○月×日 22:20 視聴覚室横階段前
「……来やがったか」
一同の気配に気づいたのだろう
階段の踊り場に…「13階段」の契約者が姿を現した
その外見は、やや目つきの悪い普通の青年にしか見えない
階段の踊り場に…「13階段」の契約者が姿を現した
その外見は、やや目つきの悪い普通の青年にしか見えない
「よぉ」
ひらひらと、気軽な様子で、黒服Hが「13階段」に手を振った
っち、と「13階段」が舌打ちする
っち、と「13階段」が舌打ちする
「支配が解けたのか」
「お陰さんでな。そう言う訳なんで…お前の能力、解除してくんねぇ?」
「嫌だね」
「お陰さんでな。そう言う訳なんで…お前の能力、解除してくんねぇ?」
「嫌だね」
黒服Hの言葉に、あっさりと返してくる「13階段」
黒服Hは、困ったように肩をすくめた
黒服Hは、困ったように肩をすくめた
「駄目みたいだ」
「え、そんな、いきなり諦めちゃ駄目ですよ!」
「え、そんな、いきなり諦めちゃ駄目ですよ!」
わたわた
女装少年が、慌てて黒服Hの前に出た
階段から「13階段」を見あげ、「13階段」に告げる
女装少年が、慌てて黒服Hの前に出た
階段から「13階段」を見あげ、「13階段」に告げる
「僕達、戦いに来たんじゃあないんです。ただ…」
「…説得でもしに来た、ってか?」
「…説得でもしに来た、ってか?」
嘲笑うかのような表情を浮かべる「13階段」
…説得に応じるつもりは、ない
そうとでも言いたいのだろうか?
…説得に応じるつもりは、ない
そうとでも言いたいのだろうか?
「君は、君達が目的を達した時…それが世界にどんな影響を与えるか。考えては見ているかね?」
ドクターが女装少年の隣に立ち、尋ねる
すると、「13階段」は笑いながら答えた
すると、「13階段」は笑いながら答えた
「んー?この街は、人間と都市伝説が分け隔てなく暮らすテストケースの街になって、いい影響与えると俺は思うぜ?」
『本気で仰っているのですか?』
『本気で仰っているのですか?』
ザクロの言葉にも、あぁ、と「13階段」は頷く
どこまでが、本気なのか
それは、「13階段」と言う人間をよく知らない、一同にはわからない
……ただ、黒服Hだけは、わかっているようだが、それを口には出さない
どこまでが、本気なのか
それは、「13階段」と言う人間をよく知らない、一同にはわからない
……ただ、黒服Hだけは、わかっているようだが、それを口には出さない
「それによって、君達が世界を敵に回してしまう。そうとは思わないのかね?」
「その可能性もあるだろうな……だが、どうにかなるさ。俺達なら」
「その可能性もあるだろうな……だが、どうにかなるさ。俺達なら」
そう言って、「13階段」は笑う
---今の仲間達となら、世界を敵に回しても怖くはない」
そうとでも、言いたそうな様子だ
---今の仲間達となら、世界を敵に回しても怖くはない」
そうとでも、言いたそうな様子だ
「世界中の都市伝説に関わる組織が、君達を消しに来るかもしれないんだぞ?」
「なぁに、どうにかなるさ…少なくとも、俺は「組織」を黙らせたり、いざとなればこっちに協力させる手段を、持っている」
「なぁに、どうにかなるさ…少なくとも、俺は「組織」を黙らせたり、いざとなればこっちに協力させる手段を、持っている」
あまりにも自信満々なその言葉に、全員が疑問を抱いた
…若干、自信過剰そうと言うか、馬鹿っぽそうな印象を感じる「13階段」ではあるが
……何故、そこまで自信を持つ?
疑問を持たれた事に気づいたのだろう
「13階段」はニヤニヤと笑う
…若干、自信過剰そうと言うか、馬鹿っぽそうな印象を感じる「13階段」ではあるが
……何故、そこまで自信を持つ?
疑問を持たれた事に気づいたのだろう
「13階段」はニヤニヤと笑う
「そこの黒服に、その方法は教えてもらったしなぁ?」
「…………え」
「…………え」
つ、つ、つ……・・・と
女性陣の視線が、黒服Hに集中した
黒服Hは、しばし考え
女性陣の視線が、黒服Hに集中した
黒服Hは、しばし考え
「………おぉ」
と、ぽん、と手を打った
「あー、うん。そう言えば教えたなぁ」
「何を教えたんですかっ!?」
「うん、まぁ……色々?」
「何を教えたんですかっ!?」
「うん、まぁ……色々?」
くっく、と笑いながら、黒服Hは女装少年に答えた
悪びれた様子は、さっぱりとない
悪びれた様子は、さっぱりとない
「その辺りは全部覚えてるか。さすが俺の息子」
「誰が息子だ。どう考えても年齢計算合わねぇだろうがっ!」
「誰が息子だ。どう考えても年齢計算合わねぇだろうがっ!」
「13階段」からすら、突込みを受ける黒服H
くっくっく、となんとも楽しそうで
くっくっく、となんとも楽しそうで
『…あなた、彼を説得する気はありますの?』
「あぁ、あるぞ?そりゃもう、説得する気満々さ」
「あぁ、あるぞ?そりゃもう、説得する気満々さ」
ザクロの言葉にそう答えはするのだが…どこまでが、本気やら
ドクターは小さくため息をついて、「13階段」に向き直った
ドクターは小さくため息をついて、「13階段」に向き直った
「説得に応じる気はあるかね?」
「ないね。俺の「13階段」を破らない限り…てめぇらは、ここを通れないんだからな」
「ないね。俺の「13階段」を破らない限り…てめぇらは、ここを通れないんだからな」
----絶対に、通しはしない
そうとでも言うように、「13階段」は一同を見下ろす
そうとでも言うように、「13階段」は一同を見下ろす
階段さえなければ無力の「13階段」
しかし、今の彼は階段に守られた状態だ
余計に、強気で居られるのだろう
しかし、今の彼は階段に守られた状態だ
余計に、強気で居られるのだろう
……さて、どうしたらいいやら
黒服Hは悩むふりをしながらも、どこか楽しそうなのだった
黒服Hは悩むふりをしながらも、どこか楽しそうなのだった
to be … ?