同族殺しの口裂け女 01
私は、口裂け女。
日本でならトップレベルの、著名な都市伝説。
……なのに、何故私はやられ役なのだろう。
100mを3秒で走る俊足。服に忍ばせた無数の凶器。それを扱う剛力。
そこに名をよく知られた事による補正がかかり、私の力はどう考えても最強の部類に入るはずなのに。
日本でならトップレベルの、著名な都市伝説。
……なのに、何故私はやられ役なのだろう。
100mを3秒で走る俊足。服に忍ばせた無数の凶器。それを扱う剛力。
そこに名をよく知られた事による補正がかかり、私の力はどう考えても最強の部類に入るはずなのに。
そこで、私は考えてみた。
雑魚キャラの条件とは、何か?
やられ役の条件とは、何か?
考えて、考えて、考えて――――
――――一つの結論に、達した。
雑魚キャラの条件とは、何か?
やられ役の条件とは、何か?
考えて、考えて、考えて――――
――――一つの結論に、達した。
「ねぇ……私、綺麗?」
だから私は、今日も狩り続ける。
私が、やられ役で無くなる為に。
どんどん、どんどん、殺していく。
私が、やられ役で無くなる為に。
どんどん、どんどん、殺していく。
「ふふ……同じ顔でこんな事を聞くのも、変よね」
雑魚が雑魚たる由縁は、数が多いせい。
私がやられ役なのは、数が多いせい。
つまり、私が「私」を倒し続れば、きっと……。
私がやられ役なのは、数が多いせい。
つまり、私が「私」を倒し続れば、きっと……。
「『私』のために死んでね……口裂け女さん」
今日も私は、狩り続ける。
本当の私を、手に入れる為に。
本当の私を、手に入れる為に。
【終】