その3 真夜中の侵入者
...あぁ疲れた。
少女は家のドアを開け、溜息をついた。
時計は深夜0時を指している。家族はもう寝静まっているだろう。
少女は家のドアを開け、溜息をついた。
時計は深夜0時を指している。家族はもう寝静まっているだろう。
今日は、今最接近しているという流星群を見るため、深夜まで学校の屋上で空を眺めていた。
いつもの部長の思い付き企画だが、今回は5人ほどメンバーが集まった。
しかし生憎空が曇っていて、11時まで粘ったが雲は晴れず、結局解散となった。
落胆と冷えた体のせいで、少女はすっかり疲れ切っていた。
いつもの部長の思い付き企画だが、今回は5人ほどメンバーが集まった。
しかし生憎空が曇っていて、11時まで粘ったが雲は晴れず、結局解散となった。
落胆と冷えた体のせいで、少女はすっかり疲れ切っていた。
今日はもう風呂に入ってさっさと寝よう。
そう思って部屋のドアを開け。
そう思って部屋のドアを開け。
...
入らずそのままドアを閉めた。
さてどうしようか、
少女が思案に暮れていると、
「んん...姉ちゃん、おかえり...」
小学6年生になる弟が、目をこすりながら弟の部屋から出てきた。
「ただいま。起こしちゃってごめんね。もう遅いから寝な。」
弟を部屋に戻そうとしたが、
さてどうしようか、
少女が思案に暮れていると、
「んん...姉ちゃん、おかえり...」
小学6年生になる弟が、目をこすりながら弟の部屋から出てきた。
「ただいま。起こしちゃってごめんね。もう遅いから寝な。」
弟を部屋に戻そうとしたが、
そうだ。
「ねえ、私の同級生でヒラって呼ばれてた兄ちゃん覚えてるか?あいつさ...」
「ねえ、私の同級生でヒラって呼ばれてた兄ちゃん覚えてるか?あいつさ...」
ああ疲れた。
少年は部屋のベッドに倒れ込み、ようやく一息ついた。
少年は部屋のベッドに倒れ込み、ようやく一息ついた。
今最接近しているという流星群を見るため、学校に遅くまで残っていた。
結局空が曇っていて、流星群を見ることはできなかったのだが。
結局空が曇っていて、流星群を見ることはできなかったのだが。
今日はもう風呂に入ってさっさと寝よう。
そう思っていると、どこからか声が響いてきた
そう思っていると、どこからか声が響いてきた
"あいつさ、この前デートって嘘ついて部活サボったんだよ。ずるいよね。"
気付くと、そこは自分の部屋ではなかった。
確かここは副部長の家だ、何度か写真部の連中で遊びに来たことがある。
「...なんで嘘って分かっんだ。」
「つくならもっとましな嘘をつきな。あんたみたいなへたれに彼女なんている筈がないでしょ。」
「あー。平部員のヒラにーちゃんだー」
目の前には副部長と、確かその弟。
「こんな時間に呼び出すなよ。」
「嘘ついた罰よ。とにかくこれを見て」
そう言って部屋のドアを開ける。
確かここは副部長の家だ、何度か写真部の連中で遊びに来たことがある。
「...なんで嘘って分かっんだ。」
「つくならもっとましな嘘をつきな。あんたみたいなへたれに彼女なんている筈がないでしょ。」
「あー。平部員のヒラにーちゃんだー」
目の前には副部長と、確かその弟。
「こんな時間に呼び出すなよ。」
「嘘ついた罰よ。とにかくこれを見て」
そう言って部屋のドアを開ける。
...
「...あ、ども、お邪魔してます。」
斧を持った男が、ベッドの下に潜り込んでいる。
「...あ、ども、お邪魔してます。」
斧を持った男が、ベッドの下に潜り込んでいる。
...無言でそのままドアを閉める。
「...どうしろと?」
「なんとかして」
「無理だって、相手は武器持ちだぞ。」
「あんたなら死ぬことは無いでしょ」
まあ、確かにそうなんだが。
「それにあれは伐採斧って言って武器用じゃない、木を伐るための斧なのよ。分かった?そういう訳で斧は奪ったからあとは宜しく。」
気付くと副部長の手には斧が握られていて、ドアの向こうから「あ、あれ?」と声が聞こえてくる。
これは反則だろ...。そう思いながら少年は部屋に入っていった。
「...どうしろと?」
「なんとかして」
「無理だって、相手は武器持ちだぞ。」
「あんたなら死ぬことは無いでしょ」
まあ、確かにそうなんだが。
「それにあれは伐採斧って言って武器用じゃない、木を伐るための斧なのよ。分かった?そういう訳で斧は奪ったからあとは宜しく。」
気付くと副部長の手には斧が握られていて、ドアの向こうから「あ、あれ?」と声が聞こえてくる。
これは反則だろ...。そう思いながら少年は部屋に入っていった。
おまけ
「ちょ痛っ!折れますってマジで!いたたっ!」
少年は斧男の腕を捻りながら、夜の道を歩いている。
副部長に持って行けと言われたものの、さてこいつをどうしよう。
「離して下さいよぉ。俺何もしませんからぁ。」
「んなもん信用できないって。」
「ほんと俺斧が無いと何も出来ませんから。っていうか元々何もする気無かったんですよぉ。」
うむ、そう言われて少し考える。
こいつは...びっくりするほど弱かった。
自分は死なない自信こそあるものの、喧嘩して勝つ自信はそんなに無い。
だから部屋に入ったときはかなり怖かったが、向こうは更に怯えていた。
正直...こいつは悪いことが出来るほどに強くないと思う。
「...本当だな?」
「本当ですよぉ。俺ただベッドの下に居させて貰いたかっただけなんですから。」
それが迷惑なんだけど...
「じゃあもう二度と人のベッドの下に忍び込まないことを誓え」
「あ、それは無理です。」
何だとこの野郎。
「俺はベッドの下にいるから"ベッドの下の斧男"で居られるんですよお。ベッドの下にいないと俺、いつか消えちゃうんですよぉ...」
斧男は途方に暮れている。
もし自分が斧男だったとしよう。
やはり消えるのは嫌だ
何としてでも己の存在を保ちたいだろう。
しかし、だからといってまた誰かのベッドの下に忍び込む事を許す訳にもいかない。
どうしたものかと考えていると、
じー
斧男がこっちを見ている。
すがるようにこっちを見ている。
「...あの」
やめろ。それ以上言うな。
少年は斧男の腕を捻りながら、夜の道を歩いている。
副部長に持って行けと言われたものの、さてこいつをどうしよう。
「離して下さいよぉ。俺何もしませんからぁ。」
「んなもん信用できないって。」
「ほんと俺斧が無いと何も出来ませんから。っていうか元々何もする気無かったんですよぉ。」
うむ、そう言われて少し考える。
こいつは...びっくりするほど弱かった。
自分は死なない自信こそあるものの、喧嘩して勝つ自信はそんなに無い。
だから部屋に入ったときはかなり怖かったが、向こうは更に怯えていた。
正直...こいつは悪いことが出来るほどに強くないと思う。
「...本当だな?」
「本当ですよぉ。俺ただベッドの下に居させて貰いたかっただけなんですから。」
それが迷惑なんだけど...
「じゃあもう二度と人のベッドの下に忍び込まないことを誓え」
「あ、それは無理です。」
何だとこの野郎。
「俺はベッドの下にいるから"ベッドの下の斧男"で居られるんですよお。ベッドの下にいないと俺、いつか消えちゃうんですよぉ...」
斧男は途方に暮れている。
もし自分が斧男だったとしよう。
やはり消えるのは嫌だ
何としてでも己の存在を保ちたいだろう。
しかし、だからといってまた誰かのベッドの下に忍び込む事を許す訳にもいかない。
どうしたものかと考えていると、
じー
斧男がこっちを見ている。
すがるようにこっちを見ている。
「...あの」
やめろ。それ以上言うな。
「母さん、これからは自分の部屋は自分で掃除するから。勝手に入ってこないでね。」
「はいはい。うふふ、もうそんな年頃になったのねぇ」
...きっと大いに誤解されているだろうが、仕方ない。
今ベッドの下には、そんな誤解を超える、とんでもない者を隠しているのだから。
「はいはい。うふふ、もうそんな年頃になったのねぇ」
...きっと大いに誤解されているだろうが、仕方ない。
今ベッドの下には、そんな誤解を超える、とんでもない者を隠しているのだから。