「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - ドクター-18

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ドクター 18


20:40頃

《……というわけで、どうも携帯を壊されたらしく通話ができません》
「ふむ、把握した。バイトくんは感情に任せて突っ込んだ挙句に墓穴を掘ったわけか」
《そのようで。俺としちゃあなた方への協力は表向きしたくなかったんですが、さすがにやばそうだったんで》
「構わないさ、自分の組織の構成員がポカをやらかしたのだ。だが……」
ドクターの声から、すうっと温度が引いていく
「バイトとはいえ、我々の組織の構成員を唆して事件の情報を得ようなどと考えていたのだとしたら……その代償は大きいぞ?」
《ははは、肝に銘じておきます。それではご武運を》
通話が切れたところで、ドクターは携帯電話をポケットにしまい込む
『壁に耳あり』の契約者からは、バイトちゃん以外に関する情報は一切知らされていない
つまり敵の都市伝説についてはマッドガッサー以外が何者かは把握しないままである
「さて……女子更衣室と女子トイレの位置はなんとなく把握できるが。あの馬鹿者は何処にいるのやら」
しっかりと閉められ乗り越えるのも難しそうな裏門をスルーし、正門の様子を探るべくそちらへ向かうと
「……ふむ?」
正門前に集まる一団が、こちらを見ている事に気が付いた
その一団から一人、霊体と思わしき女性が近付いて来た
ドクターはそれを全く警戒せずに歩み寄り
「このような深夜に可愛らしいお嬢様方が集まって何をしているのかね?」
初対面にも関わらず満面の笑顔で迎えるドクター
もっとも盟主はと言えば、首塚の宴で大人しくしていた印象よりも、バイトちゃんが語る正しいドクターの印象を認識していたため、あまり面食らう事は無かったが
「都市伝説契約者の方とお見受けします。目的はこの学校に立て篭もるマッドガッサー一味の存在ですか?」
「そのような事態のようだが、ボクの目的は不出来な従業員の回収でね。こう言うのも難だがマッドガッサー一味とやらは割とどうでもいい」
首塚の宴、第三帝国、バイトちゃん、白衣の女医と、パズルのピースは簡単に繋がっていく
「なるほど、あの子の上司の方ですか」
「ふむ? あの馬鹿者の事をご存知ですか」
「ええ、少々縁がありまして当方で面倒を見ていたのですが」
その言葉に、ドクターは一団の面々をぐるりと見回す
「羨ましい事を……」
「何かおっしゃいましたか?」
「いえ別に。まったく、うちの従業員がご迷惑を。もっとも……もう少々ご迷惑をお掛けする事になりそうだが」
そう言ってドクターは、夜闇に浮かび上がる校舎に視線を向ける
「あの馬鹿者、マッドガッサーの情報を手に入れて単身乗り込んで、あっさり返り討ちに遭ったようでね」
その言葉に、周囲の空気が固まる
「かく言うボクも戦闘力があるわけでなし。どうしたものかと周囲を探っていたのだが」
「それでは共同戦線といきませんか?」
盟主はそう言ってにっこりと微笑み
「重ねて言うが、ボクは戦闘能力は持ち合わせていない。それでもよろしいので?」
「ご縁があれば無碍にはできないものです」
ふむ、と頷きドクターは了承の意味を込めて右手を差し出す
「私は霊体ですので。残念ながら握手などは」
言いかけたところで、ドクターが更に手を伸ばし、盟主の手を握って軽く振る
ほんの少し驚きの混じった表情を浮かべる盟主
「霊体にも触れれるような能力でも?」
「まさか。ボクの契約している都市伝説は『エイズ・メアリー』で病は運ぶが霊体には影響は無いだろう。もっとも、彼女は今は連れてきていないが」
ドクターは変わらぬ笑顔でこう続ける
「女性になら、ボクは全身全霊をかけて触れて見せる」
――うわぁ
一行の女性陣がちょっと引いたのは言うまでもない事であった


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