「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 白装束は槌を振るう-01

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カツーン、カツーン…

真夜中の森の奥深く…鉄と鉄がぶつかり合う音だけがこだまする。


いや、鉄の音だけではない。

「…くしょう…畜生が…!」カツーン、カツーン…

女性の声も、恨みのこもった声も聞こえてくる。


「…あの…ガスマスク野郎が…!憎い…憎い……!」カツーン…


その声の主は、北区の山の森の奥で…大木に延々と藁人形を五寸釘で打ち付ける。

その数は、すでにその大木の幹を半分は覆い尽くそうという数である。


この者…『丑の刻参り』の契約者は、夢の国が進行してくる前…マッドガッサーにガスを吸わされ、女体化した。

それから結構な時間がたった…が、元の男の体に戻る気配が全くない。


そして、それ以降彼は、森にこもり続けている。白装束に、ろうそく二本を頭に縛りつけた何ともな格好で。



カツーン…カツーン…

彼、いや女性の体の彼が槌で釘を打つたび、白装束の中の二つの果実が揺れる。


彼は、その感覚までも、恨む。


「…胸は…っ!…揉むのが…好きなんだよ…っ!…俺に…ついても…何にも得しねぇ…っ!」カツーン…カツーン…

カツーン…カツーン…カツーン…カツーン…


「ガスマスクがぁ…!恨んでやる…呪ってやる…呪い*してやる…!」カツーン…カツーン…ガンッ!

五寸釘は、藁人形をとらえて、大木に深く…深く突き刺さっていた…


「ハァッ…ハァッ…まだだ…俺の恨みはこんなもんじゃねぇぞ……」

彼の手には、新たな藁人形と、五寸釘…そして、それを打ち付ける槌。


彼がこの大木を打ち崩せるのは…いつの日のことなのか…




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