その5 白い粉の魔力
キーンコーンカーンコーン
授業後の学校
授業後の学校
さて、と
俺は今男子トイレの個室にいる。
別にクソがしたいからトイレにいるわけではない。
この前俺は都市伝説「エロ本にバターを塗ると黒塗りが透ける」と契約を交わした。
せっかくお気に入りの1ページを犠牲にして手に入れた力だ、これを有効活用しない手は無い。
俺がいるのは男子トイレ。
つまり、女子トイレの隣というわけだ。
ふふふ...うふふふふ...
さて、取り出したるはタッパーに入ったバター。
そしてこれをトイレの壁に塗っていくと...ほら、壁の向こうが透けて見えて...あれ?
おっとしまった、うっかり壁を逆と勘違いしてしまったようだ。
逆隣の情報科一年の教室が見えてしまった。
きをとりなおして...おや?
あれはたしか2学期から写真部に入ってきた新人君(暫定)じゃないか。
教室に一人きりでなにやらそわそわしているが。
そうか!こっそり教室でエロ本を読もうというのか!なかなか大胆だなぁ彼も。
向こうからこちらは見えないようになっているので気付かれはしない。
どれどれ、同志はどんなエロ本を読んでいるのかな?
鞄から取り出したのは…瓶...か?
おいおい、なんだその白い粉は
まさかお前…
俺は今男子トイレの個室にいる。
別にクソがしたいからトイレにいるわけではない。
この前俺は都市伝説「エロ本にバターを塗ると黒塗りが透ける」と契約を交わした。
せっかくお気に入りの1ページを犠牲にして手に入れた力だ、これを有効活用しない手は無い。
俺がいるのは男子トイレ。
つまり、女子トイレの隣というわけだ。
ふふふ...うふふふふ...
さて、取り出したるはタッパーに入ったバター。
そしてこれをトイレの壁に塗っていくと...ほら、壁の向こうが透けて見えて...あれ?
おっとしまった、うっかり壁を逆と勘違いしてしまったようだ。
逆隣の情報科一年の教室が見えてしまった。
きをとりなおして...おや?
あれはたしか2学期から写真部に入ってきた新人君(暫定)じゃないか。
教室に一人きりでなにやらそわそわしているが。
そうか!こっそり教室でエロ本を読もうというのか!なかなか大胆だなぁ彼も。
向こうからこちらは見えないようになっているので気付かれはしない。
どれどれ、同志はどんなエロ本を読んでいるのかな?
鞄から取り出したのは…瓶...か?
おいおい、なんだその白い粉は
まさかお前…
「-----と、いうわけで、そのときは教室に人が入ってきたので実際に”使った”ところは見ていないわけだけど。」
「まさか、そんな、あの新人君が・・・」
背の小さい、けーちゃんと呼んでいる1年生の女の子が、信じられないといったように首を振った。
あの後、写真部の部室に行ってみたところ、部長、副部長、そして情報科1年生のけーちゃんがいたため、さっき見たことについて相談してみたわけだ。
「麻薬...か。確かに最近高校生にも広まりつつあるらしいからな。」
「でもあんな真面目な子が麻薬だなんて」
「真面目だからこそ、真面目でいる自分に嫌気が差したところに、未知への興味、他人の知らない自分、そんな誘惑に負けてしまった。なんてことはよく聞く話じゃないか。」
「そんな…」
「とにかく、新人君を何とかしてあげなくちゃ。出来れば警察に連絡せずにすむように。」
「麻薬がらみだぜ、連絡しないわけには行かないだろ。」
「でも、まだ”使った”ところを見てないわけだから。もしかしたらまだ一度も”使って”ないかもしれないじゃない。」
「そもそも、その白い粉が本当に麻薬か、という確証も無いわけだしな。まずは真相解明だろう。警察に連絡するのはそれからにしよう。」
「まずは問いただしてみますか?」
「いや、それではシラをきられるだろう。そこでけーちゃん。」
「は、はいっ?」
「ちょっとその瓶を盗んできてくれ、ちょうど同じクラスだろう。」
「まさか、そんな、あの新人君が・・・」
背の小さい、けーちゃんと呼んでいる1年生の女の子が、信じられないといったように首を振った。
あの後、写真部の部室に行ってみたところ、部長、副部長、そして情報科1年生のけーちゃんがいたため、さっき見たことについて相談してみたわけだ。
「麻薬...か。確かに最近高校生にも広まりつつあるらしいからな。」
「でもあんな真面目な子が麻薬だなんて」
「真面目だからこそ、真面目でいる自分に嫌気が差したところに、未知への興味、他人の知らない自分、そんな誘惑に負けてしまった。なんてことはよく聞く話じゃないか。」
「そんな…」
「とにかく、新人君を何とかしてあげなくちゃ。出来れば警察に連絡せずにすむように。」
「麻薬がらみだぜ、連絡しないわけには行かないだろ。」
「でも、まだ”使った”ところを見てないわけだから。もしかしたらまだ一度も”使って”ないかもしれないじゃない。」
「そもそも、その白い粉が本当に麻薬か、という確証も無いわけだしな。まずは真相解明だろう。警察に連絡するのはそれからにしよう。」
「まずは問いただしてみますか?」
「いや、それではシラをきられるだろう。そこでけーちゃん。」
「は、はいっ?」
「ちょっとその瓶を盗んできてくれ、ちょうど同じクラスだろう。」
翌日
「うまくいきますかね」
「けーちゃんしだいだな」
「…なんで二人とも男子トイレにいるんだよ」
「だって心配だもん」
「面倒な役を押し付けた分、見守ってやるべきだろう。」
男子トイレの個室に、3人がぎゅうぎゅう詰めで入っている。
例の能力で壁を透過してある。
今、体育の授業で、教室には誰もいない。そこにけーちゃんが忍び込む。
ちなみに、授業どうしたとか気にしちゃいけない。
新人君の鞄を見つけ、そっとあけると。
中に、白い粉の入った瓶が一つ。
「!あった」
けーちゃんは瓶をポケットに入れ、教室を出ようとしたそのとき
「おい!何してるんだ!」
「まずい!新人君だ!」
体育の授業に出ているはずの新人君が教室に入ってきた。
怪我をしたのか、腕を押さえている。
「僕の鞄に何をしてるんだ!」
「単刀直入に言おう。君の鞄の中の白い粉の入った瓶について聞かせてもらおうか」
トイレから駆けつけた部長が問いただす。
一拍遅れて副部長とスケベが駆けつけ、新人君に迫る。
「なあ、俺達とお前の付き合いは短いけどよ、それでも同じ部員なんだ、正直に答えてくれ。」
「でないと、私達は警察に連絡しなくちゃいけないの」
「う…」
「お願い」
けーちゃんが新人君の手を握る
「本当のことを教えて」
沈黙の時間が過ぎ、彼は重い口を開いた。
「信じてもらえないかもしれませんが、聞いてくれますか?」
3人とも頷く。
「その...都市伝説って...信じますか?」
3人とも顔を見合わせ、なんともいえない表情をした。
「うまくいきますかね」
「けーちゃんしだいだな」
「…なんで二人とも男子トイレにいるんだよ」
「だって心配だもん」
「面倒な役を押し付けた分、見守ってやるべきだろう。」
男子トイレの個室に、3人がぎゅうぎゅう詰めで入っている。
例の能力で壁を透過してある。
今、体育の授業で、教室には誰もいない。そこにけーちゃんが忍び込む。
ちなみに、授業どうしたとか気にしちゃいけない。
新人君の鞄を見つけ、そっとあけると。
中に、白い粉の入った瓶が一つ。
「!あった」
けーちゃんは瓶をポケットに入れ、教室を出ようとしたそのとき
「おい!何してるんだ!」
「まずい!新人君だ!」
体育の授業に出ているはずの新人君が教室に入ってきた。
怪我をしたのか、腕を押さえている。
「僕の鞄に何をしてるんだ!」
「単刀直入に言おう。君の鞄の中の白い粉の入った瓶について聞かせてもらおうか」
トイレから駆けつけた部長が問いただす。
一拍遅れて副部長とスケベが駆けつけ、新人君に迫る。
「なあ、俺達とお前の付き合いは短いけどよ、それでも同じ部員なんだ、正直に答えてくれ。」
「でないと、私達は警察に連絡しなくちゃいけないの」
「う…」
「お願い」
けーちゃんが新人君の手を握る
「本当のことを教えて」
沈黙の時間が過ぎ、彼は重い口を開いた。
「信じてもらえないかもしれませんが、聞いてくれますか?」
3人とも頷く。
「その...都市伝説って...信じますか?」
3人とも顔を見合わせ、なんともいえない表情をした。
「-----つまり、その瓶の中身は小麦粉ってわけか。」
「そうなんです」
彼のした本当の話、それは彼が都市伝説の契約者だということだった。
小学校まで関西に住んでいて、毎日お好み焼きやたこ焼きを食べて育った彼が契約していたのは「関西人の体の半分は小麦粉で出来ている」であった。
「例えば、さっき体育の授業で怪我しまして、それで教室に戻ってきたわけなんですけど、」
彼が腕を押さえていた手を離すと、傷口から血ではなく、白い粉、恐らく小麦粉が出ていた。
「こんなふうに体が小麦粉になっちゃったんです。」
そして瓶を手に取ると、中身を口の中に流し込んだ。
「ンンッ!...クゥッ!...フゥ。で、小麦粉を食べると傷が一瞬で治るんです。」
確かに、見る見るうちに傷口が塞がっていく。
「今軽くキマッてなかったか?」
「気のせいです。」
多少恍惚としながら答えるあたりなんか怪しいのだが、小麦粉だから大丈夫だろう。
「紛らわしいまねしてごめんなさい。でもこんなことが人に知れたらと思うと...」
「いや、私達も無理やりな手段に出て申し訳なかった。」
「疑って...ごめんね。」
けーちゃんが申し訳なさそうに頭を下げる。ちなみに彼女は入部の時点で部長からばれて都市伝説については知っている。
「まあ疑いも晴れたことだし、一件落着だな。」
「そうね。ところで新人君」
「何ですか?」
「これからはコナって呼んでいい?」
「ぇ、あぁ、いいですよ」
「では改めて、これからもよろしく、コナ」
「よろしくお願いします。」
コナは、3人と握手を交わした。
「ふぃー。これにて一件落着かぁー。」
大きく伸びをするスケベの肩に、ポンと手が乗る。
「ところでスケベ、そもそもなんで男子トイレで都市伝説なんか使おうとしたんだ?」
「え、それは」
「反対側は女子トイレだったな」
「え、へ、へぇーそーだったんだー」
「...うん、とりあえず、魂ぬいとこうか。」
カシャッ
「そうなんです」
彼のした本当の話、それは彼が都市伝説の契約者だということだった。
小学校まで関西に住んでいて、毎日お好み焼きやたこ焼きを食べて育った彼が契約していたのは「関西人の体の半分は小麦粉で出来ている」であった。
「例えば、さっき体育の授業で怪我しまして、それで教室に戻ってきたわけなんですけど、」
彼が腕を押さえていた手を離すと、傷口から血ではなく、白い粉、恐らく小麦粉が出ていた。
「こんなふうに体が小麦粉になっちゃったんです。」
そして瓶を手に取ると、中身を口の中に流し込んだ。
「ンンッ!...クゥッ!...フゥ。で、小麦粉を食べると傷が一瞬で治るんです。」
確かに、見る見るうちに傷口が塞がっていく。
「今軽くキマッてなかったか?」
「気のせいです。」
多少恍惚としながら答えるあたりなんか怪しいのだが、小麦粉だから大丈夫だろう。
「紛らわしいまねしてごめんなさい。でもこんなことが人に知れたらと思うと...」
「いや、私達も無理やりな手段に出て申し訳なかった。」
「疑って...ごめんね。」
けーちゃんが申し訳なさそうに頭を下げる。ちなみに彼女は入部の時点で部長からばれて都市伝説については知っている。
「まあ疑いも晴れたことだし、一件落着だな。」
「そうね。ところで新人君」
「何ですか?」
「これからはコナって呼んでいい?」
「ぇ、あぁ、いいですよ」
「では改めて、これからもよろしく、コナ」
「よろしくお願いします。」
コナは、3人と握手を交わした。
「ふぃー。これにて一件落着かぁー。」
大きく伸びをするスケベの肩に、ポンと手が乗る。
「ところでスケベ、そもそもなんで男子トイレで都市伝説なんか使おうとしたんだ?」
「え、それは」
「反対側は女子トイレだったな」
「え、へ、へぇーそーだったんだー」
「...うん、とりあえず、魂ぬいとこうか。」
カシャッ
fin
「ところで、先日のスケベと今回のコナの件で発表しておきたいことがある。」
「何ですか部長いきなり。」
「これで、部員全員が都市伝説関係者、ということになった。」
「...まあ、気を使うことが無くなった、ということにしておきますか。」
「何ですか部長いきなり。」
「これで、部員全員が都市伝説関係者、ということになった。」
「...まあ、気を使うことが無くなった、ということにしておきますか。」