「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 赤マントと赤いはんてん-18

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だれでも歓迎! 編集
 夕暮れの街を、二人で歩く
 夕焼けが全てを赤く染めるこの時間帯、2人の赤い衣装もさほど目立たない
 …と、言うか、ちょっと変わった格好でも問題ないこの街が若干異常なのである
 普通だったら、この時間帯でもこの二人の格好はかなり浮く

「…ふむ、まさか、女性の体が役に立つとは思わなかった」
「あぅ、まったくなのですよ」

 もむもむ
 あんまん食べつつ、赤いはんてんが赤マントの言葉に頷く
 …肉まん屋であんまん買ったら、「美人と可愛いお嬢ちゃんだからオマケする」とか言われて、二つサービスしてもらえたのだ
 これは、なんとも得した
 ……だからと言って、赤マントとしてはいつまでも女性の体でいるつもりはないし、赤いはんてんとしても、赤マントにいつまでも女性の姿でいて欲しくない
 積極的に、元に戻る手段を探すつもりである
 …だからと言って、黒服になった友人よりもたらされた情報は却下である
 むしろ、聞かなかった事にしたい

「マッドガッサーを倒せば何とかなる……の、だろうが。はたして、そう簡単に姿を現してくれるかどうか」
「まったくなのですよ。今度出てきたらぶん殴っておくのです」


「ひ~~~っひっひっひっひっひ!それは駄目ぇ、困るわぁ」


「--------っ!!」

 頭上から響いた声
 赤マントは、とっさに上を見上げた

 ふわり、空に浮かぶ影
 それは…箒に乗った、魔女の姿をした少女
 ……ふむ

「ナイスロリータ」
「あぅあぅあぅ!!こんな時に何言ってやがるのです、この変態!」

 ぺちぺちぺち!
 赤いはんてんに、ぺちぺち突っ込まれる
 いや、言って置かないと駄目だろう、ここは
 赤い靴のストライクゾーンよりは年上だが、赤マントのロリストライクゾーンにはばっちりな外見年齢
 それが、魔法少女っぽく箒にまたがる姿
 ナイスロリータと呼ばず、なんと言えばよいのだ

「ひっひっひ!!ありがとうねぇ!それじゃあ、お礼でもしましょうかぁ?」

 す、と魔女が取り出した杖は、これまた魔法少女が使いそうな愛らしい杖
 それを、赤マントに向かって、振り下ろそうとする

「ふむ、せっかくだが…」

 ひらりっ
 マントを翻す
 赤マントと赤いはんてんの姿が、ぱっ、と消失して

「…痛いお礼は、御免でね」
「-ーーっ!!」

 魔女の背後
 赤マントは赤いはんてんとともに、一瞬でそこに転移していた

 人攫いはどこにでもいる
 故に、どこにでも現れる
 それが空中であろうと、問題はない

「っこの!」
「きゃっ!?」

 ひらり、赤いはんてんははんてんを翻し、青いはんてんとなって魔女を捕まえにかかる
 一瞬で伸びたそのリーチから逃れる事ができず、魔女はあっさりと青いはんてんに捕まった

「っちょ、は、放しなさいよっ!?っほ、箒のバランスが……!?」
「…あなた、マッドガッサーの仲間なのね?」

 拳を握り緊め、青いはんてんは魔女を睨んだ
 この魔女は、高確立でマッドガッサーの仲間
 …ならば、叩きのめして、マッドガッサーの居場所を吐かせる!!

「ひひっ………そうだけどねぇ。マッドガッサーの居場所は教えられないわよぉ?それはだぁめぇ!!」
「…無理矢理にでも、吐かせてやるわ!」

 青いはんてんが、拳を振り上げた
 その瞬間

「ひっひっひっ……これでも喰らうといいわっ!」
「………!」

 魔女が懐から取り出したのは…携帯電話
 それを、魔女は青いはんてんに向かって投げつける
 不味いっ!

「青いはんてんっ!」

 ぐい、と彼女の手を引き、引き寄せる
 ひらりっ、転移した次の瞬間……空中で、大爆発が起こった

「----っと」

 爆風に煽られながら、魔女の一撃は空中で体勢を立て直す
 あの赤マント、空中にも転移できたとは…
 …傍で「爆発する携帯電話」に待機してもらっていて良かった

「…あそこだねぇ」

 地面に転移した2人
 赤マントの方は、マッドガッサーのガスで女体化した事がわかっている
 ……だから

「ひっひっひっ!もっと面白くしてやろうかねぇ!!」

 魔女の一撃は楽しげに笑いながら…懐から、小さな液体の入った小瓶を、取りだした


「怪我はないかね?」
「えぇ」

 青いはんてんと共に、地上に戻った赤マント
 …どこかで、「爆発する携帯電話」がこちらの様子を見ているのか?
 だとしたら…少々、厄介だ

「青いはんてん、一度、引いた方が良いのではないかね?」
「駄目よ。マッドガッサーの仲間なら…案外、解毒剤の類を持っている可能性もあるでしょ?」
「それはそうだがね…」

 …そうだとしても、赤マントとしては、青いはんてんに危険な目にあっては欲しくない
 ……せめて、「爆発する携帯電話」の契約者を、先に抑えるべきか
 赤マントがそう考え出した、その時

「---っ!青いはんてん、こっちへ!」
「え?………っきゃ!?」

 ばしゃり
 空中から、魔女が青いはんてんに向かって、何か液体をかけたらしかった
 青いはんてんはそれを避けきれずまともに喰らってしまう

「くぁ………っ!?」

 その液体が、かかった瞬間 
 びくりっ、青いはんてんの体が、震え出す
 …何かの毒薬の類か

「青いはんてん、しっかり……………っむぐ!?」
「赤マント!?」

 何時の間にか、背後に接近していた何者かに、赤マントははがいじめにされた

「捕まえたぁ!」

 聞こえてきたのは、若者の声
 視線をやれば、見覚えのない若者が、赤マントの体を押さえつけてきていた

「ひひひっ!今更出てきたのぉ?「13階段」」
「うっせぇ。屋外じゃ俺の実力は20%くらいしかでないんだよ!……それより、こいつ、もらってもいいだろ?」

 むに、と
 無遠慮に、その手が赤マントの胸に伸びた
 形と弾力を確かめるように、じっくりと弄りまわしてくる

「--っ、マッドガッサーには、随分と、仲間がいるようだね……!」
「そりゃあ、楽しい事ができるんだからなぁ?」

 けたけたと、13階段と呼ばれたその若者は笑った
 その手が、赤マントの服の下に入ろうとして…

「------っが!?」

 どご!!と
 青いはんてんの拳が、若者の顔面にめり込んだ
 そのまま、若者の体は後方に吹き飛ばされる

「青いはんてん!?大丈夫だった……のか……」
「大丈夫よ!…って、赤マント、どうしたのよ?……あら?何か、声が変…」
「…………逃げるぞ!!」
「え?」

 ひらりっ
 赤マントはマントを翻し…青いはんてんと共に、その場から姿を消した


「大丈夫ぅ?」
「………くけけ?」

 つんつん
 顔に青痣作って気絶している「13階段」をつつく、魔女の一撃と「爆発する携帯電話」
 「13階段」は、ものの見事に気絶している

「せめて、私が媚薬振りまくまで待ってれば良かったのにねぇ」
「……けけ、せっかちだ……」
「もー、あの2人にも逃げられるし……仕方ないわね、これ、治療しなきゃ駄目だろうし、帰りましょうか」
「………けけけっ」

 赤マントたちがいなくなったその場から
 魔女の一撃たちもまた…ひっそりと、姿を消したのだった



 転移で逃亡し、普段生活している小学校の女子トイレまで転移した2人
 …さて
 状況を推理しようか

「青いはんてん、今、自分の身に何が起こっているか、理解したかね?」
「…認めたくないけどね」

 ぺたぺた
 自分の胸元に触れつつ、青いはんてんは呟く
 ………そう
 ぺたぺた、だ
 いつもなら、青いはんてんの胸元に触れても、そんな感じにはならない 
 あえて言い表すならば、普段はぼいんぼいーん、だ
 …それが
 今は、ぺたぺた

「…何だってのよ、あの薬は…!」

 普段より、低くなった声
 ………そう
 青いはんてんの姿が、男性のものへと変わっていたのだ
 十中八九、あの薬の影響だろう

「…マッドガッサー一味は、性別を操るスペシャリストなのかもしれんな。嫌なスペシャリストだが」
「まったくだわ……」

 …ただでさえ、解毒剤の類が不足している時に…!
 自分だけではなく、青いはんてんまで性別が反転してしまうとは
 赤マントは、小さくため息をついた

「…この事も、彼に相談した方が良いかもしれんな」

 そう考え、黒服と化した友人に連絡しようと、赤マントは携帯を取り出し…
 が、がしり、と
 青いはんてんが、その手を止めた

「青いはんてん?どうしたのかね?」
「……あいつ、言ってたわよね?あんたや赤い靴みたいな女体化は、精液摂取で戻る、って」
「うむ、まぁ、確かに。ただし、複数人の、と言う嫌な制約付きだが」

 …聞かない事にしたかったはずのそれを、今更何故、口にしてきたのか?
 赤マントが、疑問に思っていると

「…こっちの男体化は逆に、女性の精液で元に戻ったりしないかしら?」

 ………
 …………
 ……………

「私の言いたい事は、わかるわね?」
「うむ、できればあまり理解はしたくないのだが、君との付き合いが長いせいか容易に理解できてしまった。だが、ちょっと落ち着こうか?」
「私は落ち着いてるわよ?」

 いやいやいやいやいや
 今、確実に冷静さを失っているだろう
 赤マントとしては、そう突っ込みたいのだが…あっさりと、青いはんてんによって、壁際に追い詰められ、動きを束縛される
 元々、青いはんてんには腕力で敵わないのだ
 互いに性別が反転しているこの状況では、尚更だ

「まぁ、待て、落ち着きたまえ。それよりも、彼に連絡をとった方が確実だろう」
「予測してあげるわ。高確率で、解毒剤がないとどうにもならない、って答えられると思うわよ」
「うむ、私としてもちょっぴりそんな予感がしないでもないのだが…だが、事に及んでしまう前に、情報収集は大事だと思うのだがね?」
「手段が思いついたなら、まずはやってみるべきでしょう?」

 いや、待て
 待て待て待て!!
 色々と、待ってくれ!!

「あー、青いはんてん?性別反転中のそのような行為は、あれだ。癖になると不味いからやめた方が良いと思うのだが」
「大丈夫、問題ないわよ。運がよければ多分きっと恐らく、元に戻れるんだし」
「どこまでも不確実ではないかね。しかも、君、少しヤケになっているだろう?」
「ヤケになんてなってないわよ?」

 えぇい、この意地っぱりめが
 完全に壁際に縫い付けられたような状況
 マントを翻して転移しての逃亡は不可能だ
 諦めるしかないのか?
 いや、待て、冷静になれ、KOOLになるのだ!
 焦らず落ち着いていれば、相手の隙が見付かるはず
 その隙を見つけ出すのだ
 その隙を突いて、逃げ出せば!!

「……赤マント」

 耳元で低く囁かれた、青いはんてんの声に
 赤マントは、小さく体を振るわせたのだった




 …なお
 この日、赤マントの貞操が護られたかどうかは永遠の謎だが
 とりあえず、翌朝、赤いはんてんは何事もなかったかのように少女に戻っていたと言う








終われ








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