああああああッーーー!!!!」
外より聴こえたけたたましい悲鳴によって、物思いにふけっていた魔理沙の思考は打ち切られた。
慌てて大図書館を飛び出した魔理沙の目に飛び込んできたのは、支給品である白楼剣を携えて、玄関扉の取手に手を掛けんとするカナメの姿。
慌てて大図書館を飛び出した魔理沙の目に飛び込んできたのは、支給品である白楼剣を携えて、玄関扉の取手に手を掛けんとするカナメの姿。
「カナメっ! 今の悲鳴は茉莉絵か!?」
「ああっ、『乗った側の人間』がいるかもしれな――っ!? これは!?」
「おいおい、マジかよ……」
「ああっ、『乗った側の人間』がいるかもしれな――っ!? これは!?」
「おいおい、マジかよ……」
カナメが扉を開くと、魔理沙にとって見慣れた庭園がメラメラと炎に包まれていた。
想定外の惨状を前に立ち尽くす魔理沙とカナメ。
そんな二人の前に、炎の庭園から人影が飛び込んできた。
想定外の惨状を前に立ち尽くす魔理沙とカナメ。
そんな二人の前に、炎の庭園から人影が飛び込んできた。
「ハァハァ……カナメさん、魔理沙さんッ!!」
「茉莉絵、無事だったか!?」
「一体何があった!?」
「茉莉絵、無事だったか!?」
「一体何があった!?」
肩で息をする茉莉絵の顔は汗まみれとなっており、恐怖によるものなのか、目の焦点は泳いでいる。
また制服の所々に焦げ目を付けており、その様相からほんの数分の間で、地獄を体験したことが見て取れる。
また制服の所々に焦げ目を付けており、その様相からほんの数分の間で、地獄を体験したことが見て取れる。
「い、今すぐに逃げましょう! か、彼が…彼が来ますッ!」
「彼……?」
「彼……?」
第三者の存在を匂わせる茉莉絵の発言―――カナメは、その詳細を問い質そうとするが、
「成る程……仲間がいたというわけですね……」
茉莉絵を追うように、金髪の青年が炎の中から現れたことで、その必要性はなくなる。
整った顔立ちのその男は、怯える茉莉絵と傍に立つカナメと魔理沙を冷たい視線を送る。
整った顔立ちのその男は、怯える茉莉絵と傍に立つカナメと魔理沙を冷たい視線を送る。
「一応聞いておくが、アンタがこれをやったのか?」
「はい、そうですが」
「―――お前ッ! 何だってこんな事するんだよ!?」
「勝ち残るためです、それ以外に理由はありますか?」
「はい、そうですが」
「―――お前ッ! 何だってこんな事するんだよ!?」
「勝ち残るためです、それ以外に理由はありますか?」
言うが早いか、青年は片腕を振るう。
すると瞬く間に、三人へと火炎が襲い掛かった。
すると瞬く間に、三人へと火炎が襲い掛かった。
魔理沙は「うおおッ!?」と叫び、サイドステップで―――。
茉莉絵は「きゃああああッーー!!?」と甲高い悲鳴を上げながら、真横に全力疾走して―――。
カナメは、歯噛みしながら床へと転がり―――。
三者三様、散り散りになりながら、これを避ける。
茉莉絵は「きゃああああッーー!!?」と甲高い悲鳴を上げながら、真横に全力疾走して―――。
カナメは、歯噛みしながら床へと転がり―――。
三者三様、散り散りになりながら、これを避ける。
しかし、炎による攻撃はあくまでも第一陣―――青年の攻勢は止まることをしらず、続けて自ら床に伏せるカナメの元へと突貫。
うつ伏せとなっているカナメの顔面目掛けて、レイピアを突き立てんとする。
うつ伏せとなっているカナメの顔面目掛けて、レイピアを突き立てんとする。
「こんの、クソッタレがあッーーー!!!」
「っ!?」
「っ!?」
カナメは瞬時に反転し仰向けになると、鞘を抜いていない白楼剣を前に翳して、レイピアの進行を阻止する。
ガキン!と、金属と金属が激突する音が木霊する。
両雄、鍔迫り合いの様相を呈するがーーー。
ガキン!と、金属と金属が激突する音が木霊する。
両雄、鍔迫り合いの様相を呈するがーーー。
「カナメッーーー!」
「なっ!?」
「なっ!?」
窮地に陥っている味方を援護せんと、側面から、魔理沙が指先より弾幕を発すると、青年は驚愕を顔に張り付かせて、これを間一髪で避ける。
しかし、
バーーーーンッ!
と、立て続けに乾いた音が鳴り響き、青年は苦悶の表情と共に己が肩口に手を当てた。
そこからはドクドクと、鮮血が流れている
青年の視線の先にいるのはカナメーーーその手には異能 ・火神槌 によって創成された銃が握られており、その銃口からは硝煙が上がっている。
カナメは休む間もなく、冷徹に青年の眉間へと照準を銃の照準を向ける。
そこからはドクドクと、鮮血が流れている
青年の視線の先にいるのはカナメーーーその手には
カナメは休む間もなく、冷徹に青年の眉間へと照準を銃の照準を向ける。
「おい、カナメっ!」
一切の躊躇いもなく青年を射殺せんとするカナメ。
魔理沙は慌てて、これを窘めんとするが、
魔理沙は慌てて、これを窘めんとするが、
「魔理沙―――これが俺のやり方だ」
悲しきかなーーー。
邪魔するもの、自分たちに危害を加えんとするものには如何なる事情があろうと容赦しないと心に決めているカナメには、その声は届かず。
邪魔するもの、自分たちに危害を加えんとするものには如何なる事情があろうと容赦しないと心に決めているカナメには、その声は届かず。
自身が握る黒の凶器の、引き金に手を掛けんとした。
だが。
「―――っ!!?」
次の刹那、想定外のものが視界に入り、カナメは思わずその手を止めた。
カナメの動きを止めた想定外のものーーーそれは成人男性の2倍ほどの背丈を誇る巨大な機械であった。
青年の背後で燃えさかる炎の中から突如として現れたそのロボットは、脚部に装着させた車輪を稼働させ、まるで青年を庇うかのようにカナメの前へと立ちはだかる。
その腕にはバールのような鉄の塊が握られている。
カナメだけではなく、近くにいる魔理沙、茉莉絵もその圧倒的な存在感に圧倒され、唖然としている。
青年の背後で燃えさかる炎の中から突如として現れたそのロボットは、脚部に装着させた車輪を稼働させ、まるで青年を庇うかのようにカナメの前へと立ちはだかる。
その腕にはバールのような鉄の塊が握られている。
カナメだけではなく、近くにいる魔理沙、茉莉絵もその圧倒的な存在感に圧倒され、唖然としている。
ピッ―――。
唐突な電子音が奏でられ、一同はその音源へと視線を向ける。
視線の先は、三人と相対する青年の手元。
血に濡れた青年の手には、いつの間にかリモコンのようなものが握られていた。
視線の先は、三人と相対する青年の手元。
血に濡れた青年の手には、いつの間にかリモコンのようなものが握られていた。
その瞬間―――。
けたたましいモーターの稼働音とともに、鉄の怪物は猛スピードでカナメの元へと突進してきた。
「っ!? マジかよッ!!?」
カナメは焦燥しつつ銃を連射。
弾丸は接近する巨体を捉えてはいたが、その装甲を撃ち抜くことは叶わず。
瞬く間に肉薄したロボは、カナメの頭蓋に向けて、その手に持つ凶器を振り下ろす。
弾丸は接近する巨体を捉えてはいたが、その装甲を撃ち抜くことは叶わず。
瞬く間に肉薄したロボは、カナメの頭蓋に向けて、その手に持つ凶器を振り下ろす。
「ぐっ!?」
カナメは後方へ飛び退き、紙一重で鉄鎚を躱す。
コンクリートの地が断裂し、破片が周囲に飛び散る。
カナメが息つく暇もなく、ロボの追撃は続く。
地に刺さるバールを抜き取るや否や、再びモーターをフル稼働。
背を向け逃げるカナメとの距離を一気に縮める。
今度は腕を振り下ろすような動作はない。
勢い殺さず、そのまま轢き殺さんとするが、
コンクリートの地が断裂し、破片が周囲に飛び散る。
カナメが息つく暇もなく、ロボの追撃は続く。
地に刺さるバールを抜き取るや否や、再びモーターをフル稼働。
背を向け逃げるカナメとの距離を一気に縮める。
今度は腕を振り下ろすような動作はない。
勢い殺さず、そのまま轢き殺さんとするが、
「させるかよッ!」
魔理沙が叫び、『マジックミサイル』が放たれると、人体でいうところの脇腹に直撃。
拳銃とは比較にならない弾幕の威力によって、その巨体はド派手に横転する。
拳銃とは比較にならない弾幕の威力によって、その巨体はド派手に横転する。
「助かったぞ、魔理沙!」
「いいや、まだだッ!」
「いいや、まだだッ!」
ホッとするも束の間、機械の兵士は立ち上がろうとする。
魔理沙は弾幕を撃ち込まんと、その指先で再度その図体に狙いを定めようとするが、
魔理沙は弾幕を撃ち込まんと、その指先で再度その図体に狙いを定めようとするが、
「そうは―――させませんッ!」
「チィっ! お前ッ!!!」
「チィっ! お前ッ!!!」
それを阻止せんと青年が紅蓮の炎を放ち、魔理沙はこちらに応戦。
魔理沙から射出されていく弾幕と、青年が生み出していく炎が、庭園で激しく衝突し合う。
カナメは魔理沙を援護しようと、銃口を青年に向けんとするが、その傍らで機械兵は起き上がり、カナメに突貫する。
魔理沙から射出されていく弾幕と、青年が生み出していく炎が、庭園で激しく衝突し合う。
カナメは魔理沙を援護しようと、銃口を青年に向けんとするが、その傍らで機械兵は起き上がり、カナメに突貫する。
「クッソぉおおおおおッーーー!!!」
カナメは雄叫びをあげながら全力で逃走―――炎に塗れた庭園を舞台に、再び地獄の鬼ごっこの幕が上がる。
(クソっ、あのデカブツ、あの男の支給品か? しつこく追いかけ回しやがって!)
背後を振り返り、こちらを追尾してくる鉄の塊を視界に収めながら、カナメは状況の打開策を模索する。
拳銃は効かなかったが、火神槌 で創成した手榴弾であれば、あのデカブツに一矢報いることが出来るかもしれない。
そう思うや否やすぐに手榴弾を創成―――それを手中に収めつつ、再度背後を振り返り、手榴弾を投擲するタイミングを計ろうとする。
拳銃は効かなかったが、
そう思うや否やすぐに手榴弾を創成―――それを手中に収めつつ、再度背後を振り返り、手榴弾を投擲するタイミングを計ろうとする。
だが。
カナメの計算は直ぐに狂うこととなる。
「なっ!? 水口さんッ!?」
「カ、カナメさんッ!?」
「カ、カナメさんッ!?」
背後を見やるカナメの視界に、唐突に茉莉絵が飛び出してきたからである。
恐らく茉莉絵もパニックになりながらも、視界おぼつかない炎の中を逃げ回っていたのだろうか。
茉莉絵を巻き込む恐れがあるため、手榴弾の投擲など適わない。
否、それだけではない。
恐らく茉莉絵もパニックになりながらも、視界おぼつかない炎の中を逃げ回っていたのだろうか。
茉莉絵を巻き込む恐れがあるため、手榴弾の投擲など適わない。
否、それだけではない。
「水口さん、避けろおおおおおおおおおおおおおッーーーー!!!」
「えっ、えっーーー?」
「えっ、えっーーー?」
茉莉絵はようやく自身に迫りくる巨大な影の方向へ振りむき、その存在を認識したようだ。
しかし、時すでに遅しーーー暴走する殺人兵器は、進路上の無力な少女を轢き殺さんとしていた。
しかし、時すでに遅しーーー暴走する殺人兵器は、進路上の無力な少女を轢き殺さんとしていた。
もはや茉莉絵の命は風前の灯と思われたその刹那―――。
戦場に一陣の風が横切った。
戦場に一陣の風が横切った。
「つ~~~~っ! 危機一髪だぜッ!」
「ま、魔理沙さん!?」
「ま、魔理沙さん!?」
宙に浮かぶ箒に跨る魔理沙は、お姫様抱っこの様相で茉莉絵を抱えている。
青年との戦闘の最中、茉莉絵に危機が瀕していると察した魔理沙は、慌てて自身の箒をかっ飛ばし、彼女の危機を救ったのである。
青年との戦闘の最中、茉莉絵に危機が瀕していると察した魔理沙は、慌てて自身の箒をかっ飛ばし、彼女の危機を救ったのである。
「魔理沙ッ! 水口さんを連れて一旦ここから離脱しろッ!」
相も変わらず、ロボに追いかけ回されるカナメは、上空に浮かぶ魔理沙へと叫ぶ。
「なっ、だけどーーー」
「どういう訳か、このデカブツは俺しか追ってこないッ! 巻き添えを食らわないように、お前はまず水口さんを安全な場所に避難させてくれ!」
「……分かった! 茉莉絵、しっかり掴まっとけよ!」
「えっ、なっ、ひゃいッ!?」
「どういう訳か、このデカブツは俺しか追ってこないッ! 巻き添えを食らわないように、お前はまず水口さんを安全な場所に避難させてくれ!」
「……分かった! 茉莉絵、しっかり掴まっとけよ!」
「えっ、なっ、ひゃいッ!?」
魔理沙は少しだけ躊躇う素振りを見せたが、庭園を駆け回るカナメに背を向けて、方向を転換―――半ばパニック状態の茉莉絵を背中に乗せつつ、進路を西の山へと向け、飛行する
のだが―――。
「逃がしませんよッ!」
青年の声が轟き、地より炎が魔理沙達を目掛けて噴き上がる。
「きゃあああああッーーー!!?」
「のわぁッ!? アンの野郎ッ!!!」
「ま、魔理沙さん、火ッ! 火がぁッ!」
「チィっ!」
「のわぁッ!? アンの野郎ッ!!!」
「ま、魔理沙さん、火ッ! 火がぁッ!」
「チィっ!」
直撃こそ回避したものの、魔理沙達を乗せた箒の穂先に火が燃え移り、その影響によるものなのか、スピードもだんだんと緩やかになっていく。
「本当にしつけえ奴だな、あいつ…!」
背後を振り返ると、金髪の青年が庭園を飛び出して、魔理沙達を追跡していた。
しかし、いくら箒が全速を出せなくても、人間の足では箒に追いつくことは叶わず、徐々に両者の距離は遠のいていく。
しかし、いくら箒が全速を出せなくても、人間の足では箒に追いつくことは叶わず、徐々に両者の距離は遠のいていく。
やがて、魔理沙達を乗せた箒は、穂先に火を纏いながらも、どうにか山岳地帯へと到達する。そして、着地するのに適した場所を探すべく、魔理沙は箒の高度を下げていく。
背後で茉莉絵がギュッと自分の身体にしがみ付く感触を覚えながら、魔理沙は今後のことを思考する。
背後で茉莉絵がギュッと自分の身体にしがみ付く感触を覚えながら、魔理沙は今後のことを思考する。
(とにかく、まずは茉莉絵を安全な場所に匿そう…! そんでもって、追ってきていたあいつをぶっ飛ばす!)
茉莉絵の安全を確保できたら、こちらを追っているであろう金髪男の元へと向かい、決着をつける。
ミニ八卦路はないが、あの程度の火力であれば、こちらが遅れを取ることはない。
愛用の箒をこんなにしてくれた落とし前はつけさせないと、気が済まない。
ミニ八卦路はないが、あの程度の火力であれば、こちらが遅れを取ることはない。
愛用の箒をこんなにしてくれた落とし前はつけさせないと、気が済まない。
(そんでもって、あいつをぶっ飛ばした後は、カナメのところに―――)
ガ ゴ ン ッ!!
とその瞬間、激しい鈍痛が生じ、魔理沙の思考は強制的に打ち切られることになる。
(な―――、あ……れ……――-)
自分の身体が落下していくのを感じながら、魔理沙の意識はブラックアウトしていった。
◇
ジオルド・スティアートの魔法によって、紅蓮色に染め上げられた紅魔館庭園。
炎と煙に包まれたこの地の正門がこじ開けられて、一つの影が飛び出す。
それから間もなく、巨大な影が、紅魔館の敷地と外界を隔てる壁を突き破り、先の影を追走する。
炎と煙に包まれたこの地の正門がこじ開けられて、一つの影が飛び出す。
それから間もなく、巨大な影が、紅魔館の敷地と外界を隔てる壁を突き破り、先の影を追走する。
巨大な影の正体は、無人の駆動鎧 。
学園都市の暗部で流通している代物は、この殺し合いの場においては、コントローラーによって指定されたプレイヤーを破壊するまで、徹底的に追跡する仕様に改造されていた。
そして現在は、ジオルドのリモコン操作によりターゲットとして指定されたカナメをつけ狙い、このように追いかけ回している。
学園都市の暗部で流通している代物は、この殺し合いの場においては、コントローラーによって指定されたプレイヤーを破壊するまで、徹底的に追跡する仕様に改造されていた。
そして現在は、ジオルドのリモコン操作によりターゲットとして指定されたカナメをつけ狙い、このように追いかけ回している。
「ハァハァ……。畜生がッ!」
いくらダンジョウ拳闘倶楽部にて、修練を積んだとしても、散々追いかけ回され、カナメの体力はもはや限界だ。
このままではこちらの体力が尽いたところで、あの機械にミンチにされてしまうのが目に見えている。
このままではこちらの体力が尽いたところで、あの機械にミンチにされてしまうのが目に見えている。
―――その前に決着をつけなければならない
と、カナメは覚悟を決めて、立ち止まり、背後を振り向く。
と、カナメは覚悟を決めて、立ち止まり、背後を振り向く。
迫り来る無人の殺人兵器を視界に収めつつ、異能 で創成した手榴弾の安全ピンを抜き取り、その懐へと思い切り投げつける。
瞬間、爆音が鳴り響き、その衝撃で駆動鎧 は後方に吹き飛び、尻餅をつく。
胸元は焦げ目とともに抉れてはいるが、まだ損傷は浅い。
瞬間、爆音が鳴り響き、その衝撃で
胸元は焦げ目とともに抉れてはいるが、まだ損傷は浅い。
「やっぱ、そう簡単には壊れねーよなァッ!」
無人兵器が立ち上がると同時に、カナメはその片手に機関銃を創成する。
そしてもう片手に無数の弾丸の束を創成。
駆動鎧 が突進し始めるのを皮切りに、機関銃が火を噴いた。
そしてもう片手に無数の弾丸の束を創成。
「うおおおおおおおおおおおおおおッッッーーーーー!!!」
雄叫びを上げながら、機械の身体にありったけの弾丸を撃ち込んでいく。
銃身寿命を犠牲にして、内圧をおおよそ5割引き上げ、発射薬を10%増量させ、弾頭を1mm深く埋め込んだ銃撃は、かつてヒイラギイチロウの堅牢な盾と鎧を打ち破ったこともある代物だ。
火の槌により、底上げされた弾丸の一撃一撃は、駆動鎧 の鋼の身体すらも削り取っていく。
銃身寿命を犠牲にして、内圧をおおよそ5割引き上げ、発射薬を10%増量させ、弾頭を1mm深く埋め込んだ銃撃は、かつてヒイラギイチロウの堅牢な盾と鎧を打ち破ったこともある代物だ。
火の槌により、底上げされた弾丸の一撃一撃は、
だが、それでも駆動鎧 の進撃は止まらない。
銃弾の嵐によって、鋼の鎧を砕かれようとも、そこから内部の電子部分が露出し損壊していこうともーーー己が任務を全うせんと、尚も前進を続け、カナメに迫る。
銃弾の嵐によって、鋼の鎧を砕かれようとも、そこから内部の電子部分が露出し損壊していこうともーーー己が任務を全うせんと、尚も前進を続け、カナメに迫る。
「止まれよぉおおおおおおおおおおッッッーーーーー!!!」
しかし、カナメは後退しない。
この場で眼前の脅威を完全排除すべく、機関銃を撃ち続ける。
激しい銃撃音に鼓膜は悲鳴を上げ、立ち込める硝煙の臭いが鼻を突く。
連射の反動によって全身が小刻みに震えている。
この場で眼前の脅威を完全排除すべく、機関銃を撃ち続ける。
激しい銃撃音に鼓膜は悲鳴を上げ、立ち込める硝煙の臭いが鼻を突く。
連射の反動によって全身が小刻みに震えている。
それでも、カナメは退かない、退くわけにはいかない。
撃ち抜かれた部位からは、煙が溢れている。
残り5メートル―――カナメの銃撃は脚部に集中し始め、その部位を穿ち、飛び散っていく。
残り3メートル―――片脚に蓄積された損壊により、駆動鎧 はバランスを崩し、前のめりとなる。
残り1メートル―――駆動鎧 は勢いそのまま転倒。
機関銃を撃ち続けていたカナメは、ようやく撃ち方を止め、退避せんとするが。
機関銃を撃ち続けていたカナメは、ようやく撃ち方を止め、退避せんとするが。
「ぐぁあああッッッーーー!!?」
転倒しながらも勢いそのまま突っ込んできた駆動鎧 に轢かれてしまう。跳ねられた身体は、ボールのようにバウンドを重ねて、10メートル先の地面に転がる。
「ガハッ……ハァハァ…」
頭の中で無数の星が点滅する中、カナメは首だけを動かし、周囲を見渡す。
呼吸をすると同時に血反吐が口から溢れたのを感じた。
銃声とモーター音が止んだ世界は、不気味なほど静かに思えた。
先の方角には、自身と激闘を繰り広げた駆動鎧 がいた。
しかし今は転倒したまま動かない。完全に機能が停止したように見てとれる。
呼吸をすると同時に血反吐が口から溢れたのを感じた。
銃声とモーター音が止んだ世界は、不気味なほど静かに思えた。
先の方角には、自身と激闘を繰り広げた
しかし今は転倒したまま動かない。完全に機能が停止したように見てとれる。
「ハハハハッ、やってやったぜ、ざまぁみやがれッ!」
どうにか目下最大の脅威を排除したカナメは安堵の息をつくが、それも束の間、ジオルドに追われた魔理沙と茉莉絵のことを思い出し、立ち上がろうとする。
だが。
「ぐッ……うッ……!」
恐らく肋骨が折れたのだろうか、脇腹に激痛が走り、顔を歪ませた。
「だ、大丈夫かい、君ぃ?」
不意に声をかけられ、そちらに振り向くと、鳥を模したようなマスクを被る男が慌てた様子で此方に駆け寄っていた。
その後ろには黒のコートにポケットを突っ込んだまま、悠然と歩いてくる黒髪短髪の男の姿がある。
その後ろには黒のコートにポケットを突っ込んだまま、悠然と歩いてくる黒髪短髪の男の姿がある。
(これまた胡散臭そうなのが来たなぁ……)
カナメは心中で苦笑いを浮かべながら、二人を迎えるのであった。
◇
紅魔館から西へ500メートル程離れた山中の森林エリア。
腐葉土を下敷きにして気を失っていた魔理沙は目を覚ます。
腐葉土を下敷きにして気を失っていた魔理沙は目を覚ます。
「ん、んん…。こ、ここは?」
「目が覚めたようですね……」
「―――お前ッッッ!!!」
「目が覚めたようですね……」
「―――お前ッッッ!!!」
覚醒した魔理沙の視界に入ったのは、自身を冷ややかに見下すジオルドの姿であった。
また、そのすぐ側には、愛用の箒が無残に折れて果てていた。
墜落し気絶している間に、敵に接近を許し―――最低最悪の窮地に瀕しているということを察した魔理沙。
また、そのすぐ側には、愛用の箒が無残に折れて果てていた。
墜落し気絶している間に、敵に接近を許し―――最低最悪の窮地に瀕しているということを察した魔理沙。
今の魔理沙から見れば、ジオルドは謂わば処刑執行人。
喉元に死神の鎌を突き付けられているような状態と言えるが―――生憎と魔理沙は大人しく、「はい、そうですか」と諦めるような性分ではない。
反逆の意思を瞳に宿し、墜落のダメージ響くその身体に鞭を打ち、起き上がり、反撃の構えを取る。
喉元に死神の鎌を突き付けられているような状態と言えるが―――生憎と魔理沙は大人しく、「はい、そうですか」と諦めるような性分ではない。
反逆の意思を瞳に宿し、墜落のダメージ響くその身体に鞭を打ち、起き上がり、反撃の構えを取る。
ゴトン、と。
魔理沙が腕を伸ばして弾幕を放とうとしたその瞬間、ジオルドの奥の闇から何かが投擲され、魔理沙の足元に転がった。
ジオルドはすぐにバックステップでその投擲物から距離を取る。
魔理沙は目を凝らして、その正体を確認するや否や、「やべっ!」と慌てて距離を取ろうとするが―――。
ジオルドはすぐにバックステップでその投擲物から距離を取る。
魔理沙は目を凝らして、その正体を確認するや否や、「やべっ!」と慌てて距離を取ろうとするが―――。
ド ガ ン ッ !
墜落のダメージが尾を引き、反応が遅れ、投擲物―――手榴弾の餌食となる。
「がはッ……!!?」
爆炎と爆風が魔理沙に襲い掛かり、彼女の身体は弾け飛び、近くの大木に叩きつけられる。
魔理沙は揺らぐ視界の中、ゆっくりと接近してくるジオルドの姿を確認。
これを迎撃せんと、起き上がろうとするも、身体は滑るように転倒。
ジオルドを睨みつけたまま、再度起き上がろうとするが、またしてもよろめき転倒。
魔理沙は揺らぐ視界の中、ゆっくりと接近してくるジオルドの姿を確認。
これを迎撃せんと、起き上がろうとするも、身体は滑るように転倒。
ジオルドを睨みつけたまま、再度起き上がろうとするが、またしてもよろめき転倒。
―――何かがおかしい。
訝しむ魔理沙は、自身の下半身に視線を落とす。
すぐに答えは見つかった。
「―――ッ!!? 嘘だろ…」
本来そこに在るべき彼女の右脚は、膝下から千切れて失くなっていたからである。
欠損箇所から滴る鮮血は、まるで絵の具のように辺り一帯に撒き散らされていた。
右脚だけはない。改めて自分の身体を見やると、先程の手榴弾により、右手首もグチャグチャになっていた。
欠損箇所から滴る鮮血は、まるで絵の具のように辺り一帯に撒き散らされていた。
右脚だけはない。改めて自分の身体を見やると、先程の手榴弾により、右手首もグチャグチャになっていた。
「嘘だろ、おいおいおい…」
五体満足ではなくなってしまったという現実を突きつけられた魔理沙。
それを認識すると同時に、麻痺していた痛覚も取り戻していき、やがて―――。
それを認識すると同時に、麻痺していた痛覚も取り戻していき、やがて―――。
「うあ”あ“あ”あ“あああああああああああああああッーーー!!!」
魔理沙は涙を滲ませ、絶叫を上げた。
如何に、様々な魔法を使役できたとしても―――。
如何に、幾多の異変を体験してきたとしても―――。
込み上げてくる絶望と灼熱は、十代の少女にとって耐えがたいものであった。
如何に、様々な魔法を使役できたとしても―――。
如何に、幾多の異変を体験してきたとしても―――。
込み上げてくる絶望と灼熱は、十代の少女にとって耐えがたいものであった。
「……。」
苦しみ悶える少女の姿を、無表情で見下ろすジオルド。
その傍らから、もう一つの影が現れる。
その傍らから、もう一つの影が現れる。
「きゃははははははははッ! 気分はどうですかぁ、魔理沙さぁん♪」
「……っ!?」
「……っ!?」
魔理沙にとっては、知っている人間の声だった。
しかし、その声色はこれまでに聞いたことがないほどの喜悦に満ちていた。
しかし、その声色はこれまでに聞いたことがないほどの喜悦に満ちていた。
「ま、茉莉絵……?」
「やっほー♪ 私のプレゼント気に入ってくれたかぁ?」
「やっほー♪ 私のプレゼント気に入ってくれたかぁ?」
魔理沙の前に現れた茉莉絵は、彼女の知るーーー大人しそうな出で立ちの、いかにも優等生じみた少女の姿ではなかった。
髪はボサボサで、制服のジャケットは開けており、その内側にはカーキ色のベストを覗かせ、ピンク色の下着も露出させている。
その手には、手榴弾が握られており、そこから、先の爆発は彼女によるものだと悟った魔理沙は目を見開き、唖然とする。
髪はボサボサで、制服のジャケットは開けており、その内側にはカーキ色のベストを覗かせ、ピンク色の下着も露出させている。
その手には、手榴弾が握られており、そこから、先の爆発は彼女によるものだと悟った魔理沙は目を見開き、唖然とする。
「あっ、ちなみにアンタが箒から墜落した原因も私だから。 背後から後頭部にゴツンと肘打ち一発~♪」
「な、何でお前が……。どうしてッ!?」
「きゃはははははっ、良いねぇ良いねぇ、その表情 。 最ッ高だわ~! まぁ、そうだよなぁ~流石に何も分かんないまま終わっちゃうのも可哀想だから、種明かししてやろうかなぁ」
「な、何でお前が……。どうしてッ!?」
「きゃはははははっ、良いねぇ良いねぇ、その
混乱する魔理沙の様子を愉しそうに眺めながら、茉莉絵は、ここに至るまでの経緯を上機嫌に語り始めるのであった。
◇
―――時は遡る。
「えっ…?」
眼前に迫り来る炎の渦を前に、水口茉莉絵はポツリと間の抜けた言葉を漏らす。
しかし次の瞬間には、豹変。
一気に口角を吊り上げ、横へと跳び退けて、不意の一撃を躱した。
しかし次の瞬間には、豹変。
一気に口角を吊り上げ、横へと跳び退けて、不意の一撃を躱した。
「今のちんけな花火はお前の仕業かぁ? 随分と愉快なご挨拶じゃねえか、お前も『乗った側』の人間って訳かぁ、あんッ?」
攻撃を仕掛けた側のジオルドは、思わず目を見開く。
超人的な瞬発力で、不意打ちを躱されただけではない。
先程まで如何にも清廉潔白な出で立ちだった少女の姿は一変―――不必要に肌を露出させた乱れた格好となり、今やジオルドを品定めするかのようにその眼光を光らせている。
超人的な瞬発力で、不意打ちを躱されただけではない。
先程まで如何にも清廉潔白な出で立ちだった少女の姿は一変―――不必要に肌を露出させた乱れた格好となり、今やジオルドを品定めするかのようにその眼光を光らせている。
ジオルドの眼前に着地し、瞬く間に両者は肉薄する。
(っ!? 彼女もやはり、只者ではなかったということでしたか……)
ジオルドはウィキッドを迎え撃たんと、後退しつつ魔法を発現せんとするが、
「館の中にもう二人―――」
「……?」
「男が一人、女が一人…参加者がいる。ここでどんちゃん騒ぎしたら、そいつらも出てきちゃって3対1になると思うけど、それでも私とヤリ合うつもりぃ?」
「……?」
「男が一人、女が一人…参加者がいる。ここでどんちゃん騒ぎしたら、そいつらも出てきちゃって3対1になると思うけど、それでも私とヤリ合うつもりぃ?」
魔女からボソリと齎された、おおよそ無視できない情報に、その身体を硬直させた。
真偽は定かではないが、もしこれが真実であれば、ジオルドにとって、今この場で戦闘を続行するのは得策ではない。
真偽は定かではないが、もしこれが真実であれば、ジオルドにとって、今この場で戦闘を続行するのは得策ではない。
それでは、敵であるはずの――それも『乗った側の人間』であるジオルドに、そんな情報を垂れ込んできた目の前の少女は何者か?
ジオルドは警戒しつつも、魔法の発現を止めて、彼女との対話の姿勢をみせた。
「―――何が望みですか…?」
「ハハハハッ! 良いね〜どこぞの、クソ爬虫類野郎と違って、今度はお利口さんで良かったぜ。 なぁに、ちょっとばかし、金髪の大将には私の悪巧みに手を貸してほしい訳よ。 勿論大将にもメリットはあるし、悪い話ではないと思うぜぇ〜」
「ハハハハッ! 良いね〜どこぞの、クソ爬虫類野郎と違って、今度はお利口さんで良かったぜ。 なぁに、ちょっとばかし、金髪の大将には私の悪巧みに手を貸してほしい訳よ。 勿論大将にもメリットはあるし、悪い話ではないと思うぜぇ〜」
眉をひそめるジオルドに、ウィキッドはそっと耳打ちをして、自身の腹に溜まっているドス黒い策謀を告げていった。
◇
「―――といった具合で私と、ここにいるジオルドのお坊ちゃんは手を組んだってわけ。
後はアンタらを分断するために、一芝居打ったのさ。
それと…カナメを襲ったあのデカブツ、あれ元々私の支給品だったわけよ。
いやぁ、このお坊ちゃん、機械の操作分かんないみたいでさぁ〜。リモコン操作教えるのに苦労したわぁ」
後はアンタらを分断するために、一芝居打ったのさ。
それと…カナメを襲ったあのデカブツ、あれ元々私の支給品だったわけよ。
いやぁ、このお坊ちゃん、機械の操作分かんないみたいでさぁ〜。リモコン操作教えるのに苦労したわぁ」
得意げにネタバラシをしていくウィキッド。その表情は愉悦に歪んでいた。
そんな彼女とは対照的に、魔理沙は俯いたままポツリと呟く。
そんな彼女とは対照的に、魔理沙は俯いたままポツリと呟く。
「―――分かんねえよ……」
「あん?」
「何だってこんなことしたんだよッ! 一体何がしたいんだよ、お前はッ!?」
「あん?」
「何だってこんなことしたんだよッ! 一体何がしたいんだよ、お前はッ!?」
涙で濡れた顔を上げて、キッとウィキッドを睨みつけた魔理沙は、感情を爆発させる。
守護るべきものと思っていた少女に―――欺かれ、裏切られた事実に対しての怒りと絶望に声を震わせていた。
守護るべきものと思っていた少女に―――欺かれ、裏切られた事実に対しての怒りと絶望に声を震わせていた。
「きゃははははっ、その表情 が見たかったんだよ、コスプレ女ぁッ!」
「ぐがっ!?」
「ぐがっ!?」
そんな魔理沙を、ウィキッドは頭から踏み付けた。
ゴリゴリと頭を踏み付けられ、地面に伏している魔理沙は、土の味を噛み締める。
ゴリゴリと頭を踏み付けられ、地面に伏している魔理沙は、土の味を噛み締める。
「てめえが身体張って守護ろうとしていた仲間に裏切られた気分はどーよ、魔理沙さぁん♪ 私はさぁ、やれ仲間だ、やれ絆だとか、そういった下らないものを大切にしている連中を絶望のドン底に突き落とすのが最高に楽しいってわけぇっ!」
「がはっ、ゴホッ、こんのおおおおッーーー!!!」
「がはっ、ゴホッ、こんのおおおおッーーー!!!」
踏みにじられっ放しの魔理沙は、潰れていない方の片手を上げて、自身を踏みつけているウィキッド目掛けて弾幕を発する。
「おおーっと♪」
手の動きをいち早く察したウィキッドは、サイドステップで直ぐに距離を取り、これを回避。
頭にのし掛かる足が退けられ、ようやく自由を取り戻した魔理沙は、怒り心頭のまま、ウィキッドを目で追おうとするが―――。
頭にのし掛かる足が退けられ、ようやく自由を取り戻した魔理沙は、怒り心頭のまま、ウィキッドを目で追おうとするが―――。
彼女を捕捉する前に、眼前に撒かれた魔女の置き土産を視界に収めた。
「ま”り”え”ぇえええええええええええッッッーーー!!!」
安全ピンが抜かれた手榴弾を前にして、魔理沙は咆哮をあげる。
そんな魔理沙に、ウィキッドは飛びっきりの悪意の篭った笑顔で「ばいばーい♪」と別れの言葉を告げた。
そんな魔理沙に、ウィキッドは飛びっきりの悪意の篭った笑顔で「ばいばーい♪」と別れの言葉を告げた。
―――瞬間、山中に爆音が鳴り響いた。
【霧雨魔理沙@東方Project 死亡】
【残り62人】
【残り62人】
◇
「貴方から頂いた『リモコン』の反応が無くなりました。どうやら、彼はあの兵器に打ち勝ったようですね」
「おっ流石カナメくぅん♪ そうこなくっちゃ!」
「おっ流石カナメくぅん♪ そうこなくっちゃ!」
静寂に包まれた山中の森林地帯で二人の殺人者は、会話をしている。
彼らの足元には黒焦げとなった魔理沙の遺体がある。
元々原型を留めていないほど損壊が激しかったが、改めてジオルドの魔法によって、彼女の遺体は燃やされていた。
元々原型を留めていないほど損壊が激しかったが、改めてジオルドの魔法によって、彼女の遺体は燃やされていた。
「うんうん♪ 死体も良い感じに焼き上がったし、これで『勇敢で優しい魔理沙さんは、か弱い茉莉絵ちゃんを逃すため、命を張って襲撃者と戦い、亡くなりました』という反吐が出る筋書きの完成って訳だぁッ!」
ウィキッドには死体破壊願望などはない。
この処置は、後々死体を検分されて不都合が生じないように、魔理沙殺害の下手人は、ジオルドによるものだと見せかけるためのものである。
この処置は、後々死体を検分されて不都合が生じないように、魔理沙殺害の下手人は、ジオルドによるものだと見せかけるためのものである。
「……約束は忘れていませんよね?」
「あーそうだった、そうだったぁ。ほら、受け取りな。アンタの取り分だ」
「あーそうだった、そうだったぁ。ほら、受け取りな。アンタの取り分だ」
ポイっと投げられ、ジオルドが受け取ったのは、魔理沙の支給品袋。
これはウィキッドの作戦に協力した見返りとしての報酬である。
これはウィキッドの作戦に協力した見返りとしての報酬である。
「そう言えば、あそこに転がっている箒も、この女の支給品だったようだけど、アレも持っていくかぁ?」
「――いえ、結構です」
「――いえ、結構です」
墜落の衝撃で真っ二つに折れている箒を一瞥すると、ジオルドはウィキッドに背を向けて歩き出す。
「おやぁ、もう行くのかい?」
「此処にはもう用はないですからね……。それに、私と一緒にいるところを見られると、貴方も都合が悪いのでは?」
「ははんッ、なるほど、確かにねぇ~」
「此処にはもう用はないですからね……。それに、私と一緒にいるところを見られると、貴方も都合が悪いのでは?」
「ははんッ、なるほど、確かにねぇ~」
そう言うと、ウィキッドは上機嫌にケラケラと嗤いだす。
そんな魔女の嗤いを不快に思ったのか、ジオルドは顔を顰め、背後を振り返った。
そんな魔女の嗤いを不快に思ったのか、ジオルドは顔を顰め、背後を振り返った。
「一つだけ、聞いても宜しいでしょうか?」
「あん? 答えられる範囲なら良いぜぇ! 私は今すっごく機嫌が良いからさぁ〜」
「貴方は何故この殺し合いに、乗っているんですか?」
「あん? 答えられる範囲なら良いぜぇ! 私は今すっごく機嫌が良いからさぁ〜」
「貴方は何故この殺し合いに、乗っているんですか?」
「はぁ? んなもん、楽しいからに決まってるんだろぉ〜。
さっきも言った通り、世の中には、愛だの絆だの大層な御託を並べてる奴が、蔓延っていやがる。
そんな奴らに、自分達が信じていたものが如何に下らないものだったかという現実を突きつけて、蹂躙する時こそ、『生きてる』って感じがするんだよなぁ〜!」
さっきも言った通り、世の中には、愛だの絆だの大層な御託を並べてる奴が、蔓延っていやがる。
そんな奴らに、自分達が信じていたものが如何に下らないものだったかという現実を突きつけて、蹂躙する時こそ、『生きてる』って感じがするんだよなぁ〜!」
うっとりと恍惚の表情で語るウィキッドに、ジオルドは更に顔を険しくする。
「―――僕には理解できませんね……」
「はんッ、言ってろ。どうせ私とアンタは、同じ穴の狢―――殺し合いに乗ってる時点で同類って訳よ!」
「っ……!」
「はんッ、言ってろ。どうせ私とアンタは、同じ穴の狢―――殺し合いに乗ってる時点で同類って訳よ!」
「っ……!」
ウィキッドの吐き捨てた言葉に、ジオルドは思わず目を見開き、何かを言いかけようとするが咄嗟に口を噤んだ。
そして、今度こそウィキッドに背を向け、逃げるように去っていった。
そして、今度こそウィキッドに背を向け、逃げるように去っていった。
その背中を魔女は愉しそうに眺めて、見送るのであった。
◇
優勝を目指す上で協力できる参加者を見つけることもできた。
参加者を一人脱落させることもできた。
支給品を得ることもできた。
参加者を一人脱落させることもできた。
支給品を得ることもできた。
更には貴重な他参加者―――カタルシスエフェクトという異能を使うという「帰宅部」部員達と主催者のμに楽曲を提供するという「オスティナートの楽士」達、空間を自在に移動し、人体を切断するといった危険人物・王、の情報を得ることもできた。
ジオルドにとって、一連の出来事で得た収穫は大きいものであった。
しかし、平原を歩くジオルドの表情は、尚も沈んだままであった。
先程目の当たりにした、善意が悪意に為す術なく飲み込まれたその光景は、殺し合いに乗ると決意していたジオルドの冷え切った心を揺れ動かしていた。
ジオルドは、殺された少女―――霧雨魔理沙のことは、よく知らない。
しかし、こんな殺し合いの場においても、身を挺して無力な少女を守護ろうとしていた彼女は、間違いなく善人であり、徒らに命を奪われるべき人間ではなかった。
しかし、こんな殺し合いの場においても、身を挺して無力な少女を守護ろうとしていた彼女は、間違いなく善人であり、徒らに命を奪われるべき人間ではなかった。
そんな彼女の善意を、嘲笑い、踏み躙ったもう一人の少女―――ウィキッドには、底無しの悪意を感じた。
その姿は、無自覚に善意を振りまき、自分を含めて多くの人間を惹きつけるカタリナとは、対極にいるような人間と言っても良いだろう。
その姿は、無自覚に善意を振りまき、自分を含めて多くの人間を惹きつけるカタリナとは、対極にいるような人間と言っても良いだろう。
ジオルド自身にも他者を殺める覚悟はあった。
しかし、それでもウィキッドの言動は、側から見ていて、気分の良いものではなかった。
しかし、それでもウィキッドの言動は、側から見ていて、気分の良いものではなかった。
「―――僕も同じ穴の狢…ですか……」
ウィキッドから言われた言葉を思い出し、ハハッと乾いた笑いと共に自嘲する。
結局のところ、彼女の指摘は的を得ていた。
結局のところ、彼女の指摘は的を得ていた。
ウィキッドのように、他人の絶望や苦痛を悦としながら、殺し合いに乗る場合においてもーーー。
ジオルドのように、愛する者のために不本意ながらも、殺し合いに乗る場合においてもーーー。
ジオルドのように、愛する者のために不本意ながらも、殺し合いに乗る場合においてもーーー。
動機はどうあれ、『優勝』というたった一つの椅子に座るべく、他人を蹴り落していくことに変わりはない。
自分が行おうとしているのは、あの醜悪な少女がやっていることと何も変わらないのだ。
自分が行おうとしているのは、あの醜悪な少女がやっていることと何も変わらないのだ。
そう思うと、全身に身震いが走った。
「僕は――、僕はッ――-!」
自分が自分でなくなっていくのではないかという不安と、そんな自分に対する嫌悪が溢れ返ってきて、胸が張り裂けそうになる。
「何故だろう、カタリナ……。今は凄く…君に会いたいよーーー」
優勝を目指すと決めた手前、彼女とは会いたくない。
だけど、会いたい―――。
泥沼へと沈みつつあるジオルドの心は、無性に、彼女の―――カタリナ・クラエスの、太陽のような笑顔を欲するのであった。
【G-6/平原/早朝/一日目】
【ジオルド・スティアート@乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】
[状態]:疲労(小)、顔面打撲(中)、右肩に銃痕
[服装]:いつもの服装
[装備]: 峯沢維弦のレイピア@Caligula Overdose
[道具]:基本支給品一色、双眼鏡@デュラララ!、無人駆動鎧のリモコン@とある魔術の禁書目録、不明支給品0~1、魔理沙の支給品0〜2
[思考]
基本:優勝して、カタリナと一緒に帰る
1:不本意ながら殺し合いに乗る
2:参加者の殺害は慎重に。まずは情報収集を優先する。
3:殺し合いで生き残るため、利用できそうな参加者を探す。
4:ウィキッドを嫌悪。但し、優勝のため一時休戦。
5:新羅と九郎はなるべく早めに始末しておきたいが、九郎をどのように排除すべきか考えておく
6:白い少年(累)とその同伴者(チョコラータ)は警戒
7:生徒会の皆とは出来れば会いたくない
[備考]
※ カタリナがシリウスの闇魔法によって昏倒していた時期からの参戦となります。
※ 新羅、九郎と知り合いについての情報交換を行いました。但し九郎は、自身や琴子の能力については明かしておりません。
※ ウィキッドと情報交換をして、カリギュラ勢と王についての情報を把握しました。
但し、ジオルドは他のはめふら勢のことはウィキッドに伝えておりません。
【ジオルド・スティアート@乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…】
[状態]:疲労(小)、顔面打撲(中)、右肩に銃痕
[服装]:いつもの服装
[装備]: 峯沢維弦のレイピア@Caligula Overdose
[道具]:基本支給品一色、双眼鏡@デュラララ!、無人駆動鎧のリモコン@とある魔術の禁書目録、不明支給品0~1、魔理沙の支給品0〜2
[思考]
基本:優勝して、カタリナと一緒に帰る
1:不本意ながら殺し合いに乗る
2:参加者の殺害は慎重に。まずは情報収集を優先する。
3:殺し合いで生き残るため、利用できそうな参加者を探す。
4:ウィキッドを嫌悪。但し、優勝のため一時休戦。
5:新羅と九郎はなるべく早めに始末しておきたいが、九郎をどのように排除すべきか考えておく
6:白い少年(累)とその同伴者(チョコラータ)は警戒
7:生徒会の皆とは出来れば会いたくない
[備考]
※ カタリナがシリウスの闇魔法によって昏倒していた時期からの参戦となります。
※ 新羅、九郎と知り合いについての情報交換を行いました。但し九郎は、自身や琴子の能力については明かしておりません。
※ ウィキッドと情報交換をして、カリギュラ勢と王についての情報を把握しました。
但し、ジオルドは他のはめふら勢のことはウィキッドに伝えておりません。
◇
「これでよし、と…。一通りの応急処置は済ませたけど、暫くは無理しない方が良いね」
「済まないな、Stork。恩に着る」
「済まないな、Stork。恩に着る」
庭園の火災がすっかりと鎮まった紅魔館内。
カナメは上半身を裸にして、Storkから負傷箇所の手当を受けた。
幸いなことに、館内を改めると、包帯やらテープ、湿布などの一式が入った救急箱が見つかった。
Storkは現実での職業上の経験から、最低限の応急処置の覚えもあるため、こうして滞りなくカナメの手当てを行うことができていた。
カナメは上半身を裸にして、Storkから負傷箇所の手当を受けた。
幸いなことに、館内を改めると、包帯やらテープ、湿布などの一式が入った救急箱が見つかった。
Storkは現実での職業上の経験から、最低限の応急処置の覚えもあるため、こうして滞りなくカナメの手当てを行うことができていた。
「それにしても、折原の奴……。一人で行かしてしまったが、本当に大丈夫なのか?」
「出会って間もない僕が言うのは何だけど、折原君は何かとずる賢いところがあるから、
何とかなるんじゃないかな……」
「出会って間もない僕が言うのは何だけど、折原君は何かとずる賢いところがあるから、
何とかなるんじゃないかな……」
邂逅後、三人は軽い自己紹介とこれまでの経緯について、情報交換を行なった。
その際にカナメは、二人の仲間が殺し合いに乗った青年に追われている事を打ち明け、切羽詰まった様子で西の方角へと足を動かすが、先の戦闘による打撲痕から激痛が発生。
その痛みに顔を歪ませ、身体をよろつかせると、Storkが慌てて肩を貸し、これを支えた。
見かねた臨也が、やれやれと溜息をつき、「それじゃあ俺が代わりに様子を見てくるから、Stork君はカナメ君のことを看といてあげてよ」と志願して、結果として、カナメとStorkはその言葉に甘えることになった。
その際にカナメは、二人の仲間が殺し合いに乗った青年に追われている事を打ち明け、切羽詰まった様子で西の方角へと足を動かすが、先の戦闘による打撲痕から激痛が発生。
その痛みに顔を歪ませ、身体をよろつかせると、Storkが慌てて肩を貸し、これを支えた。
見かねた臨也が、やれやれと溜息をつき、「それじゃあ俺が代わりに様子を見てくるから、Stork君はカナメ君のことを看といてあげてよ」と志願して、結果として、カナメとStorkはその言葉に甘えることになった。
「――あいつは信用に値する人間なのか?」
「正直何考えているのか分からないところはある……。だけど、彼は倒れていた僕のことを介抱してくれたし、この殺し合いに関しても、主催者を引き摺り下ろすと息巻いていた。少なくとも、殺し合いに乗っていないという点については信用しても良いと思うよ」
「なるほど…折原の奴はともかく、俺はアンタに助けられた訳だし、ここはアンタの言うことを信用するぜ」
「正直何考えているのか分からないところはある……。だけど、彼は倒れていた僕のことを介抱してくれたし、この殺し合いに関しても、主催者を引き摺り下ろすと息巻いていた。少なくとも、殺し合いに乗っていないという点については信用しても良いと思うよ」
「なるほど…折原の奴はともかく、俺はアンタに助けられた訳だし、ここはアンタの言うことを信用するぜ」
しかし、Storkにも気掛かりなところはあった。
「ねえ、カナメ君。もう一度確認したいんだけど、君たちと一緒にいた『茉莉絵ちゃん』っていう子は、本当に自分のことを『ウィキッド』って名乗ったのかい?」
「確か、名簿には実名ではなくて、ゲームのハンドルネーム『ウィキッド』が載っているって言ってたな……。Dゲームで云うプレイヤー名と同じようなものか。それがどうかしたのか?」
「ううん…本当に『ウィキッド』であれば、僕の知り合いにあたるから……僕、彼女の実名を知らなかった訳だし」
「――そう言えば、アンタは『オスティナートの楽士』ってやつで、μに楽曲を提供してたんだよな…つまり、水口さんもその一員だってことか?」
「うん、そうなるね」
「確か、名簿には実名ではなくて、ゲームのハンドルネーム『ウィキッド』が載っているって言ってたな……。Dゲームで云うプレイヤー名と同じようなものか。それがどうかしたのか?」
「ううん…本当に『ウィキッド』であれば、僕の知り合いにあたるから……僕、彼女の実名を知らなかった訳だし」
「――そう言えば、アンタは『オスティナートの楽士』ってやつで、μに楽曲を提供してたんだよな…つまり、水口さんもその一員だってことか?」
「うん、そうなるね」
カナメが語った水口茉莉絵ことウィキッドの人物像と、彼が知るウィキッドの人物像に大きな乖離がある。
ウィキッド自身が他の楽士との交流を好まないような節もあったので、Storkは彼女のことをあまり知らない。
だが、彼女に関しては色々と悪い噂を耳にしてきたのは事実である。
ウィキッド自身が他の楽士との交流を好まないような節もあったので、Storkは彼女のことをあまり知らない。
だが、彼女に関しては色々と悪い噂を耳にしてきたのは事実である。
故にStorkは迷う。
自分が見聞きしたウィキッドに関する黒い噂をカナメに伝えるべきかを。
もし仮に、ウィキッド が、この殺し合いという異常事態に、普段醸し出している攻撃性を抑え込み、純粋に会場からの脱出および対主催を目指しているということだけあれば、余計な不信と不和の種を撒くだけとなる。
自分が見聞きしたウィキッドに関する黒い噂をカナメに伝えるべきかを。
もし仮に、ウィキッド が、この殺し合いという異常事態に、普段醸し出している攻撃性を抑え込み、純粋に会場からの脱出および対主催を目指しているということだけあれば、余計な不信と不和の種を撒くだけとなる。
そして、気になる点はもう一つ。
当初Storkは、臨也と互いの知り合いについて情報交換を行った際に、ウィキッドについては良からぬ噂がある要注意人物だと伝えていた。
臨也にはその内容は間違いなくインプットされているはずだが、カナメとの情報交換の際に、彼の同伴に「水口茉莉絵=ウィキッド」がいて、彼女が危険人物から追われる身になっていると聞いたその瞬間―――。
当初Storkは、臨也と互いの知り合いについて情報交換を行った際に、ウィキッドについては良からぬ噂がある要注意人物だと伝えていた。
臨也にはその内容は間違いなくインプットされているはずだが、カナメとの情報交換の際に、彼の同伴に「水口茉莉絵=ウィキッド」がいて、彼女が危険人物から追われる身になっていると聞いたその瞬間―――。
折原臨也は、ほんの僅かだけ笑っていた。
それは、まるで新しい玩具を見つけた子供のように。
それは、まるで新しい玩具を見つけた子供のように。
暗がりの中だったので、見間違えだったかもしれない。
しかし、Storkはそこから妙な胸騒ぎを感じていたのであった。
しかし、Storkはそこから妙な胸騒ぎを感じていたのであった。
【F-6/紅魔館/早朝/一日目】
【Stork@Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-】
[状態]:健康
[服装]:普段の服装
[装備]:
[道具]:不明支給品1~3、救急箱(現地調達)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。μの心を覗く。
0:カナメ君と一緒に折原君の帰りを待つ
1:ウィキッドの悪い噂について、カナメ君に教えてあげたほうが良いかな?
2:梔子を探して保護する。あとちょっと怖いけどウィキッドや帰宅部の二人も探してあげよう。
3:覗きはしたいけど...我慢できるかなぁ
4:折原君、頼もしいけど、やっぱり怖いね……
[備考]
※少なくともキャラエピソードでStorkの心の奥底に踏み込んだ後。
※志乃のあかりちゃん行為を覗きました。
※臨也と知り合いについて情報交換しました。
【Stork@Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-】
[状態]:健康
[服装]:普段の服装
[装備]:
[道具]:不明支給品1~3、救急箱(現地調達)
[思考]
基本:殺し合いには乗らない。μの心を覗く。
0:カナメ君と一緒に折原君の帰りを待つ
1:ウィキッドの悪い噂について、カナメ君に教えてあげたほうが良いかな?
2:梔子を探して保護する。あとちょっと怖いけどウィキッドや帰宅部の二人も探してあげよう。
3:覗きはしたいけど...我慢できるかなぁ
4:折原君、頼もしいけど、やっぱり怖いね……
[備考]
※少なくともキャラエピソードでStorkの心の奥底に踏み込んだ後。
※志乃のあかりちゃん行為を覗きました。
※臨也と知り合いについて情報交換しました。
【カナメ@ダーウィンズゲーム】
[状態]:疲労(大)王への怒り、全身打撲(中)、肋骨粉砕骨折(処置済み)、全身火傷(軽)
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:白楼剣@東方Project、白楼剣(複製)、機関銃(複製)、拳銃(複製)、基本支給品一式、不明支給品2つ
[思考]
基本:主催は必ず倒す
0:暫くは無理せず、折原たちの帰りを待つ。
1:王に勝つための準備を整える。
2:【サンセットレーベンズ】のメンバー(シュカ、レイン、リュージ)を探す
3:王の野郎は絶対に許さねぇ
4:花屋のおっさんは現状方針がわからないから保留
5:ジオルドを警戒
[備考]
※シノヅカ死亡を知った直後からの参戦です
[状態]:疲労(大)王への怒り、全身打撲(中)、肋骨粉砕骨折(処置済み)、全身火傷(軽)
[服装]:いつもの服装
[装備]:
[道具]:白楼剣@東方Project、白楼剣(複製)、機関銃(複製)、拳銃(複製)、基本支給品一式、不明支給品2つ
[思考]
基本:主催は必ず倒す
0:暫くは無理せず、折原たちの帰りを待つ。
1:王に勝つための準備を整える。
2:【サンセットレーベンズ】のメンバー(シュカ、レイン、リュージ)を探す
3:王の野郎は絶対に許さねぇ
4:花屋のおっさんは現状方針がわからないから保留
5:ジオルドを警戒
[備考]
※シノヅカ死亡を知った直後からの参戦です
◇
「さぁて、次はどうしようかなぁ」
ジオルド・スティアートが去った山中で、ウィキッドは鼻唄をうたいながら、今後の行動方針について、思考を巡らす。
ジオルドからの情報で、他参加者の有益な情報を手にすることができた。
紗季の元カレだという九郎は、殺しても殺しても死なない不死者であり、「白い少年」とその同伴者は奇怪な能力を持ち危険人物だということを把握できたのは、今後このゲームで勝ち残る上で大きなアドバンテージと言って良い。
紗季の元カレだという九郎は、殺しても殺しても死なない不死者であり、「白い少年」とその同伴者は奇怪な能力を持ち危険人物だということを把握できたのは、今後このゲームで勝ち残る上で大きなアドバンテージと言って良い。
また「産屋敷邸」では複数の参加者が徒党を組んでいると聞く。
その集団を掻き乱し崩壊させてやるのも、一興かもしれない。
その集団を掻き乱し崩壊させてやるのも、一興かもしれない。
「―――だけど、やっぱ今一番美味しいのは、カナメくんだよなぁっ〜!」
スドウカナメ―――亡き友人のため、王への復讐を狙う男。
偉そうに、私たちに「人殺し」の覚悟はあるのかと問いただしていたあの男には、ジオルドに預けた駆動鎧 をぶつけてみた。
仮にここで潰されるようなことがあれば、彼の覚悟とはその程度のものだったと割り切るつもりだが、カナメはこれを返り討ちにしたという。
偉そうに、私たちに「人殺し」の覚悟はあるのかと問いただしていたあの男には、ジオルドに預けた
仮にここで潰されるようなことがあれば、彼の覚悟とはその程度のものだったと割り切るつもりだが、カナメはこれを返り討ちにしたという。
そうこなくちゃ面白くない。
さてさて、この歯ごたえのある相手をどのようにして絶望の淵に突き落とそうか…と、次なるプランを頭で練りながら、ウィキッドはウキウキ顔で、紅魔館へと足を進めようとした。
さてさて、この歯ごたえのある相手をどのようにして絶望の淵に突き落とそうか…と、次なるプランを頭で練りながら、ウィキッドはウキウキ顔で、紅魔館へと足を進めようとした。
その瞬間―――。
バチリと、枯れ枝を踏む音が聞こえ、ウィキッドは咄嗟に音がした方向へと振り向いた。
程なくして、彼女の視線の先―――木陰の闇の奥からは黒のコートを羽織った青年が現れる。
程なくして、彼女の視線の先―――木陰の闇の奥からは黒のコートを羽織った青年が現れる。
「やぁ……仲間が殺されたっていうのに、随分と楽しそうだね、水口茉莉絵さん。
いいや、この場合は『オスティナートの楽士』ウィキッドと呼んだ方が適切かな?」
「―――誰だ、てめぇ……」
「俺は折原臨也……、君や、君と仲良く話していた金髪の”彼”と同じで、このゲームの参加者の一人さ」
「……っ!?」
いいや、この場合は『オスティナートの楽士』ウィキッドと呼んだ方が適切かな?」
「―――誰だ、てめぇ……」
「俺は折原臨也……、君や、君と仲良く話していた金髪の”彼”と同じで、このゲームの参加者の一人さ」
「……っ!?」
―――見られていた。
そう悟ったと同時に、ウィキッドは手に手榴弾を握り、臨戦態勢を取る。
しかし、眼前の男は臆することなく、ウィキッドの反応を、ただニヤつきながら眺めているだけだった。両手はコートに手を突っ込んだままだ。
ウィキッドは、そんな余裕たっぷりな男の態度に、苛立ちと、得体の知れない不気味さを感じた。
しかし、眼前の男は臆することなく、ウィキッドの反応を、ただニヤつきながら眺めているだけだった。両手はコートに手を突っ込んだままだ。
ウィキッドは、そんな余裕たっぷりな男の態度に、苛立ちと、得体の知れない不気味さを感じた。
(―――こいつの目的はなんだ?)
自分の名前と、自分が『オスティナートの楽士』であることを知っていることは勿論気にかかる。
しかし、今はこの男が何を企んでいるのかを、考察するのが先決だった。
しかし、今はこの男が何を企んでいるのかを、考察するのが先決だった。
ジオルドとの会話を聞いていたということは、この男はウィキッドが「乗った側」の危険人物だということは察しているはず―――。
だが、それを知った上で、目の前の男は、危険人物である自分に大胆不敵に接触を図ってきた。
その意図が測りかねない。
だが、それを知った上で、目の前の男は、危険人物である自分に大胆不敵に接触を図ってきた。
その意図が測りかねない。
「まぁまぁ、そんなに邪険にしないでよ、俺は君と喧嘩をするためにここまで来た訳じゃないから、さ」
「だったら、何がしたいんだ、てめえはッ!」
「なぁに、簡単なことさ。楽士ウィキッド……俺は君に非常に興味がある。
だから、さ……少し俺と話をしてくれないか? 色々と知りたいんだよ…君のことを」
「だったら、何がしたいんだ、てめえはッ!」
「なぁに、簡単なことさ。楽士ウィキッド……俺は君に非常に興味がある。
だから、さ……少し俺と話をしてくれないか? 色々と知りたいんだよ…君のことを」
飄々とする男の口から出た、「君を知りたい」というナンパめいた告白に、ウィキッドは目を見開く。
少なくとも、眼前の男から明確な敵意は感じられない。
しかし、それ以上に得体の知れない「何か」を感じ、ウィキッドは警戒を緩めることはなかった。
少なくとも、眼前の男から明確な敵意は感じられない。
しかし、それ以上に得体の知れない「何か」を感じ、ウィキッドは警戒を緩めることはなかった。
―――さて、どうする?
この場で、ウィキッドが採るべき選択肢はシンプルに二つだけ。
どちらを選択するのも、ウィキッドの自由だ。
どちらを選択するのも、ウィキッドの自由だ。
折原臨也を殺しますか?
はい いいえ
突きつけられた選択肢に、ウィキッドが出す答えは―――。
【F-6/西部/早朝/一日目】
【ウィキッド@Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-】
[状態]:疲労(小)、健康、王への怒り、カナメへの悪戯心。
[服装]:いつもの制服(楽士モード)
[装備]:
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~2
[思考]
基本:自らの欲望にしたがい、この殺し合いを楽しむ
0:目の前の男(臨也)に対処。
1:王への報復を手伝うフリをしていつかカナメを裏切る。どうやって壊そうかなあ...♪
2:壊しがいのある参加者を探す。特に『愛』やら『仲間』といった絆を信じる連中。
3:参加者と出会った場合の立ち回りは臨機応変に。 最終的には蹂躙して殺す。
4:金髪のお坊ちゃん君(ジオルド)は暫く泳がすつもりだが、最終的には殺す。
5:さっきの爬虫類野郎(王)は見つけ次第殺す。
[備考]
※ 王の空間転移能力と空間切断能力に有効範囲があることを理解しました。
※ 森林地帯に紗季の支給品のデイパックと首輪が転がっております。
※ 王とウィキッドの戦闘により、大量の爆発音が響きました。
【ウィキッド@Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ-】
[状態]:疲労(小)、健康、王への怒り、カナメへの悪戯心。
[服装]:いつもの制服(楽士モード)
[装備]:
[道具]:基本支給品一色、不明支給品0~2
[思考]
基本:自らの欲望にしたがい、この殺し合いを楽しむ
0:目の前の男(臨也)に対処。
1:王への報復を手伝うフリをしていつかカナメを裏切る。どうやって壊そうかなあ...♪
2:壊しがいのある参加者を探す。特に『愛』やら『仲間』といった絆を信じる連中。
3:参加者と出会った場合の立ち回りは臨機応変に。 最終的には蹂躙して殺す。
4:金髪のお坊ちゃん君(ジオルド)は暫く泳がすつもりだが、最終的には殺す。
5:さっきの爬虫類野郎(王)は見つけ次第殺す。
[備考]
※ 王の空間転移能力と空間切断能力に有効範囲があることを理解しました。
※ 森林地帯に紗季の支給品のデイパックと首輪が転がっております。
※ 王とウィキッドの戦闘により、大量の爆発音が響きました。
【折原臨也@デュラララ!!】
[状態]:健康
[服装]:普段の服装
[装備]:
[道具]:不明支給品1~3
[思考]
基本:人間を観察する。
0:ウィキッドを『観察』する
1:Stork君は本当に面白い『人間』だなぁ。
2:平和島静雄はこの機に殺す。
3:新羅はまあ、気が向いたら探してやろう。セルティは別に...
4:佐々木志乃の映像を見た本人と、他の参加者の反応が楽しみ。
5:主催者連中をどのように引きずり下ろすか、考える。
6:『帰宅部』、『オスティナートの楽士』、佐々木志乃に興味。
[備考]
※ 少なくともアニメ一期以降の参戦。
※ 志乃のあかりちゃん行為を覗きました。
※ Storkと知り合いについて情報交換しました。
※ Storkの擬態能力について把握しました
※ ジオルドとウィキッドの会話を聞いていました。
全ての会話を聞いていたのか、一部のみなのかは、次の書き手様にお任せします。
[状態]:健康
[服装]:普段の服装
[装備]:
[道具]:不明支給品1~3
[思考]
基本:人間を観察する。
0:ウィキッドを『観察』する
1:Stork君は本当に面白い『人間』だなぁ。
2:平和島静雄はこの機に殺す。
3:新羅はまあ、気が向いたら探してやろう。セルティは別に...
4:佐々木志乃の映像を見た本人と、他の参加者の反応が楽しみ。
5:主催者連中をどのように引きずり下ろすか、考える。
6:『帰宅部』、『オスティナートの楽士』、佐々木志乃に興味。
[備考]
※ 少なくともアニメ一期以降の参戦。
※ 志乃のあかりちゃん行為を覗きました。
※ Storkと知り合いについて情報交換しました。
※ Storkの擬態能力について把握しました
※ ジオルドとウィキッドの会話を聞いていました。
全ての会話を聞いていたのか、一部のみなのかは、次の書き手様にお任せします。
【支給品紹介】
【無人駆動鎧 @とある魔術の禁書目録】
ウィキッドに支給。
正式には外伝の『とある科学の電磁砲』に登場。
学園都市の暗部組織に流通している無人の兵器。
このバトルロワイアルでは、主催者側により改造されており、付属するリモコンで指定されたプレイヤーを攻撃するようになっている。
※カナメとの戦闘により損壊。機動不可となり、紅魔館の外で放置されております。
【無人
ウィキッドに支給。
正式には外伝の『とある科学の電磁砲』に登場。
学園都市の暗部組織に流通している無人の兵器。
このバトルロワイアルでは、主催者側により改造されており、付属するリモコンで指定されたプレイヤーを攻撃するようになっている。
※カナメとの戦闘により損壊。機動不可となり、紅魔館の外で放置されております。
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