「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者-30f

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匿名ユーザー

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○月×日 22:20 視聴覚室横階段前


「……来やがったか」

 一同の気配に気づいたのだろう
 階段の踊り場に…「13階段」の契約者が姿を現した
 その外見は、やや目つきの悪い普通の青年にしか見えない

「よぉ」

 ひらひらと、気軽な様子で、黒服Hが「13階段」に手を振った
 っち、と「13階段」が舌打ちする

「支配が解けたのか」
「お陰さんでな。そう言う訳なんで…お前の能力、解除してくんねぇ?」
「嫌だね」

 黒服Hの言葉に、あっさりと返してくる「13階段」
 黒服Hは、困ったように肩をすくめた

「駄目みたいだ」
「え、そんな、いきなり諦めちゃ駄目ですよ!」

 わたわた
 女装少年が、慌てて黒服Hの前に出た
 階段から「13階段」を見あげ、「13階段」に告げる

「僕達、戦いに来たんじゃあないんです。ただ…」
「…説得でもしに来た、ってか?」

 嘲笑うかのような表情を浮かべる「13階段」
 …説得に応じるつもりは、ない
 そうとでも言いたいのだろうか?

「君は、君達が目的を達した時…それが世界にどんな影響を与えるか。考えては見ているかね?」

 ドクターが女装少年の隣に立ち、尋ねる
 すると、「13階段」は笑いながら答えた

「んー?この街は、人間と都市伝説が分け隔てなく暮らすテストケースの街になって、いい影響与えると俺は思うぜ?」
『本気で仰っているのですか?』

 ザクロの言葉にも、あぁ、と「13階段」は頷く
 どこまでが、本気なのか
 それは、「13階段」と言う人間をよく知らない、一同にはわからない
 ……ただ、黒服Hだけは、わかっているようだが、それを口には出さない

「それによって、君達が世界を敵に回してしまう。そうとは思わないのかね?」
「その可能性もあるだろうな……だが、どうにかなるさ。俺達なら」

 そう言って、「13階段」は笑う
 ---今の仲間達となら、世界を敵に回しても怖くはない」
 そうとでも、言いたそうな様子だ

「世界中の都市伝説に関わる組織が、君達を消しに来るかもしれないんだぞ?」
「なぁに、どうにかなるさ…少なくとも、俺は「組織」を黙らせたり、いざとなればこっちに協力させる手段を、持っている」

 あまりにも自信満々なその言葉に、全員が疑問を抱いた
 …若干、自信過剰そうと言うか、馬鹿っぽそうな印象を感じる「13階段」ではあるが
 ……何故、そこまで自信を持つ?
 疑問を持たれた事に気づいたのだろう
 「13階段」はニヤニヤと笑う

「そこの黒服に、その方法は教えてもらったしなぁ?」
「…………え」

 つ、つ、つ……・・・と
 女性陣の視線が、黒服Hに集中した
 黒服Hは、しばし考え

「………おぉ」

 と、ぽん、と手を打った

「あー、うん。そう言えば教えたなぁ」
「何を教えたんですかっ!?」
「うん、まぁ……色々?」

 くっく、と笑いながら、黒服Hは女装少年に答えた
 悪びれた様子は、さっぱりとない

「その辺りは全部覚えてるか。さすが俺の息子」
「誰が息子だ。どう考えても年齢計算合わねぇだろうがっ!」

 「13階段」からすら、突込みを受ける黒服H
 くっくっく、となんとも楽しそうで

『…あなた、彼を説得する気はありますの?』
「あぁ、あるぞ?そりゃもう、説得する気満々さ」

 ザクロの言葉にそう答えはするのだが…どこまでが、本気やら
 ドクターは小さくため息をついて、「13階段」に向き直った

「説得に応じる気はあるかね?」
「ないね。俺の「13階段」を破らない限り…てめぇらは、ここを通れないんだからな」

 ----絶対に、通しはしない
 そうとでも言うように、「13階段」は一同を見下ろす

 階段さえなければ無力の「13階段」
 しかし、今の彼は階段に守られた状態だ
 余計に、強気で居られるのだろう


 ……さて、どうしたらいいやら
 黒服Hは悩むふりをしながらも、どこか楽しそうなのだった




to be … ?

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