「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ドクター-16

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ドクター 16


20:40頃

《おい、どうした? 何があった、大丈夫か?》
胸元の携帯電話から聞こえる旧友の声
だが視線は正面にいる黒服Hから外せない
初めて出会った時の手管を思い出し、全身に嫌な汗が浮き出す
「何であんたがあいつらの味方を……『スパニッシュフライ』か」
「さてな? 俺はとりあえず侵入者の撃退か足止めをしなきゃいかんわけなんだが」
黒服Hの顔のすぐ傍に髪の毛に絡め取られて浮かぶ携帯電話
その機種は――
《おーい、生きてるかー? ここいらに続々と都市伝説や契約者が集まってるぞ。そいつらに任せて退いた方g》
髪の毛で締め上げられた携帯電話は、呆気なく砕けてばらばらと床に落ちる
「……何時の間に」
「そりゃあアレだ。美少女メイドさんが目の前にいたら……本気にならざるを得ないよなぁ」
ざわり、と
目に見えて増える髪の毛の量
思わず一歩後ろに退こうとした瞬間
くんっ、と何かに引っ掛かるような感触が素肌を露出した肘に感じられ
「や、ばっ!?」
身を捻りながら横に跳ぶのと同時に、背後で蜘蛛の巣状に張り巡らされた髪の毛が袋状にメイドちゃんがいた場所を包み込む
「お、今のよく避けたな」
声と表情は笑っているが、目はまったく笑っていない
彼は本気だ
本気で――遊び、おちょくり、弄ぶ気だ
「掛かって来いよメイドちゃん。お兄さんが遊んでやるぜ? ただし性的な意味で」
「ぜってぇ嫌だーっ!?」
教室の隅に向かって駆け出したメイドちゃんの眼前で、掃除用具入れが髪の毛によって絡め取られる
「いやぁ、お互いの手の内を知ってるってのも大変だな?」
黒服Hはにやりと笑う
「棒状の得物は渡せないなぁ、俺としちゃ今回の騒動じゃ死人は出したくないし」
いつの間にか教室全体に張り巡らされた髪の毛が、じわじわと包囲を狭めていく
「女体化ガスの効果も、もうちょいのんびりしてりゃ解除されたかもしれんのにな。厄介事に首を突っ込んだ自分が悪いと反省しようか」
しゅるり、と手足に絡みつく艶やかな髪の毛
それは拘束を緩める事なく渦を巻くように這い登り
「いや待て!? ちょ、それはやばいだろ! 元は男だぞ俺!? つーか今、中途半端に治っててだな!?」
もがくメイドちゃんのスカートの中に髪の毛を潜り込ませた黒服Hは、その言葉を理解した上で
「ふたなりっ娘もいいよね」
満面の笑顔でそう答えた
――ダメだ、こいつドクター並にダメだ
「ま、怪我とかはさせないし投下できないスレ行きな事もしないが。週刊少年ジャンプぐらいのお色気シーンは覚悟してもらおうか」
「メタ発言反対ー!?」
「じゃあ是非にも全年齢では無理な事を」
「前言撤回ー!?」
その軽快かつ悲痛なツッコミに、黒服Hはふと自分が担当している少女の事を思い出す
「あの子はちゃんと大人しくしてるかねぇ」
「ちょ、遠い目しときながらそんなとこ、こら、マジやめっ、勘弁してくれーっ!?」


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