「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ドクター-15

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ドクター 15


20:30頃

《一人で行くとかどんだけ無謀か解ってるのかなー?》
「やかましい。サポートする気が無いなら黙ってろ』
《充分サポートしてるだろ? 向こうの作戦を盗み聞きできたから、『魔女の一撃』にやられずに学校まで来れたんだろ》
「その調子でマッドガッサーのところまで案内してくれると助かるんだがな」
《そりゃあ無理だ。俺とお前の能力じゃ、『十三階段』を突破できない。よしんば突破したとしても『魔女の一撃』の契約者や『マリ・ヴェリテのベート』相手にどうこうできるはずもない》
「だったら最初から案内とか情報リークとかするんじゃねぇよ!?」
《『第三帝国』に情報流してもらおうと思ったんだよ。兵器と戦争のスペシャリストだろ、あそこ》
「お前んとこの『MI6』と一緒で大規模干渉しないんだよ、うちの『総統』は。第一、本気で『スツーカの悪魔』とか呼ばれたら学校が一つ急降下爆撃で消し飛ぶぞ」
携帯電話で通話をしたまま、学校の正門前までやってきたバイトちゃん
「つーか既にぶっ壊れてるんだが」
《何人か既に侵入してるようだな。『マリ・ヴェリテのベート』が一時撤退……ん?》
「どうした?」
《『骨を溶かすコーラ』の契約者ってのが、どうも『スパニッシュフライ』で操られてる。蝿に気をつけろ》
「遅ぇよバカ」
『マリ・ヴェリテのベート』や『十三階段』は、戦ったり引っ掛かったりすれば大怪我か死ぬかという相手である
そこからすれば、この対応は随分と優しいものだと理解できた
「侵入前に操って、死傷させずに後続を封じつつ時間稼ぎってわけか」
周囲を飛び交う『スパニッシュフライ』対策に、腰のエプロンを外して口元に巻きつける
《ところで、何でお前メイドさんのままなの?》
「着替えてたらこっそり抜け出せそうになかったから、そのまま出てきたんだよ馬鹿野郎! 文章だと気付かれないんだから黙ってろよ!?」
《メタ発言はんたーい。ともあれ十三階段をどうにか突破しないと、マッドガッサーの元まで行けないぞ。どうすんだ》
「階段使わなきゃいいんだろ……ガラスを割るのはまずいが、鍵が掛かってるかぐらいは確認するか」
バイトちゃんはそう言って、携帯電話を通話状態のまま胸元にしまい込む
通話状態にしてあるのは、着信で発動するという『爆発する携帯電話』対策にと『壁に耳あり』が提案した事だった
ただ、電池を考えれば一時間を超えれば持たなくなる可能性が高い
「ま、二階まで、ぐらいか」
片方に紐を結わえた棒を、まるで棒高飛びのように構えると
勢いをつけて窓に向かって走り出し、棒の先端を窓枠の縁に突き込んで支点として跳ぶ
ぐん、と身体が浮いたところで手にしていた棒の端に足をかけ、そのまま二階の窓枠に掴まった
このまま壁伝いに上まで行く事も考えたが、『魔女の一撃』に見つかって腰をやられたら目も当てられない
幸いにして鍵が掛かっていなかった窓を開けて教室に転がり込み、棒を引き上げようとしたところで
「やべぇっ!?」
丁度上空を旋回していた『魔女の一撃』らしき魔法少女と目が合った
即座に窓の下に身を隠したが、多分侵入した事は知らされるだろう
時折見える閃光や、響く爆音を感じながら、これからの行動を思案するバイトちゃんであった

―――

20:35頃

「苦い」
口に飛び込んできた『スパニッシュフライ』を、ぺっぺと吐き出すドクター
曲がりなりにも惚れ薬として存在している都市伝説である、病気や薬品の影響を受けない体質のドクターには全く効果が無かった
だからといって彼女が何かできるというわけでもないが、状況を把握するべく学校へと向かっていたのだ
エイズ・メアリーと口裂け女のミツキは、運転手と共に学校町の外へと避難している
「『壁に耳あり』だったか……うちのアルバイトの現状を知らせてくれた事には感謝しようではないか」
いつもの微笑を浮かべたまま、ドクターは静かな怒りを目に湛えて歩いていく
「バイトくんめ……都市伝説による身体の変調はボク達の研究内容だ。それを解った上で逃げ隠れするなど、医療従事者としての自覚が足りないようだな」
遠目に見える学校は、既に戦いが始まっている様子
バイトくんの捕獲が最優先だが、陣営問わず怪我人がいれば相応の対応をせざるを得ないか
「ともあれバイトくんめ。見つけてまだ女体化したままなら……みっちりねっぷりたっぷりとその身体を調べ尽くしてくれる」
そんな事を考えながら、ドクターは歩みを止める事なく校舎に向かって歩みを進めていた


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